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令和2年4月15日 新潟県知事 定例記者会見
(記者会見の動画を新潟県公式Youtubeチャンネルでご覧になれます)<外部リンク>
1 日 時 令和2年4月15日(水曜日)
2 場 所 記者会見室
3 質疑項目(10時00分~11時01分)
・新型コロナウイルスについて
・佐渡市長選挙、阿賀野市長選挙について
・人口減少問題について
質疑
(新型コロナウイルスについて)
Q 代表幹事(時事通信)
新型コロナウイルスの関係なのですけれども、感染拡大が続いている状況の中で、県の事業に今どのような影響が生じているかというのをお聞かせください。また、事業の延期ですとか縮小を含めて、今年度の予算の見直しについて必要があるかどうかというのをお聞かせください。併せまして、行財政改革の行動計画についても見直しが必要かどうかというのをお伺いしたいと思います。
A 知事
いろいろな影響は出ています。例えば、前年度の2月、3月に予定をしていました国際会議、「日露エネルギー・環境対話」などがそうですけれども、あるいはベトナム等で予定をしておりました県産品のプロモーションのイベント、そういったものは中止に追い込まれていますし、今年度に入ってからも、4月、5月、6月ぐらいまでのいろいろな会議、あるいはイベント、研修みたいなもの、そういったものが延期、中止になったりしていますので、様々、県の予定していた事業への影響というのは出ています。加えて、夏から秋ぐらいで予定していたようないろいろなイベントや会議、行事がございますけれども、そういったものへの準備も、今なかなか東京に出張ができない状況があったり、打ち合わせをしようにもなかなかできないといった状況もありまして、例えば企業誘致などもそうなのですが、通常であれば東京事務所の職員がいろいろと出歩いて回っているわけですけれども、それもままならないというようなところもあります。まだ中止や延期になっていないけれどもこの先夏以降に予定しているものについて、あるいは日々動かしている行政にも影響が出ているというのが、今の状況だと思います。そのような中で、予算を見直す必要があるかということについては、当然ながら補正予算というのは、随時状況が発生すれば、おそらく国の緊急経済対策に歩調を合わせる形で、今県の経済対策をまとめていますけれども、そうした緊急支援のフェーズでも必要な予算が出てくる可能性は十分ありますし、それから終息後のV字回復のフェーズでも必要な予算というのが出てくる可能性がございますので、それは必要に応じて補正予算を組んだり対応していきたいと思っています。あと、最後にお話しになった行財政改革行動計画ですけれども、このゴール自体は、4年後に収支均衡、そして一定規模の基金を確保する、このゴールを変えることは考えていません。特に重要な中期の収支見通し、これは9月に次年度の予算のフレームを決める過程で、例えば最新の金利や経済状況で見直すということにしていますし、それから2月に次年度の予算案を作るときにまた見直すということにしていますので、随時ローリングをしていきたいと思っています。
Q 新潟日報
今、各都道府県で、国が緊急事態宣言を出している地域以外で、県独自の緊急事態宣言を知事が出しているような地域、福井県とか香川県などがありますが、新潟県としてはそういったお考えは、現時点で・・・。
A 知事
今名前の挙がった県は、確かにこの数日、急激に感染者の数が増えているような県については、強い危機感からそういう独自の宣言をなさっておられると思うのですけれども、新潟県の今の状況からすると、宣言を出して県民の皆さんにもう一段強い行動の自粛なり行動変容をお願いするような、そこまでの状況ではないと思いますが、ただ明日、明後日、大きく状況が変わる可能性もありますので、そこは常に専門家のアドバイスもいただきながら、心づもりといいますか、準備はしておきたいと思っています。
Q 新潟日報
今の時点でもかなり、外出の自粛とか、7都府県の方への・・・。
A 知事
そうですね。事実上、県民の皆様へのお願いをしていまして、東京等感染拡大地域への往来の自粛ですとか、あるいは帰省される方へのいろいろなお願いもしていますし、つい一昨日も、夜間の繁華街の接客を伴うお店への外出の自粛のお願い等、かなりの部分の行動の変容をお願いしているところはありますけれども、最後のところはそういう緊急事態宣言というのはあり得ると思いますので、常に注意深く、感染者数の増加、特に感染源が分からない方の増加というものを注意深く見ているところであります。
Q 新潟日報
国の方に、緊急事態宣言の地域に入れてくれというような、そういう、求める考えでは・・・。
A 知事
そういう状況ではないです。他県との比較等を考えたときに。
Q 新潟日報
もし県独自に出すとすれば、感染者数の急激な増加ですとか、あるいは感染経路の分からない方が・・・。
A 知事
そうだと思います。その辺りが専門家からも注意深く見るべきポイントとして言われています。
Q NHK
緊急事態宣言の話が出ましたけれども、場所によってはゴールデンウイーク前に出す考えを示したような自治体もありますけれども、そういった考えというのは。
A 知事
今は感染者の発生の状況を注意深く見ているという状況です。先ほども申し上げましたけれども、状況が変われば、もうそこは躊躇なく、いろいろな次の段階に行かなければいけないと思っています。
Q NHK
お店なども、他の自治体で自治体独自の休業補償みたいなものが出されているところも出てきていますけれども、新潟県としてのお考えはいかがでしょうか。
A 知事
それは経済対策の中でも緊急支援のフェーズというところで、いわゆる生活の維持、雇用の維持、そして事業の継続という大事なポイントが指摘されていますので、県の中でも、どういう形で事業の継続という部分を応援していけるか。すでに金融面での支援はそれなりに講じてきているわけですけれども、直接的な給付というところで、国の方では個人事業主100万円、中小企業200万円の持続化給付金、そうした事業の継続を応援するための給付金を緊急経済対策に盛り込んでいますので、そうしたものに加えてどういうことができるのかというのは、検討をしていかなければいけないと思っています。特に今そうした話題が出ているのは、営業をやめてください、休業してください、あるいは時間を短縮してくださいという形で、緊急事態宣言が出された対象地域でそういう協力をお願いするその過程で、何か応援しなければという中で議論が出ているのが大半だとは思うのですけれども、新潟県はまだそこまで、事業者にお願いをする、直接協力の依頼をするという状況には至っていませんので、そういう意味では一歩引いた形かもしれません。ただ、売り上げが非常に落ちているというのは、影響が出ているというのは十分認識をしていますので、緊急事態宣言が出ている出ていないに関わらず、地域の経済の維持という意味で、事業の継続への何らかの支援をしていくことは考えていきたいと思います。
Q NHK
以前から、在宅とか、宿泊施設などを患者に使うという、調整本部(「新型コロナウイルス感染症対策本部新潟県調整本部」)も金曜日に行われると思うのですけども、そういったものを使う、活用するタイミングというのは、知事の中で何か基準みたいなものは。
A 知事
今、新潟県の病床の状況は、退院される方も順調に退院されていますので、確か昨日今日、いくつか報道されていましたけれども、病床の埋まり具合、足りないかどうかというところの率からいくと、まだ余裕のある地域だという認識をしておりますが、先ほど来のご質問で、いつ大きく情勢が動くかわかりません。そういう意味では、従来から申し上げている、軽症者や症状がない方へ、医療施設で隔離して治療行為を行うのではなくて、そういったホテル等で隔離をして症状を観察するという、そういうやり方も当然調整本部で議論されていますので、準備をしておかなければいけないと思っています。
Q NHK
なかなか、政府の対応を見ていると、後手に回っているというような評価もされているみたいですけれども、まだこの状況の中で、こういった状態の中で、先に県民に示していく必要性があると思うのですけれども、その点はどうでしょうか。
A 知事
必要以上に煽ったり不安感を与えるのもマイナスだと思いますが、一方では、やはり早め早めに行動を変えてくださいなど、そういうことを発信していくということは、仰るように重要だと思います。そういうふうに心がけているつもりではありますが、引き続き、しっかり情勢の分析を的確に行いながら、早め早めの県民への呼びかけなり準備、医療の体制などを整える努力をしていきたいと思います。
Q NHK
防災局や福祉保健部の業務の過多というか、偏った部分があると思うのですけれども、疲弊もされていると思うのですが、その辺り、災害の時のように、他の部署から職員をたくさん入れるとか、応援を入れるとかというような状況、体制を変えていくようなお考えはないでしょうか。
A 知事
体制は随時柔軟に対応してきていると思います。例えば、一番負担がかかるのは現場の保健所などですけれども、特定の保健所に負荷がかかるときには、他の保健所からの応援など、県庁の福祉保健部の方でいろいろな配慮をしてきていると思いますし、新潟市との関係でも、市の方に一時的に大きな負荷がかかったときは県も応援をしていますし、そうした特定のセクションや特定の人間に負荷がかからないような努力というものは、各部局でやってもらっていると思っています。さらに、その部局を越えての全体的なものというのは、ご指摘のように、注意して見ていかなければいけないと思っています。
Q 新潟日報
先日、自由民主党の二階幹事長が、1人当たり10万円の追加の現金給付を政府に対して要望するというふうな話が出ていたかと思うのですけれども、それについての知事の評価というのは。
A 知事
ニュースで見ただけで、具体的にどういうイメージなのかちょっとまだよく分かりませんが、非常に生活が厳しくなった世帯への30万円の支援金と、それの第二弾みたいな報道だったので、それと重ねて差し上げるということも含んでいるのか、それも詳細はよく分からないので何とも言いようないのですが、ただ、思いとして想像できるのは、その30万円の支給というのがかなり限定的なものになるのではないかという見込みの中で、より広く、国民の皆さんの置かれた厳しい状況に、もっと簡便に早く手を差し伸べるということで生まれたアイデアなのかなと。当初からそういった一人一人に配るという議論はあったわけですけれども、それを選ばないで一定の条件の当てはまった世帯に差し上げるという政府として打ち出したものでは、やはり少し足りないのではないかというご認識なのかなと想像します。そうだすれば、それは1つあり得る考えだとは思います。30万円の給付金がどんな形で結果として行き渡るかというところももう少し見ないといけないのかなという気はします。
Q 新潟日報
その、思いを想像するというのは、二階幹事長の思いを・・・。
A 知事
想像するに、そういうことなのでしょうと。詳しくは、私も報道でしか知りませんので、外れているかもしれないので、よく分かりません。
Q 新潟日報
新潟県の景気ですとか、生活を維持するのがなかなか難しいという方も今後出てくる、増えてくると思うのですけれども、そういった中で知事としても、ありがたいという思いがやはりあるのでしょうか。
A 知事
30万円の方がどういうふうになるかというところも見ないと何とも言えないのですが、より簡便でより直裁で早いという意味では、十分あり得るアイデアですよねとは思っています。
Q 新潟日報
休校の関係で、県立学校は今日から休校という形になっていると思うのですけれども、ほとんどの市町村立学校で、休校せずにそのまま続けるというような判断をされるということが取材で分かったのですけれども、それについて、知事は。
A 知事
当初から、月曜日にこの話をするときから、地域の実情に応じて市町村の教育委員会でご判断いただきたいというふうに思っています。特に県立の高等学校について休校を決めた背景には、20代の感染者が増えてきているというところで、かつ感染源が分からない人が増えてきている。加えて、特に通学です。通学に、バスや電車での混み具合に非常に不安を持たれる方々の声が届いていたということも背景にありますので、小中学校については、少し事情が違うのだろうなとは思います。
Q 新潟日報
必ずしも一律である必要はない。
A 知事
当初からそう申し上げています。
Q 新潟日報
シンガーソングライターの星野源さんと安倍首相がネット上でコラボする動画というのが先日上がっていたのですが、知事は・・・。
A 知事
見ていないです。見出しで報道の記事は知っていますけれども、動画は見ていないです。
Q 新潟日報
その動画が、ちょっと的外れだとか、そういったことをネット上で言われて炎上しているのですけれども、それに関して、広報のあり方とか・・・。
A 知事
見ていないので何とも言えないです。何で逆に的外れということなのですか。
Q 新潟日報
安倍首相がくつろいでいる動画が淡々と流れていくのですが、それに対して、今、安倍首相がすることは、国民が生活に苦しまないようにいろいろ働くべきだとか、そういった声が寄せられていて、炎上しているという。
A 知事
私は見ていないので分からないのですけれども、でも動画を作った意図があるのでしょう。
Q 新潟日報
家にいてくれというふうな意図で、安倍首相が家にいるというような想定で、家でくつろいでいるという動画です。
A 知事
何とも言いようがないのですけれども、ステイホームというか、家にいてくださいということの呼びかけの一助にということで作られた動画だとすれば、その意図自体は別におかしくないと思うのですけれども、その表現の仕方としてうまく伝わっていないということでしょうか。ちなみに余談ですけれども、星野源さんは私は個人的に好きなタレントなのです。その動画の中では、星野さんはどんな役割というか、構図なのですか。
Q 新潟日報
歌っているのです。星野さんが、自分が歌うからこれに合わせて踊ったりとか楽器を演奏したりとか自由にコラボしていいよという動画の中で、安倍首相が一緒にコラボしたという話なのです。
A 知事
その動画は星野源さんがメインアクターなのですか。
Q 新潟日報
メインアクターというか、それをもとに、この歌、動画を自由に使って・・・。
A 知事
バックで音楽が流れているだけ・・・。
Q 新潟日報
星野さんの歌っている動画も一緒に横に付いていて・・・。
A 知事
コラボで作った動画。
Q 新潟日報
コラボできる。自由に使える。
A 知事
一緒にその空間にいたわけではなくて。
Q 新潟日報
そういうことではないです。知事はコラボされませんか。
A 知事
炎上しても困りますので。家にいるときの過ごし方の1つなのかもしれませんね。後で見てみます。
Q 新潟日報
県独自の緊急事態宣言に関連してなのですが、状況が変わればあり得るというお話だったのですが、知事の中で宣言を出す基準のようなものを今のところどのように考えていますか。
A 知事
やはり感染者数の急激な拡大、増加と、特にその中で、感染源が分からない、疫学リンクを追えない人の割合は、1つの見るべきポイントだと思っています。
Q 新潟日報
具体的にどういうふうな・・・。
A 知事
それは専門家の方のアドバイスをいただきながらということになりますが、1つ言われているのは、(感染者数が)2倍になる、倍増するまでの日数、そういうものを見ていくと、ニューヨークや他の都市での状況などを参考にして、判断していくということだと思っています。
Q 新潟日報
仮に、(緊急事態宣言が)出された場合、どういうことが今までと変わってくる・・・。
A 知事
例えば、福井県などはやられたと思いますけれど、法令上の根拠は特段ないわけで、そこは県民の皆さんの認識を変えていただくという効果ですよね。
Q 新潟日報
より強く・・・。
A 知事
そうですね。自分事として考えていただくということを強く訴えることができる、伝わるということだと思います。
Q NST
飲食店などへの直接的な支援というものを検討するということですが、すでに休業をせざるを得なかったり、早く支援策の道筋を示してほしいという声が上がっていますけれども、直接的な支援の時期については・・・。
A 知事
それも検討しなくてはいけない、検討する課題だというのは先ほども申し上げましたが、もうすでに金融支援は始めていますので、資金繰り支援ですとか、金融部分は手を打ってきています。それでも厳しい人たち、事業者等については、先ほども話題になりましたけれども、政府の方で、個人事業主100万円、中小企業200万円の事業の継続のための支援金、給付金の制度を作ると言っていますから、それがどういう形で制度設計されて出てくるかというのを当然見ないといけません。それから、雇用の継続の部分については、雇用調整助成金、雇用の維持のための仕組みがありますので、そういうものがどんどん動いていく中で、それでも厳しい状況に陥る事業者があるとして、どのように事業継続していただくための支援をしていくのかというところを考えていかなければいけないと思っています。
Q NST
国の策が出てからまた速やかに検討したいですとか、その辺りはいかがでしょうか。
A 知事
国のすでに用意された政策、制度、事業が、まだ詳細な設計ができていないものもあるわけですが、中小企業への200万円の支援などは正確にまだ分かっていないところもありますけれども、そうしたものが明らかになった上で、なおかつ厳しい状態に陥る事業者がどのぐらいあって、その方々にどういうことができるかというのは、先ほどから申し上げているように、常に考えなければならない課題だと思っています。必ずこれをこのタイミングでやりますとか、そういう具体的なものが今あるわけではなくて、常にそういう意識を持って検討はしていますということです。
Q NST
国の策も含めて、事業者に対して、いつまでに支援をしなければいけないというふうに・・・。
A 知事
それは早ければ早いほど良いと思います。100万円、200万円の話もそうですし、緊急事態宣言が出ている地域で、休業なり営業短縮の協力金のような話が出ていますから、そういったものが具体的にどんな制度で、具体的な制度設計が終わってどんな形で出てくるのかも参考にしながら、いろいろ考えておくということかなと思っています。
Q UX
前回の記者会見でも質問した方がいましたが、今、インターネット上で感染者に対する誹謗中傷とか、(人物を)特定したり住所をさらすということが実際に現実問題として起こっているのですが、それを県として把握されているのか、それをどのように対処していくのか、お聞きたいのですけれども。
A 知事
一つ一つの事案をどういう形で把握しているのかというのは分かりませんけれども、皆さんの報道なりで、こんな事件、こういうことがありましたというのは目にしています。いずれにしても、県民の皆様への呼びかけの中で、もう少し硬い言い方をすると、新潟県対処方針(「新型コロナウイルス感染症に関する新潟県対処方針」)というものを作っているわけですが、その中で、そうした人権侵害に当たるような誹謗中傷、事実でない事柄を流布させるなど、そうしたことについては厳にやめてくださいということは呼びかけてはいます。
Q UX
それは、人権問題として捉えているということ・・・。
A 知事
人権侵害に当たるような誹謗中傷、あるいは事実でないものを流布させるといったことについてはやめてくださいということです。それは、被害を受ける人が、感染したこと自体がご本人にとっては大変で、ある意味では被害者でありますので、責任を問うような心ない発言や、ネット上の書き込みみたいなものは、ぜひともやめてほしいと思います。
Q UX
我々も報道機関としてそういったことを啓発していきたいなと考えているのですけれども、知事として、そういったデマとか、情報に対してのメッセージといいますか、対処、啓発というのは、具体的にはどういったことをお考えですか。
A 知事
それは、呼びかけしかないと思っています。
Q UX
例えば、そういった誹謗中傷を受けたときにあそこの家だということが特定されて、今度自分が感染したときに名乗り出たくないというような方も今後出てくるのではないかなと懸念をしているのですが、その辺りのところはどのようにお考えですか。
A 知事
現場で感染者が確認されると、一定の公表をすることになるときに、ご本人の了解を取り付ける作業をやっています。その中で、ケースによっては、ご理解、ご協力をいただくのに苦労しているケースもあると聞いております。ただ、これまでは大半の方は、ご理解とご協力をいただいて、事業所なり一定のプライバシーに関わるようなものについても公表をさせていただいています。それは一方で、公表してほしいというニーズもあるわけです。自分は危険な場所には近寄りたくないとかそういう思いから、一定程度どういう感染の経路だったのかとか、それを知りたいという声も一方であるわけですから、感染拡大防止という点においても、一定程度の事実関係の公表というのは必要だと思いますので、その狭間というか、両方の利益を考えながらのぎりぎりのお願いをして、公表しているというのが今の状況です。そのときに、心ない人たちが公表されたところをさらに細かく調べて、あるいは事実でもないものまで持ち込んで、中傷するような、そういうことが起こるということになると、仰るように、自分は嫌だ、公表したくないとか、公表に協力できないとか、そのようにお考えになる方が出てくると、それは非常に困りますよね。そういう意味でも、心ない誹謗中傷の類いの書き込みなり発言なり発信はやめてくださいとお願いをしているところです。
Q UX
それは県のホームページで。
A 知事
ホームページにも出ています。
Q 新潟日報
先ほど知事は、新型コロナウイルスと人口減に関連して、テレワークが急速に広がる可能性、きっかけになるではないかという見通しを示されました。一方で全国的には、警察署や病院等の社会的なインフラを担う部分でクラスター的な感染が発生したりもしていますが、県庁の中で、コロナウイルス発生に関連してテレワークの取り組みをしているような事例があれば教えてください。
A 知事
テレワークを進めようということで、いろいろな準備をしてもらっています。具体的には後ほど部局に確認していただきたいと思いますけれども、例えば、パソコン等を持ち帰るにしてもいろいろな環境を整えないといけない部分があります。器具の購入など、すぐにできないようなものもあるようで、少し時間がかかっている部分があるかもしれませんけれども、いずれにせよ、できるだけテレワークが導入できる事務については、導入していこうという方向ではあります。
Q 新潟日報
コロナウイルス感染症が、テレワークの推進を前倒しするきっかけになっている・・・。
A 知事
なっている部分もあるのではないでしょうか。
Q 新潟日報
県庁内でもその傾向はあるのでしょうか。
A 知事
もともと働き方改革という中でも、テレワークが可能なものについてはそれを導入することで、まさにワーク・ライフ・バランスの実現に近づけていこうというところはありましたけれども、今回のコロナウイルス感染症の発生は、そこを少しスピードアップするようなところはあると思います。
Q 新潟日報
知事ご自身、テレワークをこんなふうに取り入れたというような事例はありますか。
A 知事
私自身ですか。それはないです。もともと私は、勤務時間が本来ないのです。そういう意味では、できるだけ出てこない方が職員の負担を減らすことになるのかもしれません。
Q 新潟日報
会議をテレビ会議にしたりするようなこともなく、生身のまま出てこようという感じでしょうか。
A 知事
私も楽をしたいところはあるので、出てこないで済むものは出てこないようにしたいと思います。
Q 新潟日報
今日はマスクも着用されて、装備をきちんとしようみたいな雰囲気は、県庁内に・・・。
A 知事
今週月曜日から着用しています。県立学校の休校の話をする時もそうですけれども、やはりこの数日の全国の感染拡大状況は、非常に危機感を持っています。幸い新潟はまだ、この瞬間において、数字的に急拡大ではないですけれども、先ほどから何人かの方からご質問もいただいていますけれども、いつ東京と同じようなことが、あるいは近隣の県で起きているようなことが起きないとも限らないと思っていますので、そういう意味で、少し私自身も含めて、県民の皆さんにも少し危機感を強めていただきたいという思いも込めて、あえて(マスクを着用しています)。これで話していると結構苦しいのです。呼吸困難というわけでもないのですが、息苦しいのですけれども、あえて着けています。少し聞こえにくいかもしれませんけれども、話させてもらっています。
Q 新潟日報
会見がテレビや写真に載ったりすることで、知事がマスクを着用することで、一種の啓発につなげたいという思いもあってでしょうか。
A 知事
そうです。啓発というとおこがましいですけれども、危機感をより伝えたいという思いがあります。
Q 新潟日報
先ほど質問が出たような星野源さんとのコラボみたいなものも、そういった啓発の意味も込めての安倍首相(の行動)だったのかなと・・・。
A 知事
先ほどご質問されたの方の解説を聞くと、思いはそうだったのでしょうね。ただそれがうまく伝わらなかったのですかね。
Q 新潟日報
思いとしては理解できるけれども、という感じでしょうか。
A 知事
私は見ていないので申し訳ないですけれども、そんなにミスマッチだったのか、そこは分からないです。ただ、炎上しているということからすると、伝わっていないということですよね。
Q 新潟日報
来週の会見で、その動画を見た上で、感想などを・・・。
A 知事
そうですね。
Q 新潟日報
先ほど来、例えば事業者に休業を要請するというフェーズになった時の休業補償をするかどうかというような、いろいろな検討課題があろうかと思います。一方で、自治体向けの臨時交付金が1兆円とされていますけれども、現時点で、使い道というかアイデアは。
A 知事
国がどのような制度を作るのかという情報がまだないです。ただ、部局にはすでに先週の庁議の時に、この交付金が来るのでこれをどう使うか早急に勉強してほしいということは申し上げました。
Q 新潟日報
現時点で何かというところは・・・。
A 知事
当然、ある意味で期待をしていまして、それを原資にして先ほどの協力金に充てるというのは、十分あり得る考え方だと思います。
Q 新潟日報
国側に特に今伝えることというか、要請していることはありますか。
A 知事
事務的な接触はすでにしていると思います。リーマンショックのときにもこういう交付金は出ているのです。そういったものを参考にしながら、今、頭の体操を部局でしてもらってるというところだと思います。もし国に言うとしたら、まだ示されてもいないのですが、1つは金額です。額としてこれで十分なのかというところです。何をするかも決めていないのにあれですけれども、これで足りるのかという思いがありますし、それから使い勝手を非常に柔軟性を持たせてもらいたいというのは、気持ちとしてはあります。
Q 新潟日報
先ほど仰ったみたいに、例えば協力金に充てる・・・。
A 知事
例えば協力金に充てるとなったときに、1兆円を全自治体で割ったら、本当に小さなものにしかならないですよね。とてもとても足りないのではないかという想像はできます。
Q 読売新聞
今週の金曜日に調整本部の全体会合を行うという話なのですけれども、先ほどは病院がいっぱいになった時に病院以外のところでという話をされていましたけれども、他に医療関係で、こういうことを早めに決めてほしいとか、懸念されていることがあれば教えていただけますか。
A 知事
私はまだ調整本部での現在の議論の状況を聞いていないので、今、特にこういうことを申し上げるというものはないのですけれども、一般論で、そういったトリアージをして医療施設に過度の負担がかからないようにするための手立てや、そもそも病床の確保ですよね。患者が発生した場合の病床や、あるいは医療器具が十分確保できているかという辺りは当然議論がなされていて、関係者で詰めてきてもらっていて、それが金曜日の会合の中である程度情報共有される、認識共有されるということだろうとは思っていますが、中身は私もまだ承知していないので何とも言えません。一般論では、今言ったようなことが当然気になっているところです。
Q 読売新聞
調整本部の中で、確か広域連携の担当者も置くみたいな話があるのですけれども、現状、隣県や近県の状況を知事はどのようにご覧になっていますか。
A 知事
前回も近隣県との協力に関するご質問があったような気がしますけれども、まだそこまで具体的な議論は進んでないのではないかなと思います。特に県境部分については、場合によっては隣県との協力というのは重要になる部分もあるのかなと想像していますけれども、今、最新の状況については承知しておりません。
Q 読売新聞
県をまたぎますが、石川県の知事が、息抜きしたければ来てほしいと東京に呼びかけて、一転して、来ないでくださいということになって問題になっていますが、どのように感じていますか。
A 知事
どんな表現でお話しなさったのか詳細は存じ上げませんけれども、感染の状況を少し見誤ったのかなというところでしょうか。私も気持ちの中ではそうなのですけれども、経済を何とか維持しなければいけない、経済が崩壊しては困るというところは当然あるのです。一方で、感染拡大の防止、その最大の眼目は、人の往来を減らすこと、接触を減らすことだと今言われている中で、このアクセルとブレーキといいますか、そこのところは常に悩むところではあります。
Q 読売新聞
この前、自民党の県議の方が要望に来たかと思いますが、その中で、ゴ-ルデンウイークの人の出入りについて提言した方がいいのではないかというような意見があったと思うのですけれども、ゴ-ルデンウイーク期間については・・・。
A 知事
これはすでに、帰省等での来県をできるだけ控えてくださいと、不要不急のものはやめてくださいということはもうすでにお願いをしていますし、おいでになった後での2週間程度の外出を控えた健康観察ということも、ビラもお配りし、交通事業者のご協力もいただいてテロップで流したりもしている中で、今の状況が変わらなければ、ゴールデンウィークについても同じです。
Q 読売新聞
今の周知というか、お願いを維持していく・・・。
A 知事
そうです。今の段階ではそう思っています。
Q 新潟日報
先ほどの自治体の臨時交付金についてですが、頭の体操はしているけれども中身の方はまだ見えてきてないということでしたが、事業者に対する支援の給付金というのは出ていますが、それが実際にどのように回るかを見ないと、県としてもさらに踏み込めないというか・・・。
A 知事
県として上乗せなり横出しなり、独自のことが必要なのかどうか、まだ判断ができないところです。
Q 新潟日報
そういった辺りで、国の動きに対して、少し遅いのではないかとか、あるいはやむを得ないのか、その辺りはどのように・・・。
A 知事
なんとも言えません。今、霞ヶ関の中で、あるいは政党との関係でも国会との関係でも、どんな議論のスピード感でやっておられるのか、本当に分からないので、自治体としては、早くその制度の中身を示してほしいということしか申し上げようがないです。いろいろなご意見があるのだとは思います。いろいろな利害も出てくると思いますし、調整が難しいのだろうなとは思いつつも、ぜひとも早く整理をして示してほしいと。その上で、自治体もどうするかを考えないといけないので、早く情報がほしいという思いです。
Q 新潟日報
部局には、いろいろ準備しておいてくれという指示はされていて・・・。
A 知事
リーマンショックの時の例があるので、当然その辺りも参考にしながら、部局は考えてくれていると思います。
(佐渡市長選挙、阿賀野市長選挙について)
Q 新潟日報
日曜日に佐渡市長選挙が投開票されまして、新人の渡辺竜五さんが当選されましたが、知事としてはどのように受け止めて・・・。
A 知事
佐渡市民の皆さんの選挙の結果、選択の結果ですので、まずはご当選なされた渡辺さんにはお祝いを申し上げたいと思います。その上でこれから、佐渡が抱える様々な課題があります。一つ一つしっかりコミュニケーションを取って、連携をして、課題の解決に取り組んでまいりたいと思います。
Q 新潟日報
現職の三浦さんのところにはメッセージを寄せていらっしゃったと思うのですが、三浦さんにのみですか、メッセージを寄せられたのは。
A 知事
現職の方には、他の市町村などでも、出向いたりメッセージを差し上げたりということはしております。
Q 新潟日報
それは、現職だからという・・・。
A 知事
基本的にはそうです。ずっとお付き合いをしてきて、人となりを存じ上げているので、頑張ってくださいというメッセージを差し上げることは、これまでも普通にやっています。
Q 新潟日報
知事が選挙に出られたときに応援してもらったという、そういったことも関係あるのでしょうか。
A 知事
そこまであまり意識していませんけれども、基本的に、現職の方とのお付き合いの中でよく存じ上げているというところもあって、ご依頼があればメッセージを差し上げているというのが、これまでです。
Q 新潟日報
新市長になる渡辺さんは、花角知事が副知事のときに、市の課長さんとしていろいろ話をされたというのは伺っているのですが、これから佐渡は観光とか、知事は園芸の部分でも非常に期待しているようなことを仰っていたと思うのですが、どのように、具体的に。
A 知事
個人的なことを申し上げれば、渡辺さんは課長時代からよく存じ上げております。そういう意味では、人となりを多少存じ上げていますので、仕事のコミュニケーションは、私の方から見れば取りやすい方だと思っています。その上で、彼は確か農業の課長もやっておられて、農業についても非常に明るいですし、今、新潟県全体で園芸の生産拡大、すなわち農業者の所得を上げていく、稼げる儲かる農業を目指していくということについても、おそらくご理解をいただけているのだと思います。現実に佐渡について言えば、特に果樹栽培が非常に盛んで、非常に元気な産地もございますので、そうしたところをぜひ伸ばしていきたいなと。そういう意味では、一緒に仕事ができる方だと思っています。あるいは、佐渡金銀山の世界遺産(登録の推進)についても、当時から一生懸命取り組んでおられたのは承知していますので、その部分についても、広い意味では観光という部分について、交流人口の拡大という部分についても、コミュニケーションを取りやすい方だと思っています。
Q 新潟日報
一緒に、連携してやっていく。
A 知事
そうですね。佐渡市民の選択の結果として渡辺さんがリーダーになられたのですから、県全体の成長と発展のためにも、一緒にやっていきたいと思います。
Q 新潟日報
先ほど佐渡市長選挙の話があったのですけれども、今、阿賀野市長選挙も始まっておりまして、これも佐渡市長選挙と同じように現職に応援、メッセージを差し上げるのでしょうか。
A 知事
はい。
Q 新潟日報
特段、(現地に)入って応援とかは・・・。
A 知事
予定していませんけれども、メッセージは差し上げました。
Q 新潟日報
先ほどと同じように、現職でお付き合いがある・・・。
A 知事
もちろんです。人となりも存じ上げていますし、どういうお考えかということもある程度理解できるので、応援をという、そういうつもりです。
Q 新潟日報
現職の方からの依頼があったのでしょうか。
A 知事
はい。
(人口減少問題について)
Q 新潟日報
人口減少問題の関係で、昨日、総務省から、去年の10月1日現在の推計人口が出まして、新潟県は222万3千人、前年に比べると2万3千人の減少という厳しい結果が出ています。減少率で言えば1.00%、全国で(ワースト)9位ということですけれども、こちらについての所感、受け止めをお願いします。
A 知事
これまでも何度か繰り返しこの種のご質問をいただいており、重ねて申し上げていますけれども、数字としては非常に残念ということです。残念という言い方も変ですけど、これは現実として受け止めなければいけないのでしょうが、新潟県の経済、社会の体力が失われていくというこの現実に、改めて非常に危機感と焦りを感じています。でも、なかなか特効薬はないのです。人口の流出を止める特効薬がない中で、特に自然減に関して言えば、高齢化が進んでいる中で、一方で少子化も進んでいる中で、なかなかこれを反転させるということは容易なことではないというのがこの1年あまりの中でも感じているところであり、長年にわたり新潟県の行政でもこの問題を最大の課題として取り組んできているわけです。特効薬というものがないという中で、自然減は非常に時間のかかる部分がありますけれども、社会減については何とか、いろいろな手立てを講じて、食い止めていけないかというのは、まだ取り組める余地がある部分というふうにも思っています。従って、今年度の予算でも、特に社会減の中で若い女性の首都圏への流出が大きいというところを捉えて、女性の定着、U・Iターンを促進する事業や政策に特に力を入れようということで、新しい取り組みなども盛り込んできているところでありまして、そうした取り組みを一つ一つ重ねていくしかないのだろうなと思っています。その中で、これまでも副知事を筆頭に、自然減ワーキング(自然減対策グループ)と社会減ワーキング(社会減対策グループ)で、庁内横断的にいろいろ取り組んできたところですけれども、今年度から新たに政策監を組織として作りましたので、政策統括監がいて、より部局横断的に議論できる体制を作りましたので、政策監を中心に、これまでのワーキングは課長クラスだったと思うのですけれども、そういう意味ではさらにレベルを上げて、視野を広くした上で、知恵出しをしていく。そこに期待をしたいと思っています。
Q 新潟日報
社会増減の部分で、今回の総務省全体の数字を見ても、去年の10月1日ですと、やはり首都圏への人口流入というのが止まらない傾向になっていますけれども、今まさに新型コロナウイルスで、一方で東京一極集中のリスクと言えばいいのか、人が集まることのリスクというのが改めて浮き彫りになったと思うのですけれども、こういったものが今後、新潟も含めた地方への人の流れの逆転みたいなものにつながり得るのかどうか、認識は。
A 知事
個人的にも期待を込めて申し上げているところがあるのですが、今回こうした形で、集中といいますか集積というか、大都市に、これまで効率が良いからとかより利便性が上がるからという観点で多くの人や企業が集まり、人口の集積、集中地域ができ上がったわけです。それはその限りにおいて、確かに経済効率が上がり、経済活動をより活性化させ、生活の利便性が上がった地域になったと思うのですけれども、一方で今回のこういう新型コロナウイルスの発生が1つの大きなきっかけで、集中していること、集積していることのデメリットといいますか、脆弱性というか、もろさが、ある意味では認識されるのかなと。まだ終わっていないので終息していないので何とも言えないのですけれども、終息した後に、社会、国民の皆さんが感じることは、集積のもろさ、脆弱性というものの認識が広がると、今のご質問のように、ライフスタイルを、あるいは経済、社会の構造を、もう少し分散させるというか、あるいは個人のミクロのレベルで言えば、自分の生活の安全というものをどのように考えるかといったときに、地方での生活、分散された社会構造、そういったものの価値が見直されるのではないかという期待はあります。特に今回、テレワークが急速に普及する可能性がありますよね。現にもう、これまで取り組んでいなかった企業、職場が、テレワーク、つまり人と人が接触しない、集まらずして業務を遂行することに取り組み始めていますので、そうすると、地方に住んでいてもある程度仕事ができるという認識、選択肢が広がっていくのではないかというところも期待をしていまして、そうした働き方のスタイルが変わり、生活のスタイルが変わる。そういうきっかけになるといいなと。期待を込めてですけれども、そういう思いはあります。
Q 新潟日報
この状況下で、期待するということは・・・。
A 知事
価値観が変わるということですね。
Q 新潟日報
まだ分からないのですけれども、タイミングを捉えて、県としては今後もまたU・Iターンを・・・。
A 知事
先ほどの若い女性のU・Iターンの定着に力を入れるというところにもつながりますが、女性に限らず、生活の中心を集積した場所ではなくて、平たく言えば地方にいることで、それが実は健康や身体の安全にもつながるという、そういう認識が広がってほしいなというところです。
※文中の( )内については、広報広聴課で加筆したものです。