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丁寧な除草と播種で多収を実現!泉の棚田で栽培されたそばを製麺販売【泉生産組合(上越市牧区)】

印刷 文字を大きくして印刷 ページ番号:0293890 更新日:2020年6月25日更新

泉生産組合代表と集落の皆さん

  横尾 清一 代表(右から2人目)と泉集落の皆さん

法人の概要

 上越市牧区泉集落の農家7戸14名で構成される生産組合。荒廃してきた畑や棚田を活用しながら、そば1.5ha、水稲60a、水稲苗の生産に取り組んでいます。5年前からそばの製麺販売を開始し、「泉のそば【愛を一箸】」のネーミングで販売しています。

経営面積・品種と内訳(平成30年産)

 

作目
品種
作付面積

(ha)
収量

(kg/10a)
品質

(%)
そば
とよむすめ
1.5
87
1等 100
水稲
コシヒカリ
0.6
480
1等 100
水稲苗
JA委託苗
900

(枚)

そば作の概要

 
工程 ポイント

ほ場

準備

・作付予定ほ場は、そばの生育期に雑草が繁茂しないよう、6月20日頃に非選択性除草剤を全面散布
・酸度矯正と土づくりのため、7月中旬に畦畔や農道の草刈り、7月下旬頃から播種1週間前までにマグクリーン(苦土生石灰)40kg/10aと発酵鶏糞(ペレット)75kg/10aを散布・土壌混和
・基本的に排水は良いが、湧水のあるほ場や排水の悪いほ場には明渠を作掘

耕起

播種

・そば品種「とよむすめ」の中山間地(標高200~400m)の播種適期は7月下旬~8月上旬であるが、集落の標高260mに合わせて、毎年8月第1日曜日に播種を計画
・播種は背負式動力散布機を用い、播種量6kg/10a
・播種と同時に高度化成肥料(14-14-14)を20kg/10a散布し、ドライブハローで表層のみ薄く覆土耕を実施

土壌改良資材散布の様子の写真

土壌改良資材散布の様子

インタビュー ~横尾 清一 代表にお話を伺いました~

― そばを導入したきっかけと経緯について教えてください。

 「集落に耕作放棄地を出さないため、省力的に栽培できるそばを導入しました。

  地域の特産物として、そば栽培に取り組んでいます。水利が悪く、水田面積が限られた集落のほ場では、かつて「うど」や「なす」などを栽培していましたが、後継者の少ない集落であるため、耕作されない田畑が見られてきました。耕作地を荒らさないように、中山間地域等直接支払制度を活用しながら、少ない労働力や機械で栽培可能な作物としてそばに着目し、15年程前から栽培を本格化させました。収量は安定しており、70~80kg/10a以上を確保しています。

 

加工・販売の取組について、教えてください。

 「国産にこだわった二八そばを委託加工しています。」

  5年程前から地元JAの提案を受け、生産したそばを製粉・加工し、地域特産物として販売することにしました。生産した玄そばを、長野県の加工業者に委託し、長野県産の小麦粉を使って、国産にこだわった二八そば(そば粉8割)として乾麺に加工しています。加工された乾麺は集落総出ですぐにラベルを貼り、販売しています。地元の商店をはじめ、Aコープや直売所(旬彩交流館あるるん畑)などで、年末から3月頃まで販売しています。


商品のポスター写真  商品のポスター

 

多収のため工夫していることについて教えてください 。

 「特に播種前の雑草防除と播種量に気を配っています。」

  肥培管理は、JAや農業普及指導センターから指導を受けながら、適期に丁寧な作業を心掛けています。
   作業で特に気をつけているポイントは、播種前の雑草防除と播種ムラです。作付け前に非選択性除草剤を散布することで、生育期間の雑草の発生が少なくなり、収量の向上に繋がっています。播種ムラは、収量減に直結するので、動散での播種作業は1ほ場を2回播きすることを徹底しています。
   この地区のほ場は排水が良いため、排水対策は基本的には行っていません。しかし、中には排水の悪いほ場もいくつかあり、そこでは明渠を施工しています。
   また、土づくりのため、石灰質資材を施用しており、一昨年前からは発酵鶏糞(ペレット)の散布も始めており、収量向上に結びついていると思います。

 

―今後のそば生産の方向について教えてください 。

 「地域の畑と棚田の保全のため、今後もしっかりと生産していきたいです。」

   現在、泉集落のみならず、隣の集落分も作付けしており、地域の農地の受け皿となっています。耕作放棄地を出さず、地域の景観や棚田を維持するためにも、そばは重要な作物なので、今後もしっかりと栽培していきたいです。

 

※経営面積や品種情報については取材時のものです

 

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