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令和6年4月24日 新潟県知事 定例記者会見

印刷 文字を大きくして印刷 ページ番号:0661245 更新日:2024年4月25日更新

(記者会見の動画を新潟県公式Youtubeチャンネルでご覧になれます)<外部リンク>

 

1 日時 令和6年4月24日(水曜日) 10時00分~10時41分

 

2 場所 記者会見室

 

3 知事発表項目(10時00分~10時02分)

・柏崎刈羽原発による地域経済等への効果の調査について

 

4 質疑項目(10時02分​10時41分​

・柏崎刈羽原発について

・柏崎刈羽原発による地域経済等への効果の調査について

・新潟県総合計画評価・策定検討委員会 第1回全体会議について

・原子力規制委員会における屋内退避に関する議論について

・小中学校体育館への冷房設置について

・県内の医療について

 

 

知事発表

(柏崎刈羽原発による地域経済等への効果の調査について​)

​ お手元に柏崎刈羽原子力発電所の地域経済等への効果に係る調査結果という資料があると思いますが、この調査は昨年(令和5年)の9月の議会での議論なども踏まえて、かねてから経済効果等について確認する必要があると思っていましたが、議会での議論も踏まえて調査を進めて参りました。その結果がまとまったということで、一つは産業連関表を使った直接的な経済効果、そして財政の影響、税や交付金等がどのぐらい入ってくるのか、それから従業者数、雇用がどのような形になっていくのか、この三面について、再稼働した場合、廃炉にした場合、そして、通常長く続くことは考えづらいですが、稼働停止状態が一定程度続いた場合、それらを数字で比較しています。詳しくはこの後のブリーフィングで確認していただきたいと思います。いずれにしても、こうした数字、こうした調査の結果はこれからの再稼働に関する議論の材料の一つになっていくと思っています。私からは以上です。

 

(資料)柏崎刈羽原子力発電所の地域経済等への効果の調査について [PDFファイル/720KB]

 

質疑

​(柏崎刈羽原発について)

 

Q 代表幹事(読売新聞)

 東京電力柏崎刈羽原発で(4月)15日に始まった燃料装荷ですが、(4月)17日の朝にブレーカーが落ちたということで、約16時間停止するという事案がありました。県としても東京電力から情報収集されているのではないかと思うのですけれども、この事案について、所感をお伺いしたいと思います。

 

A 知事

 担当部局からは原因の調査中と聞いています。また、安全上の問題はなかったとも聞いています。以前にもお答えしていますが、引き続き、慎重に安全に作業を進めていただきたいと思います。

 

Q 共同通信

 燃料装填で、1回長く止まった時間の話に関する受け止めで、16時間が止まった話の受け止めを、知事、先ほどお話されていましたけれど、2回連続で作業が止まったことに関しては、どのように受け止めてらっしゃいますか。

 

A 知事

 そういった不具合をチェックしていくのが目的なのでしょうから、不具合をしっかりチェックしてもらいたいと思います。

 

Q 共同通信

 燃料装填に関してなのですけれど、検査の一環というように、知事はこれまで受け止めをお話されていましたが・・・。

 

A 知事

 安全対策の確認の一環ですね。

 

Q 共同通信

 技術面での動きというのは、再稼働の一歩手前になっていくというところで、今もまだ一方で、県の再稼働議論がどのように進むのかという方向性だとか、信の取り方だとかというところに関しても、一切知事がお話されないというのは、説明不足感が私は否めないと思うのですけれども。

 

A 知事

 なぜそんなに皆さんは急いでいるのですか。

 

Q 共同通信

 議論自体がまだ進んでいないというふうに・・・。

 

A 知事

 全然進んでいないです。始まったばかりですよ。

 

Q 共同通信

 まだ知事としては、今後の展開などというのを、詳細にお話する段階にまでも至っていない・・・。

 

A 知事

 ですから、あと1年もかけて、これから規制委員会の屋内退避に関する運用の議論が進むわけではないですか。県の技術委員会も、まさに今動いている最中です。

 

(柏崎刈羽原発による地域経済等への効果の調査について)

 

Q 読売新聞

 経済効果の結果として、再稼働時が一番効果が高く、停止時が中間、廃炉時が一番低いという結果ですが、このデータに関しての知事の所感をお伺いしたいです。

 

A 知事

 多い少ないという議論は、これからそれぞれのご意見で議論が進んでいくと思います。ある程度想定した通りではないでしょうか。

 

Q 新潟日報

 結果について多い少ないも含めてこれからの議論だと仰いましたけれども、ある程度想定内というようなお話もされましたが、知事が考えていた範囲の中で・・・。

 

A 知事

 私は数字までは考えていませんでしたが、比較でどれが多くなるかは想定していました。

 

Q 新潟日報

 どの順番になるのか、考えていた順番通りになったということに対しての受け止めは・・・。

 

A 知事

 その通りだったなと。

 

Q 新潟日報

 この結果について、議論の材料の一つになるということですけれども、県民へこの結果の説明や、周知については・・・。

 

A 知事

 それはこれからどうするか考えていかないといけません。

 

Q 新潟日報

 議論の材料・・・。

 

A 知事

 難しい調査ではないので、いろいろな想定を置き、いろいろな関係者から協力をいただいて得たデータで、連関表などを回しただけで、どのような形で県民の皆さんにお伝えしていくか、担当部局とも話をしなければいけないと思っています。

 

Q 新潟日報

 今回の重要な判断、それから議論の材料の一つだと思いますが、これを一つ得たことで、いずれ知事が是非を判断する際の前提として残っている材料としては、改めて知事としてはどのようなものが残っていると・・・。

 

A 知事

 技術委員会が動いていますし、それから災害対策指針の見直しの中で、特に屋内退避の関係の議論が今、規制委員会で進められています。まだまだ得られる材料はこれから出てくるのではないでしょうか。

 

Q 新潟日報

 経済効果の関係で、今ほど知事から稼働停止がずっと続くことは想定が難しいというお話もありましたけれども、この棒グラフで見ると、6・7号機が再稼働した場合と停止した場合で大体1,400億円くらい差があるようですが、この差というのは・・・。

 

A 知事

 この後のブリーフィングで聞いてください。

 

Q 新潟日報

 知事としてはどういう認識で・・・。

 

A 知事

 前提の条件を置いた結果、こうなったということで。

 

Q 新潟日報

 この差額が多いのか少ないのかというのは今後の判断に関わる・・・。

 

A 知事

 止まっていることで行われない経済行為があるということで、その差のことです。

 

Q 新潟日報

 そこは稼働停止がずっと続くとした場合・・・。

 

A 知事

 稼働停止がずっと続くことは、通常考えづらいです。ただこれは単年度で変動するので、10年の合計額でつくっているので、このぐらいの差になっているということです。

 

Q 新潟日報

 そこに所感はない・・・。

 

A 知事

 多い少ないの議論は特にないと申し上げた通りです。

 

Q 新潟日報

 先ほど、議論の材料にしていくとお話をされていると思いますけれども、この結果が知事の判断にどう・・・。

 

A 知事

 これだけをとことん詰めて議論することは考えづらいですが、こうした結果もこれからの議論の展開の中でどのように影響していくのかを当然見ていきたいと思います。

 

Q 新潟日報

 経済的な話は、この調査で県としては明らかになったと思うのですけれども、原発再稼働するに当たって、経済性よりも安全性を優先することが大前提だと思うのですけれども、そこについての認識を改めて・・・。

 

A 知事

 県民の安全と暮らしの、命と暮らしは大げさかもしれませんが、県民の安全・安心が第一だということは変わっていません。

 

Q 新潟日報

 この調査を踏まえても、その考えは・・・。

 

A 知事

 これで何か全てが決まるというものではないと思います。

 

Q 新潟日報

 今の話と関連するのですが、全て決まるわけではないというのは当然承知の上で、今後、先ほど仰っていた技術委員会や規制委員会での見直しの議論がある中で、今、知事としての最終判断までに材料はどれぐらい揃った・・・。

 

A 知事

 材料は少しずつ出てきているのではないでしょうか。

 

Q 新潟日報

 それとも、まだまだ材料が必要だという・・・。

 

A 知事

 技術委員会もまだ議論が動いてる最中で、規制委員会も今議論が動き出したところです。あるいは避難委員会がかつて出したいろいろな課題も少しずつ取り組んでいます。そうしたものの進捗は、少しずつ議論の中に取り込まれていくでしょうし、それを見ながら考えていくことだと思っています。

 

Q 新潟日報

 それぞれの3パターンの差なのですけれども、それが多い少ないということは、知事は仰らないことは承知しましたが、ある程度出てきた数字が想定した通りだとも仰っていましたけれども、それぞれの数字に関しては、妥当だというか、想定した通りということで仰っていた気がするのですけれども・・・

 

A 知事

 私は数字なんかを想定はしていませんよ。

 

Q 新潟日報

 それぞれ経済効果の出し方で数字を前提にして、いろいろ条件は変わるかと思いますけれども、出てきたものを見て、それぞれこのぐらいだろうなと。

 

A 知事

 金額の多寡ではなく、稼働をした場合と稼動してない場合でみたら、稼働した場合の方が経済効果が大きいだろうというのは想定していました。

 

Q 新潟日報

 差がどうこうではなくて、こういう順番になる・・・。

 

A 知事

 それは想定していましたということです。

 

Q 新潟日報

 経済効果の発表のタイミングといいますか、議会で県議の方から質問もあったかと思うのですけれども、先ほど産業連関表に数字を入れて回すだけだという・・・。

 

A 知事

 基本はそういうことです。

 

Q 新潟日報

 作業としてすごく大変な作業ではない中で、発表がこの時期になったというは、その質問があったことを受けて、今回の調査に・・・。

 

A 知事

 質問は一つ大きなきっかけです。ただ再稼働に関する議論を始めると言ったことも取りまとめをした後ですので、材料集めの一つが行われたということだと思っています。議論の中でこういうものが必要なのだろうとはずっと思っていました。

 

Q 新潟日報

 これだけではないですが、論点の一つとして重要にはなるだろうということで出されている・・・。

 

A 知事

 そう(です)。

 

Q 新潟日報

 そもそもになってしまうのですけれども、知事は元々こういう調査が必要だという認識があったと思うのですけれども、過去に・・・。

 

A 知事

 調査が必要といいますか、そのような数字が何か議論の材料としているだろうなと。

 

Q 新潟日報

 研究者ですとか、過去にも調査がないわけではない。

 

A 知事

 そうです。

 

Q 新潟日報

 あえて、県が独自にやろうと思った理由というのは・・・。

 

A 知事

 既に(調査が)行われていればそれを使えばいいと思っていましたが、過去に行われたものは非常に限定的なもの、柏崎商工会議所が10年くらい前にやられたものは非常に限定的ですので、結局、県がやるしかないかなということで、取り組んだということです。

 

Q 新潟日報

 知事が仰る限定的というのは・・・。

 

A 知事

 柏崎市だけに限ったということと、確かインプットしたデータが非常に狭く、その当時で手に入るものということだったのかもしれないと聞いています。

 

Q 新潟日報

 今回また産業連関表を回したということですけれども、過去の実績を例えば地元業者なり県内業者に直接聞き取ったり、そういう実態というのはどのぐらい反映したのですか。

 

A 知事

 どのデータを入れるかが一番大事なので、それはこの調査の中では、東京電力に協力をいただいてると聞いてます。要するに、彼らの発注データが必要なのです。それから多分雇用の数字などが必要で、それは調査にご協力いただいたと聞いています。

 

Q 新潟日報

 東京電力からのデータというのはそうなのですけれど、例えば地元の企業や、関連企業など、県内企業への聞き取りみたいものはあったのでしょうか。

 

A 知事

 それは聞いてみてください。

 

Q 新潟日報

 一般的に、知事も想定されたということですけれども、地元でよく言われることは、再稼働すれば地域経済が活性化するだろうという期待の声がそもそもある中で、この順番、3つのパターンで、順番通りというのは、改めてお伺いしますけれども、どう受け止められていますか。

 

A 知事

 経済効果ですよ。これが経済の活性化と地域の活性化とイコールかどうかは別問題です。これは、そういう経済効果が生じるということで、イコール地域の経済、あるいは地域の社会が活性化しているかどうかは、分けて考えなければいけないと思いますが、経済効果としては、当然、先ほど申し上げた通り、稼働した方が高いだろうと思っていました。

 

Q 新潟日報

 そこはリンクするかどうかは別という・・・。

 

A 知事

 リンクといいますか、分けて考えるべきだと思います。例えば、発注、注文がなされると、それを受注した企業の収益になるわけですが、それは経済効果です。それをもって経済が活性化している、あるいは社会が活性化している、その活性化という言葉は非常に多義的で、抽象的な部分を持ちますので、これでイコール活性化ということではないと私は思います。

 

Q 新潟日報

 知事が仰る通り、過去のデータを見ていますと、大体同じぐらいの規模の町と比べると、原発が動き出してから、建設時も含めて、例えば人口の減り幅というのが、柏崎刈羽だけ逆に増えたなど、そういう結果もあまりなくて、あるいは原発があることの効果というのは過去を見ると、地域経済に対しては、地域の活性化については限定的という・・・。

 

A 知事

 質問の趣旨が論理的かどうか分かりません。町が元気かどうかという議論は今言ったように、多義的で抽象的な部分があって、単純比較ができないと思います。ましてや人口がどうなった、推移がどうなった、例えば域内総生産がどう動いたかなどといわれても、それは原発だけではなく、その地域固有のいろいろな状況があるだろうと思うのです。例えばそこで主要な産業だったものが、時代の推移の中で衰退したものもあったでしょうし、あるいは特別な企業があったのが、残念ながら経営の失敗で無くなってしまったなど、恐らく原子力発電以外の要素がものすごく大きく影響していますので、その当時、同じぐらいの人口規模であったという比較はどうなのでしょうかと思います。

 

Q 新潟日報

 改めてになるのですけれども、この3つのパターンの中で、経済波及効果で見たら再稼働が一番大きいというところですけれども・・・。

 

A 知事

 経済波及効果ですね。

 

Q 新潟日報

 そうしたらやはり再稼働した方がいいだろうという、この経済的にみれば・・・。そういう知事の判断に傾くのではないか・・・。

 

A 知事

 私が判断をどうするかではなく、そのような意見は出るでしょう。現に、既に地元立地市町村である柏崎市や刈羽村の議会からそのような決議がなされていると承知しています。

 

Q 新潟日報

 知事の判断にはどう影響を与える・・・。

 

A 知事

 もう少し議論を見ていかないと分かりません。

 

Q NHK

 この経済効果についてなのですけれども、6・7号機が再稼働したら、4,396億円。それなりに大きい10年間の数字だと思うのですけれども、知事の所感として、例えば原発再稼働するとなると、当然事故が起きるリスクも出てくると思うのですけれども、この4,396億円という数字は、そのリスクにある程度見合った数字だと考えられるか。

 

A 知事

 そこは分かりません。これからの議論を見ていきたいと思います。

 

Q 読売新聞

 経済効果なのですけれども、非常に大きな額ではあるのですけれども、やはり県民から見たら、例えばどの業種、あるいはどの地域に効果があるのかということを知りたいと思うのですけれども、今後さらなる詳細な調査などは・・・。

 

A 知事

 どのように調査するか、調査手法があれば、是非ご提案いただいて、部局で検討してもらいたいと思います。

 

Q 朝日新聞

 再稼働時と廃炉時と稼働停止時、3つの数字を出されています。知事は最初に稼働停止状態が10年続くとはなかなか考えにくいというご発言がありましたけれども、この再稼働時と稼働停止を比べることが妥当なのか、それとも再稼働時と廃炉時を比べてどれだけの差があるのかということが妥当なのか、どちらが知事としては妥当な・・・。

 

A 知事

 私としてはではなく、これは調査ですので、いろいろな切り口があっていいと思います。

 

Q 朝日新聞

 知事としては、10年稼動停止が続くとは考えにくいという・・・。

 

A 知事

 現実的には考えづらいです。

 

Q 朝日新聞

 そうすると、廃炉時と再稼働時を比べた差というものを、議論の材料にするのが良いと望まれているということなのでしょうか。

 

A 知事

 良い悪いではないと思います。この数字が出たことは、このような前提を置いてやれば、このような数字になりましたというだけで、良い悪いの議論ではなく、そこからどう読み解くかは、人それぞれだと思います。

 

Q 新潟日報

 今回、経済効果の調査にあたって、発電所の地元発注額を元にされていると思うのですけれども、以前から柏崎市の方からは、地元発注額が総発注額の1割程度ということで、地元への発注が少ないのではないかというご指摘があったと思うのですけれど、知事としては今回調査の一連の中で、発電所の地元発注について、十分なされているというような・・・。

 

A 知事

 私は特に聞いていません。

 

Q 新潟日報

 金額については把握されていないということでしょうか。

 

A 知事

 はい。

 

Q 新潟日報

 調査の詳細な元データについては、知事は把握されていないということでよろしいでしょうか。

 

A 知事

 協力をいただいたと聞いています。

 

Q 新潟日報

 以前、議会等でも答弁されていたと思うのですけれども、今回の調査、運転時については事故や風評被害のリスク等は、盛り込むことについて否定的なお考えを確か述べられたと思うのですけれども・・・。

 

A 知事

 もう一度言っていただけますか。

 

Q 新潟日報

 将来的な事故のリスクであったりというところは、どのように今回の調査では試算したのでしょうか。

 

A 知事

 事故のリスクはこの経済効果の中では考えられていないと思います。

 

Q 新潟日報

 その辺りを考えられていないということなのですけれども、依然ゼロリスクではないというのは当たり前の話だと思うのですけれど、その辺りを盛り込まなかったというのは、何か知事としては・・・。

 

A 知事

 どうやって盛り込むのですか。

 

Q 新潟日報

 分かりました。了解です。

 

Q 共同通信

 基礎的なことを確認したいのですが、調査はいつから行われた、10月でよろしかったでしょうか。

 

A 知事

 秋だと思います。

 

Q 共同通信

 具体的に何月とかは、知事としては把握してらっしゃらない・・・。

 

A 知事

 去年の秋だと思います。発注したのは。

 

Q 共同通信

 県内の経済波及効果の比較のところで、稼働停止時というのは、今、稼働停止している状況かと思うのですけれど、再稼働時というのは、6・7号機の再稼働時で、経済効果でこの差額分になるということではないのでしょうか。

 

A 知事

 このあとのブリーフィングで、数字については聞いていただけますでしょうか。

 

(新潟県総合計画評価・策定検討委員会 第1回全体会議について)

 

Q 新潟日報

 昨日(4月23日)、次期総合計画の策定に向けて、有識者会議の初会合が開かれましたけれども、全面改定は8年ぶりということになる・・・。

 

A 知事

 そうですね。

 

Q 新潟日報

 知事としては、いろいろな社会情勢も変わったという昨日の知事のお話もありましたけれども、知事として次期計画をどのようなものにしていきたい・・・。

 

A 知事

 それはこれからの議論だと思っています。ただ、今の総合計画の例えば重点の柱として、子育てに優しい社会づくりや、脱炭素社会の実現、デジタル化の促進、そうした大きな柱は、これからの新潟県を考えたときに、方向が違っているとは思いません。それ以外の要素をさらに柱として大きく打ち出すべきものがあるのか、あるいは今の柱でも少し視点を変えた立て方がいいのか、これから有識者の皆様方からご意見をいただく中で考えていきたいと思います。

 

Q 新潟日報

 昨日会議の中では特に人口減少対策に委員の意見が集中したような状況でしたが、その点、これまで知事も注目されてきた分野だと思いますが、委員の意見を踏まえてさらに強化していくという・・・。

 

A 知事

 その通りだと思います。

 

(原子力規制委員会における屋内退避に関する議論について)

 

Q UX

 先日、原子力規制委員会が屋内退避についての検討チームの初会合を開きました。原子力災害対策指針で盛り込んでないような解除の基準等も今後議論していくということなのでが、このチームが具体的に立ち上がったという段階を捉えて、例えば県の方で、原子力の新潟県地域防災計画や広域避難計画を見直すような議論を始める予定はあるのでしょうか。これも原子力規制委員会の取りまとめを待って県の方でも何か見直しをするのか、同時並行で走らせるのか、それを待つのか、その辺り知事のスケジュール感を・・・。

 

A 知事

 規制委員会での指針の中における、特に屋内退避のその運用の見直しのような、見直しという言い方が使われるのかどうか分かりませんけれども、検討が始まることは、十分前から分かっていましたし、いよいよ始まりましたねというところで、今年度いっぱいぐらいをかけて議論が進むと聞いていますので、それはしっかりフォローしていきたいと思います。一方、県もこれまで大きな災害があると必ずその振り返りをしていて、それは、必要に応じて地域防災計画等に反映させているので、これも前回ご質問の中でお答えしいてると思いますが、能登半島地震を受けての振り返りを県としてもやっていく必要がある。そのため、有識者に委嘱をして、検討会のようなものを開いて検討を進めたいということは考えています。それは前回お話した通りで、今人選等を進めていると思いますので、能登半島地震を受けた県の防災計画の見直し作業、見直しといいますか、そこに反映できるものがあるかないか、能登半島地震等で得た知見や教訓を取り入れるものがあるかないかを、議論することが始まると思っています。それは同時並行だと思いますが、能登半島地震の知見や教訓を振り返っていく作業の中で、当然、原子力災害との複合災害、今回能登半島地震はもっぱら地震と津波が大きな要素になっていくと思いますが、複合災害が起きた場合の何らかの知見があれば、それも県の地域防災計画、その中に含まれる広域避難計画に反映していくことは、当然あり得ると思います。同時に屋内退避というところが問題になるとすれば、規制委員会の方の議論を見ながらになっていくと思います。一方、もう一つは県の技術委員会で独自で行ってきた3つの検証の中で、持っている知見もありますので、場合によって技術委員会の知見も取り入れるような関連性は出てくるかもしれませんが、いずれにせよ屋内退避の見直し、最も権威ある機関である規制委員会の見直しが主軸になっていくと思います。

 

(小中学校体育館への冷房設置について)

 

Q 新潟日報

 小中学校の体育館への冷房設置について伺いたいのですが、体育館のエアコン設置は猛暑よる熱中症対策はもとより、地域の避難所として防災機能強化の面でも非常に大きいことなのですけれど、令和4年9月の調査ですと、県内の小中学校の冷房設置率は1.2%と、すごく低いものになっています。阿賀町や燕市などが新たに導入する方針を示していまして、またそれも変わってくるかと思うのですけれど、それぞれ財政状況が異なっていて、どの地域でも満遍なく、地域の避難所、体育館に行って、そこにエアコンが設置してあるという状況はなかなかすぐには整わない状況があると思うのです。これから夏になって大きな災害ですとか、たくさんの人が避難しなければいけない状況があったときに、劣悪な環境の中で避難生活ということも、不安も考えられると思うのですけれど、この状況というのは、県としてはどういうふうに受け止めてらっしゃる・・・。

 

A 知事

 あらゆる意味で、財源が潤沢であれば、すべての避難所になるような体育館を、冷暖房が可能な、気密性の高いものに建て替えていくことができれば理想でしょう。そしてランニングコストも維持できれば、それが理想だとは思います。

 

Q 新潟日報

 理想に近づけるために、国の方では令和7年度、来年度まで補助率を上げて対応していますけれど、県としてはどのように・・・。

 

A 知事

 まずは普通教室、一般教室から始まって、特に必要な、音楽など空間を閉じなければいけないような特別教室も、順次、空調施設を入れてきています。まずはそこで、教室の完全空調を急ぐ必要があるのでしょう。

 

Q 新潟日報

 教室の方では、ある程度進んできている・・・。

 

A 知事

 仮に避難が真夏に行われたときに、本当に暑さが危険なような場合であれば、そうした空調施設のところに一時的に避難するなどの工夫は必要だと思います。

 

Q 新潟日報

 今のところ、そういったことで対応も進んでいるかと思うのですが、能登半島地震のような大きい災害が発生して、たくさんの人が体育館、学校に避難しなければいけなくなって、教室では足りないということも、可能性としては考えられると思うのですが、国の補助に対して、例えば、県としてもそれに上乗せするような整備の補助を検討されたり・・・。

 

A 知事

 やることが理想ですよ。あとは財源との関わり合い、あるいは優先順位の中で、どのようなスピード感で進めていけるかということだと思います。

 

Q 新潟日報

 スピード感という面では・・・。

 

A 知事

 体育館を後から直して機密性の高いものにできれば、どのぐらいかかるのか、完全に建て替えなければ駄目だという場合もあると思いますし、ケースバイケースで、どのぐらいのコストがかかっていくのか。それからランニングはどのぐらいのコストが必要になっていくのか。そうしたことは、もう少し丁寧に調べなければ、ざっくりとした議論をしても、あまり深まらない。

 

Q 新潟日報

 県立高校は、いまだに体育館の空調設置がゼロなのですけれど、県立高校について、避難所だけではない・・・。

 

A 知事

 最終的に理想は、すべての避難所になるようなところは、空調設備があることだと思います。ただ、少し角度を変えますと、今テント構造物がいろいろなものがあって、例えば、体育館の中で膨らませて、テント構造物を入れて、その部分に空調を入れることができれば、もっと合理的な、避難所としての快適性の向上になるとは思います。あるいは、場合によってはグラウンドにそうした大きなテント構造物をつくることで、空調ができるのであれば、それでもいいのかもしれない。もう少し広い見方で、最も迅速かつそうした避難に際しての対応がより良いものになるやり方は、どんなやり方があるのかというのは、議論した方が良いのだろうと思います。

 

(県内の医療について)

 

Q 新潟日報

 医療についてお尋ねします。先週、財務省が財政制度等審議会の分科会で、医師や診療所の偏在是正に向けて、地域別の診療報酬の導入を提案しました。具体的に言いますと、現状は全国一律なのですけれども、1点当たりの負担が、診療所の多い地域では安くして、少ない地域では高くするといったような内容なのですけれども、本県は医師少数県でありまして、県内でも都市部と僻地の方で差がありますけれども、この財務省の提案について知事はどのように思いますか。

 

A 知事

 一つの考え方だと思います。ただ、どんな副作用が出るかもよく分かりません。もう少し議論が要るだろうなと思います。

 

Q 新潟日報

 現に日本医師会は、人口偏在の問題なのでということで反対されていますし、厚生労働大臣の方は、患者の負担に差が出てしまうというような・・・。

 

A 知事

 そこはテクニカルにできるのではないでしょうか。患者の負担は全国一律にして、報酬部分を変えるというやり方もできるかもしれません。もう少し丁寧な議論がいると思います。

Q 新潟日報

 国もそのように全国での医師偏在の問題に取り組もうという姿勢がある中で、知事としては、都市部との医師偏在に関して国に今求めたいことというのは・・・。

 

A 知事

 ずっと求めてきています。少しずつ効果が出てきているのではないかと私は思います。

 

Q 新潟日報

 具体的に仰いますと・・・。

 

A 知事

 こうした議論も、私はいろいろなところで申し上げています。医師少数県、医師の偏在、あるいは診療科の偏在というものが、いかに地域医療にとって深刻かということを、いろいろな方にお話をしてきていますし、私は厚生労働省の医道審議会の臨床研修部会や専門研修部会の委員に任命されていまして、そうした部会でも繰り返し発言をしてきています。また、厚生労働省が設置している検討会、医師の偏在に関する一つの検討会があるのですが、そこの委員にも任命されていまして、そこでも発言をしてきています。少しずつ、そういった意味では、地域医療の深刻さをご理解いただく人たちが増えてきたのかなという思いでいます。

 

 

 

 

※文中の( )内については、広報広聴課で加筆したものです。

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