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園芸研究センター棚橋恵(環境・施設科長)と佐藤淳(育種栽培科主任研究員)が令和6年度園芸学会北陸支部大会において表彰されました

印刷 文字を大きくして印刷 ページ番号:0727872 更新日:2025年3月4日更新
 令和6年12月7日、新潟市内で開催された園芸学会北陸支部大会において、当センター棚橋恵(環境・施設科長)が「西洋ナシをはじめとした園芸作物の病害抑制技術の開発」で功労賞、佐藤淳(育種栽培科主任研究員)が「新潟県特産野菜の食用菊、えだまめの生産振興に寄与する研究」で学術賞を受賞しました。

受賞の概要

〇棚橋 恵(環境・施設科長)
業績題目:西洋ナシをはじめとした園芸作物の病害抑制技術の開発
賞の種類:功績賞
受賞理由:
 棚橋恵氏は、平成4年の新潟県庁入庁時から農業試験場作物科を皮切りに、22年間にわたり一貫して農作物、特に園芸品目の病害防除に関する試験研究業務に取り組んできた。この間、トマト黄化えそウイルス(TSWV)の伝播経路と防除対策、チューリップ微斑モザイク病の病徴判定法と耕種的防除技術、ユリ茎枯症の発生原因とその防除対策、カキ円星落葉病の殺菌剤散布回数削減技術、果樹類のIPM病害虫防除技術など、野菜、花き、果樹の分野にまたがり数多くの研究成果を上げてきた。
 特に注目すべきは、新潟県のブランド品目である西洋なし‘ル レクチエ’で初めて発生したセイヨウナシ黒斑病、及びセイヨウナシ褐色斑点病の2つの重要病害において、発生生態解明と防除対策技術の確立に中心的に取り組み、2度の壊滅的な被害から生産体制を立て直す立役者となった。
 園芸学会北陸支部においては、園芸研究センターに赴任した平成9年から会員となり、以来これまで27年間にわたって会員を継続し、支部大会運営や学会発表などを通じて支部活動に貢献するとともに、日本植物病理学会や北陸病害虫研究会、新潟県病害虫研究会等においても毎年新たな知見を発表するなど、北陸地域における園芸生産の安全安心に関わる研究に大きく貢献した。
〇佐藤 淳(育種栽培科主任研究員)
業績題目:新潟県特産野菜の食用菊、えだまめの生産振興に寄与する研究
賞の種類:学術賞
受賞理由:
 佐藤淳氏は、平成19年から園芸研究センター環境科に赴任し、以来、県内施設土壌の実態把握や野菜畑土壌の有害化学物質管理技術に関する研究、ナス台木に接いだトマトの栽培技術、食用菊在来系統の特性調査・分類整理、えだまめの育種、栽培管理、採種技術等、野菜生産における幅広い課題に取り組んでいる。
 特に、食用菊については形態学的、生理学的、遺伝学的な手法を用いて、県内各地の在来系統の特性調査を行いデータベース化に取り組んだ。これにより、栽培系統の選定や名称不明系統の判別に活用できるほか、地域在来の根拠を示す資料として地域おこしや特産品づくりにも貢献している。
 また、従来の‘新潟茶豆’より半月以上早く出荷できる品種‘新潟系14号’において、開花後の日平均気温から目標莢厚に到達する日数を予測する推定式を作成し「‘新潟系14号’収穫日目安予測シート」を公開した。加えて、収量性を基準としたは種晩限、採種生産に適したは種時期を明らかにし、新潟県のエダマメの生産振興に大きく貢献している。
 以上、優れた研究成果は北陸地域の園芸学の進歩や園芸生産の振興に寄与した。
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