本文
平成10年9月定例会(産業経済委員長報告)
平成10年9月定例会 産業経済委員長報告(10月9日)
委員長 小野 峯生
産業経済委員会における付託案件の審査並びに調査の経過と結果について、御報告申し上げます。
まず、商工労働部関係として
- ホットウエーブ新潟については、一定の成果が得られたなどの理由から今年度限りで終了することとしているが、依然として出店要望があり県産品の販路拡大や県のイメージアップに多大な成果を挙げているので、地場産業のさらなる振興を図る観点からも、是非とも継続実施されたいこと。
- 新たな制度融資として期待される中小企業緊急経営支援資金については、中小企業の資金調達に有効であるので、景気低迷の長期化が予想されることからも、需要状況によっては取扱期間の延長や資金枠の拡大等の対応を検討すべきとの意見。
- 新産業の振興に当たっては、これからの産業振興において極めて重要な分野であるので、地域産業を活性化する観点からも、新産業への企業の進出を支援する取組を強化すべきとの意見。
次に、農林水産部関係として
- 生産調整に関連して
- 本県農業の振興に当たっては、需給と価格の安定を図るため生産調整に鋭意取り組んでいるが、今後、市場原理が介入した場合には、取組農家の経営の逼迫が懸念されるので、販路の拡大に努めるとともに国に対し適地適産をより強力に主張すべきとの意見。
- 今後の生産調整の取組に当たっては、達成要因の一つである集落内の連帯が希薄となり非協力農家の一層の増加が見込まれるので、目標の達成に向けて協力が得られるよう見返りが十分な県独自の所得補償を講じるべきとの意見。
- 果樹への転作については、恒久的な減反につながるとはいうものの、収益を得るまでにはかなりの期間を要することから、転作導入農家に対し積極的な支援に努めるべきとの意見。
- 県が発信する農業情報については、末端の農家に伝達されるまで相当の日数を要しているので、緊急時の対応が速やかに行われるようファックスによる一斉同報システムを構築すべきとの意見。
次に、農地部関係として
- 中山間地域における農地の災害復旧事業については、担い手不足などの理由から実施に消極的な農家が見受けられるが、畦畔が洪水調整機能を有し災害防止の役割を果していることから道路や河川と同様に公共性が認められるので、個人負担が不要となる制度の創設を国に働きかけるべきとの意見。
- 埋蔵文化財の発掘調査を伴うほ場整備事業の推進に当たっては、文化財調査員の不足による調査の遅れから整備事業の進捗に支障が生じているので、調査の迅速な実施が図られるよう関係機関に対し文化財調査員の増員を強く要望すべきとの意見。
以上が、審査並びに調査の過程で述べられた主なる要望・意見の概要であります。
次に、議案採決に先立ち、各党党議結果の報告を求めたところ、各党とも全議案いずれも原案賛成というものであります。
次いで採決を行い、全議案とも原案のとおり可決または承認すべきものと決しました。
次に、請願・陳情の審査結果について申し上げます。
継続中の請願平成10年第4号については継続審査。
請願第7号については、既にできる限りの対策が行われているため保留。
陳情第19号については、文章中に不適切な文言があるため不採択。
残りの請願第9号については、願意妥当と認め、採択すべきものと決した次第であります。
以上をもって、報告といたします。