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人に馴れていない猫を飼う【新潟県動物愛護センター】
成猫からの飼育方法
新しい環境に早くなれるために「猫にとって安心な場所」が必要です。「安心な場所とは?」静かな環境で落ち着いてトイレができて、美味しいご飯を食べれて隠れる場所があるところです。この環境が整って初めて猫が色々なことを受け入れる準備ができます。飼い主さんには、ゆっくりと時間をかけ、忍耐強く向き合うと愛情が必要となります。
1,ケージ飼育をしましょう
- ケージは上下運動ができる段のあるもので、落ち着くまで目隠しのためにタオルケットなどで覆いましょう
- 新しい環境では、人や生活音など猫に慣れていないため落ち着かず、最初は「暴れたり」「うるさく鳴いたり」することがあります2・3日はみんなが寝静まった夜中に騒ぎ、ケージ内をものすごく汚すことがあります
- 大きな声で鳴いたりすることもありますが、「かわいそうだから」と言う理由で決してケージから出さないでください
- 猫にとって「逃げ込める場所=ケージ」になると脱走防止にもなります
2、毎日のお世話は淡々としましょう
- 日々のお世話は、警戒心が緩むまでは目を合わさずにケージ内をお掃除しましょう
- トイレ掃除やケージ内の掃除を淡々とする作業は猫に安心感を与え自分にとって必要な存在であることを伝えるのに有効です
- 飼い主が緊張してしまう場合、息を吐きながら小さな声で語りかけながらお掃除するのも良いでしょう
3、ケージの中で猫と触れあってみましょう
- 少しずつ猫の警戒心が緩んできたら、ケージの中でおやつを与えます。 センターでは「ちゅーる」を使っています
- 袋から直接猫に与えてみる。もしくはお皿や段の床に置いてみる。人が見ていると食べない場合、そのまま「ちゅーる」を置いて扉を閉める
- 袋や床から食べるようになったら手の甲や指に「ちゅーるを」をつけて与えてみる
- 床に「ちゅーる」を置いて、食べている間にやさしく猫の体を手の甲で触ってみる。手を怖がる場合、ブラシやタオル、猫じゃらしなどのグッズを使い優しく触れてみる。このとき呼吸をするのを忘れずに!
- 触られるのを嫌がる場合は、けして無理をしないでください。数分でも毎日少しずつ触れる時間をとってみてください。ゆっくりと「人の手は怖くないよ」と伝えましょう。
4、段階を踏んで関わっていきましょう
- 自信を持って触られるようになってからはじめて!少しずつケージの外に出してみましょう
- 猫にとって警戒心が緩む夕方からの時間がオススメです
- 必ずふれあった後はケージに戻しましょう
※猫自身がケージの外に出ないときは「怖い」と思っているので無理やり出さないようにしてください
タイプ別関わり方の例
<引きこもりタイプ>
- タオルや布製のちぐらなどを使って優しく抱っこしてみましょう
- 無理に撫でようとせず、そのまま膝の上で落ち着かせましょう
- 嫌がるようであれば直ぐにケージに戻してください
<活発・遊ぶことが好きなタイプ>
- 猫じゃらしなどを使ってケージのドとに誘導しておもいっきり遊んであげましょう。一緒に遊ぶことで警戒心が緩んでいきます
- 遊んだ後は、興奮していますので必ずケージに戻し落ち着かせる時間をとってください
<食べることが好きなタイプ>
- おやつなどでケージの外に誘導してください
- 猫に集中せずそのまま座ったままで観察していてください
- 外のおやつを食べ続けることができたら、食べているときに背中などを撫でたり膝の上に誘導してみてください
- ケージに戻す時もおやつを使ってみてください。
5、その他
- 複数の家族がいる場合、最初は1人がじっくりと向き合いお世話をするのが良いでしょう。
- その猫が懐いてきてから他の家族も関わるようにすると家族是認に心を開くのが早くなります
- 人間よりも他の動物に心を開きやすい猫もいます。先住動物がいる場合は、合わせてみてその猫の力を借りてみるのもいいかもしれません