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令和5年度新潟県環境賞 受賞者の活動紹介

印刷 文字を大きくして印刷 ページ番号:0625061 更新日:2023年11月24日更新

令和5年度 第28回新潟県環境賞を受賞された皆さんの活動を紹介しています。

新潟県環境賞大賞 地域創り部門:新潟県立海洋高等学校

木枠を使った発眼卵の大量放流
 △木枠を使った発眼卵の大量放流

サケ資源を守る環境教育を通した地域づくり

活動の概要

 本校と株式会社能水商店(サケの有効活用と本校の職業教育を支援するため設立)、能生内水面漁業協同組合が連携して、新しいサケの放流方法「発眼卵放流」に取り組み、鮭増殖事業の担い手不足や経営難を克服することで、能生川で行われてきた鮭増殖事業を維持・発展させる活動を実施しています。

 本校での研究により開発された鮭魚醤「最後の一滴」の製造販売実習は、アントレプレナーシップ教育を推進するために糸魚川市と一般社団法人能水会(海洋高校同窓会)との連携によってH27年に設立された産学官連携の事業所「シーフードカンパニー能水商店」を拠点とした海洋高校生による製造販売事業に発展しました。その後、6次産業化を目指して、親魚捕獲・人工授精・稚魚育成・放流・加工・マーケティング・販売に至る実践的な学習活動を授業の一環として年間通じて展開してきました。
 R3年からは、サケの母川回帰数が激減する状況と鮭増殖事業の担い手不足を克服するために、新しい放流方法「発眼卵放流」に着手しています。発眼卵とは稚魚の眼球が発生した卵のことで、これを河床に埋めて孵化後の生育を自然に委ねる方法です。これにより、稚魚育成にかかる人件費や飼料代、孵化場固定費等の経費削減と野生種に近い高い母川回帰率が期待されています。R3年4月に能生川支流でバイバードボックスによる試験で高い生残率を確認し、R4年12月には日本初の規模となる26万粒の放流を行いました。この放流群の回帰率を3~4年後に確認してから本格実装する予定です。
 このように、人口減少著しい地方における生物資源の確保や地域産業の発展といった地域課題を解決する実践的な学習を環境教育としても位置付け、地域づくりに寄与しています。

受賞者コメント

 これまでの地域や地元企業と協働した実践的な学習が認められ、大変光栄に存じます。本校では、課題解決力の向上を目指す学習を通じた人材育成とともに、これらの学習成果を地域振興に役立てることを目標にカリキュラムを刷新してきました。この度の受賞を励みに、今後も特色ある教育活動を通した地域づくりに貢献していきます。

 狭い河川での親魚獲得を目指して放流を継続する能生内水面漁業協同組合員と連携してサケを有効利用

  △狭い河川での親魚獲得を目指して放流を継続する △能生内水面漁業協同組合員と連携してサケを有効利用

 ​新潟県環境賞 カーボンゼロ部門:佐渡精密株式会社

電気自動車

 △昨年度導入した電気自動車

事業活動のあらゆる過程において環境への負荷低減及び地球環境の保全に配慮する

活動の概要

 2007年にISO14001の認証を、2016年には環境省策定の環境マネジメントシステム「エコアクション21」認証制度の認証を取得し、この認証制度のガイドラインに準じた環境活動(2018年より環境経営活動)を継続して行っています。毎年度、環境経営目標と環境経営計画を策定し、それに則った活動を実施し、年度終わりに目標の達成度を確認し、環境経営活動を見直して次年度の環境活動にフィードバックするというPDCAサイクルを実践しています。
 具体的にはCO2排出量の削減、水使用量の削減、廃棄物(普通ごみ、廃油)量の削減、紙資源(コピー用紙)の削減について目標値を設定し、その達成に向けて全社で取り組んでいます。これまで加工高当たりのCO2排出量、廃油量、1人当たりのコピー用紙使用量の削減等の成果をあげています。
 昨年度は、これまで以上に使用電力の再エネ比率を高め、環境負荷を低減するため、太陽光発電設備の増設(157kW→ 232kWへと増強)を行いました。また、当社初の電気自動車を導入し、この充電にも再エネを利用するとともに、隣接する小学校(避難施設)に対し災害時の非常用コンセント用電源として提供する体制を整備しています。

受賞者コメント

 新潟県環境賞 カーボンゼロ部門の受賞に際し感謝申し上げます。受賞は大変名誉なことであり、その喜びと同時に、ますます使命感を強く感じています。毎年、私たちは環境経営目標と計画を練り、社員一同で努力しております。年度末には目標達成度を確認し、新たな目標を定め、環境保全への取り組みを一層推進してまいります。これからも環境保全活動とものづくりを両立させ、持続可能な未来への貢献を重ねていく所存です。

 ソーラーパネル非常用コンセント用電源       

       △ソーラーパネルと非常用コンセント用電源

新潟県環境賞 エコライフ部門:新潟農業・バイオ専門学校 山古志地域梶金集落

葛発酵堆肥作りの様子

 △葛発酵堆肥作りの様子

長岡市山古志地域における葛の利活用を通じ地域活性化を目指した活動

活動の概要

​ 葛の繁茂による景観、植生への被害が全国的かつ山古志地域で深刻な問題になっている中で、農業、バイオテクノロジーの技術を使って葛の活用法を探索し、その探索により葛の繁茂を抑制する活動を行っています。この活動により地域住民と学生の交流が起こり、山古志地域には関係人口が創出され、学生には地域コミュニティの大切さを学べる副次的効果が期待されています。
・2022年12月 山古志地域で現地調査開始。研究のコンセプトは「害草も喜んで採る人がいれば、邪魔なものを防除するではなく貴重な資材の収穫になる」
・2023年3~5月 教員と研究学生とで、山古志地域住民との交流開始。研究内容の打合せ。山古志地域の地形、文化を知るための各集落探索。
・2023年7~9月 踏査による葛の分布調査、その他の植物の植生調査、梶金集落の方々と葛根採取、葛茎根の炭化(土壌改良剤作り)、葛根酒作り、発酵堆肥作りを実施。
発酵堆肥作り、葛根の炭作りには大量の茎葉、根が必要になり、刈り取りにより大量の葛を駆除し、梶金集落のわずかなエリアではありますが、景観の改善につながりました。
また、研究により葛の利活用の提案ができ、地域の方々や研究にかかわった学生には、葛はただの害草ではなく、活用できる資材になるという地域資源価値の再構築を促すことができました。

受賞者コメント

 私達は、繁茂し生態系を乱している葛を、活用を通して、楽しみながら駆除に取り組む活動をしてきました。これまで堆肥作り、葛花茶作りと様々な活用法を実践することで、専門学校学生と梶金集落住民との交流が深まり、まさに楽しみながら活動できました。
 今後は、私達だけでなく多くの方々にも、この楽しい環境保全活動をしていただけるように、この光栄な受賞をはげみに、活動を広めながら継続していきたいと思います。

活動メンバー 梶金住民と学生葛の収穫を兼ねた駆除の様子

 △活動メンバー 梶金住民と学生     △葛の収穫を兼ねた駆除の様子

新潟県環境賞 環境保全部門:田上町立田上中学校

切った竹を協力して運びます

 △切った竹を協力して運びます

守ろう!生かそう!田上の宝 ~竹林整備ボランティア活動~

活動の概要

 田上町は竹林が多く、たけのこの産地として有名です。一方、高齢化や人口減少により手入れが行き届かなくなった竹林は、景観、たけのこの生産量、雪の重みによる通行障害という点で地域の課題となっています。
 本校は田上町唯一の中学校として、地域と連携しながら12年前から竹林整備活動に取り組んできました。昨年からは伐採した竹を活用して竹あかりを作り、町の活性化につなげる活動にも取り組んでいます。
 当初は部活動単位で行っていた竹林整備活動ですが、令和3年からは生徒会が主体となり全校にボランティアを呼びかけ活動に取り組んでいます。地域のボランティア団体「あじさい塾」と連携し、地域の方の指導を得ながら竹を切り、運び出す作業を半日かけて行います。昨年は伐採した竹を使って竹あかりを作る活動にも取り組みました。この竹あかりは、田上町商工会が令和4年に町おこしの事業として新たに立ち上げた「たがみバンブーブー」で使用されました。
 令和3、4年は自主的なボランティアとして延べ120人の生徒がこれらの活動に参加しました。今年度はより多くの人に田上の宝である竹林に関心を持ってもらえるように、8月に1年生PTAの親子行事として竹あかりの製作を行いました。10月には生徒会が全校にボランティアを呼びかけ、地域の「あじさい塾」と連携しながら竹林近くの雑木林の整備活動を行いました。
 この活動を継続することで、地域の竹林整備に貢献するとともに、竹を有効活用することで、循環という視点から生徒の環境への意識が高まっています。

受賞者コメント

 田上の宝である「竹林」を守っていきたい、未来につないでいきたいと願う気持ちが一層強くなりました。私たちは、地域のボランティア団体「あじさい塾」のみなさんと一緒に竹林整備活動に取り組んでいます。共にこの受賞を喜びたいと思います。そしてこれを励みに「地域の未来の創り手」として、これからも自然豊かな田上を目指し、自分たちにできることを積極的にがんばっていきます。

  地域の方の指導で竹を切ります親子で竹あかりを作りました

   △地域の方の指導で竹を切ります     △親子で竹あかりを作りました

新潟県環境賞 環境教育・学習部門:あてま森と水辺の教室ポポラ

生徒による生物調査

 △生徒による生物調査(定量調査)

主体性・協調性・創造性を育む探求学習活動 ~トキは十日町市で定着することが出来るか~

活動の概要

 あてま森と水辺の教室ポポラでは、様々な自然体験プログラム等により、人と自然の関わりの大切さを伝える活動を行っており、「トキが舞う棚田を目指して」を合言葉に耕作放棄地を棚田に再生し、無農薬による稲作を行う自然体験プログラムを行っています。安田学園中学校(東京都墨田区)は、そうした活動に共感して頂き、学校の探究プログラムにおいて「トキは十日町で定着できるか」をテーマに中学校と自然学校が協働し、取り組んできたものです。探究学習は、学校での事前学習、当間高原でのフィールド調査、調査結果の考察・とりまとめという一連のステップにより、生徒達が自ら課題を見つけ、学び、解決することを通じて主体性、協調性、創造性を育むことを目的としています。
探求学習は、学校における事前学習にて、十日町市とトキ保全の先進地である佐渡市の「農業」「動物・昆虫」「森林」「気候・地形」について机上調査した上で、当間高原におけるフィールド調査活動を行い、その調査結果をグループで評価・考察した上で、トキは十日町に定着するか否かをとりまとめ、学校の学園祭で成果を発表するという流れです。
 フィールド調査活動では、水辺環境でのトキの餌料調査、放棄水田復元作業、間伐による森林整備、ブナ林観察、夜の森の観察などを行います。
 一連の探究学習を踏まえ、班毎にトキの定着の是非について考察し、9月の学園祭で発表を行います。発表は、各班が模造紙に検討結果をとりまとめ、各班のブースへ立ち寄った来観者へ個別に随時説明するというスタイルであり、2022年度からポポラスタッフも各ブースを回って検討結果を聞きながら、検討内容の疑義や理由を生徒達に問いかけ、新たな気づきを感じて頂く役割を果たしています。

受賞者コメント

 今回は協働いただいた安田学園中学校様を始め、地域の方々等のご協力により賞をいただくことができました。
探求学習活動を通じて、次世代層の主体性、協調性、創造性を育むことに貢献できたことを嬉しく思います。
 今回の受賞を励みにして、一層の探求学習活動の推進に努めてまいります。宿泊施設に隣接した、広大で自然豊かなフィールドで私たちと探求学習活動に取り組んでみませんか?

 ヨシを踏みつける「踏み耕」学園祭での探求学習結果発表事例

 △ヨシを踏みつける「踏み耕」による放棄水田復元作業 △学園祭での探求学習結果発表事例

新潟県環境賞 環境教育・学習部門:十日町市民環境会議

ごみ減量標語コンテスト優秀賞ごみ減量標語コンテスト優秀賞

 △ごみ減量標語コンテストの優秀賞

子ども世代への環境教育・学習の支援を通じた地域づくり

活動の概要

​ 本会議は、市民・事業者・行政が協働して、十日町市環境基本計画に基づく環境保全活動を推進することにより、十日町市がめざす環境像「緑豊かで、潤いと安らぎのあるまち」の実現に寄与することを目的に様々な活動をしています。
 活動の大きな柱として、「子ども世代への環境教育・学習の支援を通じた地域づくり」を図ることを目的としています。
〇ごみ減量部会「ごみ減量標語コンテスト」を開催
 市内小中学生を対象に、「ごみ減量」に関する標語を募集しています。昨年は中学生の部で8校326点、小学生の部で13校390点の応募がありました。コンテストは平成28年度より8年連続実施しており、市内小中学校には、夏休みの課題として定着が図られています。会議(市)ホームページや会報誌で優秀賞を発表し、受賞者には賞状と副賞の図書カードを贈ります。また、応募をしてくれた児童生徒全員に参加賞として「バイオマスプラスチック製ごみ袋」を配布しています。小・中学校の部で最優秀賞1点、優秀賞 3点、優良賞を選出しています。
〇地球温暖化対策部会「食品ロス削減啓発紙芝居」を上演
 市内こども園を訪問し、食品ロス削減のための啓発紙芝居を上演しています。「紙芝居」の取組は準備に1年をかけ現在2年目ですが、初回のお披露目上演で手ごたえをつかんだ以降は、園での上演が会員も楽しみになっています。目を輝かせて聞く園児たちに、セリフにも熱がこもります。保育の現場で好評をいただき、今後のさらなる市民への啓発に向け、自信を深めています。

受賞者コメント

 「環境教育・学習の支援を通じた地域づくり」に向けた活動を評価していただきありがとうございます。未来を担う子どもたちに、環境保全に興味を持ってもらいたいということと、ごみ減量や食品ロス削減などを目指して、楽しみながら取り組んでまいりました。会員自らが具体的行動を考え、これからも実行してまいります。

 紙芝居をこども園で上演「ゴミクイズ」をブース出展

 △紙芝居をこども園で上演         △イベントでのごみ減量・分別の普及啓発

過去の受賞者の紹介

過去の受賞者一覧はこちら

報道資料 [PDFファイル/81KB]

 

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