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天候に恵まれたこの日も、満開のハナモモを心待ちにした人たちがカメラやスマホで撮影していました。
高台に位置するためか、満開のタイミングは桜よりも少し遅い印象です。
ひとつの枝に、白とピンクの花が混在しているの、わかりますか?
こちらが池爺こと、池田壽一さん。
定年退職を機に、ここ谷根(たんね)の土地にハナモモを植えたのは26年前のこと。
木を切り、地面をならし、腐葉土を敷き、苗木を植えて。手間も時間もかかる作業をひたむきに。長い年月をかけ、お一人でこれだけの景色を作り上げたというから驚きです。
今では、鯨波小学校の学習の場として、こどもたちが菜の花を植えたり、幼稚園の園児たちもハナモモを見に来たりするそうです。
傍らの木杭には「池爺の花モモ1999」の文字。時の流れを感じます。
ハナモモ畑の近くの家屋には「校長室」の札が。
「こどもたちが、校長室ってなあに、って聞いてくるんだよ。」と楽しそうに目を細める池田さん。訪れるこどもたちにとっては、池田さんがハナモモ畑の先生です。
池田さんお手製、ペットボトルのひまわり型風車。
ペットボトルの底部分で風を受け、その振動が土のなかに伝わり、もぐらよけになるそうです。
よく見るといくつかの木には鳥の巣箱も。これも池田さんの手作りです。
「巣立ちしたあと、掃除してあげるんだ。そうすると翌年また来てくれる。」
優しいまなざしでハナモモを案内してくださる池田さん。桃より少し小ぶりですが実もなるそうで、それも楽しみなのだとか。
「上の方の赤い木のはもう26年、その下のピンクや白のは10年くらい。」
「この辺りはもっと白が植えてあるとよかったかな。」
「斜面のすぐ下にある道から見るハナモモ」が池田さんおすすめの眺めです。
こちらが初代のハナモモ。枝ぶりも立派に、大きく育っています。
ハナモモは30年くらいで花がつきにくくなり、木の力が弱くなっていくそう。
でも段々に植えてあるからね、と池田さん。その足元にはハナモモの苗木や少し成長した若木が育っていました。
ハナモモの苗木
3年目のハナモモの若木