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研究成果詳細解説 スマート農業に対応できる西洋なし「ル レクチエ」のジョイントV字トレリス樹形栽培技術

印刷 文字を大きくして印刷 ページ番号:0408201 更新日:2021年7月12日更新

スマート農業に対応できる西洋なし「ル レクチエ」のジョイントV字トレリス樹形栽培技術

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 果樹の木と木を連結し直線的な樹形とする「ジョイント栽培」は早期に収量が得られ、省力効果も高いため、県内でもなしやかきで普及が始まっています。
 さらに全国的なプロジェクトとして省力化や大規模化を図るため、自動化機械導入を想定したジョイントV字トレリス樹形(以下JV樹形)
がりんご、日本なしで開発されました。当県でも西洋なしでの適用性を明らかにしたことから、その栽培技術を紹介します。
 JV樹形は写真のとおり、樹間150~200cm、列間300~400cmに植栽し、主枝を60~80cmの高さに配置して苗を植栽した後に接ぎ木により木をジョイントします。
 2年目以降、側枝は60°の角度で斜立させて上方に誘引しV字の樹冠を形作ります。
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 ル レクチエの慣行栽培では、10aで1トン以上の収量を得るのに植栽後10年以上を要していましたが、この栽培方法では植栽4年目から収量が増加し、6年目で慣行栽培の成園並み収量3トン/10aとなります。

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 JV樹形は省力効果が高く、年間作業時間は、慣行栽培の316h/10aに対し、JV樹形は249h/10aで20%程度削減することができます。
 また、今後開発される自動収穫機などの作業機械を組み合わせると、さらに省力化が可能となります(図3)。
 せん定では、単純化された樹形の効果により、作業時間が50%以上短縮されます。上向き作業も慣行栽培に比べて大幅に減少することから、
作業姿勢が改善され軽労化も図られます(図4)。
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 自動走行車と組み合わせて自動作業を可能にする草刈り機、薬剤散布を行うスピードスプレーヤー、収穫ロボットが開発され、「ル レクチエ」JV樹形でも適用可能であることが確認されています。
 これらのスマート農機は製品化に向け、現在も開発が継続されています。
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 なお、本樹形を導入する際には、積雪対策が必要です。
 主枝を地上高60~80cmに配置することから、大雪の際には積雪による樹体の折損の可能性があります。
 導入は積雪深が概ね1mまでの少雪地とし、降雪の際には着雪の除去や除雪を実施する必要があります。
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 本研究成果の詳しい内容については、農研機構ホームページに「省力樹形樹種別栽培事例集」として公開されているので、ご参照ください。
 「省力樹形樹種別栽培事例集」で検索すると見つけることができます。
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