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令和3年2月10日 新潟県知事 定例記者会見

印刷 文字を大きくして印刷 ページ番号:0357295 更新日:2021年2月12日更新

(記者会見の動画を新潟県公式Youtubeチャンネルでご覧になれます)<外部リンク>

 

1 日時 令和3年2月10日(水曜日)

2 場所 記者会見室

質疑項目(10時00分~10時36分)

・柏崎刈羽原子力発電所における東京電力の不正入室事案について
・新型コロナウイルス感染症(変異株、ワクチン接種、観光施策)について
・東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会森会長の発言について
・令和3年度当初予算案の編成について

 

質疑

(柏崎刈羽原子力発電所における東京電力の不正入室事案について)

Q 代表幹事(新潟日報)

 東京電力柏崎刈羽原子力発電所の所員が、中央制御室に不正な方法で入室していた問題で、その管理体制を含めたずさんな対応が明らかになりました。それについての受け止めを伺います。

 

A 知事

 前々回(の記者会見)にも同様のご質問をいただいており、その時にも申し上げましたけれども、入退室の管理というのはセキュリティの基本中の基本のようなものだと私は思っているのです。幾重にもチェックポイントがあるわけですけれども、それが次々と破られていくといった事案だということが、一昨日(原子力規制庁から)発表されました。基本中の基本の部分がこれだけ脆弱であったということは、非常に残念、あってはならない事案だと思います。こういう基本的なところで管理ができていないということは、全体に対する信頼を失いかねないと感じています。

 

Q 代表幹事(新潟日報)

 その件に関して、原子力規制庁が、去年の9月21日にこの不正入室については把握していたということなのですけれども、規制委員会(原子力規制委員会)の方には報告をしていませんでした。その当時の判断について、規制庁は、甘かったということで反省の弁を口にしているのですけれども、この規制庁の対応についてはどのようにお感じでしょうか。

 

A 知事

 正確な事実関係は、判断が甘かったというのは報道でしか私も承知しておりませんので、どういう意味でお使いになった言葉なのか分かりませんが、軽微な事案だと考えたということなのかもしれません。いずれにしても、これは規制委員会の委員長もきちんと規制庁のとった対応について検証する、確認すると仰っていると思いますので、規制委員会がどういうふうに今回の規制庁の対応を評価なさるのか、それは見極めていきたいと思います。

 

Q 代表幹事(新潟日報)

 今のことに関連して、規制委員会は、この不正入室の事案の把握をしないまま、昨年の9月23日に、再稼働する東京電力の適格性を担保させる方法等を盛り込んだ保安規定の変更案を了承しています。この手続きの妥当性については、どのようにお考えでしょうか。

 

A 知事

 手続きの妥当性という言葉が適切かどうかは分かりませんけれども、私は、東京電力が残念ながらこういう事案を起こしてしまったということも含めて、東京電力の技術的能力や、適格性という言葉がいいのかどうかですけれども、評価してもらいたいと思います。規制委員会が保安規定の変更の認可をしたときに、その事案は考慮の中に入っていなかったわけですよね。やはりそこは、先ほど申し上げました、基本中の基本ができていないような管理の体制であったということをきちんと考慮した上での評価がなされるべきだと思います。

 

Q 毎日新聞

 柏崎刈羽の不正入室のことに関連して、先ほどの知事のご回答の中で、こういう事案を起こしてしまったことも含めて適格性を評価してもらいたいという話が・・・。

 

A 知事

 法文上は、技術的能力かもしれませんね。

 

Q 毎日新聞

 確認なのですけれども、それは、もう一度規制委員会の方で評価のし直しというものを求めたいという・・・。

 

A 知事

 やり方はいろいろと規制委員会で考えるべきだと思いますが、事柄としては、やはりそういう事案を起こしてしまう管理体制をとっていた東京電力であったというところもきちんと考慮した上での評価がなされるべきだと思います。

 

Q 毎日新聞

 昨日、柏崎市の櫻井市長が、もう一度評価をやり直すということに合理性があるというふうに仰っていたのですが、それと、知事は同じような考え・・・。

 

A 知事

 私は櫻井市長の話を聞いていませんが、再審査をやれという皆さんの報道の見出しだったように思いますけれども、手続きとしての再審査みたいなものまで私は言っているつもりはありません。評価すべきものとしては、その事項も考慮された形でやるべきだと思いますので、それは何か追加的な指導や検査などを行った上で、何らかの改善措置を講じるように、指導なり、場合によっては改善上の指示ができるのか、正確には分かりませんけれども、そうした行為をとるということもあるのだと思います。いずれにせよ、保安規定を認可した段階のときにはそれが考慮されていなかったという事実は問題だと申し上げているということです。

 

Q 毎日新聞

 東京電力だけではなくて、規制当局側の問題というものも出てきたということなのですけれども、知事ご自身としては、この東京電力の適格性というものについて、今どのようにお考えになっていますか。

 

A 知事

 一つの事案だけで判断するものではないと思いますが、基本中の基本のようなものができていなかったというところは、私は非常に重い問題だと思っています。全体に対する信頼を失いかねないような事案だと思いますので、抜本的な改善策を。特に今回のケースは、私も発表されたものしか知りませんけれども、結局、関係者の意識の問題もあると思うのです。いろいろなルール、設備、機器を使っていろいろなチェックがなされていくのですけれども、最後は運用にあたる人間の意識というところも非常に大きな要素だと思います。したがって、改善策を、当然もうとり始めているのだと思いますけれども、人材の育成、研修や訓練など、そういうところも含んで考えるべきではないかと思います。

 

Q 新潟日報

 関連して、1点確認なのですけれども、原子力規制委員会の審査では、現時点で公式に、東京電力には適格性があるという評価になっていると思うのですが、適格性があるという規制委員会の評価については、これを一度取り消す、あるいは保留するなど、そうするべきだと思いますか。

 

A 知事

 やり方は、それを考える規制委員会の方で判断すべきことだと思いますけれども、それが考慮されないで今手続きが進んできているということであれば、考慮して何らかの、それでも判断は変わらないということもあるかもしれませんし、何か追加的な、先ほど申し上げたような指示なりが行われるかもしれませんし、そこは分かりませんけれども、少なくともそこは考慮して議論をしてくださいというのが私の気持ちです。

 

Q 新潟日報

 関連して、まず確認なのですけれど、知事は最近、全体の信頼を失いかねないという言葉をよく使われていらっしゃいますけれども、全体というのは、県民全体という・・・。

 

A 知事

 東京電力、あるいは東京電力の今の柏崎刈羽原発の管理体制、マネジメントの能力ということです。

 

Q 新潟日報

 規制庁も、今回の事案について下から2番目の重要度の評価を下していると思うのですけれども、下から2番目という評価は、知事から見て妥当だと・・・。

 

A 知事

 私は専門家ではないので、分かりません。

 

Q 新潟日報

 一般市民の感覚からすると、規制委員会側は、通常の所員であって常習性もないから下から2番目と考えていると思うのですが、知事も仰っていたように、かなり基本中の基本のところでこういった重大な問題が起きていて、もし悪意がある人がやっていても通ってしまったかもしれないという事案の中で、下から2番目というと、私は低く感じてしまうのですけれども、知事は。

 

A 知事

 そこは申し訳ないですが感覚で議論する話ではないので、その評価というのは多分、極めて多くの人が認める一定のルールに沿って判断されていると思いますので、それをどうこうということはありませんが、私は重要な事案だと受け止めます。

 

Q 新潟日報

 先ほどから議論になっている、やり方はどうあれ、今回の事案も含めての評価があってもいいのではないかという話ですけれども、これに関して、規制委員会に何か働きかけは。

 

A 知事

 先ほどの(代表質問の)2つ目の質問にあった、規制委員会も、規制庁のとった対応について確認、評価をする、検証されると伺っていますので、まずはそこを見極めたいと思います。

 

Q 読売新聞

 12日に技術委員会(新潟県原子力発電所の安全管理に関する技術委員会)が開催予定ですけれども、その中で、東京電力からもこの不正侵入事案について報告が予定されていますが、そこでどのようなことを期待されますでしょうか。

 

A 知事

 期待というか、それはまず事実関係を、公表できるだけのものはきちんと説明してもらいたいと思います。技術委員会の各委員の皆さんが、それをどのように評価されるのか。それは技術委員会の中できちんと消化してもらいたいと思います。

 

Q 読売新聞

 今後、技術委員会の中で、この不正侵入問題について、柏崎刈羽原発の安全性確認とあわせて検証を進めていくべきだというお考えはございますか。

 

A 知事

 検証するというのは、技術委員会ではなかなかできないのだと思うのです。核物質に関するいろいろなセキュリティの関係で公開できないものも多いのでしょうし、それは規制委員会の仕事として、これから関与して、先ほどもご質問ありましたけれども、規制庁が関与していくべき事柄として評価されたのですから、まずは規制庁が行動を起こすのだと思っています。現にすでに起こしているのでしょうけれども。

 

Q 読売新聞

 不正侵入事案が明らかになってから、毎週の定例記者会見の中で、一貫して基本中の基本が守られていなかったと、全体に対する信頼が失われかねない事案だということをお答えいただいているのですけれども、その間、規制委員会に対する報告がなかったまま保安規定が了承されたりですとか、あるいは一昨日の段階で、ずさんな手口が規制庁から明らかにされて、これほどずさんだったのかということが次第に明らかになってきているのですけれども、その中で今回の事案に対する知事の危機感ですとか、深刻度、受け止めみたいなものは、特段変わっていらっしゃらないのでしょうか。

 

A 知事

 それは最初の代表質問にお答えした通り、また先ほどのご質問にお答えした通りで、繰り返しになりますが。まさにあってはならない事案だと思います。

 

Q 朝日新聞

 不正入室問題について、東京電力から知事の方に、直接、事案の説明をしたいという申し出はありますでしょうか。

 

A 知事

 直接は今はありません。

 

Q 朝日新聞

 仮にそういう申し出があった場合は、応える・・・。

 

A 知事

 それは前回もご質問があって同じやりとりをしたように思いますが、私は、例えばお詫びに来るとか、そういうものは正直あまり価値がないと思っていまして、それよりも、本当に行動と実績で示してもらいたいというのが思いです。そういう意味では、タイミングとしては話せる内容に限りがあるのかもしれませんが、この事案についてはこういう対応をとって改善措置をやっていますなど、一つの話す内容の塊ができたところでは、伺いたいとは思います。

 

Q 新潟日報

 今回の東京電力の不正入室問題で、規制庁の方の対応については、内部で検証するということで見守りたいということは理解した上でお伺いしたいのですけれども、あらためて、今回の不正入室は基本中の基本が守られていなかったということで、知事が非常に問題視、重要視していることを、規制庁の現場がすぐに規制委員会に上げなかったという、その事案については・・・。

 

A 知事

 先ほどの代表の質問にも、判断が甘かったと言っているけれどもというところで、甘かったという意味合いが正確には私は分かりませんけれども、それは、比較的軽微な事案と捉えたということなのかなと推測もしますけれども、私は、軽微な事案ではないと思います。

 

Q 新潟日報

 四半期に1回やっている定例の報告にすればよかったというような説明らしいのですけれども、知事としては、それはすぐ上げるべきだったと・・・。

 

A 知事

 そこは規制委員会と規制庁との情報のやりとりのルールなので、そこまで立ち入って私は分かりませんけれども、私は少なくとも、(代表質問の)3番目にご質問いただいた、東京電力の原子力発電所を管理運営する能力というところの評価に入れるべき事案だと思います。

 

Q 新潟日報

 関連して、今回の東京電力や規制庁の内容については、県議会の各会派に所感を聞くと、自民党も含めて皆一様に、批判といいますか怒りみたいなものもあるのですけれども、県議会全体としてこちらを厳しく見ていることというのは、どうお感じでしょうか。

 

A 知事

 それはそれぞれのご判断なので、それが良い悪いなどという話ではないと思いますけれども、私が見ている受け止め、感じは、今皆さんの類似の質問にお答えした通りであります。それぞれ皆さんがどのような思いなのか正確には分かりませんけれども、やはり基本ができていないというような部分も感じている人が多いのかなとは思います。

 

(新型コロナウイルス感染症(変異株、ワクチン接種、観光施策)について)

Q 新潟日報

 昨日、本県で、新型コロナウイルスの変異株の感染が初めて確認されたのですけれども、知事の受け止めと、県の今後の対応を教えてもらえますか。

 

A 知事

 それは、変異株であろうがなかろうが、感染拡大をしっかり食い止めるというところを徹底していきたいと思いますし、県民の皆さんには、変異株であっても基本的な感染防止策は同じですので、しっかり徹底していただきたいと思います。

 

Q 新潟日報

 特に何か、県の対策を強化するとか・・・。

 

A 知事

 変異株だからということは。そもそも変異株は、感染力が強いというか感染しやすいということが言われていますが、それが確実にどの程度なのかなど、エビデンスが十分まだそろっていない段階というふうに承知しております。どうであれ、とにかくコロナウイルスの感染を防ぐ。一人一人が気を付けるというところは同じだと思っています。ただ、イギリス等でそういう(感染力が強いという)発表があるということですので、より注意深く防止策を徹底してくださいということです。

 

Q 新潟日報

 県民の中には不安に思われる方も・・・。

 

A 知事

 コロナウイルスそのものに対して、多くの人が不安を感じていると思います。

 

Q 新潟日報

 県内で現在のところ、変異株が広がる可能性というのはどのように見られていますか。

 

A 知事

 できるだけ早く抑え込みたいと思います。保健所で濃厚接触者等をきちんと追いかけていますので、できるだけ早く抑え込みをできるように、広く検査を進めていると思います。

 

Q 新潟日報

 ワクチン接種に向けて準備が進んでいると思うのですけれども、県の方では・・・。

 

A 知事

 ワクチンの接種については準備を着実に進めています。まず、ご存じの通り、先行接種があるのですね。これは全国で1万人、主に国立病院等を中心として進めることになっていまして、新潟県内は2つの病院がその対象になっておりまして、そちらの方にはもうすでにディープフリーザー等が置かれています。まだワクチンの許可が出ていませんので、国内の承認が出ていませんので、当然ながら現実のワクチンは届いていないというふうに聞いていますけれども、承認次第、対象者のリストアップ作業は進んでいるようですので、おそらく早ければ今月の下旬にも先行接種が行われると聞いています。続けて、今度は医療従事者等への優先接種が行われることになるわけですけれども、これについてもすでに基幹的な施設となる病院は指定してありまして、そこにディープフリーザーが順次届き始めているというところだと聞いています。そして、そこと連携する診療所等の選定も進んでいまして、そうした連携する施設等も含めて、医療従事者、新潟県内はまだリストアップ作業中ですけれども、6万人を超える、6、7万人ぐらいの方々への優先接種が、今の予定では3月の中旬、下旬ぐらいから始めることができるような体制づくりを進めているという状況です。その後は、高齢者、そして一般の方ということで、これは市町村としっかり連携をしながら、市町村が準備を進めていくのをサポートしていきたいと思っております。まさに今、市町村も検討が始まっているところというところで、断続的にいろいろな会議を持って準備作業を進めているところであります。いずれ、一定のモデル的な訓練も検討したいと思っております。状況はそのようなところです。

 

Q 新潟日報

 苗場プリンスホテルと苗場スキー場が、コロナウイルスの影響で営業を休止されていたのが今週再開されましたけれども、象徴的な施設でスキー客に与える影響も大きかったと思うのですけれども、知事としては、再開のご所感についていかがでしょうか。

 

A 知事

 仰ったように、新潟を代表するスノーリゾートでありますので、そこで感染者が発生したということは非常に残念な事態であったわけですが、経営している事業主体の方でもきちんと徹底した感染防止対策を講じて、PCR検査等を全従業員にやられたと聞いていますし、新しく来る人にも必ずそのようなルールの中で、随分感染防止対策をしっかりした上での再開と伺っていますので、それは地域にとっても非常によかったなと思っています。

 

Q 新潟日報

 プリンスホテルのことも一因になったとは思うのですけれども、スキーのリフト割引(にいがたスキーONI割キャンペーン)なども停止されるような状況になって、なかなかスキーにおいでくださいと言いづらい状況だと思いますが、今の状況については。

 

A 知事

 首都圏との往来を極力控えていただいている、お願いしている手前、仰るように、おいでくださいと大きく旗を振るというはなかなか難しいところがありますが、特に冬の経済を支えている部分でもありますので、早くこの感染状況を沈静化させる中で、再びスキー場が活況を呈するような状況を作っていきたいと思います。

 

Q 新潟日報

 この前、全国知事会の方で、「Go To トラベル」の限定的な再開について要望をされたと思うのですけれども、どういった基準でどういった都道府県であれば、そういったことを検討すべきだと・・・。

 

A 知事

 そこまで私も詰めて発言しているわけではありませんが、例えば、国の分科会(新型コロナウイルス感染症対策分科会)で出している、ステージという考え方がありますよね。ステージ2までのところというのは、ポツポツは(感染者が)出るけれども急増している段階ではないという、例えばそういうところは一つの考え方としてはあるのではないかと思います。ただ、都道府県で言えば、知事なりが、いろいろな専門家、関係者の意見を聞きながら判断をするということは、あり得るやり方ではないでしょうか。

 

Q 新潟日報 

 本県については、そういった段階に近いうちになりそうな状況というような・・・。

 

A 知事

 「警報」を出しているのは事実ですけれども、客観的な数字で見ると、ステージ3ではなくてステージ2の状態だと思いますので、県内の県民向けの宿泊割引のようなものは考えてもいいと私は思っています。

 

Q 新潟日報

 仰っていた、県民向け宿泊割引と県内限定のGo To トラベルというのは、それはまた別のものという・・・。

 

A 知事

 別のものというか、考え方は同じです。県内移動は、経済を支えるためにも、てこ入れをしていいのではないかということです。

 

Q 新潟日報

 制度としては併用する形で・・・。

 

A 知事

 それは今、予算の発表に向けて議論を詰めています。

 

Q 新潟日報

 県内での変異株の発見というのは、そういった経済活性化策をとる上での障害になり得るものでしょうか。

 

A 知事

 変異株ということだけで取り立てて何か特別な事態とは今の段階では受け止めていなくて、もちろん、感染しやすいという報告もあるので注意はより注意深くというところは思いますが、いずれにせよ、感染拡大を封じ込めるというところに徹底して取り組むということに尽きると思っています。

 

Q 新潟日報

 Go To トラベルについて、先日、国土交通大臣が会見の中で、地域を限定して再開することも示唆するような発言があったと思います。ちょうど全国知事会などの要望を受けた後の発言だったと思うのですけれども、こちらについてはどのように受け止められていますか。

 

A 知事

 直接、国土交通省からその関係で連絡をいただいているわけではありませんので、大臣の真意は分かりませんけれども、知事会でのそういう発言等を踏まえてのご発言ということであれば、一定程度理解を示していただいたのかなと思います。

 

(東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会森会長の発言について)

Q 新潟日報

 オリンピックの関係で、森さんが不適切な発言をされた問題があると思うのですけれども、それに関して、率直に知事の受け止めは。

 

A 知事

 もう不適切としか言いようがないですよね。オリンピックというのは、性別や人種や肌の色や宗教や、そういったものを全て乗り越えて、皆が平等に参加できるというのがオリンピックの精神だと思うのですけれども、日本の組織委員会のトップの方が発言すべき内容としては、不適切極まりないということだと思います。

 

Q 新潟日報

 進退に対して、辞めるべきだ、辞めないべきだと賛否がありますけれども、知事は・・・。

 

A 知事

 そこは、私の立場でどうこう言う話ではないと思います。組織委員会として適切に判断すべきことだと思います。

 

Q 新潟日報

 森会長の発言について、女性がいると会議が長くなるなど、知事はそのようなことを思ったことはないとは思いますが、いかがですか。

 

A 知事

 女性がいるからというふうには思ったことはありません。ただ、話を長引かせる人は世の中にはいますよねというのはあります。

 

Q 新潟日報

 それは女性に限らず、その人の・・・。

 

A 知事

 それはもう、その人だと思います。男性でもそうですし、場面やテーマにもよるのかもしれませんけれども、普通は、議論すべき論点があるから長引くのでしょうね。あるいは、進行の方の上手い下手ということもあると当然思います。

 

Q 新潟日報

 県のいろいろな有識者会議などでも女性がいらっしゃると思うのですけれども、女性委員がいることの意義などについては、どのように・・・。

 

A 知事

 私は、女性がいることのということを毎回意識することはそう強くはないのですけれども、ただ一般論としては、やはり男性と感性が違う部分があると思います。そういう意味で、男性だけで仮に会議を運営した時には出てこないような発想や議論が、女性の委員がいることで広くすくっているというところはあるかもしれません。逆に言えば、女性だけの会議があったときに男性の委員がいると、それはまた新しい、新鮮な論点、議論ができるかもしれません。つまりそこは、男性、女性ということでの多様性、男性の中でもいろいろな立場の人、あるいは女性の中でもいろいろな立場の人、考えの人を、適切に交ぜた委員会というのが、やはり必要だということかもしれません。

 

Q 新潟日報

 県の会議などでは、男性女性ということではなくて、いろいろな・・・。

 

A 知事

 それも含めたダイバーシティ、多様性みたいなものをきちんと反映するような人選をしていくべきだということかもしれません。

 

Q 新潟日報

 今回の(発言)は、女性蔑視ではないという方も中にはいらっしゃるみたいですけれども、知事は・・・。

 

A 知事

 蔑視という言葉がどういう意味合いで使われているかということによるのかもしれませんけれども、特定の、何か決めてかかるような発想というのは、やはりそれは差別につながりますよね。

 

Q 新潟日報

 不適切な発言ということ・・・。

 

A 知事

 不適切だと思います。何何だからという括り方ですよね。それは安易であり、不適切だと思います。

 

(令和3年度当初予算案の編成について)

Q NHK

 来年度の予算編成について、知事査定が最終盤を迎えていると思うのですけれども、議論の状況や、今特に詰めないといけない、今残っているようなテーマであったり、予算規模の全体イメージなど、今伺える範囲で教えてください。

 

A 知事

 来週お話ししたいと思います。ぜひ、どうぞ皆さん、ご関心のところを取材してみてください。やはり感染防止対策をきちんと進めること、そして同時並行で経済、事業の継続、あるいは雇用の維持というところをきちんと支えていくということ、そしてそうした足元での議論から先の、中長期の県の将来、発展、成長というものを考えた政策を忘れることなく、今から手を打つこと。そうした問題意識で予算の議論はやっています。

 

Q NHK

 例年と比べて、コロナウイルス対応もありますし、国の大規模な三次補正もありましたが、特に今年は難しいということはありますか。

 

A 知事

 今言われたそういった流れと同時に、やはり行財政改革を進めないといけない。これは待ったなしなのです。行財政改革行動計画を作って、この5年間で足元での赤字を解消する、つまり収支を釣り合うようにするということと、これから10年先、15年先に大きな山を迎える借金の返済に備えなければいけないということ。この2つをしっかりと睨みながら、先送りしないで、今やるべきことをやらなければいけない。それを両方守らなければいけないというところに予算編成の厳しさはあります。

 

 

※文中の( )内については、広報広聴課で加筆したものです。

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