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大谷地和紙(おおやちわし)
復活した和紙作り
三条市下田地域の大谷地集落にある『大谷地和紙保存会』にて製造されている工芸品です。
古くは帳簿や手紙、障子など多目的に使用されていましたが、現在は卒業証書、色紙、はがき等に使用されている工芸品です。また、三条市役所での婚姻届けに添える記念台紙に大谷地和紙が採用されています。
1620年に当時の藩主の命により御用紙を納入していたことや、1644年には年貢米の替わりに和紙が上納されていたなどの記録が、下田村史などから確認できます。
終戦後にナイロンや洋紙といった化学製品の普及により生産規模が縮小し、大谷地集落内においても冬季期間の副業として細々と製造されていました。昭和35年に一度生産を終えたものの、その後平成20年に当集落にて保存会を発足し大谷地和紙を復活させ、現在に至ります。
手作業のぬくもりある風合い
原料となる楮(こうぞ)の表皮攪拌(かくはん)後だけでなく、紙漉き後にも手作業で不純物を取り除く工程を取り入れており、不純物の混入が少ないことから長期保存に向き、紙質が強くなる特徴があります。
また、厚み、薄さを均等化させるため、1度目の紙漉きの後、2~3分程度水切りをして2度目の紙漉きを行っていることで、和紙の表面に少し凹凸があり、手作業のぬくもりを感じさせる風合いがあります。
主な商品
- はがき
- 賞状
※道の駅しただや、いい湯らてい(温浴施設)で購入可。
事業者
になひてさんはこんな人(『新潟県伝統工芸品のになひて』インタビューページ)
- 大谷地和保存会
新潟県三条市大谷地617
TEL 0256-47-2191