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伊米ヶ崎建設 株式会社
「さまざまなシーンで業務の内製化を図り、作業効率アップを実現しています」と関 晴美 建設ディレクター部長 |
若手社員のアイデアがきっかけで、「社内安全衛生パトロール」という業務チェックアプリを自社開発した |
建設ディレクター部を新設し、就業時間短縮などの働き方改革を推進
魚沼市の伊米ヶ崎建設は、創業から90年以上の歴史を持つ地元密着の総合建設会社。土木部、建築部などさまざまな部署があるなか、作業の効率化、就業時間の短縮などの面から働き方改革を推進する目的で、建設ディレクター部が2020年に新設されました。この部に所属する「建設ディレクター」の主な役割は、現場技術者の負担軽減です。各現場では工事施工に関わる書類の作成に膨大な時間を取られることも多かったのですが、建設ディレクターが徐々にサポートする形に。さらに、デスクワークだけでなく、専門的知識と技術が必要なドローンを使っての測量も担うなど、現場技術者の業務軽減を実現していきました。
その建設ディレクター部のメンバーは全7名。うち6名が女性です。新卒採用がほとんどの若いメンバーで、入社前の建設の知識は皆無に近い人たちですが、業務遂行能力は高く、かつ仕事が丁寧なので、現場スタッフからも「本当に助かる」と歓迎されているようです。加えて、建設ディレクター部所属の若いメンバーから出てくるアイデアは、従来の建設会社の常識にはなかったものも多く、さまざまなシーンで生かされ、実行されています。社員が業務内容を随時確認できる専用アプリの開発もそのひとつ。既存品でなく、自分たちの業務内容に合わせた使いやすいデジタルツールを、自分たちで作る……。そうした若手社員のアイデアが次々に実現されることも含め、建設ディレクター部の新設は、働き方改革と業務品質の向上に大きく貢献する取り組みとなっています。
デジタルとコミュニケーションを駆使して活躍する建設ディレクター。こうしたスキルを持つ社員の存在が働き方改革につながる
愛称「イメケン」も、若いスタッフたちの声から生まれたもの
伊米ヶ崎建設は、社員平均年齢が40歳で、約40%が10~20代。過去3年の新卒採用者が20名と、若いスタッフの比率が高い会社です。話しやすい、意見交換しやすい職場環境を重視し、入社から6カ月は年齢の近い若手スタッフが業務アドバイスを行う「お世話係制度」を採用。若手同士はもちろん、ベテラン社員も気兼ねなく意見を出し合う雰囲気を社内で醸成しています。
そうした若いスタッフたちの声で公式採用されたのが、同社の愛称「イメケン」です。親しみと呼びやすさのあるこの愛称は、ホームページでもトップ画面から使われているほか、社員募集パンフレットのタイトル『イメケンクエスト』にも採用され、同社のイメージアップに貢献。2018年より四代目代表取締役として活躍する若き櫻井馨社長のもと、地域に寄り添いながら “イメケン”スピリットで時代と共に進化している企業です。
社員の半数近くが30歳未満。若手が集まれば、休憩時間のおしゃべりも楽しいひとときに |
某人気ゲームを彷彿とさせる愉快な会社パンフレット。これも若手スタッフのアイデアを全面採用して作られた |
今回取材にご協力いただいた企業
〜伊米ヶ崎建設 株式会社〜
「地域に根差し、地域に貢献すること」がミッション。魚沼エリアを中心に土木、建設工事を請け負う伊米ヶ崎建設は今年で93年目を迎えました。トンネル、橋、道路、ダムの工事など、まさに魚沼の地図を作る仕事に日々向かっているほか、災害復旧や日本有数の豪雪地帯魚沼エリアにはなくてはならない除雪作業など、地域に貢献する業務も行っています。
社員は74名。社員平均年齢は40歳と、ベテランと若手がバランスよく、ワンチームで働いている企業です。その中で、社員それぞれが自己成長、そしてプライベートの充実も実現できるよう、福利厚生、社内行事、社内制度などの充実に力を入れ、いきいきとした社風をつくりあげています。
伊米ヶ崎建設 株式会社
本社所在地/魚沼市
業種:土木工事 建築工事 除雪業務 他
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