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農業びと(令和3年4月号)
農業にエンターテインメントを。
~SHOKURO代表・山倉 慎二さん(新潟市)~
「♪お米トグトグシャカシャカ、お米トグトグシャカシャカ・・・」
「♪お母さんお父さん、おいなりさん・・・」。
軽快な歌とダンスをWebで公開しているのは、新潟市江南区大江山地区で水稲といちごを軸に農業経営を行う「SHOKURO(ショークロ)」代表の山倉 慎二(やまくら しんじ)さん(35)。ダンスやラジオ、動画配信等「エンターテインメント」を取り込んだ新しい農業経営を目指す気鋭の農業者です。
「SHOKURO」代表 山倉慎二さん。※「SHOKURO」ホームページから
農業大学校を卒業後、平成21年に就農し「漫然と農作業をしていた」という日々、平成28年に最初の転機が訪れます。父、裕一さんと深く話す機会があり、父の農業に対する情熱に触れ、衝撃を受けたことがきっかけでした。
その後、父の思いを表現するためブログを始め、情報発信の面白さを知るとともに、自家の農業経営について深く考えるようになっていきました。栽培技術、農地の継承、販売先、地域での自身の役割・・・。考えることや学ぶことは多く、しかしまとまらず、経営継承した平成30年頃は、漠然とした夢や目標を言葉にすることができず、もがき続けていたといいます。
そんな中、母校農業大学校の勧めで新潟県版農業経営塾を受講し、2度目の転機が訪れました。受講中、将来像を明確化しそれを実現するための具体策を繰り返し考える演習の中で、自家の経営や進む方向・手段についての考えがまとまっていきました。
現在は「おいしさを届ける」、「お客様に楽しんでもらえるコンテンツを発信する」を柱に、農産物の栽培技術を磨く他、贈答用高級越後姫、越後姫フルーツサンド等の商品開発や、Webラジオ・動画配信(楽曲・ダンス作成)にも取り組んでおり、将来的には観光農園の開業も視野に入れています。
慎二さんが思い描く将来の「SHOKURO」
「おいしい」「たのしい」「また食べたい・来たい」農園を目指します。
また、積極的な情報発信は徐々に成果を上げつつあり、最近ではSHOKUROの経営理念を理解する企業からの引き合いや、テレビ等のメディア出演の依頼が増えています。
「『農業とエンターテインメントを組み合わせる』と話すと、農家としての心構えを疑われ『色モノ』扱いされてしまうことが多い。そう思われぬよう、今は栽培技術と経営管理の基礎を必死で学び積み上げている」と話す慎二さん。華やかな「エンターテインメント」部分が目立ち、誤解されることもありますが、「農業」という土台の部分が揺らぐことはありません。
この先、「SHOKURO」はどんな「エンターテインメント」を提供してくれるのでしょうか。今後も、普及指導センターは「おいしく」「楽しく」進化を続ける「SHOKURO」と慎二さんを応援し続けます。
YouTubeで「おいなりファンク」を披露。(「SHOKUROチャンネル」スクリーンショット画像)
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