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農業びと(令和3年7月号)
園芸生産で地域に活気を与えたい
~小野塚 重行 さん(長岡市)~
新潟県長岡市で野菜栽培に取り組む小野塚 重行(おのづか しげゆき)さんを紹介します。
小野塚さんは、親沢地区でねぎ、えだまめ、キャベツなど野菜を専門に栽培する園芸農家です。
食品会社に勤務していましたが、農業に興味を持ち、農業参入した企業に転職して野菜の栽培管理を約4年間担当しました。その間に長岡市の先輩農業者や関係機関などに相談し、農地や施設、中古機械の取得に目途がついたことから5年前に独立就農しました。
就農した当初は、農産物直売所で売れる野菜を選定するため、多品目を栽培した結果、作業が重なって早朝から夜中まで働くこともあったそうです。
そのような経験を踏まえ、今では、ねぎやえだまめ、キャベツなどJA共販品目に、農産物直売所向けの野菜を組み合わせた体系を確立し、経営の安定化を図っています。
現在、農繁期にパートを1~2名雇用していますが、近い将来の従業員雇用と規模拡大を目指しています。そのためには所得確保が課題となっており、新たにハウスきゅうりや雪下キャベツに挑戦しています。
収穫を迎えたキャベツ畑
近年、長岡市の新規就農者のなかで、ねぎ栽培に取り組む人が増えており、長岡市でも新規参入の営農モデルとして「えだまめ+ねぎ」を勧めています。
小野塚さんは、ベテラン農業者と協力し、近隣で栽培しているねぎの新規栽培者に管理方法等をアドバイスし、産地の収量・品質向上を図っています。
生育順調なねぎ
小野塚さんは、「この水稲が盛んな長岡市で、園芸だけで成り立つ経営を確立して地域を活気づけたい。そのためにいろいろなことに挑戦したい」と語っています。長岡市の新規参入者のモデルとして小野塚さんが活躍されるよう、今後も支援します。