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トキについて説明します。

印刷 文字を大きくして印刷 ページ番号:0133830 更新日:2019年12月20日更新

トキとはどんな鳥なのでしょう?

分類

動物界・脊椎動物門・鳥綱・ペリカン目・トキ科・トキ亜科

学名

Nipponia nippon

英名

Crested Ibis

全長(体をまっすぐに伸ばした時のくちばしの先から尾羽の先まで)

約75cm

飛翔しているトキに全長を明示した写真

翼長(たたまれた翼の長さ)

約40cm

トキの翼長を示す写真

翼開長(翼を開いた時の左右の端から端まで)

約140cm

飛翔しているトキに翼開長を明示した写真

体重

約1,600~2,000g

長径約70mm、短径約45mm、重さ約75~85g、青緑色の地に褐色の斑点

トキの卵の写真

体の特徴

非繁殖期(8月~1月)には、全身ほぼ白色。
非繁殖期のほぼ全身が白色のトキの写真
翼や尾羽などの裏側は、朱鷺色と呼ばれる独特のの淡橙赤色。
止まり木で羽ばたくトキの写真
繁殖期になると、頸部から黒い皮膚脱落物を自分の羽に塗りつけ、頭、翼、背は灰黒色になる。
繁殖期の灰黒色の羽となったトキの写真
後頭部には細長い羽の束(冠羽)を持ち、驚いた時などにこの羽を扇状に広げる。
顔の裸出部、くちばし先端、脚は赤い。
くちばしは長く(約17cm)、黒くて下方に湾曲している。
外見上雌雄の区別はできないが、雄のほうがやや大きい。
冠羽を広げた2羽のトキの写真
ヒナは全身ほぼ灰色で、翼の裏面は淡黄色、顔は黄色。
人工飼育されているトキのヒナの写真

食性と生活

ドジョウ、サワガニ、カエル、タニシ、昆虫など、もっぱら動物性の餌を食べる。
1年中ほぼ同じ場所で暮らすが、非繁殖期には群をつくり集団で行動する。

繁殖

繁殖期になると、つがいの絆を強化するのに役立つと思われる小枝渡し、相互羽づくろい、擬交尾(雄が雌の背に乗るが交尾には至らない)といった行動が頻繁に見られるようになる。
擬交尾を行うトキのつがいの写真

4月上旬、1日おきに3~5個産卵。もしこの卵がなくなると、通常1週間以上間隔をあけて再び産卵する。
雌雄交代で温め、抱卵期間は約28日間。
巣の中に3つの卵が写る写真
ふ化直後のヒナは体重65g程度で、目も開いておらず、自力では立てない。
ふ化後2日目のヒナの写真
その後の成長は早く、ふ化後40日から50日ほどで飛べるようになり、巣立ちを迎える。
この頃には体の大きさも成鳥とほぼ同じになる。
飼育している個体は2歳で、野生下では通常3歳で繁殖を始める。

分布

20世紀初頭には、中国、ロシア、朝鮮半島、台湾、日本など、東アジア一帯に広く分布しており、決して珍しい鳥ではなかった。
江戸時代、日本でも北海道から九州までほぼ全国に生息していた。その後、乱獲と生息環境の悪化により東アジア一帯で減少が進み、20世紀後半までには中国と日本を除き絶滅している。

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