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令和5年9月6日 新潟県知事 定例記者会見
(記者会見の動画を新潟県公式Youtubeチャンネルでご覧になれます)<外部リンク>
1 日時 令和5年9月6日(水曜日) 10時04分~10時48分
2 場所 記者会見室
3 知事発表項目(10時04分~10時05分)
・令和6年度大学医学部の地域枠新設・拡大に向けた調整について
4 質疑項目(10時05分~10時48分)
・スポーツにおける本県出身選手の活躍及び部活動の地域移行について
・「佐渡島の金山」の世界遺産登録実現に向けた取り組みについて
・令和6年度大学医学部の地域枠新設・拡大に向けた調整について
知事発表
(令和6年度大学医学部の地域枠新設・拡大に向けた調整について)
お手元に令和6年度の大学医学部の地域枠についての資料があると思いますが、ご承知の通り医学部の地域枠をこの数年、拡大させてきています。現在調整中のもので、最終的には認可申請が認められてからということになりますけれども、令和5年度で70名だったものが、令和6年度につきましては、新たに2つの大学を加えまして、77名の地域枠を予定しています。市町村とも連携していまして、資料にありますように新たに三条市、阿賀野市、見附市、燕市、魚沼市の5つの市と連携しまして、修学資金を貸与することにしています。引き続き、このような医師の確保の努力を続ける中で、県内のどこにお住まいであっても安心して医療が受けられる環境を作っていきたいと思っています。私の方からは以上です。
(資料1)令和6年度大学医学部の地域枠新設・拡大に向けた調整について [PDFファイル/142KB]
質疑
Q 日本経済新聞
今夏の高温少雨による県内への影響について伺います。8月は県内各地で異常な暑さが続き、気象台によると9月に入っても、例年に比べ引き続き高温の状態が続く見通しです。足元の県内農作物等の被害の状況や、今後の販売、品質への影響で懸念していることなどをお願いいたします。また、先月、県としての支援策も打ち出しましたが、今後支援の拡充などで検討していることがあればお聞かせください。
A 知事
この後で数字等は詳しく発表があるということですので、そこで確認していただきたいのですが、1週間前の市町村報告と、1週間経って今日発表するものでは、農作物の被害面積が1,180ヘクタール余りとなっていまして、1週間前よりも360ヘクタール余り拡大しています。畜産への影響では、前回報告よりも牛が5頭へい死ということで増えています。農作物については、収穫してみないとまだ分からないところがありますので、そういう意味では被害の全容というのは明らかになっていません。今日は久しぶりにまとまった雨が県内で降っているようですけれども、今後も気象庁の予報では、高温が続くということですので、収量あるいは品質への影響というものは懸念されるところです。引き続き状況を把握しながら、県として適切な対応、必要な対策を検討していきたいと思います。
Q 新潟日報
猛暑の影響で、県産の生乳の生産量が今減少しています。県内の一部の学校給食で提供する県産牛乳が県外産であったり、コーヒー牛乳であったりと代替されることがあって、改めて県としての受け止めや、今後生産量が減少することへの県としての懸念などがあればお聞かせください。
A 知事
一部影響を受けて代替品、ないしは県外産の生乳で補うことが発生する、この先の話も含めてとは聞いていますが、関係者の努力で対応できていると理解しています。
Q 新潟日報
例えば猛暑の影響で生産量が減少したり、エサ代の高騰で酪農家もかなり苦しんでいる状況だと思うのですけれども、県としてできるような支援策や体制などは・・・。
A 知事
物価高騰対策の中で、畜産業も含めて農業への影響というところは、これまでも手を打ってきていますし、今後も状況を見ながら、補正予算等も必要があれば考えていくということだと思っています。今ただちに、畜産が非常に深刻な状況に追い込まれているということではないと思っていますが、酪農家によっては、いろいろな個別の事情を抱えているところもあると思いますので、そこはしっかり丁寧に対応していきたいと思います。
Q 新潟日報
クマの人身被害が出たということで今後の対策を含めて伺いたいのですけれども、9月3日に南魚沼市で夫婦二人が襲われてけがをする事態が起きました。その直前に県としては、「クマ出没警戒警報」を出した矢先のことで、恐れていた事態が起きたというような状況だと思うのですけれども、今後の対策として考えていることがあればお聞かせください。
A 知事
今年はクマのエサとなるブナの不作が予想されているということで、県としては人身被害を懸念していまして、ご指摘のように9月1日付で「クマ出没警戒警報」を発表しています。県民の皆さんには、命を守る行動を取っていただくようお願いしたいと思います。県としても、引き続きしっかり警戒し、猟友会あるいは市町村と連携しながら、適切に対応できるように準備していきたいと思います。今のところ2件3名ということで、特にクマの出没が多かった令和元年度と2年度では、やはり9月から11月の秋の時期に、集中して被害が発生していますので、警戒を怠らないようにしていきたいと思います。
Q 新潟日報
山の実の不作、自然相手ということで、それが周期的に繰り返されるということで、なかなか根本的な対策というのは難しいところもあるのかもしれないのですけれども、長期的な対策というのも視野に入るのか・・・。
A 知事
なかなか対策ということは難しいところがありますよね。野生鳥獣の保護という部分と、こうした人身被害あるいは農作物被害への対策としての駆除というところを、どのように折り合っていくかというところはありますよね。
Q 新潟日報
なかなか難しいということですね。
A 知事
この頭数が適正だというのは、生息地域によっても様々ですし、一概には言えないところで、少なくとも人身被害というところは県民の生命、財産を守るという意味では、しっかり確保していきたいと思います。
Q 新潟日報
福島第一原発の処理水の放出から10日余り経つのですけれども、水産物の風評被害ですとか、あるいは中国の輸入規制ということもある中で、本県の水産物への影響といいますか、把握しているものがあればお聞かせください。
A 知事
元々不合理だと私どもは是正を求めていますが、食品、水産物も含めて中国に輸出できない状況ですので、そういう意味ではもともと輸出できていなかったので、直接ただちに大きな被害は聞いていませんが、香港に出していたもので、ナマコの加工品は影響があるという話を聞いていまして、詳しい情報は今収集中ということです。それ以外に直接何か具体的なものは、私自身はまだ聞いていません。
Q 新潟日報
トキエアについてお伺いします。トキエアは8月下旬に就航予定ということで、事前に発表されていらっしゃいましたけれど、結局台風によって訓練が遅れているということで、新しいアナウンスがないまま9月に入って、8月下旬の就航が叶わなかったのですけれど、県としては現状どのような状況だと把握されていますか。
A 知事
最終的に国の検査を受けている途中で、中断している状態だと聞いています。一部は実施できたけれども、残りをどういう形で、どういうスケジュールで検査を受けていくのか航空局と調整をしているのだと思います。最終的にどういうスケジュールの段取りになり、どこで最終的な就航日を見極められるかというところを詰めているのだろうと思っています。
Q 新潟日報
月単位で遅れるとか、どのくらいの・・・。
A 知事
私も結果を聞いていませんので何とも言えないのですけれども、一般的に申し上げれば、一部は実施できて、残っているものをできるだけ早く検査を受け、しっかり合格し、準備を整えて早く就航日を決めていただきたいと願っています。
Q 新潟日報
県民の皆さんは、トキエアの就航が夏ということで期待されていると思うのですけれど、広報体制について、8月下旬という発表のまま9月になってしまったりと不十分で、結局8月下旬というものがどうなったのかというアナウンスをしないまま9月に入るような広報体制だと思うのですが、県としてアドバイスなりは・・・。
A 知事
県としてできることは、事務的には最大限やっていると思います。しかし、国の検査を受けている状態なので、トキエアとして自由にいろいろな発言ができるわけでもないだろうと思います。そこは慮ってあげる必要があるのだろうと思います。
Q 新潟日報
トキエアの社員の方が、前の会社の保安情報を持ち出したということで、書類送検されました。この情報については、県はいつごろ把握されたのですか。
A 知事
いつごろ把握したとか、そこまでは承知していませんが、私が聞いているのは、全くトキエアが関与した話ではなくて、しかも保安規定は、その社員を採用する前にでき上がっていて、直接その社員が何か関与したということはないと言われていると聞いています。
Q 新潟日報
トキエアは保安規定について、社員が関与している部分について変更もあったと言っているのですけれど、少なからず就航のスケジュールに影響があったのではないかと・・・。
A 知事
影響があったとは聞いていません。
Q 新潟日報
県としても去年融資をする際に、しっかりモニタリングをしていく、情報共有をきちんとしていくという事を知事も答弁されていましたけれども、事前にこの情報を県と一緒に相談しながら・・・。
A 知事
県が経営しているわけではありませんから、もちろん必要な情報、県が知って当然であるような情報は提供されていると思いますし、県もそこは把握していると思います。
Q 新潟日報
今回の情報共有のあり方には特に問題点はなかった・・・。
A 知事
特に問題点があるとは聞いていません。
Q 新潟日報
米坂線について、近くJRと沿線自治体での協議が始まると聞いているのですけれど、1年間運休が続いた中で大きな一歩だとは思うのですが、どういった議論が行われることを期待しているか・・・。
A 知事
まずは関係者間で情報を共有した上で、それぞれどう出口を探すかという議論を、しっかり進めるということでしょうね。
Q 新潟日報
関係者間の情報共有というのは・・・。
A 知事
JRが調査した結果はこれまで説明されていますけれども、それを踏まえた上で、国の動きも含めてどう対応していくか、出口をどう探すかというところを真剣に、真摯に議論していくということだと思います。
Q 新潟日報
県や沿線自治体は早期復旧をずっと求めていらっしゃいましたけれども、その出口というのは復旧に向けた・・・。
A 知事
もちろん今の県の考え方は、鉄道としての復旧をできるだけ早く実現するということです。
Q 新潟日報
協議が始まることで、復旧に向けた出口への一歩というふうに考えていい・・・。
A 知事
これまでも当然水面下で、様々なやりとりをしてきていると思いますので、形として外に出てきたという意味では、第一歩だと思います。
(スポーツにおける本県出身選手の活躍及び部活動の地域移行について)
Q 新潟日報
スポーツについて、先日バスケットボールのワールドカップで、日本がカーボベルデに勝利して、アジア1位で48年ぶりに自力でオリンピック出場を決めました。メンバーの中には新発田市出身の富樫勇樹選手も主将として活躍されていましたが、知事はどうご覧になりましたか。
A 知事
一般的な言い方ですけれども、オリンピックの出場が確定したということは本当に喜ばしいことだと思います。その中に新潟県関係の選手がいるということも、誇らしく思います。
Q 新潟日報
全国中学校体育大会では(男子バレーボールで)中之口(中学校)が優勝したり・・・。
A 知事
素晴らしいですね。
Q 新潟日報
インターハイではボクシングで川村選手が優勝したり、県勢が素晴らしい結果を残していました。
A 知事
そうですね。スポーツの分野でそうした県関係者の活躍を耳にするということは、先ほどのバスケット(ボール)も含めて本当に誇らしい、嬉しいですし、多くの県民が喜んでいると思います。そうした県関係者の活躍を通して、スポーツへの関心が高まって、スポーツを楽しむ雰囲気といいますか、環境が整っていくということは望ましいと思います。
Q 新潟日報
全国中学校体育大会が、今年度から学校外で活動するクラブチームの出場が可能になりました。部活動とクラブチームへの地域移行という、双方の価値や意義について知事はどうお考えでしょうか。
A 知事
双方の価値と意義が・・・。
Q 新潟日報
部活動という文化が、地域移行が進むとなくなってしまうのではないかという懸念もされている中で、部活動にも意義がありますし、地域移行はもちろん教員の働き方改革を考えると大切なことだと思いますが、改めて今の動きについて・・・。
A 知事
一般的なご質問なので、この議論を丁寧にやろうとすると、いろいろな切り口があると思うのですけれども、土日の部活動の地域社会への移行ということを進めているのは事実ですよね。ただ、受け皿となる地域側にそういう指導者や施設・環境があるかというところもあるので、簡単ではないのですけれども、教員の働き方、負担ということも含めて、あるいは生徒数が非常に減少する中で、やりたいスポーツの部活動もないという地域もあるわけです。そうした中で、一般的に地域への移行ということを、今始めているのは土日ですけれども、その段階での地域移行ということは、方向感としては適切だと私は思います。ただ、もちろん部活動そのものを今やめると言っているわけではないのですが、これが進んでいくと平日も移せばいいではないかという議論もあるのかもしれません。その場合に、いわゆる学校教育の中で行っている部活の意義みたいなものをどう考えるのかということはもちろんあるでしょうね。一方、社会でいろいろな地域の世代、例えば年齢も異なる人間が、あるいは同じ世代でも地域が少し広がるわけで、そういう人たちが集まってスポーツをすることの意義というものも、子どもたちへの効果という意味で、また別にあると思うのです。いろいろな意味でプラスもあれば、課題と考えられることもある中で、関係者は手探りで子どもたちにとって最も良い環境、スポーツを楽しむ環境をどう作っていくかということを考えていくということだと思います。一概に学校教育のスポーツはあるべきだとか、部活動というのはなくしてはならないとか、そういう極端な議論をしてもなかなか進まない部分はあるように思います。
Q 新潟日報
県内での今の地域移行の進み具合は・・・。
A 知事
進んでいるところもあると聞いています。それは、そういう受け皿となる総合スポーツ活動が現に行われているとか、適切な指導者がおいでだとか、環境が整ったところでは、既に実績として出てきていると聞いていますが、一度に移れるものではないとは思います。
Q NHK
柏崎刈羽原発の適格性の件でお伺いしたいのですけれども、規制委員会(原子力規制委員会)の方で今月中にも現地調査を行うといった、適格性の議論が本格的に始まっているのですけれども、以前から知事も適格性について確認するように求められていたと思うのですが、議論が再開している中にあって、どういった議論を進めていってほしいかということをお願いします。
A 知事
どういった議論という意味はよく分かりませんが、適格性という議論は非常に人によって使っている意味合いが違うので、私はあまり使いません。あくまでも原子炉等規制法の中の許可要件です。商業用の原子炉を運転する技術的能力。これが許可の要件になっているので、本当に技術的能力がありますか、適確に運転を遂行する技術的能力があると言えますかというところを、原子力規制委員会に約3年前から確認をお願いしていますので、しっかり法律上の要件である、原子炉の運転を適確に遂行する技術的能力の有無ということについて、確認してもらいたいと願っています。適格性という言葉は、この人にやらせても大丈夫だということの裏返しで使っているだけのような人たちもいるので、どういう意味で適格ということを判断しているのかということは、非常に曖昧です。自分の答えを正当化するためだけに言っているような、そういう使われ方もあるので、私が言っている適格という言葉は、原子炉等規制法に基づく許可要件の中の、運転を適確に遂行する能力というところの確認です。
Q NHK
約3年前から確認を求められていた中で、改めて今回確認するというところに至ったと思うのですけれども、それに関しての受け止めは・・・。
A 知事
それはお願いしたことを受け止めていただいて、進めていただいていることは歓迎したいと思います。
Q UX
適格性の話について、知事がさきほど原子炉の・・・。
A 知事
原子炉の運転を適確に遂行するに足りる技術的能力というのが法文上の言葉です。
Q UX
法文上の文言ではあるのですけれど、知事の考えとして、それを企業のガバナンスであったり組織風土、あるいは企業までいかなくても、柏崎刈羽原発の中のガバナンスのようなものもそこに含まれてくるのかどうか・・・。
A 知事
当然含まれると思います。もちろん法律の解釈の議論ですけれど、技術的能力という文言を使っていますけれども、それは狭い意味での知識があるかとか、テクニックを持っているかということだけではないだろうと思います。ですから規制委員会も約5年前に許可をした時に、施設の変更許可ですけれど、この議論をして、保安規定に約束事を盛り込んだ、技術的能力がないとは言えないといった、非常に持って回った言い方ではありますけれどもされた。その判断の背景、内容としては、射程範囲としては、単なる知見や技術を持っているかということだけではなくて、それをきちんと発揮できるかとか、そういう意味での企業の体質だとかガバナンスみたいなものも当然、ご覧になられたのだと私は思います。
Q UX
例えば外部の専門家が、東電の核物質防護などをモニタリングしている中で改善の兆しが見られるという一方で、それとは別のところで不適切事案が起きるとか、あるいはパソコンが燃えるということで県民の信頼を失っている部分があるということを仰っていて、東電に対する県民のイメージというのが、核物質防護本体の部分の話とは別のところで、事故というか不適切事案で落ちている部分があると思うのですけれど、こういったパソコンが燃えたり洗濯機が燃えたりといったところも含めて、今仰るような能力の部分に入ってくるようなイメージなのか、もう少し狭いイメージなのか・・・。
A 知事
それは逆に言えば、規制委員会に確認していただきたいと思います。どういうことを考慮して判断するのかということですよね。技術的能力はあるとする理由は、どういうことをもって判断したのかというところは、規制委員会にぜひ説明してもらいたいですね。
Q NHK
県で取りまとめを行っている3つの検証に関して、現状の進捗状況は・・・。
A 知事
私も話を聞き始めていますので、できるだけ早くまとめて、公表したいと思います。
Q NHK
いつぐらいに・・・。
A 知事
すみません。議論していますので。
(「佐渡島の金山」の世界遺産登録実現に向けた取り組みについて)
Q 新潟日報
「佐渡島の金山」の世界遺産登録の関係で、8月30日までイコモスの現地調査が行われました。登録に向けても一つの節目といいますか、重要なステップを終えたという段階だと思うのですけれども、知事として手応えなり、どういうふうに感じていらっしゃるか・・・。
A 知事
無事に調査は終わったと聞いていますので、ほっとしているというのは正直なところです。それ以上の内容は私も聞いていません。
Q 新潟日報
手応えみたいなものも・・・。
A 知事
しっかり説明できたとは聞いていますけれども、それ以上は私も知りません。
Q 新潟日報
来年夏の世界遺産委員会で審議される予定だと思うのですけども、登録に向けて県がやるべきことというのは、あと1年少しだと思うのですけれども・・・。
A 知事
前から申し上げているとおり、世界文化遺産にふさわしい文化的価値があることを多くの国に理解していただく、そのための努力を国と地元佐渡市と一緒になってやっていくということだと思っていますので、必要なことは何でもやっていきたいと思っています。
Q 新潟日報
具体的にはどういうことが考えられるのかというのは・・・。
A 知事
一部報道があったと聞いていますけれども、ユネスコの世界遺産委員会を構成するメンバー国への説明、これはもちろん国が前面で主導していますけれども、地元の意欲を伝えるという意味では、県や市が直接お話をすることも効果があるということであれば、考えたいと思います。
Q 新潟日報
前向きにそういった面も含めて・・・。
A 知事
やれることは最大限やっていきたいと思います。
Q 新潟日報
ユネスコの(本部がある)パリに行って、メンバー国に説明したいというお話でしたけれども・・・。
A 知事
そういうことも効果があるのであれば考えたいと思います。
Q 新潟日報
そういうご意向があると思うのですけれども、行けるとすれば時期的には・・・。
A 知事
世界遺産(委員会)のメンバー国は交代が想定されていますので、メンバーが確定してから行った方が効果的かもしれません。一方で、私もいろいろな行事が予定されています。例えば県議会との関係などもありますので、今この時期というのは確定していないのですけれども、状況を見ながらだと思います。
(令和6年度大学医学部の地域枠新設・拡大に向けた調整について)
Q 新潟日報
地域枠の拡大についてですけれども、医師確保に向けて、やはり地域枠の拡大が寄与する部分だと思いますが、改めて認識を・・・。
A 知事
私が就任してから令和2年度以降、急速に増やしています。これはやはり間違いなく地域で医師として働いていただける。これまでの実績で脱落された方は本当に極少数で、大半は地域に出て活躍していただいていますので、これはまさに入口で確保したということなので、地域の医療確保に大きく貢献していくと私は思ってます。そういう施策だと思っています。お金がかかるのは難しいところなのですが、しっかり対応していきたいと思っています。
Q 新潟日報
新型コロナウイルスに関して、県内の感染者数の定点観測で、先週段階の発表ではありますけれど、増加が続いているという状況で、またさらに増えるのではないかという心配もあるのですが、医療機関への負担など、県内の現状の認識について伺います。
A 知事
危機的な、医療に非常に大きな影響を与えているという状況ではないと理解しています。定点当たりの患者の数も、ほぼアタマに来たのかもしれません。今週を見てみないと分からないのですけれども、確かに高止まりの感じはありますよね。ただ、ただちに医療が厳しい状況ということではないと理解しています。熱中症など緊急搬送される方も多い時期だったということもあって、もちろん医療機関に負荷はかかったと思いますけれども、大変な状況ということではないと理解しています。
Q 新潟日報
先月、国の方で注意喚起の際の目安のようなものが示されまして、確保病床の使用率なども数字で示されたと思います。改めて県独自の注意喚起などのお考えは・・・。
A 知事
今、その点について部局と詳しく話をしていないので、何とも申し上げにくいところがあるのですけれども、国が示されたものはどういうものなのか、どう評価したらいいのか、それを確認した上で、県としてオリジナルに何か必要なのかというところは、よく分かりません。インフルエンザでも特にそういうことをしているわけではありませんし、コロナウイルスだから県独自の何かがいるのかというところも、ただちに私自身の確定的な考えはありません。
Q 新潟日報
国際交流の話なのですけれども、花角知事は8月末から9月1日までモンゴルに・・・。
A 知事
はい。
Q 新潟日報
行かれたのは初めてですか。
A 知事
私自身は初めてですが、新潟県とモンゴルの交流は歴史があって、県としての訪問団は平成26年の9年前に知事自身も訪問していますので、それ以来ということになります。
Q 新潟日報
今回の訪問の手応え、成果は・・・。
A 知事
私は、モンゴルは初めてでしたけれども、印象から先に申し上げますと、非常に若い国なのです。政府機関では外務大臣にお会いしているのですけれども、外務大臣からも冒頭にお話がありましたけれど、モンゴルの人口の7割は45歳以下で、ベトナムも若い国だというのを、以前この場で話をしたことがありますけれども、モンゴルも大変若い国で、非常に活力やエネルギーを感じます。ベトナムと似たような感じを持ちます。総人口はまだまだ少ないのですが、合計特殊出生率が2.8ぐらいで、非常に人口が増えています。そういう意味では、これから非常に期待ができるといいますか、伸びていく国という印象です。外務大臣の他に、現地の経済関係者、経済界の中心的な人物にもお会いしたのと、皆さんご存知かもしれませんが、大相撲で活躍された日馬富士さんが、母国にお帰りになられて、ウランバートル市内に学校を作っています。新モンゴル日馬富士学園という、最近幼稚園も作ったそうなのですけれど、基本的には小学校から高校まで一貫教育をされていて、大変人気があるといいますか、応募者も非常に多くて、本当に競争率も高い学校として評価が高いようですけれども、そこを訪問しました。実は三条高校と既に連携協定を結んでいまして、生徒同士でオンラインでしたけれども交流をしていたり、三条高校で日馬富士学園の教員を受け入れて、1カ月ぐらい研修をされたりといった交流が始まっています。日馬富士学園にお邪魔をして、教員の皆さんや生徒たちと交流の状況を聞かせていただいたり、もちろん大使館も訪問したり、あるいはジャパンセンターのような人材交流を進めているところですけれども、そこもお邪魔しました。それから県内の大学が、留学生を募集するための留学フェアを、私が訪問した時に開催していて、県も応援しているのですけれども、その留学フェアにお邪魔をして、少しお話をさせていただいたりといった活動をしてきました。最初の印象で申し上げた通り、非常に若い国で活力があって、これから成長をしていくという中で、ぜひあの国の活力を新潟県に取り込みたいという思いを強くしました。具体的には、今留学フェアの話をしましたけれども、日本で学びたい、日本で働きたいという若い世代、そういう人材を新潟に持ってこれるような、そういった人材交流を進めていきたいと思います。訪問先の一つに、新潟の企業が現地企業と合弁で作った農業関係の企業がありまして、そこは新潟米を輸入してもう10年、国内に供給しているのですが、非常にお米の輸出が伸びています。併せて、農業機械の輸入販売もされていて、外務大臣も仰っていましたけれども、モンゴルも今、自分たちの食料の確保ということに意識が上がっています。小麦の国なのですけれど、小麦生産をもっと効率的に拡大していきたいという中で、農業機械が農業の近代化のために非常に重要だということで、モンゴルの農業の近代化にも新潟県は貢献していけると思っています。そういう産業、経済交流だけではなく、実はゴビ砂漠の緑化が進められているのですけれども、新潟県のNPO団体が技術協力をしています。それから、学校給食を今普及させようとしているのですけれど、学校給食のシステムをどう構築していくかというところを、新潟県立大学がコンサルティングしています。そうしたモンゴルの経済の発展や社会生活の向上にも、新潟県が貢献していくことはできるし、そうした貢献、交流を通じてウィン-ウィンの関係が作れたらいいのではないかと感じたところです。
Q 新潟日報
以前、モンゴルの駐日大使が県庁にいらっしゃって、面会された時にモンゴルのウランバートルに新しい空港ができて、新潟空港と・・・。
A 知事
チャーター便を飛ばしたいと仰った。
Q 新潟日報
あの辺りというのは・・・。
A 知事
今回の訪問も、もともと黒龍江省との40周年であちらの方面に行くので、併せて(モンゴルを)回りたいという予定でもあったのですけれど、黒龍江省が延期になってしまいまして、モンゴル単独になったのです。実はチャーター便で行きたいということで、当初の計画は進められたところだったのですけれども、様々な事情でチャーター便は実現できなかったのです。駐日大使は任を解かれて帰国されていますけれども、その前大使とも話をしまして、直接はお会いできなかったのですが、電話をしてチャーター便については引き続き実現を目指して協力していきましょうという話はしています。
Q 新潟日報
知事としてはチャーター便を飛ばすというところは・・・。
A 知事
シンボリックですよね。実は歴史的には1990年、今から30年以上前にモンゴルと日本で初めてチャーター便を飛ばした、その就航先は新潟なのです。新潟とウランバートルをチャーター便が運航した。そういう意味でも、新潟はモンゴルとの関係がある地域ですので、30数年経って再びチャーター便を実現したいという思いはあります。
Q 新潟日報
県職員の(採用試験の)競争率が過去最低になったというニュースが8月にあったと思うのですけれども、過去最低の人数、倍率になったことに関して知事は・・・。
A 知事
丁寧に見ていないのですけれども、確かに県職員を目指す方々の応募が、教員もそうですけれども、公務員志望全体が減っているといいますか、その問題はあると思うのですが、県庁も例外ではなく応募者が少なくなっている。職種によっては欠員を生じているという状況は非常に憂慮しています。
Q 新潟日報
今、知事が仰った通り、国、新潟市、民間などとの人材の奪い合いといいますか、獲得競争だと思うのですけれど、改めて新潟県として人材を獲得するための具体策のようなものは・・・。
A 知事
個別にはいろいろな試験制度を見直して受験しやすく、幅広い人に受験していただけるようにする。当然新卒だけではなくて、中途採用等に力を入れていく。あるいは県の職場というものを、もっと学生たちに知ってもらうためのインターンシップのようなものを積極的にやる。あるいはOB、先輩が後輩の学校等を訪ねてプロモーションをするなど、様々な努力はしてきていると思います。引き続きそうした知ってもらう努力と、魅力、やりがいを理解してもらう努力を続けることなのかなと思います。
※文中の( )内については、広報広聴課で加筆したものです。
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