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令和元年11月1日 新潟県知事 定例記者会見

印刷 文字を大きくして印刷 ページ番号:0235667 更新日:2019年11月5日更新

(記者会見の動画を新潟県公式Youtubeチャンネルでご覧になれます)<外部リンク>

1 日 時 令和元年11月1日(金曜日)

2 場 所 記者会見室

3 知事発表項目(10時00分~10時01分)

・新潟空港駐車場の利用料金割引について

4 質疑項目(10時01分~10時44分)

・消費増税に伴う県内経済への影響等について
・医師確保対策について
・新潟空港駐車場の利用料金割引について
・行財政改革について
・新潟米について
・若手職員による政策提案について
・原子力防災訓練について
・ラグビーワールドカップについて
・英語民間試験について
・ヘルスプロモーションプロジェクトについて

知事発表

(新潟空港駐車場の利用料金割引について)

お手元にあります新潟空港の関係ですが、先日の新潟-香港線の就航など、空港の話題が続きますが、来月12月から2月までの3か月間、新潟空港の国際線利用者を対象に、空港駐車場の利用料金割引を社会実験として実施したいと考えています。最大3日分、2400円相当の割引券を差し上げるということで、国際線利用者の増加といいますか、利便性を向上させることで増加を図っていきたいと考えております。その効果を確かめる社会実験ということであります。冒頭申し上げましたように、新潟空港の路線ネットワークの充実は引き続き取り組んでおりますし、一方、アクセスの改善というところは、既にお伝えしたように、例えば(高速バスの)会津若松からの空港乗り入れとか、あるいは長岡からの早朝便の運行など、引き続きこのアクセスの改善についてもしっかり取り組んでいきたいと思っております。

報道資料(新潟空港駐車場の利用料金割引について) [PDFファイル/2.79MB]

質疑

(消費増税に伴う県内経済への影響等について)

Q 代表幹事(新潟日報)
消費税が8%から10%に引き上げられて今日で1か月となりました。この間の増税による県内経済への影響をどのようにご覧になっていますでしょうか。また、増税に伴い始まったキャッシュレス決済のポイント還元制度は、導入の遅れが指摘されています。現在の県内店舗の導入状況と、それに対する受け止めをお願いします。

A 知事
今日で増税後1か月ということで、県内経済への影響のご質問ですけれども、まだ定量的な経済指標が出ていないということで、よく分からない部分があります。それから、台風19号の被災などもあって、少し正確に整理できていない部分もあるとは思いますが、聞き取りによりますと、前回の増税時、2014年の時の5%から8%へ増税した時に比べると、総じて増税前の駆け込み需要は小さかったというふうに聞いています。今回、食料品については(増税を)据え置いたということもあって、影響があまり出ていないところもあるということですけれども、一部にはやはり反動減があるという声もあるようです。これは聞き取りなので定量的になかなか把握できませんけれども、いずれにしても、県としてはしっかり今後も景気の動向については注視してまいりたい。必要に応じて、セーフティネット対策など、下支えしていくことを考えていきたいと思っています。ちなみに、例えば、台風で買いだめをされた方もいるという話がありまして、スーパーなどではむしろ売上が伸びている、家電などは多少の落ち込みがあるというような話もありますし、もう少し時間置いて整理がいるのかなと思います。それから、キャッシュレスのポイント還元制度の導入状況ですけれども、10月21日時点で新潟県内は1万925のお店ということになっています。これは、9月25日、およそ1か月前は8699という数字だったのですが、2226のお店が増えまして、増加(率)としては全国平均を上回って増加しているようです。まだ申請の店数はかなりあるようで、全国で1日平均5000ぐらいのお店の登録申請を受け付けられているということらしいので、今後も随時、着実に加盟店は増えていくだろうというふうに見込んでいます。いずれにしましても、前からキャッシュレス化そのものは推進していく、普及を進めていく必要があると思っておりまして、これはインバウンド需要の取り込みといったことも考えると、県内の首長からもそういう声が出ています。県民の皆さん、つまり利用者の皆さん、そして実際に導入をする中小企業の皆さん、それぞれこのキャッシュレスのメリットをしっかりご理解いただいて導入を進めていただけるように、県としても後押しをしていきたいと思います。

(医師確保対策について)

Q 代表幹事(新潟日報)
一昨日、北海道・東北地方知事会議が本県で開催されました。本県が提案した医師確保対策に関する決議では、大学医学部の定員増などを要望されていますけれども、医師偏在が深刻な北海道・東北地方との連携について、今後の展望を伺います。

A 知事
先日の知事会議では、東北・北海道ブロックの医師の不足、偏在が極めて深刻であるということについて共通認識を得ましたし、危機感を共有したというふうに言えると思います。決議は7つの項目が入っておりますけれども、皆さん全員賛成をいただきまして、これから連携をして、しっかり国に働きかけを進めてまいりたいと思います。単独の県で行くよりは、やはり並んでいく方が大きなインパクトがございますので、働きかけを強めていきたいと思っています。医師偏在指標ですけれども、岩手県が47位、新潟県が46位という状況なのですけれども、並んでいるのです。本当に残念なのです。岩手、新潟、青森、福島が下から順番に並んでいるという状態ですので、このブロック会議の他にも、全国的に医師不足県で知事連盟のようなものを作って、国への働きかけを強める。そんなことも今事務的に調整を進めているところです。いずれにせよ、自治体だけの単独の取り組みでは限界がありますし、むしろ奪い合いみたいにもなりかねない世界でありますので、やはり制度を持っている国の方で考えてもらわないと物事が動かない部分がありますので、繰り返し、働きかけを強めてまいりたいと思います。

Q 代表幹事(新潟日報)
知事連盟を作っているという話がありましたけれども・・・。

A 知事
知事連盟のようなものですね。

Q 代表幹事(新潟日報)
それは、北海道や東北地方を中心に。

A 知事
今、特に岩手県が仰っておられて、事務的に調整が進められているところです。

(新潟空港駐車場の利用料金割引について)

Q 新潟日報
今回、国際線に限って期間限定でということなのですけれども、例えば隣県の富山ですと、国際・国内問わず全面的に無料になっていて、以前も県議会などからも、富山のように無料化ができないのかという話も出ているのですが、そこは、新潟空港は・・・。

A 知事
富山は地方空港ですからね。県管理の空港です。新潟は国管理の空港ですので、そもそも管理主体が違いますので簡単ではないと思いますが、こういう実験などを通してその効果がはっきり出てくれば、国においても考えてもらいたいということで交渉する余地が出てくるとは思います。ただ、管理主体が、国直轄でもないですしそういった複雑さがありますので、これからの話し合いだと思います。

Q 新潟日報
空港のアクセス改善ということなのですが、知事として新潟空港というのは、いろいろな空港を官僚時代もご覧になっているかもしれませんが、新潟空港のアクセスという部分で他の地方と比べてどのようなイメージを持っていますか。

A 知事
地理的には、非常に基幹的な交通機関と近い、あるいは市街にも近いということで、私は言うなればいい空港だと思います。市街地から、基幹的な交通機関から離れた空港は世の中にいっぱいあります。むしろ、騒音問題等があって、離れたところに新たに作られてきたというのが空港の歴史ですので、そのような中にあって新潟空港は比較的市街地に近接をして、基幹的な交通機関の新潟駅からも近いという意味では、潜在的に非常に能力の高い空港と評価しています。

Q 新潟日報
いろいろな県内の議論の中では、空港がアクセスが悪い、使いにくいと言われのですけれど、私もむしろ他の地方空港を見ると、どちらかと言うと良い方だと思うのですが・・・。

A 知事
私はすごくいい方だと思います。リムジンバスも非常に頻度も多いですし、今残念ながら南口からぐるっと回っているので余計な時間がかかっていますけれども、いずれ新潟駅の立体橋上化が完成しますと、多分下から出発できるとなると、万代口からすぐ出ていくことができるようになれば、ますます時間も短くなりますし、渋滞等の心配も減ってくると思いますので、そういう意味でも非常にアクセスはすばらしい空港だと思います。

Q 新潟日報
そういう意味では、こういった無料化とか社会実験も大事だと思いますけれども、本当は使いやすい空港なのだというのを、近隣県も含めてアピールしていく・・・。

A 知事
それは使った人が口コミ等で、当然広がっていくと思いますし、エアラインや関係者、旅行エージェントなども、当然ながら認識をしていただいて利用者に伝えていただけるものと思いますが、確かに語ってくださいということを働きかける必要はあるかもしれません。

(行財政改革について)

Q 新潟日報
前回の行動計画の発表の会見の時に、知事は今後の財政運営については身の丈に合った財政運営をしていくことを仰っていたと思うのですけれども、当初予算の規模について、本年度は当初1兆2500億円の規模だったのですが、身の丈に合った予算規模というのはどのようにお考えですか。

A 知事
身の丈というのは、収入に見合った支出という意味です。

Q 新潟日報
今年度の当初予算の規模というのは、身の丈に合っている規模なのでしょうか。収入に見合った支出・・・。

A 知事
身の丈の収入をどういうふうに見るかというところは、その都度、最新の情報で適切な見立てをするべきだと、過大の見立てはしないようにするべきだと思いますけれども、それは来年度の予算についてはこれからなので、今、特定のイメージを持っていません。

Q 新潟日報
一連の行動計画なりこれまでのやりとりを踏まえると、どうしても予算規模というのは本年度よりも少なくならざるを得ないのかなと思うのですけれども・・・。

A 知事
そこは、予算規模とはどの数字で言っているかですよね。全体では1兆2、3千億円ございますし、私どもがずっとこのところ問題にしているのは一般財源、地方がある程度自由に支出できる、支出裁量を持つ、その財源で見たときの規模など、どの数字で見るかもあるので、そこは少し丁寧にやりとりしないといけないかもしれません。

Q 新潟日報
前の話なのですけれども、人事委員会の方から勧告が出て、職員給与について若年層の給与引き上げ、公民較差の0.09%なのですけれども、勧告が出たのですけれども、知事は以前の会見で人事委員会勧告は尊重するというふうに仰っていたのですけれども、尊重するというのは、今回の、具体的には完全実施するということで、そういうふうに解釈してよろしいですか。

A 知事
基本的には尊重すると申し上げたと思います。

Q 新潟日報
それは、職員給与の削減はまず置いておいて、とりあえず人事委員会の勧告はそのまま実施に移す・・・。

A 知事
今は答えは出ていませんけれども、基本的には尊重すべきものと考えていますので、人事委員会が当然調査を尽くして、官民の較差を見て、これだけ上げるべきだと判断されたものについては、基本的にはそれを受け止めるというのが筋だと思います。

Q 新潟日報
一方で県の方は、組合に対して3%の削減を提案しているのですけれども、やり方としては、一旦人事委員会勧告を完全実施して上げた上で、そこを基準にして3%下げるということなのでしょうか。

A 知事
それもあるでしょうね。

Q 新潟日報
それもあるというのは。

A 知事
組合との間で言えば、臨時的な削減については今交渉ごとですので、様々ないろいろな条件付け等があり得るので、今確定したことをこの場で申し上げるのは控えたいと思いますが、仰ったようなやり方というのは十分あると思います。

Q 新潟日報
組合との交渉ごとで、その3%削減というのは本当にできるかどうかというのは現段階では分からないけれども、仮にできなかった場合でも、人事委員会勧告は守るのですか。

A 知事
今、交渉の過程なので、あまりこうしたらこうなるみたいなことを言うのは控えたいと思います。

(新潟米について)

Q 新潟日報
昨日、米の会議(令和2年産の米政策検討会議)が開かれまして、県が設定した目標よりもコシヒカリの生産量がかなり増えて、2万トンぐらい増えていたという結果になりましたが、米一本足打法、過度の依存からの脱却というのを常々仰っている知事は、どのように受け止めていらっしゃいますか。

A 知事
昨日会議があったこと自体は承知していますけれども、詳しい議論のやりとりはまだ聞いていませんけれども、一般的には、需要に応じた生産というところは意識がだんだん浸透してきているのではないかというふうに思ってはいます。従って、これから来年度の作付の生産目標等を決めていくスケジュールになっていくと思いますけれども、12月頃、その段階で関係者と当然よく話し合った上で、需要に応じた適正生産というところは実現すべき目標として議論をしていきたいなと思います。個々の農業生産者に落とし込んでいくときに、なかなか全体としてはみんな分かっていても、難しいところはあるのだと思います。

Q 新潟日報
ちょっと上回ってしまって価格の下落なども懸念する声が出ていたのですけれども、2万トンぐらい上回ってしまったという事実については、どう受け止めて・・・。

A 知事
2万トンという数字も何に対して2万トンという、最初の目標値ということですか。多少許容できる幅なのか、非常に致命的な、価格に影響を与える数量なのか、その辺を今判断する材料がありませんけれども、みんなで達成しようねと決めた目標であったのであれば、それは守られるように努力をするということが必要だろうと思います。

Q 新潟日報
おそらく、実際のこれぐらい需要があるだろうということを見越した上での生産目標だったと思うのですけれども・・・。

A 知事
それは目標としてみんなで掲げた以上は実現すべきというのが原則だと思いますが、ただ、その需要見込みにしてもいわゆる見込みなので、実際それ以上の強い需要が出る可能性もあるのでしょうから、そこは先ほど申し上げたように、2万トンという数字がものすごく致命的なのかどうかも少しよく分からないのですけれども、そういう意味では、来年度に向けて需要の見通しをしっかり見極めた上で目標数量を決めたのであれば、それが守られるように一般的には努力をしなければいけないということだと思っています。

Q 新潟日報
知事は園芸とか主食以外にもしっかりと軸足を広げていきたいというふうに仰っていましたけれども、今回の結果は・・・。

A 知事
園芸とは直接は関係ないと。無関係とまで言いませんけれども、園芸は園芸でしっかり経営の幅を広げて、現金収入を上げる努力をしましょうということはずっと言っていますし、呼びかけていますし、進めていきますが、米は米で需要に応じた生産をやっていきましょうというところは、繰り返しになりますけれども、進めていきたいと思います。その中で、主食用米の中でも、当然きちんと実需を捉えて生産していくということも必要ですし、主食用米以外の部分での米生産、加工用米等が県内の需要に応えきれていないという話も聞こえていますので、そうしたところへ誘導する、シフトする、そういった取り組みもしっかりやっていかなければいけないのかなというふうには感じています。

Q 新潟日報
お米に関係してなのですが、昨日、農林水産省の方で、改めて一等米の比率が都道府県ごとに発表になって、新潟県が下落幅というのが全国で最も大きかったという、改めてあまり品質が良くなかったということが示されたわけですが、以前にも同じような質問ありましたけれども、どのように・・・。

A 知事
それは今、対策会議を開いていますので、来年の作付に向けて技術的に対応しなければいけないものなどを明らかにした上で対処していきたいと思います。ただ、先般、農林水産省に米の話も含めていろいろな要望活動で伺った時に、やはり何人かの方との間で雑談にも出たのですけれども、一等米とか二等米という表現は適切なのですかねと。つまり、品質に関する等級ということなのですけれども、食味には基本的には影響がないと言われているいわゆる見た目の世界なので、それを非常に言葉の響きとして一等とか二等と言われると、何か粗悪なものみたいになっていくような感じがしますよねというところは、何人かの方とはそうですよねというような会話をしたのです。今直ちにこの呼び名をどうこうということではありませんが、消費者の方には、食味と分けて、品質という言葉はすごく重い言葉なので、消費者側から見たときの食味という点で言うと、等級という言葉がよいのかどうかという感想です。扱う事業者にとっては重量に関わってくるので大事な部分かもしれませんが、ただ、一等米、二等米というのは、もう今の世の中で流通するもののうちどのぐらいのシェアで使われているのかも、大分小さくなってきているのではないかという議論もあるようにも聞いていますので、これは余談ですけれども、そういった呼び名など、等級というものの制度そのものにもいずれ議論がいるのではないかというような感想を持っています。

Q 新潟日報
先ほど、食味にはあまり関係がないのではないかという話がありましたけれども・・・。

A 知事
関係がないと言われていますよね。

Q 新潟日報
そういう話を県の方からもしっかりPRで出してほしいという声もあります。

A 知事
農林水産省におじゃました時にもそういうことを関係者に申し上げました。

Q 新潟日報
県の方では、ちゃんと米のPRとかサービスのPRというのは、引き続き・・・。

A 知事
そうですね。どのような言い方がよいのか分かりませんけれども、いずれにせよ、美味しさというところに大きな変わりはないのですというところは理解していただくように努めていきたいと思います。

Q 新潟日報
先ほどの質問に戻るのですが、園芸とかがある程度浸透して、米一本足打法からの脱却というのはある程度浸透しているように知事は感じていらっしゃる・・・。

A 知事
どうでしょうか。私は機会がある度に申し上げていますが、浸透しているとまでは、それはそれでずっと続けますと言っているのです。

Q 新潟日報
そういう意識は少しずつ根付いているというふうには感じる・・・。

A 知事
広がってきていると私は受け止めています。

Q 新潟日報
それは農業者の方と接する機会などで・・・。

A 知事
行動につながっていただくように後押していきたいと思います。

(若手職員による政策提案について)

Q 日経新聞
昨日、若手職員による政策提案の報告会があったと思いますが、まず12組の提案を聞いてどのように感じたでしょうか。

A 知事
同じレベルではないのですけれど、私は就任以来、仕事を進める上で、発想は大胆に、実行は緻密に、やるときはやる、果断にやってくださいと申し上げてきていますけれども、非常にユニークな発想の提案があったと思います。それから、既に政策課題をはっきり認識していて、県もいろいろな取り組みをしているのだけれども、より効果的にやるその創意工夫、こういう工夫はあるよねと思える提案もあったと思いますし、それから、多少は頭の中では分かっていたつもりではあったけれど、改めて、ある意味で重要な政策課題が抜け落ちていたなというように感じた、私個人の問題ですけれども、確かに問題があるよね、それに対して手を打たなければいけないよねと感じた提案もあって、非常に充実をした提案をいただいたと思っています。

Q 日経新聞
今後の事業化、制度化に向けて関係部局が・・・。

A 知事
そうですね。関係部局が(提案を)受け止めて、議論を始めていただけると思っていますが、せっかくいろいろな手間暇、労力をかけて、若い人たちが中心に考えていただいた政策提案ですので、必ず何らかフィードバックしてあげたいと思います。これはこう判断したよとか、この部分は取り入れたよとか、この部分はもう少し時間をかけて議論しましょうとか、何らか反応してあげたいと思います。

Q 日経新聞
それは関係部局だけではなくて、知事としてもコメントを・・・。

A 知事
私が直接反応した方がいいのであればそうしますし、もちろん実務的に部局が返せばいいものもあると思います。

Q 日経新聞
来年度以降もこうした取り組みは・・・。

A 知事
知事政策局との相談ですけれども、それなりに効果があるのではないかという気はいたします。

Q 日経新聞
今25件の提案がありますけれども、聞いたイメージの中で、どのぐらい実現したいものがありますか。

A 知事
個別のものを言うのはここではやめますけれども、かなり具体的な提案として完成に近いようなものもあったと思います。大きな発想として面白いものから、本当にすごく具体的・現実的な提案まで幅がありましたので、昨日聞いた12件はいずれも何か受け止められる部分があるのではないでしょうか、100%でなくても。およそ箸にも棒にもかからないというのはなかったと思います。

(原子力防災訓練について)

Q TeNY
来週、住民参加の訓練が行われると思いますが、知事としてはどういったところ、住民が参加する大切な機会ですから、どういったところを確認したいと考えていますか。

A 知事
(原子力災害)広域避難計画を作って、これまで机上訓練は2回ほどやってきていますが、実動としては初めてですので、私としてはまず基本的な手順をしっかり確認するというのが目標だと思っています。それから、関係者の意識、関心を上げるというところも、この訓練としては大きな効果があるのではないかと思います。

Q TeNY
高線量下で例えば民間のバスをどうやって確保するかとか、具体的な課題も解決できていない部分もあると思いますが、そういったところは訓練を通じてどのように解決していく・・・。

A 知事
個別のテーマは既にいろいろな協議、検討なり調整が行われてはいますので、この訓練は全体を見るものでもありますので、それが直ちにあるものの解決につながるかどうか分かりませんが、今までも繰り返し申し上げているのは、やはりやってみるといろいろなものが見えてきます。今まで分からなかったものや、いろいろな違う面が見えたりもするので、その明らかになったものは計画にフィードバックをして、より実効性のある避難計画に高めていくということはできるだろうと思います。ただ、今仰られた一つ一つの具体的なテーマが、今回の訓練ですぐに何か解決につながるかどうか、それは今の段階では分かりません。

Q BSN
先ほどの質問にも関連するのですけれども、8日と9日に行われます原発の訓練についてですけれども、取り組む職員たち関係者たちにとっては、どういう意気込みというか、どのような点に注意して訓練を行ってほしいか改めて教えていただけますでしょうか。

A 知事
それは私自身もそうですが、まずは基本的な手順をしっかり押さえているということを確認してほしいですね。あとは応用の問題があると思うのですけれども、今回も全くシナリオを私は聞いていません。ブラインド(訓練)でやると聞いていますので、まさに応用力を試されるということで、一人一人が自分のまず基本的なやるべきこと、立ち位置、手順、そういったものを確認すると同時に、応用力を試していく良い機会ということで、真剣に向き合ってもらいたいと思います。

Q NHK
今回実施された内容を評価して次につなげるといったときに、どのような評価をしていて、例えば住民アンケートを採るとか、どういった・・・。

A 知事
具体的にアンケートをやるかやらないかまでは聞いておりませんけれども、普通は必ず訓練をやると訓練を検証して、何がまずかったかとか何が上手くいったかとか、そういうミーティングを持つと思いますので、そこから得られたものをフィードバックしていくということだと思います。個々の参加していただいた住民の皆さんとの関係で、具体的な検証のやり方は承知していませんので、それは担当部局に聞いていただきたいと思います。

Q NHK
基本的なところを今回はしっかり・・・。

A 知事
まずはそうですよね。何年振りかですよね、実動(訓練)は。広域避難計画、マニュアルも含めてでき上がったのが今年ですから、そういう意味では、まずは基本的な手順と全体像をしっかり頭に入れるということではないでしょうか。

Q NHK
前回は5年前に、2014年だった思いますが、それと比べて今回は特にこの点について新しく調べたい、見ていきたいとか考えていらっしゃいますでしょうか。

A 知事
私の中では、そこまでのものは今ありません。先ほど申し上げたとおり、シナリオを聞かされていませんので。

Q NHK
8日の方ですと、関係機関をオフサイトセンターに集めて、主に関係部局との訓練が行われると思うのですが。

A 知事
そうですね。災害対策本部の立ち上げ、運営が、初日の方(8日)ですね。

Q NHK
原発というと、複雑な情報のやりとりを行うことがあると思うのですけどれも、そういった情報伝達について、この1年間で東京電力でいくつかトラブルがあったと思いますが、それについて見ていきたいとか考えていらっしゃいますか。

A 知事
それも大事な要素ですね。皆さんに発表した中にも、情報連絡訓練というのが訓練項目として上がっていたと思いますけれども、現地オフサイトセンターと県庁と国と、情報の伝達が適切に、迅速に行われるかどうかというのは見るべきポイントですよね。

Q NHK
必ずしも訓練だけに関わる話ではないのですれども、バスの確保について、今回は実際にバスを使った訓練もあると思うのですけれども、ちょっとしばらく前に、内閣府の原子力防災協議会でもPAZ内の避難で必要となるバスの台数が135台ぐらいという話がありました。東京電力だけでも、各自治体だけでは現状だとすぐに集まらない可能性があるので、確保に向けて取り組んでほしいということがありましたけれども、各バス会社から、例えば、県に対してこういった条件下だったら協力はできるけれども、こういった状況、例えば線量がこれぐらいに達してしまうと、乗務員の被ばくの可能性があるから乗務員をを出せないとか、そういった話というのは何か来ているものはあるのでしょうか。

A 知事
直接伺っていませんが、少なくとも調整、検討が進んでいると承知しています。やりとりをしていると。最後足りないものは、国の実力部隊にお願いするわけですけれども、その部分が一体どのぐらいなのか、どういう段階で頼むのかとか、そういうことも含めて議論をしている最中だというふうに理解しています。

(ラグビーワールドカップについて)

Q TeNY
ラグビーワールドカップがまだ開催中ですけれども、稲垣選手が活躍されましたが、例えば県民栄誉賞とか、そういうことを知事の頭の中で検討しているようなことはありますか。

A 知事
前回か前々回にご質問をいただいて、表彰の基準がありますので、今関係部局で検討をしていただいていると思います。

Q TeNY
前向きに・・・。

A 知事
一つ一つ表彰の規定を承知していないのですが、感想で言えば非常に盛り上げてくれましたよね。稲垣選手はすっかりメディアでも話題になりましたし、何か気持ちがぐっと上がる活躍をしてくれたと思っていますので、それはそれですごく感謝をしたいところです。

(英語民間試験について)

Q BSN
英語の民間試験の導入の関係ですけれども、2020年度の見送りの方針ということが今日の・・・。

A 知事
今朝報道されていましたね。

Q BSN
今日正式にも発表されるかもしれないのですが、その受け止め、いろいろと関係部局が進めてきたと思いますが。

A 知事
私も詰めて話を聞いたこともないし、全く感覚だけの世界で恐縮ですけれど、それなりに準備をしてきたのではないのかなと、何かちょっと意外な感じを持っています。このような大きな制度改正、文部科学省も入念に、当然各種審議会なり委員会での議論を重ねてきての今であると想像するのですけれども、ここに来てやめます、延期しますみたいなことが、その詳しい一つ一つの事情までは私もまだ勉強できていませんけれども、ちょっと何か仕事の進め方として、どうなのだろうという感想はあります。

Q BSN
翻弄される学生の立場に立って・・・。

A 知事
そういうことですよね。だからそういう影響が余りにも大きい。何度も言うように正確には分かりませんけれども、ただ今が最後のぎりぎりの判断のタイミングだったということなのかもしれませんね。影響があるのだけれども、致命的な大混乱を起こしかねない時期に入るちょうど前だったので、文部科学省としても大きな決断をなさるということなのかもしれませんけれども、それにしても何かしからの影響、準備をしていた受験生たちもいると思いますし、送り出す高校側も、あるいは受入れる大学側もそれなりにこの制度を前提にして動いてきたものが、一旦停止みたいになるということですので、間違いなくいろいろな影響はあるのだと思いますが、これ以上申し上げることはありませんけれども、仕事の進め方としてはすごく、一言で言うと、まずい進め方だったのですかねという印象ですね。

Q 新潟日報
先ほどの大学入試の関連でもあるのですが、そういった今までやろうとしていたことを急遽取りやめるとか、あとそれから閣僚が相次いで、経済産業省に続いて河井克行法務大臣が辞任されるということで、相次いで辞めるというのもあって、政権がガタガタしているイメージがあるのですけれども、地方から見ていらしゃって、その辺懸念とか。

A 新潟日報
それぞれが事情が違うと思いますので、それを全部ひっくるめてどうだというのは、ちょっと乱暴な議論だとは思いますけれども、ご質問のご趣旨は仰るように、ちょっと大きな出来事が連続しているような気はしますよね。ちょっと落ち着かないというイメージはぬぐえないと思います。

(ヘルスプロモーションプロジェクトについて)

Q 新潟日報
ヘルスプロモーションプロジェクト、健康立県の関係ですが、「はじめよう、けんこうtime」というスローガンも決まって、ロゴマークも決まって、今後はアピールをしていくと思いますが、具体的にこのスローガンとロゴマークを使ってどういうことをしていきたいのか。

A 知事
これは、そもそも論で恐縮ですが、健康でいること、健康で長生きできること、健康寿命が延びるということは、基本的には個人の幸せの問題ですよね。従って、個人の価値観等に関わる問題なので、行政なりがとやかく言う話では基本的には本来はないと思うのです。一方で、今や様々な社会保障制度、あるいは社会が持続可能なものとしていくためには、実は個人の健康は社会的課題でもあると。単なる個人の課題ではなくて、個人の課題でもあるのだけれども、それがメインですけれども、社会的課題でもあるというふうに捉えられるようになってきていると思います。それがまず認識の大前提で、だからこそ、おせっかいのように「あなた健康に気を付けましょうよ」ということを言い始めているわけですよね。人によっては、「おせっかいだ、余計なこと言わないでくれ、自分の人生だ」と言う方もおいでかもしれませんけれども、「いやいや、社会全体として、あなたの健康寿命、健康で長生きしていただくことは望んでいるのです」と、そういうのがこの問題の本質というか、性質だと思うのですけれども、そのような中で、あのようなキャッチコピーや動画も作りましたので、あるいはポスター等で露出させていきたいと思っています。露出することで、言うなれば自覚を促すということで、一人一人の意識が変わっていくことを期待をしています。意識が変わり行動が変わる、行動変容につながることを期待していますし、そうなるような露出を強めていきたい。それは、今冒頭に申し上げたような問題意識を共有している皆さんの協力と連携でやっていきたいと思っています。

Q 新潟日報
今回、問題意識を県民に広げていく仕掛けはできたと思いますけれど・・・。

A 知事
道具立てはできたと。

Q 新潟日報
あとは具体的に健康立県を実現するために、何をするかというのは次の予算・・・。

A 知事
一人一人の意識の、変革なり行動の変容なのですけれど、さらに行政として、もう一段行政としてやるか。

Q 新潟日報
次の予算も含めてどのような・・・。

A 知事
あとはお金をつぎ込むという問題よりも、やはり今言ったように、関係者と連携をして、一人一人に届く露出をしていくということではないですか。ポスターの増刷とか、そういうのはあるかもしれませんけれども、そういう意味では、繰り返しですが、道具立ては揃ったような気はします。

Q 新潟日報
今後、検診とか何かそういったものに、手厚く補助していくとかそういうイメージではないのでしょうか。

A 知事
検診制度は十分にあって、使うか使わないか、利用するか利用しないかみたいなっているので、利用しやすいように何かニンジンをもう一つぶら下げますかというのがご趣旨かもしれませんけれど、今そこは私の頭の中にはありません。


※文中の( )内については、広報広聴課で加筆したものです。


(知事記者会見の一覧はこちら)

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