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上越の土地改良施設を紹介します
新堀川排水路(上越市大潟区犀潟)
新堀川排水路は、宝暦6年(1756年)から天保6年(1835年)までの約80年間の長い年月をかけて農民たちによって造られました。この排水路は高田平野の低平地、約4,500haの流域に降る雨水を流すための農業用排水路です。流域内の農地や住宅、道路が洪水で浸水するのを防いでいます。また、排水路の両脇を利用した遊歩道が造られ、緑の植物や水辺空間があり潤いのある憩いの場所となっています。
(県営湛水防除事業 潟川地区)
(水環境整備事業 新堀川地区)
大池(上越市板倉区大池新田)
山の頂上にある大池は、約2,500年前に天然の沼としてできたものと推定されます。明治44年(1911年)、下流の水田用水の補給を目的に31haをかんがいするため池として利用されてきました。その後、平成4年の調査で大池からの浸透が下流部の地すべり発生原因であることが判明し、浸透防止工事が実施されました。池の脇を広域農道が走っており、高田平野を眼下に見渡せることもあってドライブでのよい休憩場所となっています。
(直轄地すべり対策事業 板倉地区)
十ヶ字頭首工(妙高市月岡)
一級河川関川に造られた農業用の頭首工で、上越市の南部地域の水田を潤しています。頭首工は、かんがい期には田に安定して水がかかるようにゲ-トにより水位を調整しています。また、洪水に対しては障害とならないよう洪水吐ゲ-トが設けられています。頭首工から取り入れられた水は、水田へのかんがいの他、防火用水や消流雪水などにも利用されています。
坊ヶ池(上越市清里区青柳)
龍神伝説の湖として有名で、面積約12ha、周囲2月5日km、深さは33mと県内で最も深い湖です。清里区の大切な水源地として上水道のほか 268haの水田を潤しています。湖畔からの眺めは素晴らしく、頸城平野を一望できます。
(県営ため池等整備事業 坊ヶ池地区)
大池・小池(上越市頸城区花ヶ崎)
大池・小池の歴史は古く、湖畔に建てられた「大池溜水利組合記念碑」によると、大池・小池の起源は室町時代中期の永享年間と言われています。貯水量に比べ集水面積が極端に小さいため約1,600haの水田を潤すために、ため池より約10km上流の浦川原区に流れる保倉川に頭首工を造り、ポンプアップでため池に貯水しています。池の周りは、県立自然公園と鳥獣保護区に指定されているので、自然環境に恵まれ多くの野鳥を観ることができます。
(県営かんがい排水事業 頸城地区)
(県営ため池等整備事業 花ヶ崎地区)
多能池(上越市三和区大東)
江象川を堰止め、標高116mの高台に造られたため池で、約220haの水田を潤しています。
(県営ため池等整備事業)
農業用河川工作物応急対策事業 西ノ脇地区(H16~H19)
本地区は、新潟県西部の上越市柿崎区(旧柿崎町)に位置します。二級河川米山川より農業用水を取水し、39.1haの受益地を潤す重要なかんがい用の施設となっています。環境との調和への配慮から魚道を設け、生物にもやさしい施設です。
県営ほ場整備事業 板倉西部地区
ほ場整備事業で農村公園約4,000m2を整備しました。
管理は地元町内会が行っており、様々な行事等に利用されています。
また、地元町内で遊具を設置し、子供たちの遊び場となっています。
農村公園(上越市板倉区)
農村公園(上越市板倉区)
湛水防除事業 重川地区
S63~H9に県営湛水防除事業で、農地(331ha)の湛水防除を目的に排水機場を整備しました。
径1,200mm、1,650mmの2基のポンプで毎秒10tの排水能力となっています。
排水ポンプ(重川地区)
県営広域営農団地農道整備事業 関川流域第1期
農業生産の近代化と農産物の流通の合理化を図るため、広域営農団地整備計画に基づき、基幹となる農道の整備を行いました。
既設の県道及び市町村道と連絡し産地から物流拠点へのアクセス改善となります。
広域農道(清里板倉新井線)
県営ほ場整備事業 高士西部地区
揚水機場は用水を各耕地へ送るポンプ施設です。用水を管水路化(パイプライン)することにより、維持管理の省力化が図れます。
また、各耕地には設定水位により取水量を自動でコントロールする自動給水栓が設置されており、水利用の合理化、省力化が図られます。
自動給水栓(高士西部地区)
農地環境整備事業 寺字地区
生産条件の不利な中山間地域では、過疎化の進行、担い手の減少に伴い、用排水路等農業用施設の維持管理に支障をきたすようになり、ひいては集落自体の崩壊につながる恐れがあります。
このような中、耕作放棄地を含め営農再開が見込めない土地を「保全管理区域」、今後とも営農を継続し生産性の向上を図る農地を「生産区域」と計画的に区分し、耕作放棄に伴う悪影響の除去と優良農地の保全を一体的に進める事業です。
写真は、生産区域の基盤整備前後の写真です。小さく、不整形な区画を区画整理や用排水改良を行うことで高性能機械の導入や、維持管理労力の軽減、耕地の汎用化が図れます。また、換地により、分散していたほ場が集団化され、農作業の効率化、経営規模の拡大につながります。
整備後(上越市吉川区東寺)