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令和6年度若者や女性に選ばれる企業を目指して企業の経営層向けトップセミナーの開催
新潟の経済界こそが、新潟人口の未来を変える!
「企業トップセミナー」を開催しました。
新潟県では若い世代、特に女性の転出超過が続いている一方、首都圏への転入は就職期に集中しています。
このまま人口流出や少子高齢化が進めば、県内の労働力は一層不足し、競争力や活力が失われていくことになりかねません。若者や女性に「選ばれる企業」なるために、何が必要かを学ぶことができたのではないでしょうか。
開催日時
令和6年11月26日(火曜日) 午後2時30分から4時30分
会 場
新潟県自治会館講堂(新潟市中央区新光町4-1)
※オンライン併用
内 容
1 基調講演
演題:「新潟の経済界こそが、新潟人口の未来を変える。
~データで読み解く人口減少の真実と県内企業が取るべき戦略~」
講師:天野 馨南子さん(株式会社ニッセイ基礎研究所 人口動態シニアリサーチャー)
【講演概要】
・ 新潟の人口の未来を変える主役は経済界=企業であり、県経済を持続可能なものとするためには、
次なる婚姻(出生)をもたらす女性雇用に強いエリアづくりが最重要となる。
・ 新潟県において少子化が進行している大きな要因は、20 代前半の女性の県外流出(社会減)であ
り、就職を契機として多くの若者・女性が首都圏に流出している。
・ 最新の出生動向基本調査では、若年男性は結婚相手に「経済力」を求める人が増え、「夫婦共働き
理想」が主流の価値観であり、これらの理想が成り立つ地域=首都圏に人が集まり、地方では女性だ
けでなく男性も流出していくことになる。
・ 就職期の学生からすると、女性活躍推進法の一般事業主行動計画策定や「えるぼし」認定状況等に
より、企業の女性活躍などの情報が可視化され、自分の理想と異なる環境の企業を選ぶことはない。
・ 企業には職場環境や採用手法等を改善するなどの行動変容が必要であり、県をはじめとした自治体
はそれらの取組を支援していくことが必要。
2 パネルディスカッション
テーマ:「若者や女性に選ばれる企業になるために~雇用で失った人口を雇用で取り戻す~」
<パネリスト>
・天野 馨南子さん
・平松 しのぶさん 株式会社モザイクワーク 取締役
・齊藤 大樹さん 株式会社斉藤光学製作所(秋田県) 代表取締役
進行:菊野 麻子さん(Kアプローチ代表/フリーアナウンサー)
◎平松さん
・首都圏企業は大学1、2年生のころから学生に対して積極的にアプローチしており、採用手法
もSNSの活用など、使える手段はすべて使って人材獲得に動いている。
・採用にあたり、経営者自身が「事務は女性」という考えを改めた結果、部門や性別に関わらず
採用が上手くいくようになった事例もあり、若者の価値観に対応するためにも、前例踏襲をやめ、
若者の声を聞くなどして自社にあった方法を見つけ出してほしい。
◎齊藤さん
・性別に関わらずチャレンジ・成長できる環境であること、年間休日数を増やし、子育て等との
両立ができる環境であること、また、経営者として「こういう会社にしたい」という思いをしっ
かりとPR できていることなどが若者や女性の雇用につながっていると分析している。
・求職者側にも「地元にはやりたい職種や職域がない、女性が働ける企業がない」というアンコ
ンシャスバイアスがあり、これに対し、経営者は新しい職域を作ってでも自社で働いてもらうと
いうくらいの意識が必要。
◎天野さん
・週休2日を確保できるか、年間120 日の休日があるかといった点を基準にして就職活動を行う
女性は多い。
・今の時代、家は夫婦ペアローンで購入が当たり前。若者の価値観に合わせ、夫婦ともに働き続
けられる環境をつくることが大切。働き方など、あらゆる側面で一度見直しをしていただきたい。
3 参加者の主な感想
・女性活躍セミナーというと育児支援や、両立問題、女性の意識改革等になりがちなのですが、
今回のセミナーでは人口減少と雇用との関係性にデータでズバっと切り込んでいて本当に腑に
落ちる内容でした。
・今回の講座は非常に良かった。ぜひ、県内のすべての会社経営陣に聞いてほしい。
セミナーチラシ [PDFファイル/1.33MB]
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