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今どきの、犬の飼い方【新潟県動物愛護センター】

印刷 文字を大きくして印刷 ページ番号:0057589 更新日:2022年11月30日更新

よりよいドッグライフを楽しむために

 以前、犬といえば近所で生まれた犬をもらって犬を番犬として外で飼うことが当たり前でした。しかし、近頃はペットショップなどで様々な種類の中から選び、家族の一員として室内で飼う方が増えてきています。
 一方行政に寄せられる犬に関する苦情内容は、放し飼いからフンの不始末や犬の鳴き声などに変化しています。
 そんな「今どき」の犬の飼い方について、多くの方に知っていただきたいと思います。

今どきの犬の飼い方チラシ[PDFファイル/1.6MB]

1 今どきは、オシッコやウンチはおうちで済ませる

今どきは、オシッコやウンチはおうちで済ませるの画像

 散歩の目的は犬の排せつではなく、運動とストレスの解消、そして社会環境に慣れさせることです。
 本来、道路・公園等は排せつをさせる場所ではありません。自宅の決まった場所で排せつする習慣をつけておくと、道路などを汚すことがないだけでなく、排せつをしたくて散歩を要求することもありません。悪天候や飼い主の病気などで外出が困難な場合でも、犬に排せつを我慢させることがなくなります。
 散歩に行く前に、自宅敷地内を歩かせ、排せつをしたらほめ、それから散歩に行くようにするとしつけることができます。
 また、散歩中あちこちに尿を少しずつ何度もかけることをマーキングといい、これは自分の縄張りを主張する行動です。排尿後であれば、マーキングをさせなくても健康上問題はありません。リードを短く持って飼い主主導で歩き、他の犬のした尿のにおいをかがせないようにすることで、ある程度コントロールすることができます。

メリット

  1. 近所迷惑にならない
  2. ふん尿の始末がないので安全に散歩できる
  3. 散歩の時間やタイミングが自由になる

2 今どきは、不妊去勢手術をして飼う

今どきは、不妊去勢手術をして飼うの画像

 「手術するのはかわいそう」、「自然に任せるのがいい」などの意見もあるようですが、実際には手術をした方が、犬も飼い主さんもストレスなく幸せに暮らせます。
 生後6ヶ月程度で早期に不妊去勢手術を行えば、特に効果が高く、穏やかでしつけしやすい犬になります。また、オス犬のマーキング行動(電柱ごとに足を上げておしっこをかける行動)を抑えることもできます。
 咬みつくなどの問題行動が原因で、やむをえず保健所が引き取った犬の8割が去勢していないオス犬だったというデータもあります。

メリット

  1. 攻撃性、支配性が弱まり問題行動が起きにくくなる
  2. 性格が穏やかになり、しつけがしやすくなる
  3. なわばりを守る意識が弱まり、マーキング(放尿)が減る
  4. 発情期のストレスがなくなり、脱出、放浪が減る
  5. 老化に伴い発症する特定の病気(前立腺肥大や子宮蓄膿症など)を予防できる

3 今どきは、室内で飼う

今どきは、室内で飼うの画像

 犬は群れで暮らす習性を持っています。屋外の寒い犬小屋に一匹で置かれるよりも、飼い主さんの側で暮らす方が幸せなのです。特に老犬には屋外飼養は厳しいものです。最近は室内で犬を飼うための便利用品(ケージやトイレシートなど)もたくさん販売されています。吠えなどの問題行動も、飼い主さんの側でしつけをすることで、屋外飼養に比べ改善することができます。

メリット

  1. 犬にとって快適な生活環境になる
  2. 犬と飼い主との絆が深まる
  3. 変化に気づきやすく、健康管理しやすい
  4. しつけが入りやすい

4 今どきは、ライフスタイルに合った犬を選んで飼う

 犬には多くの品種があります。これは、人が目的別に時間をかけて作りだしたもので、特性や飼う場合の世話の仕方が違っています。子犬の時の見た目やイメージに惑わされることなく、品種の特性をよく理解した上で、自分のライフスタイルに合っているか、飼う前によく考えてください。飼ってから、「こんなはずじゃなかった」と言っても、犬の寿命は約15年と長く取りかえしはつかないのです。
 例えば、盲導犬として有名なラブラドールは力が強くやんちゃな性格ですし、大人気のミニチュアダックスフントやチワワは、専門家の間では攻撃性の高い犬として知られており、多くの咬傷事故が起こっているのです。

今どきは、ライフスタイルに合った犬を選んで飼う の画像

犬種別特性一覧表(環境省作成「ペット動物販売業者用説明マニュアル」より抜粋)[PDFファイル/169KB]

5 今どきは、きちんと病気を予防して飼う

 病気にかかってから悔やむよりも、きちんと予防して安心して暮らせる方がいいに決まっています。また、ペットホテルやドッグランの利用条件に、きちんとワクチン接種をしていることと決められている場合も多いようです。

(1) 狂犬病

 狂犬病は犬も人も発症すれば100%助からない恐い病気です。人への感染源の多くが犬であることから、狂犬病予防法で生後91日以上のすべての犬に予防接種と市町村への登録が義務づけられており、注射の時に配られる金属のプレートの装着も義務となっています。(違反した場合は罰金20万円)

(2) 犬フィラリア症

 フィラリアとは、蚊の吸血によって感染し、犬の心臓内に住み着く寄生虫です。予防しないとほとんどの場合感染し、本来の寿命の半分くらいしか生きられません。必ず予防してあげてください。予防法は、蚊の発生する5~11月の間、月に1回ずつ薬を飲ませるものが一般的です。

(3) ジステンパー、パルボウイルス感染症など

 ジステンパーやパルボウイルス感染症といったいくつかの致命的な病気は、ワクチン接種で予防できます。子犬の場合、生後2ヶ月頃1回目、3~4ヶ月頃2回目の接種を行い、その後年1回継続して接種し、免疫を維持します。

6 今どきは、社会のマナーを教えて飼う

 犬も人間社会で暮らす以上、最低限のマナーは必要です。他の犬や人にいきなり吠えかからない、さわられても怒らない、飼い主の指示でおとなしくしていられるなどは散歩の時だけでなく動物病院でも必要なしつけです。いろいろなコースで散歩をしたり、家族以外の人と出会う機会をもつなどして、経験豊かに育てましょう。猫や他の動物にも日頃から接していれば仲良くすることもできます。

7 昔も今も、ルールを守って飼う

 きちんと法令を守り、他人に危害を加えたり、近隣に迷惑をかけないことは飼育の基本です。
 愛犬と楽しく豊かに暮らすために、ルールを守って正しく飼いましょう。
 犬を飼う際のルールは、下記リンクをご覧ください。

犬の飼い主さんに必ず守って欲しいこと!

子犬を迎えたら (子犬の飼い方)

 新しく家族になった子犬は、環境の変化でとても不安な心理状況です。ストレスで、下痢をしたり病気になることもあります。最初の2~3日はそっとしてあげましょう。特に、子供のかまい過ぎに気をつけましょう。

食事の与え方

 子犬用のドッグフードを与えてください。あげる量は、犬の体重とフードの表示を見て決めてください。生後2か月くらいまでは1日に3~4回、その後徐々に減らして1歳からは1日に1~2回が一般的です。

トイレのしつけ

 犬がそわそわして排せつのそぶりを見せたらトイレへ連れて行き、排せつできたらほめてあげます。間違った場所で排せつしても決して叱ってはいけません。おしっこすることが悪いことになってしまい、必要以上に我慢したり隠れてするようになってしまいます。

夜鳴き

 飼い主の家に到着してから、初めの2,3日は夜鳴きをしますがそのうちおさまります。夜鳴きに対処するには「鳴いたからといって、構わない」ということです。
「鳴けば構ってくれる」と思い込むようになりますので、放っておくようにしましょう。
寂しくて夜鳴くことがあります。
 寝場所の明るさを保ったりラジオを付けておくと効果の出る場合があります。

寒さ対策

 子犬は寒さに弱いので、寒い時期に迎える場合は室内に入れ、毛布などで寝場所を暖かく保つようにしましょう。

しつけの基本

 大切なのは、家族みんなが「同じ基準」で「同じ言葉」でほめたり、叱ったりすることです。家族の態度を統一しないと、犬は混乱ししつけは入りません。犬も飼い主を信頼できなくなってしまいます。
 犬が飼い主にとってよいことをしたときには大いにほめ、困ったことをしたときには短く叱る、これを繰り返すことで徐々に覚えてもらうのです。
 ほめるときは高い声で「ヨシヨシ」、叱るときは短く低い声で「ダメ!」などと家族内で言い方も決めておいた方がよいでしょう。高い声で「ダメダメダメダメ」などと繰り返していると、犬はほめられたり遊んでもらっていると勘違いすることが多いようです。
 また、犬が理解できるのは「1秒前」の出来事だけです。現行犯以外で叱ることは、意味なく恐怖を与えるだけです。どんなに困ったことが起きても、現行犯以外では決して叱らないようにしましょう。

散歩

 子犬は免疫力が不十分なので、敷地外に連れ出すと様々な伝染病に感染する恐れがあります。外出は、ジステンパーなどの混合ワクチン接種が終わってからにしましょう。
 散歩に出る前に、まず首輪に馴れさせるようにしましょう。首輪をいやがるようなら、首輪をつけたときに遊んであげたり、餌をあげたりしてごほうびと組み合わせます。首輪になれたらリードを着けることにも馴らしましょう。

日頃のスキンシップが大切です

ブラッシングやスキンシップは、毛並みを整えたりしつけをしたりするだけでなく、普段気がつかない愛犬の異常を発見するよい機会です。犬は体の不調を訴えることができません。頼りになるのは飼い主のあなただけです。いち早く、愛犬の異常を発見してあげてください。

かかりつけの動物病院を持ちましょう

 病気になったとき、犬がおかしな行動をして困ったときの相談相手として、かかりつけの動物病院が頼りになります。特に子犬の時は体調を崩しやすのでよく観察しましょう。

こんな症状の時は、早めに動物病院へ

  • おう吐や下痢が続く。
  • セキ・クシャミ・鼻水・目ヤニが出る。
  • 体をしきりにかく、異常な脱毛、ふけが多い。
  • ノミがいる。
  • 尿の異常(色・量・回数)がある。
  • 水を多く飲むようになった。
  • □が臭い、よだれの量が多くなった。・・・など

1才までの主な健康管理プログラム

  • 生後2ヶ月 混合ワクチン(1回目)の接種
  • 生後3ヶ月 混合ワクチン(2回目)の接種、犬の登録と狂犬病予防注射
  • 生後6ヶ月 不妊去勢手術
  • 5月~11月犬フィラリア症予防薬の投与
  • 適宜 ノミやダニ、回虫などの駆除 など

今どきの、猫の飼い方はこちら

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