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入所系の高齢者施設及び障害者施設で陽性者が判明した場合の対応について
施設内でコロナ陽性者が判明した場合
入所系の高齢者施設・障害者施設※で陽性者が出た場合、保健所が助言等を行いますが、感染拡大時には保健所がすぐに対応できない場合があります。
コロナ対策は初期対応が極めて重要です。早期に感染対策を行うことで、新たな感染者や重症者を減らすことができます。
施設内で感染を拡げないため、コロナ陽性者が発生した際に以下4つの対応をお願いします。
下記に具体的内容を記載しておりますので、ご確認ください。
1 陽性者(入所者及び職員)の陽性が判明した場合、保健所へ一報を入れる
2 接触者リスト・施設平面図の準備する
3 感染対策を講じる
4 施設内療養の準備を行う
1~4について、施設の全員で共有しながら同時並行で対策を進める必要があります。
※入所系の高齢者施設・障害者施設は下記のとおりです
【高齢者施設】 |
【障害者施設】 |
・特別養護老人ホーム(地域密着型含む) |
・障害者支援施設 |
・介護老人保健施設 |
・共同生活援助事業所(グループホーム) |
・介護医療院 |
・重度障害者等包括支援事業所 (共同生活援助を提供する場合に限る) |
・介護療養型医療施設 |
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・(介護予防)認知症対応型共同生活介護 |
・福祉ホーム |
・養護老人ホーム |
・短期入所事業所 |
・軽費老人ホーム |
・療養介護事業所 |
・有料老人ホーム |
・宿泊型自立訓練事業所 |
・サービス付き高齢者向け住宅 |
・障害児入所施設 |
・(介護予防)短期入所生活介護事業所 |
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・(介護予防)短期入所療養介護事業所 |
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1 陽性者(入所者及び職員)の陽性が判明した場合、保健所へ一報を入れる
入所者・職員いずれの場合でも、コロナ陽性判明時は保健所へご連絡ください。
保健所が今後の対応について、施設の皆さんと一緒に考えていくため、下記について伺いますので準備をお願いします。
〇施設名
〇施設の連絡窓口御担当者名、連絡先
〇陽性者数(それぞれの発症日、入所されている居室)
〇陽性である入所者の施設利用日(陽性者が有症状の場合は発症日の2日前から、無症状の場合検体採取日の2日前からの施設利用の有無を教えてください)
〇陽性である職員の勤務日(陽性者が有症状の場合は発症日の2日前から、無症状の場合検体採取日の2日前からの勤務の有無を教えてください)
〇発熱など体調不良者の人数(入所者・職員それぞれ)
〇施設全体の職員数、入所者数
〇看護師がいる場合、何名配置されているか、看護師の陽性者・濃厚接触者の有無
〇協力医療機関・嘱託医の医療機関名、医師名
2 リスト・施設平面図の準備する
保健所との初回架電後に御提出いただきたい資料は以下の2点です。
保健所から求めがあった際にすぐに提出できるよう、準備しておきましょう。
- 入所者・職員の接触者リスト
※陽性者の発症日(無症状の場合、検体採取日)の2日前から接触があった者について記載してください。
- 施設平面図(可能なら、入所者の名前が入っているもの)
3 感染対策を講じる
感染管理責任者(看護師・管理職等)が早急に行うべきこと
□ 陽性者・濃厚接触者のケアを行う職員を固定する
□ 陽性者・濃厚接触者のケアを行う担当職員とそれ以外の入所者のケアを行う職員の接触を可能な限り減らす(更衣室やトイレを分ける、休憩室を複数設置するなど)
□ 適切な防護具の着脱を指導する(参考:下記(2)陽性者・濃厚接触者を隔離しましょう参照)
□ 作成した接触者リストをもとに、陽性者・濃厚接触者のゾーニングを計画する(参考:下記(2)陽性者・濃厚接触者を隔離しましょう参照)
□ 必要に応じて、現場の職員に施設内消毒の指示をする
(1)必要な資材が揃っているか確認しましょう
- 防護具(ガウン)
- 手袋
- マスク
- ゴーグル・フェイスシールド
- ヘアキャップ
- 消毒液
など
資材が不足している場合の問い合わせ先
高齢者施設の方:新潟県高齢福祉保健課 025‐280‐5193
障害者施設の方:新潟県障害福祉課 025-280-5918
(2)陽性者・濃厚接触者を隔離しましょう
1 陽性者・濃厚接触者のいる区域に立ち入る職員は防護具等を着用しましょう
防護具等を正しく着用することで、ケアを行う職員や、感染していない入所者への感染を防止することができます。
特に脱ぐときは注意が必要!
ウイルスは防護具の外側についているので、綺麗になった手などで防護具の外側に触れないように意識して脱いでください。
【防護具等の着脱方法】
スタッフが防護具をつけてレッドゾーンに入ったら
・飲食、トイレはできません。レッドゾーン内のみ動きます。
・途中サージカルマスクからN95マスクへの付け替えもできません。
・防護具の内側に触れることはできません。
・休憩が2時間ごとに取れるように配慮しましょう。
2 ゾーニング(区画分け)しましょう
ゾーニングとは、感染している人・感染していない人・疑いがある人・それに至る導線を誰でも分かるように、分けることです。
陽性者・濃厚接触者を個室に移動させることができる場合は個室に移動させてください
4 施設内療養の準備を行う
ハイリスク者であっても、病状によっては入院とはならず、施設内で療養する可能性があります。
高齢者の場合、初期は軽症・無症状であっても、急に重症化する場合があります。早期に治療することで重症化を防ぐことができるので、施設内でできる限りの治療ができるように準備しましょう。
(1)協力医療機関・嘱託医に連絡し、下記を確認しましょう
□入所者の現在の症状、基礎疾患などを報告の上、検査やコロナ治療薬、受診、入院の必要性について指示・助言を受ける
□嘱託医・協力医療機関の医師が、入所者へのコロナ治療薬が必要であると判断したものの、嘱託医・協力医療機関の医師がコロナ治療薬を投与することができない場合、自宅療養グループの看護師に相談する
※施設療養中、自宅療養グループの看護師に相談することができます。入所者の体調等について心配なことなどがありましたら御相談ください。必要に応じて、オンライン診療医や患者受入調整センターと調整します。
(2)入所者の治療について、ご本人やご家族の意向を確認しましょう
(3)施設内の体制を検討する
陽性者の療養期間・濃厚接触者の待期期間を含め、2週間から長くて1か月程度はこの対応が続きます。職員の勤務シフトや物品の確保など現在の対応が可能な状況であるかどうか確認しましょう。
【参考ページ】
〇陽性者の療養期間の考え方についてはこちら【発生届対象者の方へ】
〇濃厚接触者の待期期間・濃厚接触者となった職員の待期期間短縮等はこちら【濃厚接触者の定義に該当する方へ】