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管内の県営地盤沈下対策事業を紹介します!
1 事業の目的
かつて新潟市では、水溶性天然ガスの採取のために地下水のくみ上げが行われていました。
ところが、大量な地下水のくみ上げにより、地盤沈下に伴う農業用施設の不等沈下(不均等に沈下すること)を引き起こしました。
不等沈下した施設は、破損やゆがみが生じ、本来の機能を十分に発揮することが出来なくなり、農作業に支障をきたします。
そこで本事業では、被害を受けた施設を元通り修復することで、本来の施設の機能を取り戻すことを目的としています。
2 事業概要
亀田郷土地改良区管内
- 新潟南部8期地区
- 阿賀幹線用水路 2,261m
- 亀田(上流部)排水路 310m(平成23年完了)
- 天野排水路 668m(平成27年完了)
- 亀田郷阿賀地区
阿賀用水路 2,580m - 新潟中東地区
- 大形用水路 1,473m
- 大形東部用水路 1,517m
- 山二ツ排水路 777m
- 山崎排水路 1,364m
白根郷土地改良区管内
- 庄瀬地区排水路 1,145m
3 事業効果
水路から溢れそうだった農業用水が、改修後には計画通り流れるようになりました。
4 工事内容の紹介
新潟南部8期地区、亀田郷阿賀地区
不等沈下したコンクリート製用水路を管水路に改修しています。
下流部は住宅地の中に入るので、水難事故等の防止にも配慮し、管水路とすることで地下に用水を流す構造としました。
管水路に改修することにより、その上部を有効利用出来ます。
【阿賀幹線用水路】下流部改修前 【阿賀幹線用水路】下流部改修後
新潟中東地区
不等沈下等で流れが良くない鋼矢板の排水路をコンクリート製品の排水路に改修しています。
【山崎排水路】改修前 【山崎排水路】改修後
5 阿賀幹線用水路の工事状況
阿賀幹線用水路の下流部においてfrpm管φ2600を布設します。
工事の状況を紹介します。
着工前の写真です。
農業用水路に関連する工事は農作業に影響を与えないために農閑期(10月~3月)に実施します。
frpm管を設置する箇所に土砂が流れ込まないように土留め矢板を設置し、frpm管を設置する計画高さまで矢板内の土砂を掘削します。
クレーン車を使って矢板内にfrpm管を布設します。
frpm管同士を接続します。
frpm管を布設し、埋め戻しが終わりました。
この後、埋め戻した箇所を整地して工事完了です。
完成したらこの中を農業用水が流れます。
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