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令和元年12月25日 新潟県知事 定例記者会見

印刷 文字を大きくして印刷 ページ番号:0241054 更新日:2019年12月26日更新

(記者会見の動画を新潟県公式Youtubeチャンネルでご覧になれます)<外部リンク>

1 日 時 令和元年12月25日(水曜日)

2 場 所 記者会見室

3 質疑項目(10時00分~10時43分)

 ・2019年を振り返っての所感等について
 ・泉田元知事が行った申し入れへの対応等について
 ・人事について
 ・令和2年度国家予算案について
 ・県央基幹病院について
 ・令和2年度当初予算編成、行財政改革について
 ・ファーイースタン航空の新潟線運航停止について
 ・県立高等学校生徒の自殺事案(第3号案件)について
 ・原発関連問題について

質疑

(2019年を振り返っての所感等について)

Q 代表幹事(朝日新聞)
今年最後の定例会見になりました。昨年末の定例会見で知事は、今年は「展」の1年になるようにしたいというご発言がありましたが、今年振り返っていかがでしたでしょうか。あと、今年1年を漢字で表すとしたら、どの文字になりますか。来年に向けての抱負も、併せてお願いいたします。

A 知事
去年は転換の「転」という文字だけれども、今年は発展の「展」にしたいということを確かに1年の頭に申し上げたような気がしますが、今、年末になって振り返ってみると、「展」という言葉で表していいのではないかというのが率直な私の気持ちでありまして、
外から見るとどのように評価されるか分かりませんけれども、この1年を振り返ってみると、それなりにいろいろな仕事、いろいろな事柄、課題は動いたのかなという気がします。例えば、行財政改革という形で、県の財政状況が非常に厳しいということを、今年の初めに表明をし、春から有識者会議を動かして、検討を進めていただいて、行動計画を策定した。今後の県の財政運営の1つの方向をお示しをし、早期にそれを着実に実行することで、県の財政を早期に健全な姿に戻して、持続可能な姿に戻して、県の将来の成長・発展につなげていくという、一応道を示すことができたという思いがあります。さらに個別のいろいろな課題についても、それなりに手をつけてこられたのではないかというふうに思いますので、今年1年を表す漢字と言ったら、やはり「展」でよかったのかなというふうに思います。来年は、この場でも何度かお話していますけれど、私の仕事に臨む姿勢として、蓋をしない、先送りをしない、少しでも動かせるものは動かすという、そういう気持ちを込めて、挑戦の「挑」という字にしておきたいなというふうに思っています。どうしようかなと考えたのですけれど、ちょっと余りにも前向きすぎるかなと心配はするのですが、気持ち的には「挑」いう文字、その漢字がいいかなと思っています。昨年就任した際から、例えば新潟県の経済でいえば、起業・創業、そうした新しいことを始める、あるいは前へ出ようとする人を応援することに努めていきたいということは申し上げてきたところであります。今年は新潟県園芸振興基本戦略を定めまして、「農業分野においても米づくりと並んで園芸に幅を広げて、所得の拡大を図ると、そういった挑戦しましょう」ということを呼びかけてきたつもりでありますので、そういう意味では来年、いろいろなことに、新しいことに踏み出すという気持ちを込めて、「挑」という言葉にしたいと思います。

Q 新潟日報
今年1年の振り返りになりますが、知事は今年の年頭会見でもそうですし、年頭の職員への訓示もそうですし、常日頃から職員の方々に対して、前向きな創意工夫、発想は大胆に、実行は緻密にと、繰り返し仰っていますけれども、この1年間を振り返ってその辺の浸透というか、どうでしょうか職員の方は。

A 知事
全て私が見たり聞いたりしているわけでもないので、分からない部分もありますけれども、どうでしょうか、むしろ皆さんの方がいろいろな職員と接する機会も多いかもしれませんが、少しずつ変わってきているのではないでしょうか。例えば、来年度の予算編成に向けて、いろいろなディスカッションを始めていますけれども、例えば、国のこんな制度を取り込めないかとか、こういうものに挑戦できないかとか、そういう話もディスカッションの中で聞くようになりました。これまでも、もちろん意識はされていたと思いますけれども、何か取りに行こうとか、そういうような発言を意識できるようになりましたし、先般の若手の政策提案なども、そういう意味では非常に充実したものでありましたので、少しずつ私が思っている方向に共感していただける人が増えているのではないかというふうに思っています。

Q 新潟日報
先ほど冒頭の質問で、今年を振り返ってという質問がありましたけれども、今年展開できたものというのは、行財政改革・・・。

A 知事
例えば行動計画というものを作って道筋を示しましたとか、個別の課題で言えば、県央基幹病院についても最後のタイミングでの検証というものを取り組みましたとか、ありますね。

Q 新潟日報
起業・創業とか、園芸というのも、来年度挑みたい・・・。

A 知事
園芸は基本戦略を7月に作りましたので、そういう意味ではそれは1つ動かした進展の部分でもあると思いますし、来年はまさにそれに沿って多くの人に挑んでもらいたいなと思います。

Q 新潟日報
来年挑んでいきたい課題というのは。

A 知事
経済で言えば、今言った農業などもそうですし、起業・創業という部分も今年の10月に新潟市にスタートアップの拠点を、これは民間の企業が作ったものを県も応援する形で立ち上がりましたし、県内に全部で今4か所スタートアップ拠点が動き出しました。これは進展だと思うのですけれども、来年はそれが成果を出していくような形に伸びていってもらいたいと思いますし、それもある意味では挑戦、挑むということだと思っています。

Q 新潟日報
多くの方に挑んでほしいという意味も込めて。

A 知事
自分自身もそうですし、多くの方に同じように挑戦してもらいたいというのはあります。

(泉田元知事が行った申し入れへの対応等について)

Q 代表幹事(朝日新聞)
先ほど財政の話もありました。12月の頭に、元知事の泉田裕彦衆院議員が県財政に関する申し入れをして、記者会見を開きました。その中で、泉田氏が「資金手当債を最大限発行してきた」との説明の訂正を求めて、花角知事について「県民からの負託を受けて、自ら県政運営を担う責任があるという自覚を欠いている」などと指摘をしています。県議会などでもありましたが、定例会見の場ということで改めて伺いますが、申し入れの内容についての受け止めと対応についてお聞かせください。

A 知事
事実関係につきましては、何度も申し上げていますけれども、先般作成しました行財政改革行動計画に、詳細にこれまでの経緯を明らかにしてございますので、事実関係については、もうそれが全てだと思っておりますので、そういうことですね。それから、責任があるという自覚を欠いているというようなご指摘があったというふうに伺いましたけれども、私としては、この行動計画を着実に、確実に実行していく中で、先ほども申し上げましたけれども、できるだけ早期に県の財政を持続可能な形に持っていくといいますか、持続可能な県財政を実現することで、そこから将来の県の成長や発展にしっかりつなげていくということで、責任を果たしていきたい。あるいは責任を持ってそういう仕事を進めていきたいと、そういうふうに思います。

Q 毎日新聞
元知事があのような形で会見をなさるということは、かなり異例なことかなと思うのですけれども、知事への申し入れとともにあのような会見を開いたという、そういった事実、泉田さんが行った行動というか、そのことについては知事はどうお考えですか。

A 知事
それはもうご本人のお考えですから、私がどうこう言う話ではないと思います。

Q 毎日新聞
驚きはもちろんあったかと思うのですが・・・。

A 知事
びっくりはしました。

Q 毎日新聞
県議会では知事の方から反論すべきではないかとかという話もあったかと思うのですけれども、あくまで知事としては、もう既に説明をしているということ・・・。

A 知事
そうです。繰り返しますけれども、事実関係は行動計画で詳細にこれまでの経緯は明らかになっていますし、先ほどご質問もあった資金手当債等の発行の経緯なり実績も全て記していますので、それに尽きるということだと思います。

Q 毎日新聞
県の計画の中では、泉田さんの時代に身の丈以上の借金をしてしまったということも挙げられているかと思うのですけれども・・・。

A 知事
身の丈以上という言葉は使っていないと思います。

Q 毎日新聞
身の丈以上というか、経済成長率の話・・・。

A 知事
そうですね。経済成長をどういうふうに見込んだかとか、あるいは公債の発行の実績とか考え方が当時の公表された財政運営計画にどう記されていたかとか、そういったことは記載されておりますので、それを読んでいただければ事実関係は分かっていただけると思います。議会でのご質問でも、引き続き行動計画を県民の皆様に分かりやすくご理解いただけるように、いろいろな手段を使って説明をしていきたいということはお答えしていますし、実際そうしようと思っています。

Q 毎日新聞
泉田さん時代に行われたことを、改めての確認みたいになってしまいますが、花角知事としてその責任を問うようなことは今は考えていらっしゃらない・・・。

A 知事
私は責任論に関して言えば、一貫して、県で判断してきたことなので一つ一つ個人の責任を問うようなものではないというふうに申し上げております。法人格を持つ県として、組織として意思決定をしてきているわけですので、それは議会とも議論をしながらやってきていることでありますので、責任論という言葉で言えばそれが全てだと思います。

(人事について)

Q 新潟日報
正月を挟んで、そろそろ来年度の県幹部の方々の人事を考える時期に、もうそろそろ来るのかなと思うのですが、改めてその人材登用に関する知事の考え、どういった点を重視して登用していくかお聞かせください。

A 知事
議会の答弁でもお答えしているように、やはり前向きな努力とか、思い切ってやってみようというその行動力とか、そういったものは評価していきたいと思います。ただ人事というのは、そんなに単純なものでもなくて、こんなに大きな組織になりますと、やはり積み上げてきているものもありますので、人事の安定性みたいなものもあるので、そういったところも当然気を配りながら、しかし、思い切ったそういう努力をした人とか、成果を出した人をきちんと評価して差し上げる、そういうことにも配慮しながら考えていきたいと思います。

(令和2年度国家予算案について)

Q 新潟日報
先週に閣議決定された政府の予算案についてですが、知事のコメントの中でも、防災・減災の拡充ですとか、法人課税の偏在是正措置ですとか、本県の要望が実現した部分が多いということですけれども、改めてなぜこの要望が通ったのか。

A 知事
それは多くの自治体が要望したというか、あるいはそれを霞ヶ関が十分に理解をしたということだと思います。特に防災・減災というところについては、これは恐らく否定する人はほとんどいないと思うのですけれども、やはり災害が非常に頻発をしている、しかも一つ一つの災害が非常に程度が大きいといいますか、いわゆる激甚化しているというのは、多くの国民が肌で感じているのではないでしょうか。それにどう応えていくかというところは、国も地方自治体も、やはり急がないといけないという認識が共通であった、多くの人がそう感じているということがベースにあって、それが一つ一つの制度の改正につながったのだと思います。

Q 新潟日報
知事からも話がありましたが、要望が多くあったということですけれども、知事自身も東京に何度も行かれて要望をされたと思いますが、どのようなことを意識しながら・・・。

A 知事
例えば、(地方法人課税の)偏在是正の部分は、特にこの数年で地方交付税が大きく減少した鳥取県とか徳島県などと知事連盟を作って、特に地方の県の実情にきめ細かく配慮してほしいというあたりは、そういう思いを持つ人たちが連携をして行動したということは、それはインパクトを与えたのかなとは思います。

Q 新潟日報
先ほどの予算案のことでお聞きしたいのですが、防災・減災に関して、ずっと要望されたきた道路の部分も(財政措置が)拡充されたということで・・・。

A 知事
そうですね。公債の種類として。

Q 新潟日報
そのことについて、どのように思われるか。

A 知事
道路防災というのは大変重要な部分でございます。例えば、道路の斜面とかそういったものも県の一般財源を充ててやらざるを得ない、あるいは国の社会資本整備の交付金とか安全の交付金とか、使えるものはあったり自分でやらざるを得なかったものもあるわけですけれども、それを手厚い地方財政措置を付けていただけるといいますか、それを利用できるようになるということは、非常に大きな進展だと思います。それを活用すれば防災・減災対策をさらにスピードアップすることができる、同じお金を要しても多くの事業ができるようになるという意味で、ありがたい制度改正だと思っています。

(県央基幹病院について)

Q 新潟日報
土曜日に県央基幹病院の建設計画を検証する有識者会議が、年内最後の日なのですが、繰り返し言われているように、年内に一定の方向性を示すということですけれども・・・。

A 知事
本当にぎりぎりですね。示すというか、それなりの方向感を出していただけることを期待をしています。

Q 新潟日報
それを前に、何か知事として・・・。

A 知事
私から特に今の段階で言うことはなくて、まさに客観的なデータに基づいて、医療の専門家に冷静に議論をしていただいている。まずはその議論がまとまることを期待したいと思います。

Q 新潟日報
知事がこの場をつくると記者会見の場で発表されたのが6月ぐらいだったと・・・。

A 知事
夏だったでしょうか。

Q 新潟日報
半年近く経ちましたけれども、議会でもかなり議論が多くありました。振り返っていかがでしょうか。

A 知事
これはある意味で、(ものごとを)1つ動かした、「展」だと思ってはいるのですが、やはり県央基幹病院の整備基本計画を作った時点、事実上その議論をしたのは4年ほど前のことだと思います。その頃から、医療を取り巻く環境は大きく動いていますので、本当に医師の働き方改革とか、これはもう待ったなしになってきていますし、それと背中合わせのように、医者を確保するというのは大変な厳しい状況があります。あるいは人口減少、医療を受ける人の動向というのは、想像以上に新潟県で言えば減少してきていますし、そういったもろもろの課題を、ここが最後のチェックをする。これで従来通り進んでいいのかどうか、見直すぎりぎりの最後だったと思いますけれども、いろいろな方の協力、思いを受けて、最後、まさに検証してもらっている。それはそれで、正しい判断だったのかなというふうに思います。

(令和2年度当初予算編成、行財政改革について)

Q 新潟日報
今年度の当初予算では、一段加速した防災・減災ということで一丁目一番地というふうに掲げておられましたけれども、来年度の予算で防災・減災の位置づけというのはどのように。

A 知事
位置づけという意味では、変わらないと思っています。ただ、実際どのような数字にするか、それはこれからの議論、全体を見ながらの議論になると思います。

Q 新潟日報
一丁目一番地というのは・・・。

A 知事
思いは変わらない。(防災・減災の)重要性といいますか、政策としての必要性や重要性は全く変わりませんが、そうは言っても、先ほど来縷々申し上げている県の財政が今どういう状況にあるかという、その状況を踏まえてどこまでやれるかというのは、当然ながら他の施策とのバランスなどもありますし、最も適切な形になるように議論を進めるということだと思います。

Q 新潟日報
ハード面の対策というのは今お聞きしていたのですけれども、どれだけやってもなかなか追いつかないという部分もあるかと思うのですが、ソフトの部分というのも、同時に強化して・・・。

A 知事
そうですね。有識者の検討会議を昨年の12月に立ち上げて、この6月に、県の防災・減災対策をハード・ソフト両面でどのように進めていったらいいのか、ご提言をいただいたわけですけれども、その中で、ソフトについては例えばアプリの開発とか、これはもう実際に県の「防災ナビ」というものを皆さんにダウンロードしていただけるようにいたしましたし、例えば議会でもご質問をいただいていますけれども、防災リーダー、地域で避難等をリードしていく中心となる方を育てていく必要があるのではないかというご指摘、ご提言をいただいていますので、例えばそういうものが来年度予算の中でどのような形で取り組めるのか、これは1つの例ですけれども、議論する部分だと思います。

Q 新潟日報
有識者の方の提言を基にしながら、ソフトの面も・・・。

A 知事
そうですね。ソフトの面も当然進めたいです。やれることは何でも取り組みたいと思います。

Q 新潟日報
来年度の漢字「挑」についてですが、やはり行財政改革の実行というのも大きな・・・。

A 知事
それも「挑」の中にあるでしょうね。

Q 新潟日報
大きく占めるのでしょうか。

A 知事
ベースにあるかもしれませんが、私のイメージの中では、もう少し個別の課題を動かしていきたい、前に進めていきたいという思いです。それも行財政改革の中の一環で、例えば、ある支援制度の形を変えていくということがあるとしたら、それは行財政改革を進めるということでもあるし、それが社会保障の分野だったとすれば、その部分を少し今よりも、より効果的なものにする、効率的なものにするという意味での挑戦でもあるかなと思っています。

Q 新潟日報
関連してなのですが、今、各種団体の方たちが、知事に来年度予算の要望にいらっしゃっていると思います。福祉団体や私学関係の団体から(予算を)削減しないでという切実な思いを直接聞かれて、改めて予算編成に向けてどのように・・・。

A 知事
昨年も同じようなご要望をいただいていますし、こういった記者会見の場でも何度か申し上げていますが、世の中にそんな無駄なものはないということも認識しています。どれも重要な課題であったり政策だと思っています。一つ一つは、そういうことで大切だと思っていますけれども、最後は箱の中に収めなければならないので悩ましいことが多いですよね。

Q 新潟日報
直接訴えを聞くと・・・。

A 知事
当該団体や組織から、現状を切々と訴えられると、その大切さや重要性は本当に響くのですけれども、繰り返しですけれど、最後は枠にはめなければならないので、どういう形で収められるのか、知恵を出すしかないですよね。

Q 新潟日報
最後に決断されるのは、知事・・・。

A 知事
そんなに大げさではないとは思いますけれども、うまく収めないといけないなというところですよね。

Q 新潟日報
財政の話に戻るのですけれども、責任論の話も先ほど出たと思うのですが、県民の中からは、今回、財政危機が分かったということではあるけれども、誰もこの財政の危機的状況について責任を取っていないのではないかという声も聞こえてきます。組織としての県に責任があるとすると、例えば企業が何か大変なことになると、トップが責任を取るということもあったりもするのですが、今回は議会も含め、いろいろな方が協力するという形です。財政危機に対して協力というのはあるのですが、その責任を取って何かするということが見えないという声も聞こえるのですが、具体的に組織としての県がどう責任を取ったのかという部分・・・。

A 知事
何度もこれまでいろいろとご質問もあるのですが、財政が非常に厳しい状況にあるというのは繰り返し申し上げていると、これから厳しい状況が続くのですが、このままでいくとと言っているので、誰かが今、何か被害を受けたのですかと。誰かが、何かまさに被害を受けているのであれば、その責任という議論はあるでしょう。でも、別に誰かが今被害を受けているわけではないのです。これからこのままでいくと、行き詰まるということを申し上げているのであって、それを今まさに、議会の協力もいただき、職員にも今お願いをしていますけれども、協力をしてくださいという形で、財政運営を変えようとしているわけで、そこにどういう責任と仰られる意味が分からないのですけれども、これからそういう形を変えていこうということで、まさに責任を果たすということだと思います。

Q 新潟日報
被害という部分で言うと、これから県民にある程度、我慢をしてもらうということになると思うのですが・・・。

A 知事
我慢というのは、それは形を変えるということですよね。

Q 新潟日報
県民が我慢する部分というのは・・・。

A 知事
それは我慢という表現を使っていますけれども、それは何か被害、理不尽な、何か侵害があったとか、そういうことではないです。

Q 新潟日報
そういった意味では、これからそうならないようにみんなで協力していく中で、県民にも協力してほしいという意味での我慢ということですか。

A 知事
そうです。今の形を変えないと、数年後に行き詰まってしまいますということです。

(ファーイースタン航空の新潟線運航停止について)

Q 新潟日報
ファーイースタン航空の運航停止の関係で伺いたいのですが、現状として県に出ている影響というのは、どういったことが起きていますか。

A 知事
数字的には少し分からない部分はあるのですけれども、特に佐渡などには、冬の時期もかなり台湾の方が入ってきて、昨年の例を見ても入っていますし、今年もツアーが予定されていた、それが一旦キャンセルになったものもかなりあったというふうに聞いています。ただ、同時に旅行会社の方は、別のルートででも新潟ないし佐渡に入ってツアーは実現したいという意向もあるとも聞いておりますので、最終的にどのような数字になるのかはまだ分かりませんけれども、間違いなく影響は出てきていると思います。ただ、今言ったように、少しでもその程度を軽くするべく、関係者は今取り組んでいるということだと思います。一方、県としても、タイガーエア台湾(の就航)は3月の夏ダイヤからになるわけですけれども、それまでの間、直行便に関して全く空白になってしまうということについては、何か代わりのエアラインがチャーター便等を運航してもらえないかとか、その努力は現在も続けていますし、引き続き何らか実現できるようにがんばりたいと思います。

Q 新潟日報
佐渡を中心に、旅館などのキャンセルが出ていたりしているかと思うのですが、そういったところに対する支援策といいますか、そういったことは現状としては・・・。

A 知事
そこまではまだ。今申し上げたように、一旦キャンセルになってもツアーを作り直しておいでになる可能性はあると思いますので、もう少し様子を見る必要があると思います。

Q 新潟日報
もしキャンセルが続いて、別ルートで乗り換えてということもない状態が3月まで続くようであれば、何かしらの対応ということも県として・・・。

A 知事
今そこは、たらればで考えても仕方がないので、まずは今、影響を極力少なくする努力をするということだと思います。

Q 新潟日報
チャーター便の運航を他の航空会社に依頼されていると思いますけれども、現状として、何かよい話とか・・・。

A 知事
まだ私のところに、これができそうですとかという話は来ておりませんけれども、一生懸命部局が動いていると思います。

Q 新潟日報
秋田県か福島県かちょっと失念してしまったのですけれども、県の幹部の方が直接現地に行ってチャーター便をお願いするという動きもあったと思うのですけれども、新潟県としてもそういった・・・。

A 知事
県も動いていますよ。

Q 新潟日報
副知事ですとか、知事ですとか、行く予定は何か・・・。

A 知事
具体的にこの日に誰が行くというのはまだ聞いていませんけれども、当然いろいろな動きの中で、最後の脈があるとかそういうタイミングであれば、しかるべき者が行くというのは十分あると思います。

Q 新潟日報
ファーイースタン航空側から県に対して直接運航停止の説明ですとか、そういったものは現在・・・。

A 知事
私にはありませんけれども、当然、日本に置かれている代表のところからは、部局には説明があったと思います。

(県立高等学校生徒の自殺事案(第3号案件)について)

Q 新潟日報
いじめの3号案件の関係で、遺族の方が県を相手取って訴訟を起こすという形で今動いていると思うのですけれども、先日、県の教育委員会が争う方針を決めたと思うのですけれども、被告となっている県としては、どういった対応を取るかというのは・・・。

A 知事
基本的には教育委員会の決定を尊重することになると思います。

Q 新潟日報
基本的には教育委員会は争うという方針になっているから、県としても・・・。

A 知事
応訴する。

Q 新潟日報
応訴するというような形をとるということ・・・。

A 知事
教育委員会が実質的に判断することだと思います。

(原発関連問題について)

Q 読売新聞
最近の話なのですが、東京電力の方で、柏崎市の方に調達額を提示した、工事とか必要な材料をどれくらい調達しているかというものを柏崎市の方に出しまして、1千億円ある中の大体150億円ぐらい、1割から2割ぐらいを県内から調達しているという数字が出ていて、見る人によって感想は変わるでしょうというような言い方を橘田代表はしていたのですけれども、知事として、1千億円の調達の中で1割から2割が県内という、この数字が多いとか少ないとかいう、受け止めとしてあれば。

A 知事
私は、多いとか少ないとかは評価できませんね。そうなのですかという感じですね。

Q 読売新聞
ちなみに、柏崎市の方には出したということですけれども、県の方には特に・・・。

A 知事
県が求めたものでもないと思いますし、受け取ったとは聞いていません。

Q 読売新聞
今年、東京電力の方で廃炉計画を提出されましたけれども、柏崎市長は廃炉ビジネスを何とか定着させたいという意図があるというふうに前から仰っているのですけれども、隣りの福井県とかだと廃炉ビジネスを県の方でも音頭を取ってやっていたりしていますが、廃炉ビジネスは、知事としては・・・。

A 知事
桜井市長と東京電力とのやりとりは、桜井市長が再稼働の議論の前提として裏腹の世界で議論なさったことなので、そのことについては、私としては特にコメントすることはありません。その上で、一般論として、世の中に廃炉ビジネスなるものをどういうふうに捉えているのか私はよく分からないのです。そもそも構造物を壊すということだけ、例えば上屋を取り壊すということであれば、それは廃炉ビジネスなんていうものでもなくて、普通に取り壊しの世界なので、原子力発電所という建物なり、施設を取り壊して更地にするということであれば、特段、何かビジネスというものではないと思います。既に存在している産業が処理するだけの話です。仰っているのは、ドンガラを壊して更地にするというような中で、要するにコアな核燃料の取り扱いという、これがどういうビジネスなのか、私もイメージがよく分からないのです。どういう技術が必要とされ、その技術を使うための設備なり、製品なり、機械なり、手法がどのような産業とつながっていくのか。廃炉ビジネスと言っている人の多くが、地域産業に何か利益が出るようにというご趣旨でご質問されているとしたときに、今の段階で、全くどの技術が、どのような製品とどうつながって、それが地域にどのような元となる産業があってつながるのかとか、その辺は今時点で私も全くイメージが湧かないのです。以上が、廃炉ビジネスについての私の一般的なお話をしたのですが、今の話と重なりますけれど、いずれ原子力発電所というものが役割を終えて更地に戻すといったときに、地域に経済的効果が、何らか、たくさん効果があるように、残るようにというその思い、そうであってほしいというのは共有します。

Q 読売新聞
廃炉ビジネスがどういうものかということが分からない中で、いずれいつか・・・。

A 知事
役割が終わって、構造物を取り壊すというときはいずれ来るでしょうと。そのときには、その地域経済が何らか潤うようにしていってほしいよねというのはあると思います。

Q 読売新聞
潤うためにどう還元していくかという検討をするのはまだ・・・。

A 知事
これからではないでしょうか。そもそも技術がよく分からないし。

Q 新潟日報
原子力防災の関係ですが、スクリーニング等の要員確保について、東京電力が先般の会見の中で、要員確保を担保するような協定について、県と協議を始めているというふうに話していたのですけれども、実際、知事として、この要員確保に関して東京電力とどのような協定を結びたいみたいなところはありますか。

A 知事
確か、以前にもこの会見の場でご質問があってお答えしたような気もするのですが、先般の訓練で実際に現地を視察して、例えばスクリーニングなどは相当人手がかかるよなと、設備も必要だし、ということは実感として思ったところです。あれも責任者は県の職員ですが、自衛隊と東京電力の職員の協力をいただいて、チームで動くようになっていたと思うのですけれども、こういう人手を確実に確保しないといけない。それは、もちろん原子力事業者も協力はするというのは間違いないと思うのですけれども、しかし、どの場所に、どれだけの人間を、どのタイミングで確保し、出していただけるかというのは、あらかじめ調整しておいた方がいいというのは感じたところです。具体的に、どのような協定なり約束になっていくかというのは、今時点でちょっと分かりませんけれども、万が一、そういう非常事態が起きたときに、誰が、どういうタイミングで、どれだけの力を発揮できるか、人間を用意できるか、機材を用意できるかというところは、あらかじめ合意をしておくことの重要性は強く感じています。

Q 新潟日報
ある程度、人数とか、そういったところまで定める・・・。

A 知事
人数までいけたらいいのだろうと思うのですけれどね。

Q 新潟日報
協定を結ぶことで、人を出さなかった場合は、法的な訴えまでになるのかとか・・・。

A 知事
そこまでは考えていないと思います。認識を共有しておくということに、第一義的な意味があると思います。

 

※文中の( )内については、広報広聴課で加筆したものです。

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