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株式会社 越佐ロード
健康経営×建設業
施工事例のひとつ、新潟市西区の某駐車場舗装工事。舗装されたばかりのきれいな路面は芸術的ですらある
舗装の専門技術を、次代を担う若いスタッフにつないでいく
「建設業の中でも、当社はアスファルト舗装に特化して仕事をしている会社です」と語るのは、越佐ロードの深井達也社長。普段、道路や駐車場が舗装されているのは当たり前の光景に感じますが、実はまず地盤を砂や砕石で数層にわたり締め固め、その路盤を整正した面にアスファルトを敷き詰めた上で、きれいに仕上げていくという、丹念な作業が要求される工事です。こうした専門性の高い舗装業に約30年間携わってきた深井社長は、この仕事で新潟のインフラを維持していくことが自社の使命と捉え、自ら「舗装は芸術だ!」と語るその専門技術を次代につないでいこうと、若いスタッフを積極的に採用しながら会社を営んでいます。
その若手の採用に際し、建設業は昔気質の人が多く人間関係が難しいというイメージを払拭すべく、こちらでは、入社前に仕事の魅力が伝わる説明会を積極的に実施しています。職場見学では現場のにおいを嗅ぐ、音を聞く、道具に触るといった体験を重視。言葉だけでなく五感を使って仕事を知ってもらう機会をつくっています。さらに、入社後は、できるだけ早く会社を支える人材になってほしいという思いから、入社した年のうちに免許・資格の取得支援を実施。費用は会社側が負担し、就業時間中に講習や訓練を受けてもらっています。「やる気があって入ってきた子にはすぐに教習を受けさせてあげたいし、それでできるようになれば全体の施工能力も上がるんです。私たちは、一人じゃなくチームで仕事をしていきますから」と深井社長。「技術面はもちろんですけど、社会に出たばかりの若い人たちが大人になっていく、その人間形成の部分も大切にして育てていきたい」とも語ってくれました。
「舗装って道路を作る上で一番最後の仕事。私たちがいなければ道路は完成しないという自負はありますよ」と深井達也社長 |
敷き詰めたアスファルトを押し固める重機「ロードローラー」で丁寧に舗装。深井社長みずから乗車して作業する |
健康経営に取り組みながら、家族的雰囲気の職場づくりを目指す
社員の健康増進・健康管理を図ることで会社の生産性向上を目指す「健康経営」。越佐ロードでは、新潟市に営業所を開設した2016年から、この健康経営にも本格的に取り組むようになりました。スポーツイベントへの参加を奨励し、参加した社員には手当を支給。やむを得ず残業する場合は、魚や野菜などが入ったヘルシーなお弁当を提供。健康診断にも積極的で、毎年チーム全員で健康診断に向かいます。また、心の健康づくりについては、コミュニケーションの活性化も重要と考え、メンター制度など社員が相談しやすい体制をつくりました。
深井社長の奥様でもある深井実穂子常務は「ちょっと、おせっかいな感じの健康経営をしていますかね」と微笑みながら言われますが、こうした家族的な雰囲気を大切にした職場づくりは、現代における会社と従業員の新たな形を提示するものと言えるかもしれません。実際、会社を一つのチームと捉え、そのチームのみんなが活き活きと働けるような職場環境の整備が、こちらでは若い世代を含む社員の定着に確実につながっているようです。
2024年には新潟県の健康経営認定「にいがた健康経営推進企業」表彰で奨励賞を受賞。同社の取り組みは高く評価されています。
取材時は新潟市西区の某倉庫内を舗装工事中。深井社長含め8名のチームが息の合った仕事ぶりを見せていた |
スタッフが和気あいあいと食事中。こんな写真からもコミュニケーションを大切にする姿勢が伝わってくる |
今回取材にご協力いただいた企業
〜株式会社 越佐ロード〜
1982年創業、1999年に現在の社名に変更。舗装業務に携わって約30年という深井達也社長をはじめ、社員は現在18名。佐渡本社に新潟市南区の営業所と県内2拠点を構える越佐ロードは、アスファルト舗装のスペシャリスト集団です。社名が示す通り、越佐(越後=新潟&佐渡)それぞれのロード(道路)を整えるという社会インフラ維持に不可欠な仕事を中心に、舗装のプロとしてのプライドを持ちながら日々の業務に向き合っています。
社員平均年齢は38歳。20代、30代の若いスタッフが多く、彼らに早く成長してほしいと、業務上必要な各種免許や資格の取得を積極的にサポート。また、社員の健康管理や、心の健康のためのコミュニケーション活性化にも会社全体で取り組む「健康経営」を実践しています。一人ではなく必ずチーム単位で臨む舗装の仕事ならではの、家族的で長く勤められる職場環境づくりを目指している企業です。
株式会社 越佐ロード
本社所在地/佐渡市
業種:アスファルト舗装工事 除雪業務 他
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