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保坂一八代表取締役/(有)グリーンファーム清里

印刷 文字を大きくして印刷 ページ番号:0628531 更新日:2024年1月11日更新


集合写真
最前列中央:保坂一八代表取締役

 
所在地 上越市清里区上田島
経営規模 水稲155.4ha ハウス園芸(オータムポエム等)2ha
構成員 5名(役員2名)
従業員 23名(男性18名、女性5名)
ホームページ http://www.greenfarm-kiyosato.com/

経歴

 北海道の大学で畜産を専攻。大学卒業後は、北海道庁に入庁し、3年間一般畑作の普及指導に携わる。北海道庁を退庁後は、清里区に帰郷しJA職員として勤務する。
 JA職員として勤務する中、地域では高齢化や離農者増加によって農地の全面委託希望者が増えていった。このような中、農作業受託の受け皿として(財)清里村農業担い手公社が設立され、事務局長に就任した。また、農業公社では機能出来ない部分(農地の取得、利用権設定)に対応すべく(有)グリーンファーム清里を設立し、法人の設立後はJA職員を退職して代表取締役に就任する。その後は地域の中山間地域の農地保全という「社会的使命」と、経営体としての「独立採算」を両立させた経営を展開する。

Q.貴社を運営する上で心掛けていることを教えてください。

  
経営の多角化・複合化に取り組む

 水稲の疎植栽培や、多品種を組み合わせることにより、作期分散とコスト低減に努めています。また契約栽培や地域の方との直接取引を実施することで、利益率を高めて販売力を強化しています。

 経営を盤石化するために経営の多角化・複合化を進めており、現在は水稲や園芸の他に和牛の繁殖やぶどう栽培を試作しています。新しく事業を始める際は、スモールスタートを意識し、最初の5年間は小規模で試作しつつ様子を見ることにしています。初めの5年間で、技術の習得や作業を分散できるか吟味し、収益を得られると判断出来たら本格的に栽培を始めます。水稲を主流としつつも、経営が水稲一本とならないように取り組んでいます。

 また、一企業として利益を追求するだけでなく、地域を守る活動を重視しています。地域に対しては、中山間地等の条件が不利な農地を受託することによって、耕作放棄地の発生を防ぐように活動しています。他にはほ場整備事業による大区画化の推進や、各集落の農道・水路・農地の保全活動、そして地域の農地を集積し必要に応じて農地の利用調整を行う等といった活動をしています。

→Point!
コストの低減と利益率向上による販売力強化を重視!
新たな取り組みはスモールスタートを意識し、収益を得られるかしっかり判断!
企業の利益だけでなく、地域を守る活動を実施!

Q.若手従業員との関わり方を教えてください。

 グリーンファーム清里の皆さん
(有)グリーンファーム清里の皆さん

 従業員には決算書の内容を共有し、1人1人が経営者として考えるように意識を持ってもらいます。1年間の経営成績が良かった場合は、頑張ってくれた証としてボーナスとは別に決算手当を支給しています。経営成績が従業員にしっかりと還元されることで、従業員の経営に対する意欲が向上し、ミーティングでも積極的な意見が出ています。

 また、従業員にはそれぞれ部門担当を設定しています。担当を持たせることで従業員の責任感が増して、私に対しても意見や要望をたくさん話してくれるようになりました。その中でも気を配っていることは、1人に仕事が集中しないようにすることです。従業員に対して適切に仕事を配分出来るように、打ち合わせは朝礼・お昼・終礼時にその都度実施し、作業の進捗状況を常に確認することで、全員で仕事を回すように心掛けています。

→Point!
決算書を共有し、従業員にも経営に参画させる!​
担当を振り分け、責任感up!​

ミーティングより、社員同士のコミュニケーションを図る!

Q.地域農業を守るためにどのようなことに取り組んでいますか。

田園風景 
地域の方と連携して守る清里区の農地

 清里地区はもともと500戸近くの農家がおり、500haの農地を守ってきましたが、現在は13件の経営体が約85%の農地を守っています。農地を維持していくために、今後は法人・個人との結びつきをさらに強めていく必要があります。現在、周囲の法人と常に打ち合わせを実施して連携を深め、共に地区を守るために動いています。具体的には、お互いの経営状況を把握することや、資材の共同購入、生産物の共同販売、作業が遅れている法人の応援に入るなど、助け合いながら経営を行っています。

 また地域の方達との交流も大事にしています。地域の学校からは子供たちが見学に来てくれますし、学校田の協力も行っています。私が新しいことに挑戦する際、地域の方達から温かい言葉を頂いたり、生産物を購入して頂いたりする時は本当に励みになります。

→Point
地区を守るため、周囲の法人と連携しながら経営!
地域の方々からの応援が励みになる!

清里一農場化計画
清里一農場化計画に則り、地域と協力して農地を守る [PDFファイル/316KB]

Q.今後の展望について教えてください。

日本酒と保坂代表
(有)グリーンファーム清里で販売を予定している赤ワイン「夢遊」と日本酒「清里米遊」

 経営者として重要なことの1つに、次世代を育てることだと考えています。次世代を担う方々には若い感覚で仕事を進めてほしいです。私としてもリタイヤは65歳かなと考えており、そのことは以前から若手社員に伝えていて、バトンタッチする準備もしてきました。そのため、現在は経営を任せられるぐらいの若手社員達が育ってくれたと感じています。

 会社としての展望は、経営の多角化・複合化のために、牛やぶどう、ワイン、日本酒の生産を試し、経営に組み込めたらと考えています。私の夢の話になりますが、農場の隣に農家レストランを建てたいと思っています。そこで自社の農産物を使った料理の提供や農産物の販売、そして地域外からもたくさんの人に来てもらい、地域振興に貢献したいと考えています。

→Point!
次世代を育てることが経営者としての役目!
夢は農家レストランを経営し、地域振興すること!

JOETSU HANDS【photobook】

 (有)グリーンファーム清里 フォトブック<外部リンク>

 

※取材を終えて~ちょこっと感想

アイヌ犬
アイヌ犬の問(もん)ちゃん

 取材に伺うと、アイヌ犬の問(もん)ちゃんがお出迎えしてくれました。大変人懐っこくて、取材班にもとっても懐いてくれました。従業員の皆様も温かく迎えてくださり、常に笑顔で楽しそうにだったのが印象的です。従業員の皆さん全員で仕事をしやすい雰囲気を作り上げているんだなと感じました。
 保坂代表、ありがとうございました。

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