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【長岡】結核について
結核は、今でも1日に約4人が亡くなる日本の重大な感染症です
- 2021年に日本は結核低まん延国(結核罹患率 人口10万対 10.0以下)となりました。
しかし、日本では、今でも全国で年間約1万人もの患者数が報告されており、約1,600人が亡くなっています。 - 患者数に占める割合は、60歳未満が約4割、60歳以上で約6割です。近年では、若い世代を中心に外国出生患者の占める割合が増加しています。
- 結核は、結核菌によって主に肺に炎症が起こる感染症です。結核患者がくしゃみや咳をしたときに結核菌の混ざったしぶきが飛び散り、それを周囲の人が吸い込むことによってうつります。
- ただし、結核に感染しても、必ずしも症状が出るとは限りません。免疫力により、発病しない場合や、症状が無かった人でも免疫力が弱まることで発病することがあります。
- 結核は早期発見、早期治療が大切です。
1年に1回結核健診を受けましょう
知らない間に結核に感染し、結核の健康診断を受けずに放置してしまうと、症状がひどくなり、大切な家族や職場の人などにうつしてしまうことがあります。
結核の早期発見、早期治療のために、結核健診を年に1回受けることが大切です。各自治体の住民健診やかかりつけの医療機関などで受けることができます。
特に、65歳以上の方や特定の事業所で勤務されている方などは、感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律(感染症法)第53条の3で胸部エックス線検査などによる結核健診を受けることが求められています。
受診義務のある方(感染症法第53条の3)
- 65歳以上の方
- 学校(小学校から大学、専修学校、各種学校)、医療機関、介護老人保健施設、社会福祉施設のうち社会福祉法第2条第2項第1号及び第3号から第6号までに規定されている施設にお勤めの方
- 専門学校、各種学校を含む高等学校以上の学校に入学する方(入学年度に受診)
なお、学校、医療機関、介護老人保健施設、社会福祉施設の管理者は、対象者への健診の実施と管轄の保健所への結核健診実績の報告が感染症法第53条の7で義務付けられていますので、報告をお願いします。
結核健康診断実施報告書様式 [Excelファイル/86KB]
2週間以上咳や痰の症状があれば、医療機関を受診しましょう
2週間以上長引く咳(せき)、痰(たん)、微熱、倦怠感(体がだるく、活力が出ない)、胸痛、急な体重減少など、このような症状が続いたらすぐに医療機関を受診しましょう。
特に高齢者は発病しても、咳や痰などの症状が出ないこともありますので、注意が必要です。
結核の予防方法
栄養バランスのよい食事と十分な睡眠、適度な運動など、普段から健康的な生活を心がけ、免疫力を高めておくことが大切です。
過労や睡眠不足、不規則な生活習慣、無理なダイエット、喫煙などは、身体の抵抗力を弱めるので、発病のリスクを高めます。
乳幼児について
乳幼児は身体の抵抗力が弱いため、結核に感染すると重症化しやすいです。予防のためには、BCGワクチン接種が有効ですので、市町村からの案内に従って、なるべく生後5か月から8か月の間(遅くとも生後1年まで)に接種しましょう。
予防接種を受けられる医療機関は、「医療情報ネット」の「じっくりさがす」、「他の項目で探す」、「予防接種」、「結核の予防接種」から検索してください。
医療情報ネットへのリンク<外部リンク>
参考リンク
結核予防会結核研究所ホームページへリンク<外部リンク>