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オゾン層を守るために
オゾン層保護対策は、条約に基づき国際的に協力して進められており、日本では「オゾン層保護法」を制定し、CFC(代表的なフロン)等の生産規制等を実施しています。
フロンとは
フロンとは、炭素、フッ素、塩素等が結合した化合物の総称で、代表的なものに、次の3種類があります。
- CFC(クロロフルオロカーボン)
塩素、フッ素、炭素の化合物。オゾン層を破壊する力が大きいため1995年末までに全廃されました。 - HCFC(ハイドロクロロフルオロカーボン)
CFCの塩素の一部が水素に置き換わったもの。CFCほどではありませんが、オゾン層を破壊する力があるため、2019年末までに全廃されることになっています。 - HFC(ハイドロフルオロカーボン)
水素、フッ素、炭素からなる化合物。特定フロン等の代替物質として使用されており、塩素を含まないためオゾン層は破壊しませんが、CFC、HCFCと同様に地球温暖化の原因物質となっています。
国際的な取組
オゾン層の保護は、地球環境問題として国際的に取組が進められてきました。
1985年の「オゾン層保護のためのウィーン条約」及び1987年の「オゾン層を破壊する物質に関するモントリオール議定書」の採択により、CFC等の生産量や消費量の段階的削減が行われてきました。
その後、議定書の改正などにより、規制スケジュールの前倒しや規制物質の追加など規制が強化されています。特定フロン(CFC5種)、四塩化炭素、1,1,1-トリクロロエタンは、1995年末で全廃、臭化メチルは、2005年末で全廃、また、HCFCは2019年末までに全廃されることになっています。
オゾン層保護法
日本では、1988年5月に世界に先駆けてオゾン層保護法を制定しました。
同法では、モントリオール議定書で生産量等の規制の対象となっている物質を「特定物質」として、次のことが定められています。
- 議定書に定められたスケジュールに沿った特定物質の製造数量等の規制
- 特定物質の使用事業者に対する排出抑制・使用合理化の努力義務
- オゾン層及び大気中の特定物質濃度の状況の観測及び監視