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農業びと(令和2年12月号)
就農8年目、新技術導入であらたな果樹生産に挑む
~ 丸山 亮太さん(三条市)~
新潟県三条市の国道8号線沿いの果樹地帯である大島地区で、果樹栽培に取り組む丸山 亮太(まるやま りょうた)さんを紹介します。
丸山さんは、ご両親といっしょに、なし・ももを合わせて1ha、水稲を2ha栽培しており、平成30年度に新潟県青年農業士に認定された地域内外で活躍が期待されている担い手です。
令和元年から新たなチャレンジとして、新潟県農業総合研究所園芸研究センターが開発した「ももシンプル栽培」を若手の果樹生産者の仲間と取り組んでいます。県の事業を活用して大苗生産を行い、令和2年の春に定植、来年から収穫が可能となる予定です。
令和2年春のもも大苗定植作業の様子
また、なし園地では老木化が進み生産量の低下が課題となっていることから、その解決を図るため、新技術の「なしジョイント栽培」に取り組むこととし、現在、その準備段階である「大苗育成」を進めています。
今年の生産は天候が安定せず、日本なしとももでは結実が不良となり、雹の被害にも遭いましたが、日々の丁寧な栽培管理でピンチを克服し、無事に収穫を迎え、11月は西洋なし「ル レクチエ」の選果・調整作業に忙しい日々を送っています。
西洋なし「ル レクチエ」の選果作業に奮闘
丸山さんの将来に向けての抱負は、「新技術を活用した規模拡大の実現」です。今、チャレンジしている2つの新技術を経営の柱として確立させ、作業の効率化や生産性の向上を図り、更には雇用も確保して規模拡大を進め、経営を発展させていくことが目標です。
プライベートでは、丸山さんは今年の夏にご結婚され、自宅の新築等で何かと多忙な毎日ですが、青年農業士として自己の農業経営や地域農業の発展に向けて、今後も活躍を期待しています。