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コシヒカリにおける節間長をめやすとした倒伏回避のための穂肥診断方法

印刷 文字を大きくして印刷 ページ番号:0296125 更新日:2020年7月1日更新

コシヒカリの幼穂形成期の節間長が3.5cm以下であれば、出穂期18日前に穂肥を窒素成分で1kg/10a施用でき、出穂期30日後の倒伏程度は3.5未満に抑えられます。

コシヒカリにおける節間長をめやすとした倒伏回避のための穂肥診断方法 [PDFファイル/362KB]

 

 

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コシヒカリにおける節間長をめやすとした倒伏回避のための穂肥診断方法です。

 

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コシヒカリの穂肥診断時の倒伏の予測については、化成肥料栽培では幼穂形成期の草丈と葉色(SPAD値)をかけた積値が2500未満で、出穂期までの降雨日数が平年並みであれば倒伏程度が3.5未満となるという生育のめやすがあります。

 

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また、有機入り肥料を施用する栽培の場合は、幼穂形成期の草丈とSPAD値の積値が2,400以下であれば穂肥窒素1kgを施用してもあまり倒伏しない、という生育めやすがあります。
今回、幼穂長の測定による幼穂形成期の確認と同時に、葉緑素計を用いずに倒伏程度を推定できる生育基準を検討しました。

 

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倒伏程度はおおむねこのような基準、めやすに基づいて達観で測定しました。

 

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節間長の測定には、標準的な生育の4株を採取し各々から最長茎を1本採取して用います。
採取した茎はカッター等で半分に割いて幼穂の直下の節から基部の直上の節までの長さを測定した平均値とします。

 

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この節間長と倒伏程度の関係をみると、節間長が長いと倒伏程度が大きくなります。
また1回目(出穂期18日前)の穂肥の施用の有無により、倒伏程度が変わることがわかります。

 

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すなわち幼穂形成期の節間長が3.5cm以下であれば、出穂期18日前の穂肥を1kg施用しても出穂期30日後での倒伏程度は3.5未満に抑えられます。

 

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幼穂形成期での草丈と葉色の積値と節間長の関係をみると、冒頭にお示しした、幼穂形成期で倒伏程度を推定する草丈と葉色の積値のめやすは、節間長に置き換え可能なことがわかります。
つまり節間長が3.5cmであれば、草丈と葉色の積値は、50%有機入り肥料を施用した場合で2,400程度、化学肥料を施用した場合で2,500程度となります。

 

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幼穂が成長するにつれて節間長が長くなります。この関係から得られた回帰式により、調査が遅れて幼穂長が1mmより大きくなった場合に幼穂長を補正することができます。

 

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幼穂が成長するにつれて節間長が長くなります。この関係から得られた回帰式により、調査が遅れて幼穂長が1mmより大きくなった場合に幼穂長を補正することができます。

 

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幼穂長3mm程度までであれば、この回帰式によりもとめた節間長が3.5cm以下のときには倒伏程度は3.5以上にならないことがわかります 。

 

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以上の説明のまとめです。

 

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本成果を取り入れた穂肥診断の流れを示します。
まず幼穂形成期の節間長が3.5cm以下かどうか、また草丈×SPAD値が化学肥料栽培で2500未満または有機入り肥料栽培で2400以下かを確認します。
いずれも該当していれば、1回目穂肥1kgを施用しても倒伏の危険は小さいと判断できます。
幼穂形成期の節間長が3.5cmより長い場合は、草丈×SPAD値と出穂期までの気象予報を確認して倒伏の危険性を考慮して、1回目穂肥の施用を判断します。

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導入効果、導入対象、留意点です。

 

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