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【南魚沼】インターンシップ生から見た南魚沼地域振興局
南魚沼地域振興局において、インターンシップに4名の大学生が参加しました。
インターンシップ生が、令和7年9月1日(月曜日)から5日(金曜日)まで局内各部の取組を取材し記事にまとめましたのでご紹介します。
このホームページは当局でインターンシップ生として研修に参加した者が作成したものです。原文を直さずに掲載しておりますので、一部、記述の誤りがあると思いますが温かい目で閲覧下さい。
左上:立正大学3年 関口 右上:宮城教育大学3年 水落
左下:名桜大学3年 長井 右下:慶應義塾大学3年 塚田
【企画振興部】Golden Cycle Route、雪国観光舎の現場見学に参加しました 担当:長井
企画振興部では、地域の産業振興を目指した事業を企画し、管内の市町村や事業者とも連携しながら業務に取り組んでいます。
今回、企画振興部の取り組みを取材するため「Golden Cycle Route(GCR)」、「雪国観光舎」の現場見学に参加させていただきました。
令和3年3月に南魚沼市を含む2市1町で「湯沢町・南魚沼市・魚沼市連携自転車活用推進協議会」が設立され、連携を取りながらの広域的な取り組みが始まりました。この取り組みの中で、世界的な認知も視野に入れた、地域資源を自転車で結ぶモデルルート「雪国魚沼Golden Cycle Route」を設定し、官民連携によって施策を展開していることを学びました。
このGCR には、北魚沼ステージ、南魚沼ステージ、三国川ダムステージの3つがあります。全長は約193kmにわたり、魚沼地域の自然や雪国の文化を感じながら走行することができる特徴があることを学びました。また、南魚沼市の水尾地内(国道291号線沿い)には象徴的な看板が設置されていました。
令和6年度には同局内の地域整備部とともにGCRのコース内に矢羽根型路面案内表示を、2市1町内にサイクルステーションを設置することで自転車走行時の安全性や降車時の利便性を高める環境整備に取り組んでいます。
次に(一社)雪国観光圏さんをお伺いし、職員さんから「地域を再生し、私を再生する」というテーマのもと行われている「雪国リトリート」事業の内容や役割について教わりました。全国にリトリートは多数ありますが、雪国観光圏では雪国という特徴で差別化を行い、大自然に囲まれたプログラムのほか「雪国文化を言語化」した本の出版(英語翻訳あり)や地元の食材を使った料理の提供により、魅力を発信していることを学びました。
取材の中で、「雪国観光圏は民間が事業を推進しているが、行政のサポートにより横の繋がりが広がるメリットがある」ことをお聞きしました。また、企画振興部の職員からも「主役は民間企業であり、行政は人と人を繋ぐサポートを行う」こともお聞きしました。それを踏まえ、企画振興部では、魅力ある地域の情報発信や環境整備の業務に関して、民間企業や地域社会をまたぎながら、提案やサポートを行う役割を持っており、地域社会の発展に必要な存在であると感じました。
【地域整備部】大崎ダム、八色の森公園、ぷれいパーク水無の現場見学に行きました。 担当:塚田
~地域整備部とは~
地域整備部では、道路・河川などのインフラ整備を主に行っています。
技術職と事務職で分かれており、二つが協力しコミュニケーションをとりながら日々業務を行っています。
新潟県は、日本で5位という敷地面積を持つことや、海岸線や川を有していることから土木の需要がとても大きくなっています。
~現地視察の様子~
今回のインターンシップでは、「大崎ダム」「八色の森公園」「ぷれいパーク水無」などを現地に行って見学してきました。
「大崎ダム公園」ではダムのある場所で水に親しんでもらおうということで、公園を作っています。このダムは砂防ダムであり、土砂災害防止用として使用されているそうです。大雨などの災害が起きた際に、土砂の流入を防ぐ役割があります。非常事態が起こった際も住民の方々が安心して暮らせるための活動だなと感じました
大崎ダム公園
「ぷれいパーク水無」も同様に「川の横に水と触れ合える環境を作ろう」という目的で作られました。日常生活で川の水と触れ合う機会は少ないと思うので、水と触れ合える場所は貴重だなと感じました。
「八色の森公園」では、自販機の設置許可について学びました。公園内の新しい自販機の設置には県の許可が必要であるため、許可証が自販機の横に貼ってありました。普段何気なく置いてある自販機一つ一つにも許可が下りていることに驚きました。
八色の森公園の自販機
このように地域整備部の業務は、住民の安全安心の生活のために行われています。この先ずっと安全に使用できるよう日々取り組まれているのだなと感じました。
【健康福祉環境部・児童障害者相談センター】の現場見学に参加しました 担当:水落
健康福祉環境部では、地域住民の衛生・健康・福祉を支えるために業務を行っています。
今回は、健康福祉環境部の7つの課と児童・障害者相談センターの業務内容や取り組みについて学びました。
健康福祉環境部は「庶務課」「企画調整課」「地域福祉課」「地域保健課」「医薬予防課」「生活衛生課」「環境センター環境課」に分かれています。
「企画調整課」では、地域の実状に合った医療体制計画の作成や、健康危機管理の対策の業務を行っています。
「地域福祉課」では、各地域と連携しながら地域住民が安心して暮らせるような支援を行っています。
「地域保健課」では、健康づくりと自殺対策の業務を行っています。健康づくりでは食に力を入れていて、『からだがよろこぶデリ』という健康に配慮した食事を提供する商品を販売しています。
「医薬予防課」では、法律に基づきながら医療・薬の安全性を確認したり、感染症等の予防や対策をしたりしています。文部科学省の学校保健統計調査より、12歳児の虫歯数は20年連続全国一少ない県になっているそうです!
「生活衛生課」では、食品衛生・環境衛生・動物愛護と狂犬病予防の業務を行っています。食品衛生業務の一つである監視指導では、衛生管理の手法であるHaccpに沿った指導を行っています。
「環境センター環境課」では、環境対策・資源循環推進・放射線対策・環境対策の業務を行っています。
児童・障害者相談センターでは、市町村援助・相談・一時保護・措置知能の業務を行っています。新潟県内には新潟市児童相談所が1か所、新潟県児童相談所が5か所あり、南魚沼振興局の児童・障害者相談センターは重要な役割を担っていると感じました。
健康福祉環境部・児童障害者相談センターでは、地域や機関と連携したり、地域住民と密接に関わる業務が行われていると感じました。
【県税部】の現場見学に参加しました 担当:水落
県税部では課税業務と収税業務を行っています。
今回は「課税課」「収税課」の職場見学に参加し、業務内容や取り組みについて学びました。
「課税課」では、法令に基づく適正な課税の決定が行われています。今回は19種類の県税の概要の確認や、個人事業税や不動産取得税について学んだりしました。また、脱税を目的として軽油に灯油や重油等を不正に混ぜて販売・使用される不正軽油を撲滅する取り組みを行っています。実際に取り組みとして、南魚沼県税部では令和7年の6月17日(火曜日)に路上軽油抜取調査を実施しています。
「収税課」では、課税された税金を納期限内に収めることができなかった滞納者に対して徴収を行っています。今回は捜索計画書の様式やタイヤロックによる自動車差押の時の写真を見せてもらいました。あらかじめ定められた手続きや調書などの証拠に基づいた収税が行われていると感じました。
今回は採取試料の検査を見学しました。クマリン蛍光反応検査を用いた比色検査の結果の説明を受けました。クマリンは桜の葉に代表される植物の芳香成分の一種で、紫外線を受けて黄緑色の蛍光を発することから日本国内に流通する灯油や重油などに識別剤として添加されています。実際に検査結果を見学したところ、紫外線を当てると正常軽油の場合は標準液と比較して暗く見えましたが、灯油の場合は蛍光反応がありました。
比色検査の様子
検査の説明
また不正軽油を使用した場合、タンク等に燃えカスや煤などの残留物が残ることから機械の故障につながる場合があるということが分かりました。
県税部は重い責任が伴いますが、県をよりよくするために必要な税を徴収する重要な業務を行っていると感じました。
【農林振興部】の現場見学に参加しました 担当:関口
農林振興部では、土木工事をはじめ特産品の魚沼産コシヒカリや魚沼産きのこ等の宣伝を行っています。
今回は「庶務部門」、「農業振興部門」、「農村振興部門」、「森林・林業部門」の業務説明を受けた後、うおぬま倉友農園株式会社様に訪問しました。
庶務部門では、農林振興部全体の業務運営を行っており、技術職とのパイプ的な役割を果たしています。また、農地や林地の法的な許認可や工事に伴う指導や検査等を担当しています。
農業振興部門では、農業企画課、生産振興課、普及課の3つの課によって構成されています。
農業企画課は、経営基盤強化のための支援策や補助事業の推進、中山間地域の活性化、営農継続や農用地の維持、管理を行っています。
生産振興課は、鳥獣被害の防止に向けた取り組みを行っており、県特別栽培農産物認証制度を実施しています。
普及課は、就農相談等の取り組みを行い、中山間地域農業の維持と地域活性化のための支援を行っています。
農村振興部門では、農村計画課、農村整備課の2つの課によって構成されています。
農村計画課は、農業生産基盤の整備や保全管理のため、実際に現場に行き、調査や整備計画等の業務を行っています。
農村整備課は、小区画のほ場や、土水路等、基盤整備が進んでいない地域での業務を行います。加えて、土砂崩れや雪崩等の自然災害の被害を最小限にするための整備も行っています。
森林、林業部門では、林業振興課、森林施設課の2つの課によって構成されています。
林業振興課は、森林整備をはじめ、県産林の利用拡大に向けた取り組みを行っており、地域ブランドである「魚沼きのこ」の普及宣伝活動にも力を入れています。 森林施設課は、近年頻発化している自然災害を踏まえ、「災害に強い森林づくり」の推進に向けて計画的な整備を行っています。
また、林道や林業専用道路の路網整備や改良の支援も行っています。
各部門の業務内容の説明の後、うおぬま倉友農園株式会社様に訪問し、担当者から県特別栽培農産物認証制度を受けたコシヒカリを用いた事業の説明を受けました。
今回の体験を通して、新潟県南魚沼振興局農林振興部の業務内容やうおぬま倉友農園株式会社様への訪問から様々な形で地域住民と地元企業が一丸となって南魚沼市の活性化に向けた取り組みを行っていることについて学ぶことができました。
5日間のインターンシップを通して、南魚沼地域振興局があらゆる形態で地域や住民に関わっていると感じることができました。