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【魚沼】 健康危機管理・健康被害の情報
国内の健康危機管理事例
厚生労働省健康危機管理基本指針(平成13年)では、「健康危機管理とは、医薬品、食中毒、感染症、飲料水その他何らかの原因により生じる国民の生命、健康の安全を脅かす事態に対して行われる健康被害の発生、予防、拡大防止、治療等に関する業務であって、厚生労働省の所管に属するもの」と定義されています。
近年の国内健康危機管理の事例としては、自然災害、毒劇物を使用した犯罪、食中毒、放射線事故などを挙げています。
このうち、新潟中越地震、スギヒラタケ脳症、新潟中越沖地震は、本県で発生した事例です。
平成29年度厚生労働省感染症危機管理研修会資料から
新潟県の健康危機管理事案
新潟県健康危機発生時対応方針(平成11年策定、平成21年改正)では、毒劇物、食中毒、感染症、飲料水等何らかの原因により生じる県民の生命、健康の安全を脅かす重大な事態と「健康危機」をして、この事態の発生に際し、特に原因物質が特定されていない初期の対応について、県、県警本部、消防、医師会、医療機関及び検疫所等関係機関が連携し、迅速かつ適切な人命救助及び被害拡大を防止するための対応を「健康危機管理」と定義しています。
厚生労働省の定義と比較すると、本県は、発生時の初期対応、関係機関の連携対応を重視した定めをしています。
上記3事例のほかに、本県の健康危機管理事案としては次のものが例示されています。
保健所名 | 月日 | 場所・事案 | 原因 |
---|---|---|---|
六日町 | 平成14年6月18日 | ○○ホテル宿泊客の5人が体調不良で救急搬送(全員改善) | 特定できず (COを推定) |
佐渡 | 平成14年10月17日 | ○○小学校で生徒71人が嘔気吐嘔を訴えた。 | 特定できず |
長岡 | 平成16年5月26日 | ○○中学校で生徒33人が体調不良を訴えた。(一部の者が異臭を感じていたこと、近所で有機溶剤による塗装作業が行われていたことから、現地で調査を行ったが因果関係は不明) | 特定できず |
村上 | 平成16年10月8日 | 県北地域において人工透析患者に原因不明の脳症が多発している旨の報告を受け、県及び保健所で直ちに調査を開始したところ、20人の疑い患者が判明したもの。 山形、秋田両県でも同様の患者の多発があり、国立感染症研究所の協力を得て調査した結果、スギヒラタケの摂食との関連が疑われたものの、原因については未だ不明である。 |
特定できず |
魚沼 | 平成16年11月26日 | ○○町きのこ生産組合工場で災害ボランティア活動をしていた者が発熱・呼吸困難症状出現し内5人が過敏性肺炎で入院、1人死亡した。 | アスペルギルス |
新発田 | 平成17年12月2日 | ○○市の化学工場内の地下水から基準を大幅に超過したダイオキシン類が検出されていたことを県で公表した。 | トリクロロベンゼン由来と推定 |
長岡 | 平成18年5月2日 | 海岸清掃ボランティア中に粘土石状物質を踏み割ったところ、クレゾール様の強い薬品臭が発生し、2人気分が悪くなり1人が病院で治療を受けた。 | 特定できず |
新潟県福祉保健部「健康危機管理対応能力研修テキスト」 (平成30年2月版)から |
保健所の役割
健康危機事案が多発する中、保健所には地域の健康危機管理の拠点として、平常時には監視業務等を通じて健康危機の発生を未然に防止するとともに、所管地域全体で健康危機管理を総合的に行う仕組みを構築し、健康危機発生時には地域の関連機関を有機的に機能させる役割が期待されています。
保健所は、この役割を果たすため、次の事項に取り組んでいます。
- 「健康危機管理マニュアル」等の内容の見直し
- 健康危機に関するサーベイランス機能の向上・強化
- 圏域における健康危機管理情報の収集・分析
- 保健所職員の教育、訓練の実施
- ホームページ等を利用した健康被害などに関する最新情報の提供など
健康危機発生時に連絡について
健康危機に遭遇したり、発見したときは、保健所へご連絡願います。
魚沼保健所の所管は、魚沼市です。電話番号は025-792-1146、開庁時間は平日の8時30分から17時15分です。
休日・平日夜間は連絡番号は025-792-1311で、魚沼地域振興局警備員が取り次ぎ、当部担当者へ連絡し対応します。
休日・平日夜間は、ファックスやメールでの連絡には対応できませんので、電話連絡をお願いします。
医薬品・食品等の安全性に関する情報
高度経済成長期に国内で起きた健康被害の事件として、水俣病や新潟水俣病などの公害、サリドマイド事件やスモン病事件の薬害問題、森永ヒ素ミルク事件やカネミ油症事件の食品公害などがありました。
健康被害を及ぼす物に関して、国・県は情報発信、住民周知に努めています。
- 【県】防災ポータル「健康・食の緊急情報」<外部リンク>
- 【国】「医薬品・医療機器」健康被害情報など<外部リンク>
- 【国】「食品」健康被害情報など<外部リンク>
厚生労働省では、「薬害エイズ事件」の反省から、血液製剤によるHIV感染のような医薬品による悲惨な被害を再び発生させることのないように、その決意を銘記した「誓いの碑」を、平成11年8月24日、厚生労働省の正面玄関前に設置しました。
無承認無許可医薬品、「いわゆる健康食品」
個人輸入のやせ薬や強壮用健康食品等は、医薬品成分を含有しているものがあり、これらの健康食品の服用によって発生したと疑われる重篤な健康被害(死亡、肝障害、甲状腺機能障害など)が報告されています。これらの製品は、健康被害が発生する可能性がありますので、服用しないでください。
家庭用品による健康被害
毎年、厚生労働省が、委託した病院から家庭用品等による健康被害と思われる事例(皮膚障害、小児の誤飲事故)、また、(財)日本中毒情報センターに寄せられた家庭用品等による吸入事故等と思われる事例を収集し、「家庭用品に係る健康被害病院モニター報告」としてまとめています。
【国】家庭用品等に係る健康被害病院モニター報告<外部リンク>
食品等による健康被害情報報告
平成20年1月に発生した中国冷凍ギョーザによる薬物中毒事件などを踏まえ、食品による健康被害の拡大防止や未然防止の措置を速やかに講ずるため、食品営業者は、消費者からの健康被害や食品衛生法違反の情報を、保健所に速やかに報告するよう義務づけられています。
一方、健康被害を及ぼすおそれがある食品が流通してしまった場合、行政による回収命令や営業者による自主的な回収が行われます。
県では、食品の回収情報をホームページを通じてお知らせしています。
【にいがた食の安全インフォメーション】食品回収情報<外部リンク>
健康被害の救済制度
- 医薬品・医療機器(医薬品医療機器総合機構)<外部リンク>
- 予防接種<外部リンク>
- 新型インフルエンザ<外部リンク>
- 石綿(環境再生保全機構)<外部リンク>
- 献血者(日本赤十字社)<外部リンク>