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タウンマネジメントの取組事例を紹介します!

印刷 文字を大きくして印刷 ページ番号:7292762 更新日:2021年4月1日更新

 顧客や地域住民等のニーズを商店街が満たすためには、個々のお店の努力に加えて、経営的視点を持って、街の魅力の向上等を関係者が一体的に推進することが必要であり、90年代以降の英国の中心市街地再生で大きな役割を果たした「タウンマネジメント(※)」は、このような考え方を背景としています。現在は、日本でもこのタウンマネジメントの考え方に基づいた取り組みが各地で行なわれています。(※英国での呼称はTown Centre Management)

 県内で積極的にタウンマネジメントに取り組んでいる新潟市・古町地区、そして上越市・高田地区における事例を紹介します。

新潟市・古町【新潟中心商店街協同組合】

新潟中心商店街協同組合とは?

 古町の活性化を目指す広域的組織

 平成24年6月に、古町地区の活性化を目的に古町・柾谷小路・本町にある7つの商店街振興組合と隣接する大型商業施設が中心となり立ち上げられた組織。また、同年10月には古町地区の課題をビジネス的手法で解決するため「新潟古町まちづくり株式会社」を設立。新潟中心商店街協同組合との両輪体制で、古町の活性化・にぎわい創出を推進している。

取り組み.1 ビジョン・中長期事業計画の策定

  • 策定の背景
    古町周辺地区には多くの商店街組織が存在し、これまではそれぞれの組織が個別に活動をしていた。そのため、地域全体としての魅力発信がほとんどされていなかった。かつての賑わいを取り戻すためには、地域全体の目指すべき方向性が必要との意見で一致し、古町周辺地区商店街がめざす理念(ビジョン)とそれを実現するための計画を作成することになった。
  • 古町ビジョンとは
    「スマートタウン古町宣言」
    新旧MIXカルチャーの発信拠点となり、感性に響く街並みにします
    組合内に設置する「まちなか再生委員会」においてワークショップによる検討を重ね、いろいろな人達の知恵が込められた賢い(=スマートな)タウンの実現を目指す「古町ビジョン」を策定した。
    また、このビジョンを実現するための具体的な事業を、今後2~3年程度の間にすべきこと、5年程度の間にすべきこととに整理して、中長期事業計画を作成。この事業計画はより実現性の高いものに育てていきたいとの思いから、毎年内容の見直しを行う。
  • 今後の周知・活用
    古町ビジョンは、古町地区が一体的に目指す方向性として策定。このビジョンへの支持者、理解者、そして応援者の輪を広げるとともに、行政や隣接する万代地区、メディアなどの外部とのネットワークを強化し、更なる魅力発信の強化に取り組んでいく。

まちなか再生委員会で話し合いを重ね、古町のビジョンを策定の画像
まちなか再生委員会で話し合いを重ね、古町のビジョンを策定

取り組み.2 ソーシャルビジネス事業を開始

  • まちづくり会社を設立
    エリアとしてのサービス向上を図るうえで、その経費負担が大きな課題と考え、そうした地域の課題をビジネス的手法で解決するソーシャルビジネスを行う組織として、古町地区の商店街振興組合が出資し、「新潟古町まちづくり株式会社」を設立。
    組合員の負担を軽減し、街全体で利益を生み出し、その利益を街に還元することで、自立した街を目指している。
  • 事業内容
    組合で実施する各種サービスの中で、受益者負担による収入で独立採算の目途が立つものについて、まちづくり会社が事業譲渡を受け、古町地域のソーシャルビジネスとして事業を開始。
    現在の主な事業は、マイカー、バスでの来街者に対して、店舗での買い上げ金額に応じて配付する「くるまで古町共通駐車券」「まちなかバス乗車券」の発行。買い物に来る人、各個店、駐車場経営者等それぞれにメリットのある仕組みづくりを行った。
  • 今後の方向性
    現在、スマートフォンアプリを活用した観光客や地域住民を集客・回遊・誘導する仕組みづくりを進めている。また、百貨店及び商店街の個店が共通で利用できる「クレジットICカード」を導入し、来街者に街全体を回遊してもらい、買い回りを促進するような仕組みも検討中。更には、空き店舗をリノベーションして、新たな出店者を誘致する仕組み作りも視野に入れ、将来的には新潟古町まちづくり会社としてリーシング機能を持つことも検討している。
    今後も地域社会に貢献する事業の開発を行い、街の活性化に向けたコーディネートや支援を行う「プラットフォーム」として機能を高めていくことを目標とする。

「くるまで古町共通駐車券」「まちなかバス乗車券」は現時点での核となるビジネスの画像
「くるまで古町共通駐車券」「まちなかバス乗車券」は現時点での核となるビジネス

連絡先

新潟市中央区古町通八番町1430新潟シティホテル4F
Tel 025‐222‐0665

新潟ふるまちOfficial Guide Web 新潟中心商店街(古町・本町・柾谷小路)<外部リンク>

上越市・高田 高田本町まちづくり株式会社

高田本町まちづくり株式会社とは?

 商店街の基盤整備に取り組む

 高田本町の3つの商店街の動きや意見をとりまとめて、活性化することを目的に商店街振興組合等が出資し、平成23年に設立。街中をめぐるツアーや商店街イベントの企画・運営、高田本町の魅力をPRする広報業務等を行う。「あすとぴあ高田」「イレブンプラザ」と商店街の「2核1モール」体制の完成を受けて、エリア全体としてのまちづくりに向けた基盤整備に注力する。

取り組み.1 「2核1モール」での一体感づくり

  • 「2核1モール」が完成
    平成25年春、交流広場付き商業施設「イレブンプラザ」と商業施設やマンションなどの複合施設「あすとぴあ高田」が誕生。この2つの施設を「2核」、その施設を結ぶ商店街を「ショッピングモール」と位置づけ、この「2核1モール」を1つのショッピングセンターとして捉えたまちづくりに取り組んでいる。
  • 具体的な取り組み内容
    「月刊本まちニュース」を発行し、活性化に向けた取り組み策の情報を共有することで、「2核1モール」の一体感づくりにつなげている。
    2核を会場に開催されるイベント等の来場者に、商店街を回遊してもらおうと、2核のデジタルサイネージを活用して、相互のイベント情報を発信している。
    また、着物店協賛による浴衣ファッションショーや個店の出店による夕市といったイベント開催を通じ、各店の紹介や商品PRにも取り組んでいる。イベントに足を運んだ人たちが、専門性の高い個店の商品や魅力に触れ、それをきっかけにまち歩きを楽しむといった流れが根付いてきており、若い世代や初めて高田本町に足を運んだ人たちにとっては、新鮮で新しい発見の場となっている。
  • 更なる一体感醸成に向けて
    商店街内の情報共有と一体化をより強化するため、商店街イントラネットの整備を進めている。また、2核で開催されるイベントにあわせた売り出しをすることで、一層の相乗効果が期待できることから、商店主向けセミナー等を開催し、にぎわい創造のための意識付けにも取り組んでいく。

地元高校書道部による書道パフォーマンスには100人以上の来場者が訪れたの画像
地元高校書道部による書道パフォーマンスには100人以上の来場者が訪れた

取り組み.2 空き店舗ゼロに向けた情報の集約化

  • 背景
    高田本町地区においても、近年、郊外型商業施設の出店に加え、商店主の高齢化や後継者不足により空き店舗が増加傾向にあった。一方で、空き店舗情報が集約されておらず、また、「高田本町の物件家賃は高いのでは?」という従来のイメージも、新規出店への弊害になったと考えられ、それらの問題解決が、まちの賑わいづくりに向けた急務の課題であった。
  • 情報集約化の取り組み
    まず最初に取り組んだのは、物件オーナーや不動産業者との連携強化。「ランドオーナー会議」を定期的に開催し、空き店舗情報を集約するほか、情報交換・情報共有の場としても活用している。
    平成25年9月には「出店サポートセンター」を開設し、商店街の空き物件情報だけでなく、公的機関の補助金制度や商店街の情報等をワンストップで提供している。また、出店希望者のリクエストに合わせた物件をリストアップし紹介する「空き店舗めぐりツアー」も毎月開催し、好評を得ている。
    平成26年2月現在、「出店サポートセンター」の利用者は12件、うち3件が出店に結びついた。「空き店舗めぐりツアー」は地権者からの反応も好意的。オーナー自らがツアー当日に立ち会い、出店希望者の生の声を聞く機会となっている。
  • 今後に向けて
    実績をふまえ、各方面のニーズを再確認。特に「空き店舗めぐりツアー」は週末開催のため、出店希望者が商店街のにぎわいを生で体感できると好評を得ており、貸す側と借りる側のマッチングの場としてツアー継続の重要性を認識し、今後も積極的に進めていく。

出店サポートセンターの画像

連絡先

上越市本町5‐3‐28
Tel 025‐522‐3415

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