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平成17年陳情第4号

印刷 文字を大きくして印刷 ページ番号:0002697 更新日:2019年1月17日更新

第4号 平成17年2月14日受理 総務文教委員会 付託

新潟県の学校教育から「男女混合名簿・男子さん付け等の排除」に関する陳情

陳情者 新潟県の学校教育から男女混合名簿等の排除を求める県民の会 代表 長谷川清長

(要旨)

 男女混合名簿や男子のさんづけ等(以下、「男女混合名簿等」という。)は、昭和57年ごろ、国立市の教職員組合女性部が始めた。理由は、「どうしていつも男が先なの?男女混合名簿の試み:男女平等教育を進める会編:新評論」に、「男女別名簿の男が先は、性役割分業の差別だ」、「男らしさ・女らしさに基づく性役割分担解消のために男女混合名簿にした」とある。
 この理由は、女性解放学者や社会学者の問題提起と合致する。その著書には、「夫は外で賃金労働・妻は家で無償労働、これは階級社会であり性役割分担だ」、「性役割分担は、前後、優劣の序列を作る」、「序列は男の支配・抑圧、女には服従を強いる、これは性差別だ」、「このような性は社会・文化が作ったのだから解消が必要だ」という内容が、「家族・私有財産・国家の起源:エンゲルス著:新日本出版」、「なにが女性の主要な敵なのか:クリスティーヌ・ディルフィ著:剄草書房」等にある。
 新潟県内の男女混合名簿等は、校長と新潟県教職員組合の思惑が一つになり、平成6年から始まった。理由は、男女別名簿・くん・ぼく等は、男・女の区別で、これは差別だ、男女別名簿等は性役割分担意識を助長するとしている。これも女性解放学者・社会学者の問題提起と合致する。
 こうして、男女混合名簿等は、性差解消教育、性役割分担解消教育として進められた。
 新潟県教育委員会は、男女混合名簿等は各学校の主体的な取組と容認。平成8年から実施状況調査を開始。学校世論は次第に未実施校は男女平等教育反対者・人権無視・女子差別となった。平成13年には広報活動、県男女平等推進プランに、男女混合名簿等の促進が明示された。
 学校生活で、男・女どちらかに、名簿がない・呼び捨て・自称がないのであれば差別になる。しかし、互いに、くん・さんの呼称、ぼく・私の自称がある。これは相互尊重の合理的区別で差別ではない。男女別名簿も必要かつ合理的に区別したもので、人権無視や差別ではない。
 名簿の男女混合や、さん・私の統一に平等を求めるのは、結果平等を受け入れたにすぎない。他の様々な理由づけをしても価値は薄く、結果平等意識を助長するだけである。これらは、新潟県が目指す男女平等社会ではない。逆に弊害をもたらす。のみならず、大事な少年期に性差解消教育を受ければ、男・女、家族、集団・組織、民族などへの帰属意識の欠如した子供が育つ。
 私たちの社会は、男女や職業で役割分担を行いながら、相互に認め合い、協力・連携し合って、円満な家族形成を促し、かつ、社会の秩序や規範を作り上げてきた。その中で、貴・賤(せん)、上・下、優・劣、序列、支配・抑圧・服従などを払拭(ふっしょく)してきた。にもかかわらず、結果平等や性差解消、性別役割分担解消がなければ、男女平等・人権尊重が無いのなら、職業による役割分担も解消しなければならない。これでは必然的に社会全体の崩壊をもたらす。
 以上のことから、新潟県の学校教育から男女混合名簿等の排除を求めるものである。
 ついては、貴議会において、次の事項について配慮されたい。

  1. 新潟県教育委員会は次年度以降の、新潟県男女平等推進関連施策の事業計画から、各学校における男女混合名簿や式における呼び出し順、さんづけの取組等の文言を排除すること。
  2. 新潟県教育委員会は男女混合名簿等の排除を、校長や市町村教育委員会が決定しやすいよう、助言・指導をすること。
  3. 新潟県教育委員会は男女別名簿・男子のくんづけ・ぼく等の使用は、合理的な区別で差別ではないことを、教育月報等を通して県民への広報活動をすること。

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