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令和6年4月10日 新潟県知事 定例記者会見

印刷 文字を大きくして印刷 ページ番号:0657798 更新日:2024年4月11日更新

(記者会見の動画を新潟県公式Youtubeチャンネルでご覧になれます)<外部リンク>

 

1 日時 令和6年4月10日(水曜日) 10時1分~10時43分

 

2 場所 記者会見室

 

3 質疑項目(10時1分~10時43分)

・韓国駐日大使の表敬訪問について

・国民スポーツ大会のあり方について

・「子ども・子育て支援金」年収別徴収額の試算について

・県出資法人の見直しについて

・柏崎刈羽原発について

・男性の育児休業取得率について

・賃上げについて

・北陸応援割について

・新潟県園芸振興基本戦略について

・医師総数について

・拉致問題について

・ライドシェアについて​

 

質疑

韓国駐日大使の表敬訪問について​

Q 代表幹事(産経新聞)

 4月4日に、韓国の尹徳敏(ユン・ドクミン)駐日大使が、表敬訪問で来ました。それに関しまして2点伺いたいと思います。まず1点目は、面談の際、「佐渡島の金山」について、どのような会話が交わされたのかを伺いたいと思います。2点目として、伊大使がぶら下がり取材の際に、「佐渡島の金山」のマイナスの歴史、強制労働のことを指していると思われるのですけれども、こちらについて佐渡金山に掲示してほしい、そうすることによって登録へのハードルがなくなるというような発言をしていました。また、鉱山で犠牲になった人たちの慰霊碑も設置してもらえればとの発言もありました。これらの発言に対する知事の受け止め、考えを伺えますでしょうか。

A 知事

 30分近くなりましたでしょうか。意見交換はいろいろな話題になりましたが、その中で、ご質問の「佐渡島の金山」の話については、私の方からは「佐渡島の金山」の世界文化遺産としての価値を多くの国、多くの方々に理解してもらいたいという努力を、地元としてはしていきたいということをお話しました。大使が何を仰ったかは、私からはお話するのは控えたいと思います。それからもう1点の、大使がマイナスの歴史についても表示といいますか、表現など、正確に言葉を覚えていませんけれど、そうした趣旨のことを仰ったのは事実ですが、私の方からはその点については、政府間で丁寧に議論していくと承知していますとお答えをしています。やりとりは以上です。大使がどう答えたのか、どう反応したのかは、皆さんに(意見交換が)終わった後、ぶら下がりされているということですので、私の方からは申し上げません。私が言ったことは以上の2点です。

 

Q 新潟日報

 尹大使のぶら下がり取材で、尹大使は「佐渡島の金山」について、世界遺産登録されても良いくらい立派なところだと、文化的価値については評価をされていました。知事の方からも、文化的価値について説明されたということですけれども、大使が一定評価されたということについては、知事としてはどのように・・・。

 

A 知事

 大変ありがたいといいますか、適切に評価いただいたということはうれしいです。

 

Q 新潟日報

 その上で、尹大使が仰っている全体の歴史と絡むのですけれども、韓国は世界遺産委員会の構成国であって、登録されるためには、条文上は3分の2以上の賛成で登録されるとなっていますけれども、実際は全会一致が原則であるという中で、韓国の理解といいますか、そこは登録には必要になってくると思うのですけれども、そこについては知事としてはどのような認識でしょうか。

 

A 知事

 ですから、それは政府間で丁寧に議論していただきたいと思います。

 

Q 新潟日報

 韓国の理解も必要だという・・・。

 

A 知事

 世界遺産委員会の運営そのものは、仰ったように全会一致を原則的に求めている中にあって、委員国の全ての理解を、そういう意味ではいただかなければいけないので、各委員国のそれぞれの抱えている事情があり、考え方があるわけですので、そこは政府間でしっかり議論してもらいたいと思います。

 

Q 新潟日報

 尹大使の仰る、戦時中にたくさんの韓国からの労働者たちが、厳しい環境の中で意思に反して動員された、労働したという、そのことについて、県としてはどういう認識であるのか。史実について・・・。

 

A 知事

 そこはまさに見解が分かれる部分であるので、私の方から今それについて言及することは控えたいと思います。

 

Q 朝日新聞

 尹大使の表敬訪問ですが、終了後、我々の取材に対して尹大使が仰ったこと、我々からなぜこの時期に新潟県にいらしたのですかと尋ねたところ、やはり7月の世界遺産委員会での登録の審議に向けて、日韓両国がWin-Winになるために、新潟県に協力を求めに参りましたということを仰ったのです。知事と尹大使との話の中で、協力してくださいということを尹大使が仰ったかどうか分かりませんけれども、尹大使の思いとしては、新潟県に対して、もう少し事態をさらに好転させるために、地元新潟県にも何らかの力添えをお願いしたいという思いがあったようなのです。そういったことを踏まえて、表敬訪問が終わった後に、例えば政府に対して、この表敬訪問を受けてこのようなことを伝えられましたなど、新潟県として何か伝えたとか、協力を求められたことを受けて何か対応したものはあるのですか。

 

A 知事

 多分国のタスクフォースに情報提供していると思います。

 

Q 朝日新聞

 情報提供はしていると思う・・・。

 

A 知事

 私からではなくて担当部局が。

 

Q 朝日新聞

 先ほど知事は、政府間で丁寧に議論していただきたいと仰ったのですが・・・。

 

A 知事

 議論していると承知しています。

 

Q 朝日新聞

 承知していると仰いましたが、尹大使としては、新潟県にさらに一層の何か協力を求めたと我々受け取ったのですけれども、少しやや冷たいような気もしたのですが、地元としてさらに・・・。

 

A 知事

 冷たいという議論は、少し違うのではないでしょうか。これは外交関係全体に関わってるので、国でないと議論をできませんよね。

 

Q 朝日新聞

 地元として、特に7月の世界遺産委員会での登録の審議までに、何か地元としてできることは現時点では見当たらないという・・・。

 

A 知事

 いえ、それは申し上げたではないですか。文化遺産としての価値をより多くの方に理解していただくということです。

 

Q 朝日新聞

 尹大使が仰ったのは、マイナスの歴史の表示と追悼の空間、慰霊碑などが足りないと仰ったのですが、その2点について地元で何かできることは・・・。

 

A 知事

 それは政府でないと議論できません。

 

Q 朝日新聞

 この2点については地元では難しい・・・。

 

A 知事

 難しいとも、容易であるとも言っていないです。政府間において、丁寧にそこは議論してくださいと。

 

Q 朝日新聞

 何となくですけれども、尹大使がこの時期に新潟県と佐渡市を訪ねたことは、無駄足になってしまっている・・・。

 

A 知事

 無駄足ということはないでしょう。韓国の立場をご説明に来たのでしょう。

 

国民スポーツ大会のあり方について

Q 新潟日報

 全国知事会長の村井宮城県知事は、一昨日(4月)8日の記者会見で、国民スポーツ大会、旧国体の名前が変わりまして国民スポーツ大会ですけれども、廃止も一つの考え方だというような発言をされて、現状についての疑問といいますか、あり方について考えるというような、必要があるとの認識を示されてましたけれども、国体については都道府県の負担が大きいというような声も上がっていると、村井知事も仰っていたようなのですけれども、花角知事の国体に対するお考えをお聞かせいただければと思います。

 

A 知事

 正直、私自身は詰めて考えたことがあまりないのですけれども、ざっくりと印象で申し上げれば、今、全国知事会でこの国民スポーツ大会のあり方について、いろいろな行政のスリム化という観点の中で議論が行われている、始められたところと理解しています。従って、まだ知事会として何かまとまった意見があるわけではなくて、これから議論、検討が進むということで、ちょうど2巡目も終わるところでしょうか。確か県が主催というよりも、共催ですよね、(公財)日本スポーツ協会と。日本スポーツ協会の方でも、いろいろな、ちょうど区切りを迎えるということで、議論はされているのだと思いますけれども、知事会もこれから議論していく段階で、村井知事の発言の前後は分かりませんけれども、廃止も一つの考え方だというように述べられたのは報道で私も承知しています。冒頭申し上げたように、詰めて考えたことはないのですけれども、過去、新潟県も平成21年でしょうか、トキめき新潟国体をやっていますけれども、準備等大変であったと。もちろん、財政支出も大きなものがあったということは聞いていますので、そうした負担感があるというのは事実なのだろうとは思います。ただ一方で、この国体を目指して、いろいろな選手たち、アスリートが活躍する場としてあるわけで、それを目指している人たちもいるわけで、いきなりなくすというのは、どうなのかなという気もします。ただ残念ながら、いくつかの競技では国体に出るということではなくて、むしろオリンピックやワールドカップのような世界的な大会の水準を目指していて、国体にはもう出ないという方々、トップアスリートも種目によっては結構あると聞いています。そうなるとスポーツの最上位の大会というわけでもない。しかし、一定数は間違いなくそれを目指している人たちもいる。その辺り、これから議論の中でどう整理していくのかなという、まだその程度の認識です。

 

Q 新潟日報

 開催地になれば、当然負担も大きいものがあると思いますし、毎年選手団を派遣するということに関しても、それなりの必要な経費というのもあると思うのですけれども、本県は行財政が依然厳しいという状況にもある中で、まだ詰めたお考えではないと仰っていますけれど、知事としては何らかの見直しといいますか、あり方が3巡目に入るまでに・・・。

 

A 知事

 詰めていないので、何かを見直すべきだとか、ここをいじるべきだなど、そういうところまで意見を持っていませんが、先ほど申し上げた通り、負担感があるのは事実なのでしょうと。それをどう改善できるのかなど、そういう議論は当然していかなければいけないだろうと思います。やめるというところから、同じように続けるというところまでの幅の中で、どこか見直しがなされていくのだろうなという気はします。

 

Q 新潟日報

 村井会長の方は、知事会として全国の都道府県にアンケートを行っている最中だということも・・・。

 

A 知事

 そうですか。

 

Q 新潟日報

 仰っていたのですけれども、新潟県としてはどのような回答を・・・。

 

A 知事

 ごめんなさい。担当部局に確認してください。

 

Q 新潟日報

 何か知事としては・・・。

 

A 知事

 まだ相談を受けていません。

 

「子ども・子育て支援金」年収別徴収額の試算について

Q 新潟日報

 政府は昨日、公的医療保険に上乗せする「子ども・子育て支援金」の年収別の徴収額の試算の公表を国会の方でしました。2028年度に、年収600万の人で月1,000円程度の負担といいますか、上乗せ徴収になるという試算だったのですけれども、労働者の他に雇用主も同様に折半で負担するということになるということですけれども、国の子育て支援に充てる財源となるわけですけれども、今物価高も続く中で、こうした新たな国民負担が増えることについて、水準も含めて知事としてはどのようにお考え・・・。

 

A 知事

 私も報道の見出しで見たぐらいで、中身をまだ見ていませんので、何か特別な意見を申し上げられませんけれども、子育て支援の必要性といいますか、子育ての支援を充実させていく、こども政策を充実させていくということ自体は、これは国の方向感としても、国民も支持していると私は思います。ただ、そうした事業を進めていく中で、必要となる財源をどこにどういう形で求めていくのかという議論を、国のレベルでしっかり議論していただきたいと思います。

 

Q 新潟日報

 (年収)600万円で月1,000円という水準・・・。

 

A 知事

 それが過大か過小かとかいう辺りは、実施する事業との兼ね合いもあると思いますし、今直ちにどうこうという感想を持っていません。

 

県出資法人の見直しについて

Q 新潟日報

 県の出資法人の見直しについてなのですけれども、年度末に外部有識者の経営評価委員会が行われまして、県の方はこれまでに出資金や、職員の引き揚げは36法人で行って、出資金自体は37億円減ったということの報告を評価委員の方にされていました。5年間の集中取組期間が、前年度末で一旦終わりということになっていますけれども、見直し結果について、知事としてはどのように評価を現時点でされていますでしょうか。

 

A 知事

 概括的にいえば、やれることはやってきたなと。指摘されたことについて、そこは真摯に受け止めて、各担当部局もしっかり議論して実施できるものはしてきたと。一つ一つ今どれがどう十分など申し上げられませんけれども、ERINA((公財)環日本海経済研究所)の問題にしてもそうだと思いますが、適切にやってきたのではないかとは思います。

 

Q 新潟日報

 その場で委員の方からは、一定評価する声もあったのですけれども、一方で、まだ出資金として383億円も残っているというような現状に対して、それから設立から古い法人、数十年経つ法人もいまだ残っているというようなこともありまして、さらなる抜本的見直しが継続的に必要ではないかというような・・・。

 

A 知事

 その発言を承知していないのですけれど、別に金額が大きいから問題であるとか、長く存続しているから問題があるとか、それだけでそのように判断すること自体は合理的とは思いません。それぞれその業務の必要性や、それから県が出資という形で関わっていくことの必要性は、不断に見直していくべきではあると思います。

 

Q 新潟日報

 今後も継続的に見直しは・・・。

 

A 知事

 それはそうでしょう。今具体的に、どの法人などいうのは、私の頭の中にはありませんけれども、一般論としては不断に見直していく。それはあらゆる事業についていえることかもしれません。

 

柏崎刈羽原発について

Q 新潟日報

 先週もお聞きしたのですけれども、改めてなのですが、(4月)15日に、柏崎刈羽原発7号機で燃料を装荷する予定になっていますけれども、全国の状況をみますと、福島(第一原発の)事故後に、再稼働した原発では、燃料を装荷する前に地元の同意を得ているというケースがほとんどであると認識しているのですけれども、そういった中でも、今回まだ知事としては、同意する前に燃料装荷が行われるということについて、お考えというのはいかがでしょうか。

 

A 知事

 先週お答えした通りです。安全対策の検査の確認の一環ですので、それだけのことだと思っています。

 

Q 新潟日報

 中越沖地震後に、柏崎刈羽原発が再稼働した際は、地元同意される前に燃料装荷したという実績はあるようなのですけれども、そういう経緯も含めて今知事は・・・。

 

A 知事

 一つ一つの原発の経緯まで詳しくは承知していませんけれども、検査の一環、安全対策を確認をしていく一つの過程でしでしかないと理解しています。

 

男性の育児休業取得率について

Q 新潟日報

 先日、県が公表した令和5年度の新潟県賃金労働時間等実態調査の中で、男性の民間事業者の育児休業の取得率が過去最高の33.7%だったと発表がありました。前年度から6ポイントほど大きく上昇しているとのことなのですけれども、この結果に対する知事の受け止めをお願いします。

 

A 知事

 その発表を詳しく承知していないのですけれども、男性の育児休業の取得率が向上しているということ自体は良いことですよね。喜ばしいと思います。県庁の中も、取得率を上げようといろいろな環境整備をしているところですので、民間でも環境が整っていくこと、広い意味での子育て支援、あるいはワークライフバランスの実現という中で、望ましい方向だと思います。

 

Q 新潟日報

 5年前の平成30年は3.8%で、この5年間で割合だけみると10倍近く増えていると思うのですけれど、知事として要因はどのように・・・。

 

A 知事

 やはり社会的な認識、多くの皆さんの認識が変わってきたのではないでしょうか。

 

Q 新潟日報

 新型コロナウイルスもあって、そういったことも見直されている・・・。

 

A 知事

 新型コロナウイルスの、この3年余りがどのように作用したかは、少し分かりませんけれども、働き方というものに対して、あるいは子育てや、あるいは自分自身の働き方と同じような意味かもしれませんけれど、ワークライフバランスの考え方など、明らかに、今社会の認識が変わってきていると思います。

 

Q 新潟日報

 県としても、2017年から助成金の制度をやってらっしゃると思うのですけれども、その効果も一定後押ししたという感じでしょうか。

 

A 知事

 そこまで分析はしていません。

 

Q 新潟日報

 一方で、女性の取得率は92%で、まだ開きがある。

 

A 知事

 そうですね。

 

Q 新潟日報

 この差を埋めていくためには、今後県としてどのように・・・。

 

A 知事

 もう一段、意識改革、啓発を進めていくということでしょう。企業の協力を呼びかけていくということも必要でしょうし。取得率は、県庁の場合もそうですけれど、問題は取得の質をもう少し上げていかないと。例えば1週間休んだから、それで本当に育児に関わって子育てを夫婦で一緒にやっているということになるのかどうか。本当に育児に関わっていくということであれば、もう少し長い期間が必要なのではないかなど、そうした育児休業の質の部分もこれから求めていかなければいけないと思います。(育児休業を)取った、取らないだけの問題、入口はそうだったでしょうけれど、もう少しレベルを上げていく必要があるのかもしれません。

 

賃上げについて

Q 新潟日報

 賃上げについてお尋ねしたいのですが、国の毎月勤労統計調査結果で、2月までなのですが、物価変動を考慮した実質賃金の方が23カ月連続のマイナスとなって、過去最長タイとなったという発表がありました。賃上げが物価高に追いついてないことが明らかになっていますけれども、一方で、今年の春闘では全国的にも賃上げの流れがありまして、3月下旬に連合新潟が中間集計で発表した数値としても、賃上げの平均妥結額は過去最大となっているようです。県内の中小企業の交渉が本格化していますけれども、賃上げについて知事の期待や考えることがあれば・・・。

 

A 知事

 昨年の暮れに経済界、労働界、あるいは国の関係行政機関と共同宣言をしています。それは価格転嫁ということではありますけれども、その背景といいますか、適正な価格転嫁を進めていこうということの趣旨、ねらいは、賃金の上昇につなげていきたいということであります。実質賃金が下がっていることに対する受け止めといいますか、あるいはこれからの春闘の、少なくともこれまでの実績でいえば、過去にない、史上最も賃上げが進んだことを踏まえますと、これから中小企業等でまだまだ多く交渉がある企業が残っていると思いますけれども、前半の実績等に倣って、できるだけ賃金の上昇につなげられることが望ましいといいますか、期待したいと思います。実質賃金の部分は、こうした春闘の結果等が徐々に反映していきますので、数字は変わってくるだろうと期待しています。

 

Q 新潟日報

 一方で中小企業については、大手との格差が出ているというところも今課題になっていて・・・。

 

A 知事

 数字的にはそうですよね。

 

Q 新潟日報

 その辺、例えば価格転嫁の話もありましたけれども、中小の賃上げが進むために、県として何かサポートできること・・・。

 

A 知事

 ずっとそうした価格転嫁、適正な利潤、利益を得られるようにというところで、適正な価格転嫁等を進めていこうという機運、環境をつくってきているつもりです。また新しい事業、特に付加価値の高い企業にステップアップしていくためのいろいろな挑戦については、これまでも県はいろいろな支援、補助制度を行っていますので、そうしたものを利用して利益を上げられる、そしてそれを賃金に回していける、そうした中小企業の体質を強化してもらいたいと思います。

 

北陸応援割について

Q 読売新聞

 北陸応援割のことでお伺いしたいのですが、昨日県の方で、他の県と一緒に国に要望をしていると思うのですけれど、需要喚起の効果があった一方で、若干のマイナス面、いろいろ苦情が来たりということでやっていますけれども、追加支援を求められたのですけれども、どういった追加支援の設計が望ましいと・・・。

 

A 知事

 詳しくは担当部局に聞いてもらいたいと思いますけれども、業界の声が、あまりにも予算が少なかったと、すぐに終わってしまったではないかというところで、もう少し長く続けられる、最大2万円の支援というのは、高すぎるのではないかという声も業界の中にあるようで、少し制度を変えてでも、もう少し持続するようにというところが、一つのねらいだと思っています。石川県を除いた他の3県も配分額が非常に足りなかったという思いがあるようですので、共同で要望したと理解しています。

 

新潟県園芸振興基本戦略について

Q 新潟日報

 新潟県園芸振興基本戦略についてお伺いしたいのですけれども、2018年からの6年間で販売額1億円以上の産地を101に増やす。それから栽培面積を1,000ha増やすということを掲げたと思うのですけれど、先日公表された5年度の実績値によると、1億円以上の産地数は64、栽培面積は4,513haで、5年間で354ha増えたと思うのですけれど、目標と現状にまだまだ開きがあると思うのですけれど、この数字の受け止めというのは・・・。

 

A 知事

 着実に関係者の連携と努力のもとで、園芸は伸びてきていると思います。ただ高い目標を作りましたので、残念ながらまだ・・・。もう1年ありますけれども、できるだけ近づくように、引き続き努力したいと思います。

 

Q 新潟日報

 最終年となると思うのですけれども・・・。

 

A 知事

 6年。今年ですね。

 

Q 新潟日報

 今後、取り組みを強化・・・。

 

A 知事

 これまでも途中、中間見直しもして、少し強化した部分もありますので、今年は特に何か新しいことをするということではなくて、これまでやってきたことが浸透していくように努力をするということだと思っています。

 

Q 新潟日報

 高い目標を当初掲げたということだったのですけれども、それは十分実現、達成できるような・・・。

 

A 知事

 達成に向けて努力するとしか言えません。

 

Q 新潟日報

 知事は、この稼げる農業、米依存の農業体制も懸念といいますか、問題意識を持っていらっしゃって、稼げる農業の転換に乗り出して、園芸振興は肝いりだと思うのですけれど、今後の重要性の認識に変わりは・・・・。

 

A 知事

 変わりはないです。

 

Q 新潟日報

 基本戦略は、令和6年度で終わると思うのですけれど、第二次、第三次のように、戦略の再策定のところは・・・。

 

A 知事

 今何も固まったものはありませんけれども、引き続き、どういう目標を掲げて、どういうことをやっていくのかというのは、議論しなければいけないと思います。

 

医師総数について

Q BSN

 人口10万人当たりの医師の数についてお聞きします。一昨年末時点の数字が公表されまして、新潟県は全国で下から4番目という数字が出まして、前回調査からさらに順位を落としたということになりました。様々県は取り組み進めている中だとは思うのですけれど、知事の結果に対する受け止めを教えていただけますでしょうか。

 

A 知事

 その数字を私は見ていないのですけれども、やれることは最大限やってきています。私が(知事に)就任以降の4、5年では、地域枠の拡大ですとか、臨床研修の研修環境を良くする中で臨床研修医を増やす、あるいは専攻医を増やす努力をしてきていますので、それらが徐々に効果として、成果として出てくるのを期待したいと思っています。

 

拉致問題について

Q NST

 拉致問題についてお伺いできればと思います。この間の韓国の駐日大使のときにも、拉致問題のお話もあったということですけれども、どのような会話をされたのか教えていただけますでしょうか。

 

A 知事

 私の方から拉致問題についてご協力をお願いしたいと申し上げました。

 

Q NST

 ご協力というのはどういった・・・。

 

A 知事

 韓国にも同様の問題がありますよねと。従って北朝鮮との交渉、拉致された方々の一日も早い帰国の実現に向けて、韓国政府としてのご支援をお願いしました。

 

Q NST

 間もなく日米首脳会談も始まると思います。日米首脳会談で拉致問題の点で期待することなどはありますでしょうか。

 

A 知事

 会談の議題などは承知していませんけれども、どういった場面かは別にしても、何らか総理がアメリカ政府の協力を要請してもらいたいと思います。

 

Q NST

 先月の末には、金与正(キム・ヨジョン)氏が、日本側との接触や交渉を拒絶、拒否するという談話もありました。その点についてはどのように受け止め・・・。

 

A 知事

 一つ一つの背景や、詳しい経緯は承知していませんけれども、日本の原則的な立場と相容れない発言をされていると理解しています。

 

Q NST

 岸田首相もトップで拉致問題の進展に向けて動くと言ってから、なかなか動きがないように見えますけれども。

 

A 知事

 そうですね。

 

Q NST

 その点については・・・。

 

A 知事

 昨年から、あるいは総理が就任したときから期待があるわけですけれども、残念ながら目に見える成果がなかなかない。それは残念としか言いようがないのですけれども、ただ政府が努力をしてないとは思っていません。本当に努力なさっていると思いますけれども、成果が出ないこと自体は残念です。

 

ライドシェアについて​

Q 新潟日報

 制度改正で、いわゆる日本版ライドシェアが東京都などの都市部で導入されました。一方で、地方もそうですけれども、自家用有償旅客運送制度の利用の方が中心になると思いますが、知事もこれまでも仰っていたと思うのですけれども、改めてこのいわゆるライドシェアをめぐる制度で、全国知事会としても柔軟な運用を検討するように求めていますけれども、知事としてはもっと使い勝手が良いという・・・。

 

A 知事

 そうですね。新潟のような地方県であれば、関心は専ら今の自家用自動車の有償運送、特に交通空白地の自家用自動車の有償運送、これの使い勝手の改善、要するに柔軟に運用できるようにというところに関心があります。次いで、日本版のライドシェアという言い方もしていますけれども、これは道路運送法第78条第3号の方です。自家用自動車活用事業というように国交省は言っていますけれども、自家用自動車の活用の部分で、基本的にタクシー事業の乗務員不足を補っていくという考え方ですけれども、そこが新潟県の中でも一部の都市、あるいは都市の中の一部の時間ではあり得ると思っていまして、既にタクシー業界や市町村と話をしています。

 

Q 新潟日報

 それは具体的にどのエリアに、新潟市・・・。

 

A 知事

 具体的に可能性があるのは、どの都市とは言いませんけれども、例えば中規模の都市でも、例えば飲食後の夜の時間が、どうしてもタクシーが捕まらないので、飲みにも行けないのではないかといった声はあります。そういったところに日本版ライドシェア、自家用自動車活用事業が適用できる可能性があるのではないかというのは、問題意識として持っています。ただ、それを交通空白地の自家用有償運送、つまり道路運送法第78条第2号の方で取り込めるのであればそれでもいいので、何らかの、地方、新潟市もひょっとしたらそういう部分があるかもしれませんけれども、ある時間帯、ある地域でタクシーがない、あるいは足りないというところは、どういう形でこれを補っていくか、解消していくか、これから関係自治体や業界とも意見交換しながら、県としても取り組んでいきたいと思います。

 

Q 新潟日報

 知事が仰った78条第2号でしょうか、自家用有償運送の方なのですけれども、こちらの方の制度でさらに改良を加える・・・。

 

A 知事

 取り込めるのであれば、取り込みたいです。

 

Q 新潟日報

 具体的にどう制度をもっといじると・・・。

 

A 知事

 それは状況を、それぞれ都市の一つ一つのケースで議論していかなければいけないのですが、例えば、実質的には解消されているのですけれど、道路運送法第78条第2号で運営主体になれるのは、今は基本的には自治体やNPO法人等になっていまして、自治体がやるという形にして、タクシー事業者など、運行管理ができるノウハウと能力を持っている会社に委託するという形が、今実際に行われていますけれども、真正面から株式会社でもいいのではないかという議論もあるでしょう。それから交通空白という概念を非常に広げていただいたのです。これまで本当に限定して考えていたものを、一つの都市の中のある地域に絞って空白があるとも考えられますし、それから時間帯を切って、この時間帯が空白だとも捉えられる。一部、昨年から制度改正が行われて柔軟化してきていますが、まだまだ踏み込んでもいいのではないかなど、一つ一つ、地域によってここがネックになるといったものは出てくると思っています。

 

Q 新潟日報

 政府は6月に向けて制度の是非を検討すると言っていますけれども・・・。

 

A 知事

 それは新しい、いわゆるライドシェアですね。6月までに検討すると、規制改革推進会議の方でそういった指摘をしていて、それを国の方で受け止めているのが6月と。それは新しいライドシェアです。つまりタクシー事業の日本版ライドシェアと言っているように、タクシー事業の補完としての自家用車の活用ではなくて、全くタクシー事業とは関係なくやれるライドシェアということがイメージされていますけれども、果たしてそれが本当に必要なのか、安全を、乗務員の安全でもあるし、乗る人の安全でもあるのですけれども、それが担保できるのかなど、いろいろな課題があるので、丁寧に議論していきたいというのが国の今のスタンスだと理解しています。

 

Q 新潟日報

 知事が仰った自家有償旅客運送の方だと思うのですけれど、例えば、新潟のどこかの都市でという中で、実際の需要や見通しのようなものというのは、どういうふうに測って・・・。

 

Q 知事

 それは、道路運送法第78条第3号の方の自家用自動車の活用の方で、タクシー事業が十分賄えていないということをどういう形で捕捉するかというのは非常に難しくて、国は今回、12の地域で認めているのですが、それは(配車)アプリですよね。(配車)アプリの利用状況から判断されていると承知しています。ですから、今後同じようなやり方をすれば、新潟県でも(配車)アプリは少しずつ普及していますので、そうしたもの、あるいは(配車)アプリの利用状況だけでは捉えられない、どうつかまえたらいいのか難しいのですけれど、データを何らか取り出してきて、タクシー事業は不足していますねというところを、後で説明できることが必要です。(自家用自動車)活用事業の方でやろうとすれば。道路運送法第78条第2号の自家用自動車の有償運送の方、空白地の輸送運送の方は、この空白の概念をどのように説明するかというところがあるので、そこはそこでどう論証といいますか、どう説明していくかというところは、当然これから考えるのですけれども、制度としてもっと柔軟に考えてもらいたいというところはあります。

 

 

※文中の( )内については、広報広聴課で加筆したものです。

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