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ブラックバス等外来魚の漁具別捕獲特性
要約
使用漁具の中でブラックバスの捕獲には、刺網の捕獲効率が最も良かったが、その反面混獲も多かった。ブルーギルが主に生息する水域においては袋網を使用することで、それらを一度に数多く捕獲することに成功した。
背景・ねらい
ブラックバス、ブルーギルは北米から日本に移植され数十年が経過しており、近年全国的に生息域を拡大した。県内においても状況は同じで、ブラックバス・ブルーギルの生息範囲は広がっており、河川湖沼内の魚類に対する被害が懸念されている。そこで刺網・延縄・籠・定置網を用いてブラックバス・ブルーギルの捕獲を目的とした調査を行い、使用漁具の特性を把握した。
成果の内容・特徴
- 刺網(仕様:20m×2m、網目 外網240mm、中網43mm)
捕れ具合を比較すると、使用した漁具の中ではバス類を捕獲することに対して最も効率が良いが、その反面混獲も多かった(表1)。混獲魚は鱗の脱落、傷等受けるダメージも大きい。 - 延縄(仕様:幹縄60m、枝糸1m、針12号30本)
バス類の捕獲量は少なかったものの、混獲魚へ与えるダメージは少ない。
餌はミミズ等で可。 - 籠
調査には市販の籠を含め3タイプの籠を使用したが、バス類の捕獲はなく効果は不明であった。 - 袋網(仕様:袋網部4m×3m×1.5m 袖網10m及び3m×1.5m 図1)
ブルーギルが主に生息する水域では、それらを一度に多く捕獲することに成功した。
(表1)。捕獲魚にはあまりダメージを与えないので、混獲が多くても軽視できる。
*混獲 対象とする魚種に混じって他の魚が捕獲されること
成果の活用面・留意点
- 刺網は外来魚以外も多く捕獲し、それらにはダメージを与えるため、網目の選択、設置時間、設置場所等の検討を行い、混獲を軽減する必要がある。(刺網は長時間設置しても、ブラックバス捕獲尾数は必ずしも多くならない 表2)
- 漁具設置の労力は刺網、延縄、籠では作業員2人程度及び船舶、袋網は作業員4人程度及び船舶が必要である。
具体的データ
その他
研究課題名:外来魚資源抑制手法の開発
予算区分 :国補
研究期間 :平成12~14年度
発表論文等:なし
内水面水産試験場 資源課
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Fax 0258-22-3398