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株式会社 田辺総建
女性職人×建設業
まるで新築のような内装リノベーション事例。壁紙や床材は豊富な種類から選べ、機能性も重視した実用的リフォームプランを提案 |
左官や大工など細やかな手作業ができる職人が在籍。理想の住宅を少数精鋭のチームでつくりあげていく |
左官技術を基盤に、ワンストップの住まいづくりを実現
田辺左官工業を前身とする田辺総建独自の強みは、長年培ってきた左官技術。2020年に、約10年の大工経験を持つ現社長の田邊翔さんが「基礎工事から大工工事まで、自社で全てできる会社に」という思いを込めて、会社を設立。左官職人と大工の技術を持つ職人が複数人在籍することで、顧客との打ち合わせから工事、建物の引き渡しまで一貫した施工が可能となり、リフォーム中心に新潟市各所で住宅建築事業を展開しています。
特に力を入れているのが、職人技と新しい建材を組み合わせた施工です。柔軟性や防水性の高い海外の左官材を使用した施工を実現。一般的なサイディングとは異なり、手作業だからこそ可能な湿度や色味の微調整など、顧客の細やかな要望にも応えていきます。それらに対応するスタッフは、現在32歳の田邊翔社長を中心としたチーム。小さな事務所ながら、仕事に対する熱い情熱と職人魂、真摯な対応を持ち味に、少数精鋭で地域密着型の住宅づくりに挑んでいます。
自ら先頭に立って家づくりに挑む田邊翔社長。打ち合わせだけで1年以上かかることもあるほど、顧客と徹底的に向き合う
伝統と新しい感性で、リフォームの可能性を広げる
同社の特徴は、徹底的な事前診断と対話を重視する姿勢です。「キッチンの入れ替えを希望されるお客さまのケースでも、本当に必要なのは扉の修理や水栓の交換だけかもしれません。お客さまの要望の本質を見極めて、最適な提案をしていきたいですね」と田邊社長。「リフォームを成功へ導くのに大切なのは、お金をかけることではなく時間をかけること」と、その基本姿勢を語ります。
そして、同社で注目されているのが、女性左官職人の活躍です。技能五輪全国大会で女性として初めて金メダルを獲得した田邊雅さんが在籍。木目調の装飾など繊細な技法を必要とする作業では女性らしい感性が活きています。左官技術の評価基準の一つである「コテ跡を残さない」仕上げや、色の濃淡による表情づけなど、彼女の職人技と感性を組み合わせた施工が、多くのクライアントから支持されています。
近年は補助金を活用した古い住宅の修繕工事、漆喰など自然素材を好む顧客のニーズも増加傾向にあり、「女性ならではの視点や気付きが、私たちの仕事に大きな価値をもたらしています」と、女性職人の活躍に田邊社長も信頼を寄せます。
手がけていた住宅の現場前で微笑む田邊翔社長と女性左官職人の田邊雅さん。職人気質に誇りを持って業務に向かう兄妹 |
左官職人、壁塗りの真っ最中。手作業でしか出しえないこの壁の立体感は、まさに一発勝負の職人技! |
今回取材にご協力いただいた企業
〜株式会社 田辺総建〜
新潟市秋葉区を拠点とし、田辺左官工業を前身とする田辺総建。2020年に田辺左官工業の創業者から、大工経験を持つ田邊翔・現社長が事業を引き継ぎ、基礎工事から大工工事まで自社で行う総合住宅建築会社へと事業を拡大しました。
主な事業エリアは新潟市全域。内装や屋根・外壁のリフォーム、水回りの改修、外構・エクステリア工事など、住まいに関する幅広い工事を手がけて、職人の技術と新しい建材を組み合わせた質の高い施工を実現。従業員6名という小規模な会社ながら、職人一人ひとりの技術を活かしながら、地域に根差した事業を展開しています。
株式会社 田辺総建
本社所在地/新潟市
業種:住宅工事(内装リノベーション、新築・増改築、水回り・外装リフォーム、外構・エクステリア 他)
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