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安田瓦鬼瓦(やすだかわらおにがわら)
安田瓦とともに発展
阿賀野市の『長場(ながば)鬼瓦工場』『村秀(むらひで)鬼瓦工房』にて製造されている工芸品です。
主に瓦屋根の棟の端などに取り付け、雨の侵入を防ぐ役割のある、装飾された瓦(鬼瓦)として使用されるものです。一般住宅をはじめ、神社仏閣などの鬼瓦としても用いられ、最近では小型のものがインテリアとしても使用されています。
起源は天保年間(1830~1843年頃)にあるとされ、越前敦賀(つるが)の瓦師、千野半造(ちのはんぞう)という人物より地元の碇屋長左衛門(いかりやちょうざえもん)が瓦製造方法の伝授を受け、工場を庵地の地に建築したことが安田瓦製造の元祖とされています。その安田瓦とともに鬼瓦も製造されており、瓦生産の増加により郷土の産業として定着したという記録が、安田町史などから確認できます。
また、碇屋氏の米倉(こめぐら:米を貯蔵するための倉庫)から、安政5年(1860年)の瓦や鬼瓦が見つかっており、それらは現存する最古の安田瓦と言われています。
強く丈夫な鬼瓦
安田瓦と同じ材料と焼成技法により作られているため、銀鼠(ぎんねずみ)色の同じ風合いを持ち、吸水率が低いことで凍害や塩害といったものに強く丈夫であることが特徴です。
また、鬼瓦には魔除けの意味があり、火事除けや家の繁栄、家族の安全を願うものなど文化的な側面も持っています。
近年では屋根以外の用途として、鬼瓦を室内や庭に飾る見せ方・使い方の提案や、小さい鬼瓦の置物や文鎮など、身の回りで使うものをデザインし製造されています。
主な商品
- 屋根装飾用鬼瓦
- 置物
工場併設のギャラリーやECサイト<外部リンク>にて購入可能。
事業者
になひてさんはこんな人(『新潟県伝統工芸品のになひて』インタビューページ)