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亀田郷の地盤沈下対策事業を紹介します!
1 事業の目的
かつて新潟市では、水溶性天然ガスの採取のために地下水のくみ上げが行われていました。
ところが、大量な地下水のくみ上げにより、地盤沈下に伴う農業用施設の不等沈下(不均等に沈下すること)を引き起こしました。
不等沈下した施設は、破損やゆがみが生じ、本来の機能を十分に発揮することが出来なくなり、農作業に支障をきたします。
そこで本事業では、被害を受けた施設を元通り修復することで、本来の施設の機能を取り戻すことを目的としています。
2 事業概要
平成29年12月現在、2地区の工事を実施しています。
- 新潟南部8期地区(平成21年~平成31年)
- 阿賀幹線用水路 2,261m(平成21年~平成31年)
- 亀田(上流部)排水路 310m(平成21年~平成23年)完
- 天野排水路 668m(平成21年~平成27年)完
- 亀田郷阿賀地区(平成28年~平成35年)
阿賀用水路 2,580m
3 事業効果
水路から溢れそうだった農業用水が、改修後には計画通り流れるようになりました。
4 近年の工事進捗状況
亀田郷の用水の6割は、沢海揚水機場のポンプで阿賀野川から取水され、阿賀幹線用水路に送水された後、各用水路に分水されていきます。
沢海揚水機場
平成21年度に揚水機場が完成し、平成22年4月から新しいポンプによる取水が始まりました。
阿賀幹線用水路
以前は大きなコンクリートの三面張り水路でした。
上流部はこの水路をかさ上げしたり、破損した部分を内張りしたりすることで補修しました。
【阿賀幹線用水路】上流部改修前
【阿賀幹線用水路】上流部改修後
下流部は住宅地の中に入るので、水難事故等の防止にも配慮し、管水路とすることで地下に用水を流す構造としました。
管水路に改修することにより、その上部を有効利用出来ます。
【阿賀幹線用水路】下流部改修前
【阿賀幹線用水路】下流部改修後
【阿賀幹線用水路】下流部計画横断図
5 阿賀幹線用水路の工事状況
阿賀幹線用水路の下流部においてFRPM管φ2600を布設します。
工事の状況を紹介します。
着工前の写真です。
農業用水路に関連する工事は農作業に影響を与えないために農閑期(10月~3月)に実施します。
FRPM管を設置する箇所に土砂が流れ込まないように土留め矢板を設置し、FRPM管を設置する計画高さまで矢板内の土砂を掘削します。
クレーン車を使って矢板内にFRPM管を布設します。
FRPM管同士を接続します。
FRPM管を布設し、埋め戻しが終わりました。
この後、埋め戻した箇所を整地して工事完了です。
完成したらこの中を農業用水が流れます。
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