本文
【南魚沼】感染症情報(令和7年第42週、10月13日から10月19日)
南魚沼地域の感染症情報についてお知らせします
◆百日咳の届出がありました。

○南魚沼保健所管内では、全県同様10歳未満及び10歳代の届出が多くなっています。
◆インフルエンザの定点当たり報告数が流行期入りの目安とされる定点当たり報告数1を超えています。

◆新型コロナウイルス感染症の定点当たり報告数は、先週と比較し減少しました。

☆今年度の新型コロナワクチンの定期接種が始まっています。
○新型コロナウイルスによって重症化する割合は、65歳以上の年代で高いため、この年代の方などを対象とした定期接種が10月から実施されています。
○感染者で多く検出されているニンバス株にも効果が期待されることが報告されています。
○新型コロナワクチンの接種を検討されている方は、以下のホームページ参考にしてください。
◆マイコプラズマ肺炎が増加しています。咳などの症状が長引く場合は、医療機関で診察を受けるようにしましょう。

★警報・注意報について
警報:大きな流行が発生または継続しつつあると疑われる場合に発令されます。
注意報:今後大きな流行が発生する可能性が高い場合や流行が継続していると疑われる場合に発令されます。
※定点医療機関(定点)
対象となっている感染症について、該当週の患者発生数を保健所に報告いただく医療機関のことです。
※定点当たり報告数
対象となる感染症について、該当週にすべての定点医療機関から報告があった数を定点医療機関数で割った値(一医療機関当たりの平均報告数)のことです。
【南魚沼地域】今週のトピック
■南魚沼保健所管内の社会福祉施設から感染症集団発生報告がありました。
| 施設種別 | 感染症 | 報告数 |
|---|---|---|
| 児童福祉施設 | 感染性胃腸炎 | 1 |
■インフルエンザの定点当たり報告数は1.67(全県では0.85)となり、流行期入りの目安とされる定点当たり報告数1を超えています。過去のデータも踏まえ今後大きな流行が発生する可能性が高いことから注意が必要です。

〇主な感染経路は飛沫感染と接触感染で、ウイルスは環境中で2~8時間程度生存可能といわれています。乾燥や低温などウイルスが好む環境では、もっと長く生存できる場合もあるため、不特定多数が触れる場所や物から感染するリスクがあります。外出からの帰宅後は手洗いを徹底してください。
〇潜伏期間は1~3日程度で、ウイルスの排出期間は発症前日から発症後3~7日です。症状が出る24時間前頃から感染力があるため、家庭内での感染に特に注意が必要です。家庭内に感染者がいる場合、現在症状がない場合でも外出時はマスクを着用し、人ごみを避けるなど感染拡大防止のためのご協力をお願いします。
〇発熱や咳などの症状がある方は、登校や出勤を控え早めに医療機関を受診してください。
〇学校保健安全法では、第二種感染症として定められており、発症から5日経過し、かつ解熱した後2日(幼児は3日)を経過するまで出席停止となります。ただし、症状により学校医その他の医師が感染のおそれがないと認めたときにはこの限りではありません。
■新型コロナウイルス感染症の定点当たり報告数は2.67(全県では3.67)と前週の6.33から減少しました。

感染予防のため、マスク着用等の基本的な感染対策の徹底と、体調不良時は多くの人が集まる会合への出席等を控えましょう。
◆ワクチン接種については、昨年度までと異なり、対象者にあらかじめ接種券が配布されていない自治体が多いですが、お手元に接種券がなくてもワクチン接種は可能です。重症化リスクが高い方で接種を検討されている方は、お近くの医療機関やお住いの自治体にお問い合わせください。
〇発熱や咳などの症状がある場合は、外出を控えてください。
〇やむを得ず外出される場合には、マスクを着用するとともに、手洗いの励行など基本的な感染対策の徹底をお願いします。
■マイコプラズマ肺炎について
○感染経路は感染患者からの飛沫感染と接触感染によるが、濃厚接触が必要と考えられており、地域での感染拡大の速度は遅いと言われています。
○学校などでの短時間での曝露による感染拡大の可能性は高くなく、友人間や家族間での濃厚接触による感染に注意が必要です。
○潜伏期間は通常2~3週間で、初発症状は発熱、全身倦怠感、頭痛など風邪様症状を認め、左記症状出現後3~5日から咳が始まることが多いと言われています。経過に伴い咳は徐々に強くなり、解熱後も長く続くため(3~4週間)症状が軽快しない場合は医療機関を受診しましょう。
○特異的な予防方法はないため、手洗い、うがいなどの一般的な予防方法の励行が重要です。
新型コロナウイルス感染症について
他人への感染リスクについて
新型コロナウイルス感染症は、鼻やのどからウイルスが排出されますが、排出期間には個人差があり一般的に発症2日前から発症後7~10日間は感染性のウイルスを排出していると言われています。
発症後3日間はウイルスの平均的な排出量が非常に多く、5日間経過後は大きく減少します。
特に発症後5日間が他人に感染させるリスクが高いため、家庭内や外出時の対策が重要になります。
外出を控える期間について
令和5年5月8日以降、新型コロナウイルス患者は法令に基づく外出自粛は求められず、外出を控えるかどうかは個人の判断に委ねられます。
〇外出を控えることが推奨される期間
発症日(無症状の場合は検査を実施した日)を0日目とし5日間
発症後5日目に症状が続いていた場合は、解熱し他の症状も軽快して24時間経過するまでは外出を控えましょう
特に、重症化リスクを有する方と接触機会がある場合(医療機関や高齢者施設に勤務している、帰省等で高齢者に会いに行くなど)は、リスクを考慮した上で慎重な判断をお願いします。
また、症状がある場合は、会食や大勢の人が集まる場などへの参加は控え、感染拡大防止に御協力をお願いします。
全県で注意が必要な感染症
◆梅毒について

〇梅毒は、梅毒トレポネーマという病原菌によって起こされる感染症です。主に性交渉中に感染部位と粘膜・皮膚等が接 触することにより人から人に感染します。
〇梅毒は早期の治療で完治が可能ですが、診断が遅れると合併症を起こすことがあります。感染部(特に陰部)にしこりや発疹、普段と違う分泌物などが見られた場合は、医療機関に相談しましょう。
〇梅毒に感染している妊娠中の女性では、胎盤を通じて胎児に感染し、死産や早産、新生児死亡、奇形(先天梅毒)が起こることがあります。
〇令和6年の年間の届出数が調査開始以降で最多となりました。全国、新潟県内ともに届出数が多い傾向が続いていますので、引き続き十分な注意が必要です。
| 令和4年 | 令和5年 | 令和6年 | 令和7年 | |
|---|---|---|---|---|
| 南魚沼管内 | 3(男性3、女性0) | 0 | 3(男性3、女性0) | 1(男性1、女性0) |
| 新潟県 |
137 (男性100、女性37) |
127 (男性83、女性44) |
139 (男性98、女性41) |
94 (男性66、女性28) |
◆百日咳について
今週の報告件数は27件と前週に比べ減少(前週の報告件数は29件)しました。10歳代前半の患者報告数が特に多くなっており、学校での感染や家庭内感染事例も報告されています。


【百日咳とは】
○百日咳は、百日咳菌という病原菌によって起こされる感染症で、患者の咳やくしゃみなどのしぶきに含まれる病原菌によって感染します。感染経路は主に飛沫感染です。
○7~10日程度の潜伏期間を経て、風邪症状がみられ、徐々に咳が強くなっていきます(カタル期:約2週間)。その後、短い咳が連続的に起こり、咳の最後に大きく息を吸い込み、痰を出しておさまるという症状を繰り返します(痙咳期:約2~3週間)。激しい咳は徐々におさまりますが、時折、発作性の咳がみられます(回復期:2~3週間)。
○乳児の場合、無呼吸発作など重篤になることがあり、生後6か月未満では死に至る危険もあります。成人では、咳は長期間続きますが、比較的軽い症状で経過することが多く、受診・診断が遅れることがあります。
【予防方法】
○有効な予防法は予防接種であり、予防接種法に基づく定期接種が行われています。なお、百日咳ワクチンの免疫効果は4~12年で減弱するため、最終接種後、時間経過とともに既接種者も発症することがあります。
○ 飛沫感染予防に、手洗い、うがい、咳エチケットを心がけましょう。
○ 軽症でも菌の排出はあるため、予防接種をしていない新生児・乳児がいる場合は、感染に対する注意が必要です。
【治療】
○百日咳菌に対する治療として、抗菌薬が用いられます。特に徐々に咳が強くなるカタル期に有効で、通常、患者からの菌の排出は咳の開始から約3週間持続すると言われていますが、適切な治療により、服用開始後5日程度で菌の分離はほぼ陰性となります。
【学校保健安全法における取扱い】
○第二種感染症に定められており、特有の咳が消失するまで又は5日間の適正な抗菌薬療法が終了するまで出席停止となります。ただし、病状により学校医その他の医師が感染のおそれがないと認めたときには、この限りではありません。
★適切な治療により、家庭内感染を含む他者への感染拡大防止や咳の持続による患者本人の負担を軽減するためにも、症状が持続する場合は、早めの受診をお願いします。
全県で警報・注意報が発令されている感染症
◆新型コロナウイルス感染症に注意しましょう
定点当たり報告数が全県で3.67(前週5.20)と前週と比較し減少しました。季節性インフルエンザであれば注意報基準に相当する、定点当たり報告数10は下回っていますが、他保健所管内では、社会福祉施設における集団発生報告が多数報告されているため、引き続き注意が必要です。
◆伝染性紅斑の定点当たり報告数が国の示す警報基準を超えています
○定点あたりの報告数が全県で1.20となり、前週の1.93と比較し減少しました。 国の示す終息基準(定点あたり1)を下回るまで警報を継続します。
○頬に出現する紅斑を特徴とする、主に幼児や学童を中心に流行する感染症で両頬がりんごのように赤くなることから「りんご病」と呼ばれることもあります。
○頬に発疹が出現する7から10日ほど前に、風邪のような症状が現れることがあり、発疹出現前の段階が最も感染力が強い期間になります。児童福祉施設内で風邪症状が流行している場合は早めに受診しましょう。
○患者の咳やくしゃみなどのしぶきに触れることによって感染します(飛沫感染)。
○これまで伝染性紅斑に感染したことのない女性が妊娠中に感染した場合、胎児にも感染し、胎児の異常(胎児水腫)や流産生じる可能性があります。熱や倦怠感が出現した後に発疹が出るなど、伝染性紅斑を疑う症状がある場合は、早めに医療機関を受診しましょう。
○アルコール消毒が効きにくいため、流水や石けんでこまめに手を洗い自分専用のタオルで手を拭きましょう。
感染症集団発生時の報告について
社会福祉施設における集団発生報告基準について
以下に該当する場合、保健所へ集団発生報告を行う必要があります。
1.同一の感染症若しくは食中毒によると疑われる死亡者又は重篤患者が1週間に2名以上発生した場合
2.同一の感染症若しくは食中毒の患者又はそれらが疑われる者が10名以上又は全利用者の半数以上発生した場合
3.上記1及び2に該当しない場合であっても、通常の発生動向を上回る感染症等の発生が疑われ、特に施設長が報告を必要と認めた場合
詳細については下記をご確認ください
報告様式は下記からダウンロードできます
その他の感染症
PDF形式のファイルをご覧いただく場合には、Adobe社が提供するAdobe Readerが必要です。
Adobe Readerをお持ちでない方は、バナーのリンク先からダウンロードしてください。(無料)





