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令和6年5月29日 新潟県知事 定例記者会見
(記者会見の動画を新潟県公式Youtubeチャンネルでご覧になれます)<外部リンク>
1 日時 令和6年5月29日(水曜日) 10時03分~10時29分
2 場所 記者会見室
3 知事発表項目(10時03分~10時06分)
4 質疑項目(10時06分~10時29分)
・柏崎刈羽原子力発電所による地域経済等への効果の調査について
知事発表
来月の6月6日から「にいがた安心こむすび住宅推進事業」をスタートさせる。そのスタートは、6月6日から買取再販事業者の登録を受け付けますということであります。お手元の資料をご覧いただきたいと思うのですけれども、子育てしやすい住宅の普及促進に向けて、こどもの事故防止や、あるいは家族のふれあいなどに配慮した空き家のリノベーションを行って、子育て世帯等に販売する。買取再販事業者と言っていますが、この買取再販事業者に対して補助金を入れます。その分、値引きして販売してください、つまり子育て世帯にとって取得しやすくなるということです。こうした「にいがた安心こむすび住宅推進事業」に取り組む事業者の登録を受け付けていきますということです。その前に、前日の6月5日に事業者向けの説明会を予定しています。オンラインでも視聴できるように用意をしています。その上で、事業(の補助額)は、今申し上げたように最大300万円。先般、雪国型ZEH(のモデルハウス)を視察しましたけれども、雪国型ZEHを導入する場合には、さらに50万円の加算がありまして、最大350万円。それをプライスダウンして、子育て世帯に販売していただきたいということであります。「にいがた安心こむすび住宅」の基準に、広さ、防犯、健康など、あるいはその他にいくつかの選択項目などありますが、ガチガチの厳しいものするというよりも、こうしたものを満たした良質な住宅を販売していただきたいということで、これから事業を進めていきたいと思っています。詳しくは、この後ブリーフィングがありますので、そこでご確認いただきたいと思います。私からは以上です。
(資料)「にいがた安心こむすび住宅」の事業者登録開始について [PDFファイル/380KB]
質疑
Q 代表幹事(毎日新聞)
電力料金について、来月使用分の電力料金から、全国で大幅な値上げが予想されています。政府の補助金の廃止が主な要因ですが、物価高や猛暑の予測等がある中で、この電力の大幅値上げ、東北電力では、一般的な家庭平均で400円以上値上げという試算もありますが、これについて知事のご所感と、また県として何か対応策等、お考えがあればお願いします。
A 知事
補助金の廃止は既に予定されていたことですので、それはそれで予定通りということなのですけれども、仰られたように、今年の夏も相当な猛暑が予想されるという中にあって、電気量、やはりエアコンの利用もおそらく増えるだろうという中で、生活への影響というところは心配されるところではあると思っています。一方、国も国際情勢の変化などで価格急騰が生じて、過大な影響が生じるという場合には、それを回避するために、迅速に対応するということも併せて言っていますので、状況を注視していきたいと思います。県が今、直ちに何かということは、特段ありませんけれども、低所得世帯には、各種の給付金も既に支給されていますし、その他の家庭には、来月6月から定額減税も始まります。そうした状況も見ながら、県がどういう対応を取ることが必要なのかということは、意識しながら見ていきたいと思います。
(柏崎刈羽原子力発電所による地域経済等への効果の調査について)
Q 代表幹事(毎日新聞)
柏崎刈羽原発の経済的な効果について県が試算したものを発表して、1カ月が過ぎましたが、6月議会が(6月)25日に開会するということで、この間の内外の反応等について、知事、どうご覧になっているのかお願いします。
A 知事
特段のものはありませんが、いろいろなご意見も電話やメールなどで寄せられているそうですし、皆さんの報道も拝見していますので、いろいろな意見があるのだろうと思っています。議論の材料ということでお示したものですので、当然かなと思います。
Q 代表幹事(毎日新聞)
立地自治体である柏崎市長は、その経済試算について、ちょっと少ないのではないかと、1兆円というような表現も記者会見でされていたようですが、立地自治体の反応については知事はどのように・・・。
A 知事
これは一定の条件を置いて出した数字ですので、別に何か鉛筆をなめたりしているわけではありませんので、それはそれで受け止めてもらいたい。受け止めの問題はあるのでしょう。どういう感想を持たれるかは、先ほど申し上げたように様々です。むしろ、何かリスクの評価が足りないのではないかなど、そのような声もありますし、様々だと思います。
Q 新潟日報
「こむすび住宅推進事業」についてなのですけれども、今年度の注目事業といいますか、知事も力を入れていらっしゃる事業だと思うのですけれども、詳しくはブリーフィングでということですけれども、これから購入を考える方にとっては、いつからこれが反映されたものが市場に出てくるかというところが気になる・・・。
A 知事
部局がどう見てるか確認してほしいのですけれども、多分秋ぐらいではないでしょうか。これから取得して、これに合うようなものを、実際リニューアルして、既に着手しているものもあるかもしれませんけれども、これを満たすものについて確認が取れたら、実際に販売ということになると思います。ただそうすると、まず事業者としての登録をしていただいた上で、次に予算がありますので、今ですと最大350万円で計算したら、50戸ぐらいの予算でしかありませんので、交付をする対象となる家をまず決めていかなければいけませんので、そうした作業を考えますと、早いものでも夏から秋になるのではないでしょうか。家は本当に大きな買い物ですので、じっくり子育て世帯に選んでいただきたいと思います。
Q 新潟日報
これが反映されることで、もちろん価格帯は幅広いと思うのですけれども、どのぐらい手が届きやすい価格といいますか・・・。
A 知事
これは千差万別だと思います。ただ、もちろん新築住宅に比べれば、手に入れやすい値段になると思います。
Q NHK
令和6年度新年度予算発表の時も仰っていたと思うのですけれども、改めて事業が開始するということで、制度の期待と県民に対して呼びかけたいことがありましたら・・・。
A 知事
繰り返しですけれど、まさに子育て環境を良くしていこうと。子育てを応援するということは今、県の大きな政策目標になっています。その一つの事業、手段といいますか、事業として、昨年の「こむすび定期」に続く経済的支援という一環で、この「こむすび住宅推進事業」を始めようと思っています。同時にこれは、実は各地で今深刻な課題になってきている空き家対策にも資するものであり、また経済の有効需要、特に家のリフォームという非常に幅広い経済活動に関わってきますので、そうしたものにも資するということで、いろいろな効果のある事業だと思っています。いずれ推進のエンジンになるような協議会のようなものをつくって、こうした「こむすび住宅」を広げていきたいと思っています。
Q NHK
県民に対して、何かこう活用してほしいなど・・・。
A 知事
新潟で子育てをしたいとお考えの世帯には、こうした子育てに優しい質の高い住宅、ぜひ関心を寄せていただきたい。今、本当にリフォームでも、リフォームでもという言い方は変ですけれども、新築、中古住宅という、あまり差を意識しない購入層が増えていると伺っていまして、特に子育てにとって質の高い住宅が、この「こむすび住宅」ですので、活用していただけたらと思います。
Q 新潟日報
「こむすび住宅」の件なのですけれども、先日の記者会見で、推進のエンジンがいるということで、協議会・・・。
A 知事
雪国型ZEH(推進協議会)でしょうか。
Q 新潟日報
あの・・・。
A 知事
これについても、先回も言いましたでしょうか。
Q 新潟日報
はい。県民の方に住宅を提供していくのは、夏、秋頃ということに・・・。
A 知事
そうではないかなと。一番早くても夏。6月からこれで登録を始めますよね。1カ月ぐらいは登録期間を設けると思いますので、そこから次に予算を配分するといいますか、交付決定を順次していきますので、具体的な商談に入ることができるのは、夏以降かなと。私が勝手に今推測しているのですけれど。
Q 新潟日報
その中で、協議会の設置の時期ですとか・・・。
A 知事
それは担当部局に聞いください。準備をしていると思います。
Q 新潟日報
検討は進んでいる・・・。
A 知事
進んでいるはずです。
Q 新潟日報
県の人口移動調査で、県外転出者の移動理由が、少し把握しづらくなっているということについてお伺いしたいのですけれども、県の最新の人口移動調査で、マイナポータルでのオンラインの転出手続きができるようになったこともあって、今までずっと県が毎年調査をされていた、なぜ県外に転出されるかという方の、学業ですとか、就職ですとか、そういった理由が一部分からなくなっているという問題が起きているかと思います。新潟県総合計画の検討委員会などでも、委員の方から、何か考えた方がいいのではないかというようなご意見も聞いているのですけれども、この現状について、本県はもちろんですけれども、地方が人口減少に直面する中で、こういった、理由が分からなくなってしまっている状況というのは、知事、どういうふうにお考え・・・。
A 知事
仕方がないですよね。マイナポータルでオンラインで申請された場合には、把握できない。ただ、転入者は窓口に来られることが通常ですので、そこでは引き続き調査ができるということで、今度はただ、住民基本台帳システムの標準化が一方で進んでいくので、そこでは移動理由を把握できません。(移動理由を)入れていくことができませんので、何らかこうした移動の理由を調査する、サンプル的に調査することになるということになりますけれど、それは今検討しています。結局窓口は市町村ですので、市町村の皆さんに過剰な負担がかかってもいけませんので、なるべく負担がかからない形で、かつ、そうした移動を新潟県は・・・。ただ、47都道府県のうち8つですけれどね。8つの県はこうした移動理由を、皆さんそれぞれ工夫した調査なので共通していませんけれども、そういうこともやってきて、いろいろな政策や事業に生かしていこうということで取り組んできた。せっかく蓄積がありますので、何らかそれを生かしていけるような仕組みを考えたいということで、今部局が市町村を交えて相談していると承知しています。
Q 新潟日報
知事はこの移動の理由については、いろいろな施策を打つにあたって重要なデータではある・・・。
A 知事
非常に参考になるデータだと思います。ないよりはあった方がいいに決まっています。ただ、集めるためにどれほどの苦労をするかというところも関わってくるので、今後はサンプル的にやるしかないのかもしれません。
Q 新潟日報
全国知事会としては、数年前、3年くらい前になるでしょうか、国が抜本的に、そういった全国一律の仕組みをまとめてくれ、作ってくれという・・・。
A 知事
(住民)基本台帳システムを統一するときに要望しています。
Q 新潟日報
今、特にそういった動きはない・・・。
A 知事
ないですね、残念ながら。もともと47都道府県のうち、こういうことをやっていたのは8つだけですからね。
Q 新潟日報
引き続き、本県として・・・。
A 知事
新潟県としては、何らか市町村の負担にならないような形で、情報を集めたいという思いは変わっていません。
Q 新潟日報
全国統一での仕組みというものは・・・。
A 知事
あればもっといいと思うのですけれど、国もそういうことを考えてほしいとは思いますが、残念ながら、今の時点では動きがないというところです。
Q 新潟日報
求め続けていくというような考えというのは・・・。
A 知事
やり方でいい工夫ができればですね。
Q 新潟日報
国には求めない・・・。
A 知事
(全国)知事会としては一回出したものです。確か数年出していると思うのですけれど、一回きりではないと思います。状況を見ながら、さらに重ねてということはあるとは思いますが、なかなか反応が良くないです。
Q 新潟日報
県内の小中学校の教員、先生の数が足りない状況が続いておりまして、今年度最初の4月の時点で、県内の小中学校では46人の先生が未配置といいますか、欠員に対して埋める方がいないまま、新年度がスタートしてしまったという状況がありました。この新年度当初の欠員、未配置の状況というのは、基本的にはゼロなのですけれど、近年は少し増えていて、今年はすごく急増してしまったという状況があるのですけれど、こういった状況について知事はどのように捉えていらっしゃいますでしょうか。
A 知事
今年急増した理由までは聞いていませんけれども、引き続き、教育委員会には人材の確保に努力していただきたいと思います。いろいろな試験制度も、今いろいろな努力、工夫をして、できるだけ多くの受験生を確保、採用できるようにということで、前倒しをしたり、試験科目を減らしたり、いろいろな工夫は始まっていますけれども、結果として4月1日時点で十分な人材を確保できなかったという状況がありますので、引き続き努力をお願いしたいと思います。
Q 新潟日報
最も影響を受けるのはこどもといいますか、生徒さんで、先生が足りない状況で、見守る目が足りない状況で始まってしまうということになると、安全確保などにも・・・。
A 知事
1カ月か2カ月か分かりませんけれど、それで何かが大きく変わるということではないと思います。しかも実際は、担任等いろいろな工夫をして、学校で工夫をしてカバーしたりもされているようですので、現場では本当に皆さんご努力いただいているのは間違いないのですけれども、繰り返しですけれど、十分な人材確保に、引き続き努力してもらいたいと思います。
Q 新潟日報
教員の欠員に対して国も取り組みを進めていますけれど、教員の定数の改善ですとか、国に抜本的に求めたいことなど・・・。
A 知事
既に働き方改革を進める上での事務負担の軽減や、そのためのシステムの導入など、いろいろな努力が始まっています。それから、校外から教員以外の人材で補助をする、様々なスクールサポートのスタッフの充実など、いろいろ動いています。教員の世界に限らず、どの分野でも、現在労働力不足、人材不足は大きな課題になっています。そういう意味では、それぞれの分野で引き続き努力がいるということだと思います。
Q 新潟日報
国に求めていきたいということは特に・・・。
A 知事
例えば、教員の時間外手当に相当する加算ですよね。これについて、議論が国において行われていますので、そこは十分な魅力ある職場になるような給与制度を考えてもらいたいという思いはあります。
Q 新潟日報
水俣病についてお尋ねします。5月に熊本県のマイクの遮断問題がありまして、国の対応が注目されたところではありますが、一方で、4月の新潟水俣病の5次訴訟の判決を受けまして、被害者団体の方が知事との面会を求めています。改めて、知事として被害者団体の方と面会するお考えというのは・・・。
A 知事
以前にもお会いをしていますし、私自身もお会いすることに特に問題はないと思いますが、おそらく例の大臣の懇談の関係で、今バタバタされていて、調整がまだできてないということだと思っています。ただ一つ注意すべきは、訴訟についてのお話ということになると、そこは慎重に考えなければいけないかもしれません。
Q 新潟日報
前回、知事が公式に面会して、懇談したような場面というのが、おそらく2019年の4月・・・。
A 知事
4年前か、5年前ですね。
Q 新潟日報
そうなると思うのですけれども、今回5次訴訟の判決も出たというところで、改めて・・・。
A 知事
訴訟についての話し合いということはありえないと思います。ただ、水俣病全般についての様々な思い、あるいは今の生活や県も福祉条例等を持っていますので、そうしたものについての思いなどは伺いたいと思います。また、実は毎年総会にはお邪魔をしていますので、お話を伺う機会はありますが、改めてということで、これから日程の調整等は進められると思います。
Q 新潟日報
全面解決に向けて、知事も国の働きかけですとか、協力を求めたい・・・。
A 知事
これまでも、毎年の県の要望の中で、救済制度の見直しということは、全面的な、まさに終局といいますか、解決に向けての、現在の救済制度についての見直しを求めることは、これまでもしてきています。いろいろな場面で、水俣病の話を国とすることはあるのですけれども、残念ながら、なかなか大きく動くことは、これまではなかった中で、今回、またそうした事件も契機として、国も被害者の皆さんと、話に耳を傾けるという場面が持たれることは、非常に有意義で意義のあることだと思います。
Q 新潟日報
今ほど知事は、面会について問題ないといいますか、訴訟については少しありえない・・・。
A 知事
訴訟についての議論ということは、立場上、お話しするのは慎重に考えたいと思います。
Q 新潟日報
訴訟ではなくても、解決に向けた面会ということであれば日程調整・・・。
A 知事
皆さんの今の状況や思いを伺うのは、それはもう十分考えて、ですから日程調整が進むと思いますけれど。
Q 新潟日報
それは近いうちに・・・。
A 知事
ですから、大臣との懇談などもあって、いろいろな被害者の皆さんのご予定など、今も多分バタバタもされているのではないかと思います。時期は当然ご相談しなければいけないと思います。
Q 新潟日報
少し県政と離れる質問なのですけれども、7月に東京都知事選が行われて、現職が名乗りを上げたり、野党系候補が出たり、いろいろな候補者が名乗りを上げているところですけれども・・・。
A 知事
現職も発表したのでしょうか。
Q 新潟日報
そういう報道もあって・・・。
A 知事
報道ですよね。
Q 新潟日報
意欲があるというところなのですけれども、いずれにしても、47都道府県の中で最も人口の大きい地域の都知事選で、知事から見て、こういう議論をしてほしいなど、そういう思いは何かありますか。
A 知事
特にありません。
Q 新潟日報
特に最近、柏崎刈羽原発の再稼働問題について、都知事選で議論してほしいという声を聞くのですけれども、知事としてそのような思いは・・・。
A 知事
それはどうでしょうか。してほしいかどうかという議論とは別に、なかなかならないでしょうね。
Q 新潟日報
都政の・・・
A 知事
都政そのものに、やはり・・・。ここは分かりません。私は評論家ではないので。都知事選挙の何が争点といいますか、論点になっていくのか分かりませんけれど、どうしても知事選挙というのは、その土地、その地域の行政課題が中心になるのではないかと思います。
Q 新潟日報
例えば、政府としては東京の一極集中というところを緩和していく・・・。
A 知事
集中しているところの人たちは、なかなか議論しないと思いますよね。集中による何か副作用が出ていれば、もちろんそれは地域の課題として話題になるのでしょうけれど。困っているのは、むしろ吸い取られている側の方ですので、難しいですよね。そこは、何といいますか、議論が非対称になるというところがありますよね。
Q TeNY
「佐渡島の金山」の世界遺産登録を巡りまして、イコモスの勧告がスケジュール上、6週間前までということで、間もなくかとは思うのですけれども、この場で何度も知事が仰ったことですけれども、改めて勧告もしくは登録に向けた期待というのはいかがですか・・・。
A 知事
本当に情報は出ないのです。ですから、いつ、もちろん仰るように、6週間前にはということでしか承知していないので、そろそろですよねとは思っていますが、もう待つしかないというのが今の心境です。
Q TeNY
勧告は4段階ありますけれども、それによって、例えばまた新たにPR活動などを行うという・・・。
A 知事
勧告が出てからPRというのは考えづらいです。これまでの過去の日本の候補地がどういうことをしたかというのはあります。登録にふさわしいとされたもの以外のものになったときに、どう対応したかというのはありますよね。
※文中の( )内については、広報広聴課で加筆したものです。
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