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Q2-5 F-B断層の過去の評価についてどのような議論がありましたか
F-B断層が中越沖地震の震源とされ、中越沖地震で観測された各号機原子炉建屋基礎版上の最大加速度が従来の基準地震動に基づく最大応答加速度を大きく超えていたことから、設置許可申請当時、活断層と評価しておらず、なぜ、その後も最新の知見を反映して適切に見直すことが出来なかったのかが問題となりました。
過去の経緯
東京電力は、柏崎刈羽原子力発電所の敷地前面海域において、6/7号機等の設計時(平成3年頃まで)にはF-B断層の一部に当たる長さ最大約8kmの断層を確認していましたが、活断層とは評価していませんでした。
その後、平成14年に保安院から断層関連褶曲の知見を踏まえた再評価の指示があり、平成15年に、F-B断層について長さ約20km、地震規模がマグニチュード7.0の活断層と再評価し、敷地への影響を検討しましたが、評価の結果、基準地震動S2を上回るものではないことを、保安院に報告しました。
しかし、国も東京電力もこの結果について公表をしませんでした。
なお、技術委員会からは、新たな知見が得られたときには、速やかに再評価をすべきことは論を待たないとの見解が示されています。