2008年1月号 森林研究あれこれ |
|
|
四十五年は林木育種ではちょうど成果を確認できる期間です。目的にあった品種開発までには十四、五年。開発品種を植栽してその成績を確認するのに約三十年を要します。なお、当県の林木育種は森林生産力増大を目的とした精英樹選抜育種に始まり病害虫抵抗性育種と移り、そして現在は環境を重視した育種へと変遷してきました。そして最初の品種開発である精英樹選抜の成果がようやく確認できたのです。 |
|
精英樹次代検定林 |
|
「時代の要請に応えなければならない」と言われております。エノキタケの品種開発について言いますと、消費者、流通業者、生産者のニーズということになります。具体的には消費者は鮮度、価格、産地が気になるらしく、流通関係者は日持ち(水分が少ない)、規格(茎のそろい)で、生産者は収量、栽培日数などです。しかし、昨年「雪ぼうし」が市場に出たら、「雪ぼうし」のしゃきしゃき感(茎が太くてしっかりしたもの)が好評を得てようやく消費者、生産者とも品種に興味を示すようになりました。良いエノキタケを開発するには、きのこ全般に関する基本的な知見が必要で、一朝一夕にはいきません。また、基礎研究は大学で、県は実用化研究をやれと費用対効果を問われていますが、我々レベルの予算、施設規模では基礎も実用化もないのです。 |
|
|
エノキタケ「雪ぼうし」 |