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教育下越376号

印刷 文字を大きくして印刷 ページ番号:0628938 更新日:2023年12月13日更新

教育下越376号

令和5年度 学校訪問

 今年度も学校支援事業に、多数の要請をいた だきありがとうございました。訪問を通して、市町村教育委員会や学校等が、学習指導要領の趣旨の実現に向け、目の前の児童生徒に向き合 い、真摯に教育活動に取り組まれていることに敬意を表します。今年度の訪問の概要は次の通りです。

【プロジェクト支援訪問】(教育委員会要請)

→39 回 ・中学校区単位での訪問 (授業公開、協議会、中学校区の取組に 関する協議等) ・研究主任会や研修会等の訪問 (講義、演習等)

【プロジェクト支援訪問】(学校等要請)

→122 回 ・校内研修、研究発表会等 (指導案検討、公開授業、協議会等) ・教育関係団体等の研究会等 (授業公開、協議会、講義等)

【学力向上推進システム活用事業等の訪問】

→6回 ・研究主任会、担当者会議等 (講義、結果分析、活用方法等)

 訪問校での公開授業や協議会の指導を通して、「主体的・対話的で深い学び」の実現を目指した取組を着実に進めていることが伺えました。公開授業では、教科等の見方・考え方をもとに、児童生徒同士の対話を通して考えを深めさせようとしていました。 授業後の協議会では、ねらいの達成に向けて質の高い話合いを実現する方策について熱心な意見交換が行われていました。

 対話場面においては、授業者の働きかけにより、児童生徒に「深める問い」が立ち上がり、「考えたくなる、相手の考えを聞きたくなる」等、自分事として捉えられるようにすることが大切です。そのために、あらかじめ授業者が、 見方・考え方を働かせた「深い学び」の姿を構想し、どのように働きかけ、見取り、支援するのか、具体的に方策を準備しておくことが大切です。 グループでの対話などの場合、単に時間で区切って終えるのではなく、話し合いで目指す姿を見据え、その姿を生み出すように支援し、達成を見取って次の活動に進むようにします。

 「ICT機器の有効活用」の在り方について も、多くの協議会で話題になりました。特にタ ブレット端末については、児童生徒が主体的に 自己の学習を調整し「学習の個性化」が実現さ れるように活用することが今後の課題です。 どの訪問校においても、自校の学習等の課題 を踏まえ、児童生徒の学びの中心に据え、より 良い授業づくりを全校体制で力強く進めようと する姿が見られました。訪問した指導主事も多 くのことを学ばせていただきました。 今後も、本事業を通して、各校の「子どもまんなか」授業づくりを支援していきます。

【プロジェクト支援訪問の追加募集について】
 追加の支援訪問をいたします。以下の内容例に関わらず、各校の要望に応じて講義・演習等をいたします。申し込みは下記まで直接連絡ください。
<内容例>
・「校内研究(研修)のまとめ」「次年度の研 究(研修)計画作成」についての助言
・講義…「子どもまんなか授業(深める問い、単元構想)「個別最適な学び・協働的 な学び」「児童生徒の学習改善に向けて (指導と評価の一体化、パフォーマンス課題・評価)」「学級経営の振り返り」「にい がた学びチャレンジ」)」
・「いじめ事案対応」についてのシミュレー ション研修等 

令和6年度 全国学力・学習状況調査

 「令和6年度全国学力・学習状況調査」が行われます。令和6年度調査の実施予定日及び調査内容は以下の通りです。
〇 期 日  令和6年4月 18 日 (木曜日)
〇 対 象  小6、中3 (悉皆調査)
〇 内 容  国語、算数・数学及び質問調査 ※質問調査はオンラインで実施また、文部科学省が指定する学校は、上記以外の調査が別日に行われます。

「生徒指導」を見直してみませんか

 令和4年12月に「生徒指導提要」が改訂されました。前回の改訂から12年ぶりとなります。生徒指導の在り方は大きく変化しています。特定の児童生徒に焦点化した「事後」指導・援助から、全校体制で取り組む全ての児童生徒の「成長・発達を支える生徒指導」への転換が必要です。これらについて教職員間で話題にしましたか?

1 生徒指導の定義と目的

【生徒指導の定義】生徒指導とは、児童生徒が、社会の中で自分らしく生きることができる存在へと、自発的・主体的に成長や発達する過程を支える教育活動のこと。なお、生徒指導上の課題に対応するために、必要に応じて指導や援助を行う。

【生徒指導の目的】生徒指導は、児童生徒一人一人の個性の発見と良さや可能性の伸長と社会的資質・能力の発達を支えると同時に、自己の幸福追求と社会に受け入れられる自己実現を支えること。

2 児童生徒が自己指導能力を身に付けるための生徒指導の実践上の視点

 自己指導能力の獲得を支える生徒指導では、多様な教育活動を通して、児童生徒が主体的に課題に挑戦してみることや多様な他者と協働して創意工夫することの重要性等を実感することが大切です。

(1)自己存在感の感受 (2)共感的な人間関係の育成 (3)自己決定の場の提供 (4)安全・安心な風土の醸成

※Teachers’2023プラス第2号で、「子どもまんなか」学級づくりチェックリストを掲載しています。ぜひ確認してください!

いじめの事案の初期対応、組織対応

 令和4年度 「児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査」結果では、全国のいじめの認知件数は上図のようになりました。新潟県では、小学校16,203件、中学校2,372件と、昨年度と比較して認知件数が減少しました。千人あたりの認知件数は全国を大きく上回っており、いじめの積極的な認知に努める意識は定着していると考えられます。しかし、報告事案を見ると初期対応や組織対応が不十分で、いじめが深刻化した事案が多くあります。

 「いじめ」とは、「児童生徒に対して、当該児童生徒が在籍する学校に在籍している等当該児童生徒と一定の人的関係のある他の児童生徒が行う心理的又は物理的な影響を与える行為(インターネットを通じて行われるものも含む。)であって、当該行為の対象となった児童生徒が心身の苦痛を感じているもの。」(いじめ防止対策推進法)です。この定義に準じて認知することが必要です。

 今年度、阿賀野市立水原中学校が「いじめ対策推進モデル校」として様々な取組をしています。それにかかわり、阿賀野市教育委員会と共催し、水原中学校区の小学校での生徒指導にかかわる研修会を実施しています。

【阿賀野市立安野小学校での研修の様子】(参加者の声)

 問題が起きた時の対応を他の職員と一緒に確認できたことがとてもよかった。1つの事案でも一人一人対応が違うことがあることが分かった。一人で抱え込まず、チームで支え合えるように、周りの先生方と連携しようと思う。

※下越教育事務所では、生徒指導にかかわる研修会の要請も受け付けています。ご利用ください。

教育下越376号 [PDFファイル/542KB]

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