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【十日町】感染症の発生動向をお知らせします(11月18日更新)
十日町保健所管内の今週(11月3日~11月9日)のトピックス
◆全県でインフルエンザ注意報発令中
○管内定点当たり報告数は前週の0.33から8.67に増加しました。全県でも4.15から11.20に増加しており、全県で注意報が発令されました。

○インフルエンザは、インフルエンザウイルスの感染によって起こり、38℃以上の発熱、頭痛、関節痛、筋肉痛、全身倦怠感等が比較的急速に現れるのが特徴です。子どもや高齢者、持病がある方の場合は、まれに肺炎などを起こすこともあります。
○感染経路としては、感染した人の咳やくしゃみによる飛沫感染、ウイルスが付いた場所を触った手で鼻や口に触れることで感染する接触感染があげられます。
○外出後や食事前などこまめな手洗い、マスクの着用を心がけましょう。
◆管内で百日咳にご注意ください
○管内で百日咳の届出が2件ありました。全県では30件届出があり、ほぼ横ばいで経過しています。

○百日咳は、百日咳菌という病原菌によって起こされる感染症です。患者の咳やくしゃみなどのしぶきに含まれる病原菌によって感染します(飛沫感染)。
○7~10日程度の潜伏期間を経て、風邪症状がみられ、徐々に咳が強くなっていきます(カタル期:約2週間)。その後、短い咳が連続的に起こり、咳の最後に大きく息を吸い込み、痰を出しておさまるという症状を繰り返します(痙咳期:約2~3週間)。激しい咳は徐々におさまりますが、時折、発作性の咳がみられます(回復期:2~3週間)。
○有効な予防法は予防接種であり、予防接種法に基づく定期接種が乳幼児期に行われています。なお、百日咳ワクチンの免疫効果は4~12年で減弱するため、最終接種後、時間経過とともに既接種者も発症することがあります。
○飛沫感染予防に、手洗い、うがい、咳エチケットを心がけましょう。
○軽症でも菌の排出はあるため、予防接種をしていない新生児・乳児がいる場合は、感染に対する注意が必要です。
○第二種感染症に定められており、特有の咳が消失するまで又は5日間の適正な抗菌薬療法が終了するまで出席停止となります。ただし、病状により学校医その他の医師が感染のおそれがないと認めたときには、この限りではありません。
◆マイコプラズマ肺炎にご注意ください
○管内定点当たり報告数が前週の0.00から4.00に増加しました。全県でも1.08から1.77に増加しています。

〇マイコプラズマ肺炎とは頑固なせきをともなう呼吸器感染症で、「肺炎マイコプラズマ( Mycoplasma pneumoniae )」という細菌に感染することによって起こる呼吸器感染症です。小児や若い人の肺炎の原因として、比較的多いものの一つです。マイコプラズマ肺炎は1年を通じてみられ、秋冬に増加する傾向があります。
〇主な症状は、発熱やだるさ、頭痛、せきなどの症状がみられます(せきは少し遅れて始まることもあります)。せきは熱が下がった後も長期にわたって(3~4週間)続くのが特徴です。肺炎マイコプラズマに感染した人の多くは気管支炎で済み、軽い症状が続きますが、一部の人は肺炎となったり、重症化したりすることもあります。また、中耳炎、胸膜炎、心筋炎、髄膜炎などの合併症を併発する症例も報告されています。
〇感染経路は、飛沫感染や接触感染です。家庭のほか、学校などの施設内でも感染の伝播がみられます。感染してから発症するまでの潜伏期間は長く、2~3週間くらいとされています。
◆新型コロナウイルス感染症にご注意ください。
〇管内の定点当たり報告数は前週の10.33から8.33に減少しました。全県では前週の4.55から5.33に増加しています。

※29週分新型コロナ報告数は一部データ欠損があります。ご承知おきください。
〇新型コロナウイルス感染症は、咳や飛沫を介して感染し、呼吸器症状、高熱、下痢、味覚障害等、様々な症状があらわれる感染症です。高齢者や心臓病、糖尿病等の基礎疾患のある人では、重症の肺炎を引き起こすことがあります。
〇感染の拡大を防ぐため、体調不良の時は外出を控える、マスクや手洗いなど基本的な感染対策をお願いします。
新潟県内の今週のトピックス
今週のトピックス
◆インフルエンザの定点当たりの報告数が国の示す注意報基準を超えたため、全件に注意報を発令します。
○発熱や咳などの症状がある場合は、外出を控えてください。
○やむを得ず外出される場合にはマスクを着用するとともに、手洗いの励行など基本的な感染対策の徹底をお願いします。
◆今年度の新型コロナワクチンの定期接種が始まっています。
○新型コロナによって重症化する割合は、65歳以上の年代で高いため、この年代の方などを対象とした定期接種が10月から実施されています。
◆伝染性紅斑の定点当たりの報告数が国の示す警報基準を超えています。
○基本的な感染対策(手洗い、咳エチケット等)を心掛けましょう。アルコール消毒が効きにくいため、流水や石けんでこまめに手を洗い、自分専用のタオルで手を拭きましょう。
◆百日咳に注意しましょう。
○患者の咳やくしゃみなどのしぶきに含まれる病原菌によって感染します(飛沫感染)。
○飛沫感染予防のため、手洗い、うがい、咳エチケットを心掛けましょう。
◆伝染性紅斑の定点当たりの報告数が国の示す警報終息基準を下回りました。
○国の示す終息基準(定点当たり1)を下回ったため、2025(令和7)年第19週(5月5日~5月11日)から全県に発令していた警報を解除します。
定点当たりの感染症の発生動向(週ごと)
- 新潟県内の発生動向はこちら
- 日本国内の発生動向はこちら<外部リンク>
感染症発生動向調査について
感染症発生動向調査は、感染症発生動向を迅速に把握してその拡大とまん延を防ぐことを目的に、国(厚生労働省)が昭和56年から全国で行っているものです。
十日町管内の小児科定点医療機関、インフルエンザ定点医療機関、新型コロナウイルス感染症定点医療機関、基幹定点医療機関が、医療機関→保健所→県庁→厚生労働省国立感染症研究所へ報告することとなっています。
そして、過去の患者発生状況をもとに基準を設け、保健所ごとにその基準値を超えると注意報や警報が発令される仕組みとなっています。






