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【柏崎】観光地域づくりの活動紹介(柏崎観光地域づくり人材育成塾 塾生インタビュー)第4回

印刷 文字を大きくして印刷 ページ番号:0181156 更新日:2019年5月29日更新

 柏崎地域の広域的な観光振興に取り組んでいる柏崎地域観光推進協議会では、新しい柏崎地域を担う人材を発掘するため、「柏崎観光地域づくり人材育成塾」を開講しており、参加している塾生は、柏崎地域を何とか盛り上げたいと熱い気持ちを持って、活発な活動を展開しています。
 「柏崎観光地域づくり人材育成塾」では、平成30年度、公益財団法人 内田エネルギー科学振興財団の助成を受けて、塾生が、柏崎地域で観光・交流分野の先駆的な活動をしている若い事業家に、事業に対する考え方、地域とのつながり、生き方などについてインタビューし、情報発信する取組を行っていますので、ご紹介します。

(リンク)広域的な観光推進に取り組んでいます(柏崎地域観光推進協議会)


(第4回)「Peace.」 中村 奨[ なかむら しょう] さん

 柏崎市出身。新潟調理師専門学校卒業後、実家の花屋に隣接するカフェの経営を始める。現在5年目、料理教室やイベントなど様々な取り組みを行っています。
 (インタビュアー 橋本 和明 [はしもと かずあき]さん)  「Peace.」中村奨さんの写真 Peace. 中村 さん

不安よりやってみたいが強かった

――料理の仕事には小さい頃から興味があったんでしょうか
中村 もう保育園の時から料理屋さんをしたいって作文に書いていたみたい。2歳の時から母が花屋をしている関係でお店の内装とかを見にいろんなレストランやカフェの食べ歩きをしてたんだよ。それで食べるのが好きになって、中学生の頃くらいには自分で作るのが好きになって、高校になったら誰かに食べてもらいたくなってきたんだよね。それで高校を卒業してからは新潟調理師専門学校に通って料理のことを専門的に学んだね。
――ここでのお仕事はどういった経緯で始められたんですか
中村 最初は新潟市に憧れのお店があったからそこに就職しようかと悩んでたんだけど、ちょうど卒業の時が、おばさんがやっていたこのカフェが10周年のタイミングで、母親にやってみないか?って誘われたんだよね。そこからずっとここで働いてもう5年になるね。だから一般的な社会経験みたいなものはゼロなんだよ(笑)
――その時、不安はなかったんでしょうか
中村 まだ20歳だったから不安よりもとりあえずやってみたいって気持ちのほうが強くて、やってみてダメだったらまた出直せばいいやって気持ちだったね。可愛がってくれていた先生には止められたけど。でも、何が成功したかとかは人それぞれだからさ。

挫折から野菜ソムリエへ

――お店の経営は順調にいきましたか
中村 いや、始めて2,3年くらいは全然ダメだったね。ぼくが新潟市で働こうとしてたお店はライブとかフリーマーケットのイベントをしてて、すごくオシャレなお店だったから、それを柏崎でもやりたかったんだけど、まだ柏崎市にはそういった文化がなかったから全く伝わらなかったね。
――何で野菜ソムリエに?
中村 そこからは少し方向転換をして野菜ソムリエの資格を取ったりしたね。うちのお店は主婦層のお客さんが多くて、ぼくが始めた時はちょうどこれまでのお客さんが入れ替わりの時期だったんだけど、やりたいこともうまくいかないし、このお客さんたちを失ったら大変だなって気づいたんだよね。  
 それで、この人たちに何ができるかなって考えた時に、自分は野菜が好きだったから主婦の方に役立つ野菜の知識が載ったフリーペーパーを作り始めたんだよ。
 でも、その時は21歳で見た目も若すぎたから「こんなやつが書いた言葉に信憑性なんてないんじゃないか?」と思って、ちゃんと資格を取ろうと勉強して野菜ソムリエの資格を取ったんだよね。
――料理教室やイベントなど、いろんな取り組みもされていますね
中村 もちろんお客さんのことを考えてというのが根底にはあるけど、まだ5年目だからいろいろ探ってるって感じかな。自分はまだまだこれから長い料理人人生だと思っているから、独立した時にいろんな引き出しを持っておけるようにしようって感じだね。

家庭の味を伝えていきたい

――お店のコンセプトは?
中村 うちのお店はお惣菜プレートが看板メニューなんだけど、このプレートを作った理由がすげぇアツいんだよね。うちは自分が2歳の時から花屋をしてるので母親の帰りが遅くて、自分はおばあちゃん子なんだよね。おばあちゃん家のご飯ってすごい品数が多くて、揚げ物とかは自分が席に着いてから揚げてくれるんだけど、今の家庭って冷凍食品とかコンビニが発達して、それに頼りすぎて家庭料理が廃れてきていると思ってるんだよ。ぼくは地元の小学校のサッカーのコーチもしてるんだけど、この子たちが大人になった時の家庭の味って何なんだろうなってすごく考える時期があって、家庭料理を伝えたいって想いを持つようになったんだよね。
 だから、プレートにはお惣菜を12個並べてるんだけど、例えばこのプレートを食べに来てくれた主婦のお客さんが「きんぴら美味しそうだから今日はちょっと作ろうかな」って思ってもらって家で料理してくれたらいいなって。
――家庭の味で大切にしていることは何ですか
中村 ぼくら世代はちょうど冷凍食品と手作りの料理が混じってる世代だと思うんだけど、ご飯が固いとか柔らかとか、卵焼きが甘いとかしょっぱいかとか家庭ごとに特徴があったと思うんだよ。でも、将来的には冷凍食品だけの時代が来るだろうし、家庭にしかない味ってのが無くなる気がするんだよね。新米の時期に炊き加減を間違えるとか、そういうのも家庭だとその日はあんまり美味しくないかもしれないけど思い出になると思うんだよ。そういうのって大事にしたほうがいいなってぼくは思ってるんだよね。
 自分は母親の味噌汁も食べたことないぐらいで、今でもおばあちゃん家に毎週ご飯を食べに行ってるから、そのありがたみが今も凄く分かるんだよね。
 それに、この延長線上に日本の手仕事みたいなものがあると思うんだけど、そうしたものって無くなってしまったらまた一からは絶対に出来ないし、この先、手仕事みたいなものが大切にされる時代が来ると思うから覚えときたいと思って、教室を開いたりもしているね。
――新しいことが始まりそうですね
中村 「ニュースタンダード」ってテーマでこれからの家庭料理を提案していこうとしているね。
今の主婦の人たちってSNSとかで見られることも意識しているから、おしゃれでおもしろい野菜の使い方をしてみたりして、家でも使いたくなるようなアイデアを盛り込んで、今までの家庭料理とこれからの家庭料理みたいなものをミックスしようと考えているね。
 自分は野菜しかやってこなかったから、野菜のことならせめて柏崎エリアで提案できる人になりたいって考えているね。 「Peace.」のお惣菜プレートの写真

自分が思った価値を付ける

――柏崎について、いま感じていることを教えてください 
中村 最近思うのは、柏崎は相場を意識しすぎてるってことだね。でも、ぼくはこれからも飲食店を長くやる上でそういうのは終わらせようと思ってるんだよね。これからはちゃんと自分の思う価値の値段を付けようと思ってる。じゃないと自分たちより若い世代の子がこれから地元にお店を出そうなんて思わないだろうし、どっかで踏み切んないといけないなって思うんだよ。うちはこれから新しい値段設定にして、柏崎の人には最初は高いって思われるかもしれないけど、今は外からでも食べたいと思ったらそのお店を目指してきてくれるお客さんはいるし、そういった共感してくれるお客さんを呼べないと意味がないと思ってるんだよね。それに、自分たちの世代って自分の信念を貫くような生き方ができる時代になっていると思うから、あまり周りと比較しすぎないくてもいいなと思い始めてるね。ぼくもいろんなお店をみてきたけど、いいお店にはいいお客さんしかいないし、今後はお客さんも含めていいお店の雰囲気づくりをできるようにしていきたいなと思ってるね。
――そこに至った考え方は?
中村 こうした動きも、もしかしたら失敗するかもしれないけど、自分は誰かの一歩目を若いうちにしたいって気持ちがあって、誰かがすればそれを見てた周りの人たちもできるようになるだろうから、まずは自分がやろうと思ってるね。  
 それに自分は多分このまちで飲食店をしている中で一番若いだろうし、若いうちにトライしてると上の世代の方も「頑張ってる奴がいるってなぁ」ってあったかい目でみてくれるから、今のうちに成功も失敗もいっぱい積んどこうって考えてるね。どうしても大人になると外からの目を気にしたり、家庭ができて失敗しにくい状況になるだろうからね。

自分たちの世代から頑張っていく

――これから柏崎が盛り上がっていくには、どうすればよいですか
中村 自分は若手が頑張ってるまちは全体的に頑張れるまちだと思っているから、まずは自分たち世代が頑張ることで上の世代に刺激を与えて「あんな若いのに負けてらんねえ」って思わせるようなアクションができたらいいね。同世代から発信していって、大人たちから何言われてもいいから、いま自分たちが思うベストを考えながら歳を重ねていって、共感できる仲間を増やしていけたらいいね。
 それと、今はどの世代も同じ年代で繋がっているけど多世代と繋がっていないから、今後はそこが繋がっていくと全体としての層が厚くなって発展していくんじゃないかなと思うね。

「Peace.」 中村 奨[ なかむら しょう] さん インタビュー(PDF形式  241 キロバイト)

(リンク))Peace.<外部リンク>


◇柏崎観光地域づくり人材育成塾 塾生インタビュートップ

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