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令和2年1月29日 新潟県知事 定例記者会見

印刷 文字を大きくして印刷 ページ番号:0251095 更新日:2020年1月30日更新

(記者会見の動画を新潟県公式Youtubeチャンネルでご覧になれます)<外部リンク>

1 日 時 令和2年1月29日(水曜日)

2 場 所 記者会見室

3 発表項目(10時00分~10時03分)

・関西圏での情報発信強化に向けた若手職員提案の実施について

4 質疑項目(10時03分~10時39分)

・新型コロナウイルスについて
・少雪への対応等について
・令和2年度当初予算編成について
・行財政改革県民説明会について
・ふるさと納税について
・関西圏での情報発信強化に向けた若手職員提案の実施について
・新潟空港について
・低入札対策等検証会議について
・県央基幹病院について

知事発表

(関西圏での情報発信強化に向けた若手職員提案の実施について)

お手元に資料を配付させていただいていると思いますけれども、以前から、首都圏に比べて関西での新潟の知名度、あるいは旅行先としての関心度、認知度が非常に低い、県産品等について新潟ブランドがまだまだ浸透していないという問題意識を持っておりまして、5年ぐらい前にアンテナショップを大阪の地下街に開設するなど、それなりに関西での認知度を上げる、県産品等の認知度を上げる努力はしてきたところではあるのですけれども、まだまだ首都圏に比べて低いという問題意識がある中で、昨年、若手職員の政策提案コンペをやりましたけれども、その中で地域連携型の居酒屋等を活用した情報発信という施策提案がございまして、これを施策として採用して実施しようと。ちょうど情報発信拠点もリニューアルオープンしましたので、そうした店舗型の情報発信拠点と合わせて、重層的、複層的な情報発信を強化することで、関西における新潟の認知度、県産品の認知度を高めていく、そういう取り組みを進めることにしましたというお知らせであります。少し見ていただければご理解いただけると思うのですが、こうした自治体と連携をした地域連携型居酒屋というのは、ひょっとしてご利用された人もおいでかもしれませんけれども、東京ではぽつぽつ見られるようになっていまして、関西でも、特に西日本の自治体との連携がみられるようでありますけれども、これに取り組んでみたいと思っています。参考までに関西の情報新拠点、いわゆるアンテナショップ、ちょうど(昨年の)12月5日にリニューアルオープンしたのですが、「新潟をこめ」と名称も変えまして、床面積も広げて、飲食も提供できるような形でスタートしたのですが、非常に好調です。数字を見ていただきたいのですが、12月は特にご祝儀相場というところもありますけれども、12月の1日当たりの来店者数が(前年比)230%、2.3倍になったということ、あるいは、平均販売額も(前年比)220%ということで、1月は多少落ち着いてきましたが、それでも販売額で(前年比)180%を超えているということで、アンテナショップのリニューアルは非常にうまくいっているかなという状況であります。私からは以上です。

報道資料(関西圏での情報発信強化に向けた若手職員提案の実施について) [PDFファイル/93KB]

質疑

(新型コロナウイルスについて)

Q 代表幹事(FMラジオ新潟)
新型コロナウイルスによる肺炎の感染拡大で、県内企業や観光への影響も懸念されていると思いますが、今後県民の安全確保も含め、県としてのこの先の対応についてお聞かせください。

A 知事
県民の安全、安心確保というところについては、これまでも国と連携をして、県民の皆さんにホームページ等を使って適切な情報提供に努めてきたところでありますし、それから医療機関に対しては、疑いのある患者等が発生の場合の速やかな保健所等への連絡体制の依頼、あるいは庁内関係各課の情報共有、連絡会議等を開催して情報共有をしっかり図ってきたところであります。昨日報道されていますけれども、国の方も感染症法の指定感染症に指定するということで、施行されるのは来月7日という報道のようですけれども、今後は、指定感染症として法令に従って適切に対応、例えば、積極的な疫学調査を始めるとか、いろいろな法令上の作業が出てきますけれども、それをしっかり適切に実施してまいりたいと思います。詳細は、この後担当部局から皆さんにご説明させていただきます。それから、県内企業への影響等ですが、これも心配されるところなのですが、現状は情報収集中でございまして、1つは中国に進出している県内企業がどのような対応を取って、従業員等を帰国させる動きと、それから中国での生産活動がどのような状況なのか、影響を聞き取っている最中でございまして、もともと春節は、通常では2月2日(正しくは1月30日)ぐらいまでのお休みというふうに承知していますけれども、中国政府の方で、さらに休みを延ばすというような話もあるようにも聞いておりまして、生産がどのようになっていくのか、当然中国から部品等を輸入して新潟県内での事業活動もあると思いますので、そういったものにどのような影響が出てくるのか、影響があるのかないのか、今情報を収集している。その影響を見極めてまいりたいと思います。

Q NHK
以前SARSが流行したときは、行動計画というものを県で作って医療機関での受入れを想定したそうなのですけれども、そういったことも・・・。

A 知事
私は今の時点では行動計画を作るという話は承知しておりませんけれども、SARSのときに県単位でそういうものを作ったのだとすれば、1つのやり方としてはあり得るのでしょう。法令上やるべきことははっきりしていますので、計画という形でなくても当然やっていくことになると思うのですけれども、計画を作ると関係者間の認識共有、連携がスムーズになるというようなところはあるのかもしれません。そこは少し確認してみたいと思います。

Q NHK
もし、感染が発覚した場合、もしくは感染の疑いがある場合、そういった事例が県内で起きたときはどういった公表基準を取られるか。例えば、この前大阪府で起きたときは、どのルートでその患者さんが来たのかというのをどこまで公表するのかというのが、国と自治体とでちょっとずれもあったようなのですけれども、新潟県として、どういった情報をどこまで出すのかは検討されていることなのでしょうか。

A 知事
私はそこは部局と議論したことはありませんが、想像がつくのは、区々ばらばらではおかしいので、国とよく相談しながら、統一的なガイドラインが必要だという気はします。災害時の個人情報の報道と似たようなところがあるのかもしれませんが、また、感染症は感染症で、当然そのルートとして表示されたところが大きな影響を受けるというところもあるでしょうし、様々な考慮要素がありそうな気がしますので、よく国と相談をして、統一的な指針を出していただくのがいいのかなと直感的には思います。今の時点でそこまで部局と議論しておりません。

Q 新潟日報
新型コロナウイルス関連肺炎の関係で伺いたいのですけれども、新潟空港ですと、上海とかハルビンとか香港とか、今(発生が)確認されているようなところ、またはその近くのところに定期便が飛んでいるわけであって、事態が長期化していくと、空港の利用者数にも影響が出ると思うのですけれども、そのあたりはどういったお考えを。

A 知事
それはいかんともしがたいですよね。空港利用客を増やし、空港を活性化していきたいというのは大きな政策の目標ではあるのですけれども、こうしたイベントリスクに常にさらされているわけで、今回の感染症がお客様の数、あるいは行動、消費などにどう影響してくるかというところは注意深く見守っていきたいと思います。

Q 新潟日報
なかなか対策といっても、できることが・・・。

A 知事
やれることに限界がありますよね。今、中国はもう団体旅行客を制約、停止しましたので、団体旅行のキャンセルは入ってきているようです。私が聞いている数字的には、途中段階なのであまり意味のある数字ではないかもしれませんけれども、判明しているだけで6百数十のキャンセルが宿泊施設に出ているというふうに聞いていますので、これがどんどん膨らんでいくのか、それとも落ち着いていくのか。中国は個人旅行は制約していないようですので、そういった方々の行動に大きな影響がなければ。宿泊施設によっても違うのですよね。積極的に団体客を入れているところもあれば、個人旅行、FITに絞っておられる宿泊施設もありますし、かなり施設によって、地域によって差が出るとは思いますけれども、影響を見守っていきたいと思います。

(少雪への対応等について)

Q 代表幹事(FMラジオ新潟)
暖冬少雪の影響で、こちらも県内の各産業に影響が出ているかと思いますけれども、そのような中、新潟地方気象台が発表した北陸の3か月予報で、この先3月・4月にかけても平年より気温が高くなる見通しとなっています。春以降の県内の農業ですとか、県内産業への影響なども懸念されていると思いますが、こちらについてこの先どのような対応を取っていくのか伺います。

A 知事
先ほども中国の影響、観光のことは申し上げませんでしたけれど、観光業にも当然影響が出てくる。少雪と中国の旅行客の問題とダブルパンチのようなところがあるようですけれども、まず少雪の部分については、先般も発表させていただきましたけれども、少雪の影響で事業活動に影響が出ている中小企業者等については、資金繰りを支援する少雪対策特別融資制度を創設しております。利用の声、手が挙がり始めていますし、除雪対応していただく建設業者等については、基本待機料の前倒し払いを始めております。そうした、一応打てる手は打ってきておりますけれども、商工会、商工会議所等と話をしながら、経営相談窓口を開く準備も進めていると聞いていますし、非常に懸念されるところでありますけれども、まずは情報を集めながら、対応を引き継ぎ見守っていきたいと思います。農業の方は、これも過去少雪だった年の事例なども、しっかり農地部と農林水産部で連携しながら分析をしておりまして、近々2月の頭ぐらいと聞いていますけれども、関係者の情報連絡会議を開いて農業者等にどのような技術情報を発信するかとか、そうした検討を進めることにしています。少雪でも、その後の春先の降雨によっては、最終的に大きな問題なく過ごせた年もありますので、引き続き注意深く状況を見守りながら、そういう技術情報の提供等の対応を取れるように準備をしていきたいと思います。観光への影響は、先ほど中国の感染症、新型肺炎の話とも重なりますけれども、宿泊業等への影響が非常に心配されますが、長期予報もさることながら、今週の金曜日ぐらいから、降雪の予報が来週ずっと出ているというふうにも聞いておりますので、いずれにせよ注意深く状況を見守りながら、次の手が何らか必要なのかどうか、内部的には検討してまいりたいと思います。

(令和2年度当初予算編成について)

Q 新潟日報
予算の話ですが、昨日、(知事)最終調整の我々の取材の後、例えばどういった議論がテーマとしてあったのか可能な範囲で・・・。

A 知事
現時点での計数、数字等ですね。私も始めて全体像を聞かせてもらいましたし、まずは昨日は、そこまでです。

Q 新潟日報
以前もこの会見でお聞きしたのですけれども、予算の規模の話なのですけれども、ここ2、3年は、新潟県は1兆2千億円台・・・・

A 知事
そうですね。事業費ベースで1兆2千4、5百億円・・・。

Q 新潟日報
予算規模は来年度はどのような見通しですか。

A 知事
まさにこれからの議論中で、あとは個別の事業の話を今日以降聞いていきますので、そういったものの積み上げでもあるので、予算規模もどのような形で仕上げるかというのは、大きな議論のテーマです。

Q 新潟日報
知事の思いとしては、上げたいとか下げたいとか、そういったものはありますか。

A 知事
シンボリックではあるのですけれども、実は事業費ベースというのは、本当に法令上、右からか左に出ていくだけのようなものもありますし、それから見込みで立てているようなものもあるので、あまりそれにこだわりすぎても、実質的なところではないような部分はありますので、注意が必要だとは思うのですけれども、シンボリックではある部分、一種メッセージになる部分もあるので、どういう数字にまとめるかというのは、先ほど申し上げたように、もう少し最終的に議論して決めていきたいと思います。

Q 新潟日報
事業費ベースだと、シンボリックなものにこだわりすぎてもしようがないという話が・・・。

A 知事
そういう部分がありますと。あの数字というのはいろいろなものが入っているので、実質的な県の一般財源への影響というもの、そのものではないものがありますということはご理解いただきたいと思います。

Q 新潟日報
知事として、来年度予算でこだわっていきたい計数の部分というのは、例えばどのような・・・。

A 知事
最終的には県の一般財源です。この収支均衡を目指しているわけです。右から入って左に出ていくものは、それはそれで県の仕事としてやるべきものももちろんありますけれども、県の財政という意味では影響はないわけで、自分で差配できる、裁量が働く部分で収支を均衡させなければならない。そこが関心事です。

Q 新潟日報
歳入を増やして歳出を減らしていくというところが・・・。

A 知事
そうです。まさに、出ずるを制して入るを量る。財政という面では、それが関心事です。もちろん、政策という意味ではいろいろな関心事はあります。

Q 新潟日報
昨日の(知事)最終調整の中で、計数の話だったということなのですが、まだ創意工夫の部分というのは・・・。

A 知事
まだ一つ一つ聞いていません。

Q 新潟日報
計数の部分で、今までの財政改革の議論の中でいろいろな計数が出てきていると思うのですけれども、新たに今回示された数字というか、例えば、より将来の見通しは厳しくなりそうだとか、そういったものがあったりするのでしょうか。

A 知事
税収の見通しなどは昨日も話は聞きましたし、公債の発行の今後の見通しなど、数字に関わるもののまず一部を聞いたというところで、何も決めていませんし、そうだったのかという新しいニュースみたいなものも特にはありませんでした。

Q 新潟日報
例えば、地方法人課税の偏在是正の・・・。

A 知事
そうですね。偏在是正のところは、今の得ている情報は部局から聞きました。それで確定するかどうかは分かりませんし、まだ東京の方でも変わる可能性もあるのかもしれませんし、現時点で集めている情報は聞きました。

Q 新潟日報
いくらぐらい・・・。

A 知事
それが正しいかどうかは分からないので、いずれ。

(行財政改革県民説明会について)

Q 新潟日報
昨日、今回の財政危機の県民説明会が新潟市で夜ありまして、これで上中下越、上越、長岡、新潟の3会場で一通り終わったのですけれども、昨日私も行ったのですが、来場者の方からは、お年寄りにも分かるようにもっと説明してほしいですとか、やはりまだ納得がいかない、ふに落ちないという形で、さらなるアナウンスというか説明を求める声も上がったのですが、今後の県民への説明というのはどのように・・・。

A 知事
県民の皆さんにとにかくご理解いただくこと、そしてその上で、いろいろな協力していただくようなことが大切だと思っておりますので、県民の皆さんへ伝わるように、理解していただけるようなこのような説明会とか、他にもいろいろな情報の提供手段はあると思いますので、それは引き続きやっていきたいと思います。この説明会のこの形がいいかどうかは別にして、引き続き、今お話がありましたように、分かりやすく、いろいろな層というか集団があると思いますので、引き続き努力していきたいと思います。時期としては、むしろ予算という形でご説明した方が分かりやすいというところもあるかもしれませんし、それは少し検討していきたいと思います。

Q 新潟日報
今回は佐渡では行われていないので、なかなか佐渡の方とかは接する機会がなかなか難しい・・・。

A 知事
地域的なものもありますね。

Q 新潟日報
各市町村でやるとか・・・。

A 知事
もちろん、かける労力の限界もありますし、そういう意味ではやり方の問題もあると思いますので、少し検討していきたいと思います。振興局単位で何かやれないかとか、アイデアが出てくると思います。

Q 朝日新聞
昨日私も拝見したのですが、1時間近く質疑応答、やりとりがされていて、県民の方も直接お尋ねしたいような機会もたくさんあると思いますけれども、昨日は佐久間総務管理部長が対応をされていましたけれども、知事がそういった形で、県民の方と財政の問題に関して直接やりとりをするような・・・。

A 知事
車座トークという形で、地元にお邪魔してやっているものもあるので、そういうテーマでやるというのも1つのアイデアかもしれません。

Q 朝日新聞
財政とか予算という・・・。

A 知事
そういうテーマでも、今思いつきのアイデアですけれども、そういうやり方もあるかもしれないなと今思いました。

Q 新潟日報
前向きに検討したいというような・・・。

A 知事
先ほどもお答えしましたけれど、いずれにせよ、県民も1つのものではないので、いろいろな層があると思いますし、いろいろな集団があると思いますし、それから地域もあると思いますので、いずれにせよ、できるだけ多くの県民の皆さんに理解していただく、お伝えをするというところを、その結果としてやはり関心を持っていただけるようになるということはいいことだと思いますので、少し工夫をしていきたいと思います。

(ふるさと納税について)

Q 読売新聞
昨日の発表なのですけれども、新潟県のふるさと納税の納税額がすごく大きい・・・。

A 知事
昨日発表しているのでしたか。事務的に私も聞きました。(平成31年4月から令和元年12月末までの寄付総額が)1億円いったというものですよね。

Q 読売新聞
その手応えというか・・・。

A 知事
私自身は手応えは分かりませんが、財政再建という意味においてもありがたいと思います。実際、もっと県産品を知ってもらいたいというところもあって、返礼品のアイテムを拡張したのです、昨年。その効果が出てきたということだと思いますが、引き続き、まだまだこのような数字で満足せずに、多くの人のご協力をいただきながら、財政再建にも役立てていきたいと思います。

(関西圏での情報発信強化に向けた若手職員提案の実施について)

Q 読売新聞
今日の発表の話ですけれども、地域連携型居酒屋というのは、県は今まで出しているところはある・・・。初めてですか。

A 知事
東京で私個人の経験で、北海道の八雲町の看板がついた居酒屋があったり、市町村のものを私も時折見かけますが、新潟県もそうですけれど、県のアンテナショップなどで併設してやっているものはありますが、いわゆる地域連携型居酒屋で都道府県をつけたものがあったかどうかはよく分かりません。丁寧に調べればあるかもしれません。関西でも、青森県がやっているという話を聞いたような、熊本県もやっているというような話を聞いたような気もしますが、今あるかないかも含めて正確な数字は承知しておりません。市町村のものはかなりあると思いますけれど。

Q 読売新聞
今の段階で、地域連携型居酒屋の運営会社が決まっている・・・。どれぐらい・・・。

A 知事
運営会社は今接触しているのはあるのですけれども、まだ名前を申し上げられないです。

Q 読売新聞
開店はまだ先・・・。

A 知事
そうですね。こういうものの通常のスケジュール感というと、まずフェアをやってお客さんの反応とかを見極めながら、最終的に店舗にもっていくという段階を踏むみたいで、1、2年はかかるのではないかと思います。

Q 新潟日報
地域連携型居酒屋という、このやり方をやることによる効果をどのように期待しているかということなのですけれども、若手職員の方のアイデアを・・・。

A 知事
皆さんに伝えたかったのは、政策提案はこういう形で生きてきていますというところをPRしたかったのです。この手法が直ちに何か大きな効果をもたらすかはまだ分かりません。現に開設に至っていませんので、今交渉、調整を始めているところで、先ほど申し上げたように、フェアをやって消費者の反応を見極めながら、最終的に開設にたどり着くまでは1年かかることが十分想定されている中で、その効果まではまだ分かりません。冒頭申し上げたように、問題意識として首都圏に比べて圧倒的に関西圏での新潟の知名度が低いのです。県産品に対する認知度などは非常に低いし、旅行先としても、関西にとって北陸というのは富山県までなのです。関西にお住まいになった経験があればお分かりだと思いますけれども、(JR西日本の特別急行列車)サンダーバードは、富山までだったのです。極めて運行頻度が高くあるけれども、富山までだったのです。関西の方々にとって北陸というのは富山までですし、皆さんの旅行先のイメージというのは、身近な旅行先としては富山までなのです。どうもその先に新潟があるというところが意外と認識されていないというのが実態で、そこを何とか、北陸新幹線が開業したときからずっと、これは新潟につながっている新幹線ですということをもっとアピールしたいという問題意識を持ってきた中にあって、今回、アンテナショップが再び好調に動き出していることに加え、もっと複層的に、重層的にいろいろ手を変え品を変え情報発信を強化していこうと。その効果は今の時点ではまだ見通せないところがありますが、やってみようというところです。

Q 新潟日報
先ほど他県の例もありましたけれども、やはり自治体名を冠したお店がエリアにあるということは、けっこう認知度が・・・。

A 知事
残りますよね、印象として。先ほど北海道八雲町の話もしましたけれども、頭の片隅に残っていくので、もちろんそこに行って飲んで食べていただいた方は、明らかに新潟の食材をおいしいと思っていただける可能性が高いと思いますので、それがその後、新潟の農産品、食品の購入につながる。そして旅行にもつながるし、県の食べ物ではない、いろいろな工業製品など、ものづくりへの関心の高まりにつながっていくと思っています。

(新潟空港について)

Q 新潟日報
香港線の関係で、県は通年化を目指していたと思うのですけれども、来期は・・・。

A 知事
残念ですね。アゲインストの風が多すぎましたよね。香港の世情といいますか、デモ等での不安感から、新潟からのアウトバウンドにどうしても影響があったのは否めないですし、そもそも新潟のグリーンシーズンについて、まだまだ認知度が十分でないという中でのスタートだったので、多少はもうしようがないかなとは思っていますが、それでも冬は再びかなりの確度でやっていただけそうだと思っていますし、冬をうまく使いながら、夏のグリーンシーズンの新潟の魅力を引き上げる努力を一層進めたいと思います。

Q 新潟日報
引き続き、通年化は目指していく。

A 知事
もちろんです。それが目標です。

Q 新潟日報
台北線の関係で、チャーター便も・・・。

A 知事
これはもともと無理筋ではあったのです。(台北線を運航していたファーイースタン航空から)急に12月10日ぐらいに「経営上、もう無理です」などと言われて、それからチャーター便を探したとして、それはもともと難しかったのはしようがないのですが、やはり駄目だったということです。しかし、直行便がなくても、当然首都圏経由とか他の空港経由で入ってくるお客さんはしっかりおいでですので、これも先ほどの中国人旅行者の関係と同じように、台湾も地域によってかなり差がありますし、台湾の旅行者を積極的に受け入れている施設かどうかというところでもかなり影響の度合いは違っているというふうに思っていますが、これもしっかり状況を見ていきたいと思います。

Q 新潟日報
先ほどイベントリスクという話もされたと思うのですけれども、今年度、11月ぐらいまでは順調に空港の利用者数が推移していたと思うのですけれども、台北線があったり、韓国線が増便しなかったりですとか、こういった新型肺炎の関係もあって・・・。

A 知事
韓国線は、増便はしなかったですが機材が大型化して、旅行需要は堅調だというふうに聞いています。

Q 新潟日報
そういった中で、新型肺炎ですとか台北線ですとか、マイナス要因があって、昨年度を上回るかどうかという、ちょっと分からない状況になっていると思うのですけれども、知事としては、利用者数の今年度の見通しというのは・・・。

A 知事
最新の状況を聞いていませんが、仰るように、去年の秋までは極めて順調だったと思いますが、ここにきてそうした新型肺炎の影響、あるいは少雪による影響とか、夏以降の韓国との関係とか、様々なそういうリスクが発生して、数字的には、年度単位で見たときに対前年でどうなるかというのは今はまだ見通せないですね。

(低入札対策等検証会議について)

Q 新潟日報
先日、以前から問題になっていた入札の関係で、外部有識者の方々の意見を聞くという会議(低入札対策等検証会議)が2月に設置されるということが発表されましたけれども、この会議への期待などがあれば。

A 知事
行動計画の中でも、入札制度について改めて検証するということを書き込んでおりましたし、国も去年の4月に国土交通省が大きく制度をいじっていますし、それを受けて全国の都道府県でも見直す動きが起きているというふうに承知しています。そういう意味では、まさに時宜を得たものだと思っております。この問題は考慮要素がいくつかあって、1つは、発注者側としての、言うならば県民の税金等を使っての発注ですので、やはり適切な価格で工事を発注するという観点があります。一方で、受注者がダンピング等によって疲弊をして、地域に必要な事業者が生き残れないという状況が生まれても困るわけです。地域の建設事業者の適切な利益の確保というところ、事業の継続の確保というところも考慮要素ですし、それから、ダンピング等によって、できるものが不良品では困るわけで、品質を確保していただかないといけない。手抜き工事が後から発覚する事案とか、不適切な資材を使って腐食が進んだ例とか、ぼろ切れがコンクリートから出てきた例とか、不適切な品質が確保されない工事が行われても困るわけで、そうした考慮すべき点のバランスがきちんと取れるように入札制度というのは考えられなければならないと思っています。専門家の皆さんに集まっていただいて、議論いただいて、今の制度、国交省の動き、他の都県の動きなども踏まえて、適切なものにご提案いただきたいというふうに思っています。

Q 新潟日報
知事の方からも何か、外部の方の声を聞いた方がいいとか、そういったアドバイスを・・・。

A 知事
部内だけで議論するよりも、知見を集めた方がいいというのは思っていました。

Q 新潟日報
外部の意見を聞く方が、県民の理解も・・・。

A 知事
そういう部分もあると思います。理解をしていただくためにも、議論がオープンの方がいいかもしれません。

Q 新潟日報
会議は非公開のようなのですけれども・・・。

A 知事
どういう議論があったかというあたりは多分皆さんにもブリーフィングされると思いますし、考慮要素がいくつかあるので、それらがどういう形でバランスされていくかというところが大切だと思います。

(県央基幹病院について)

Q 新潟日報
県央基幹病院が、地元でもどうなるのだろうという心配の声があって、県がこれからどういう方向に持っていくかというのをきちんと示す段階にきていると思うのですが、その辺は・・・。

A 知事
今議論をしています。早く市町村の皆さんとキャッチボールしなければいけないと思っていますので、県の基本的な考え方を早急にまとめているところです。

Q 新潟日報
いつごろまでに。

A 知事
(開院の)スケジュールをそんなに遅らせることなくやっていこうとすると、もう時間的にはぎりぎりなところに来ていると思いますので、早くキャッチボールをしたいと思います。

 

※文中の( )内については、広報広聴課で加筆したものです。

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