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【新潟】「よりよい地域環境づくり」をテーマとした水辺愛護活動団体の交流会を開催しました

印刷 文字を大きくして印刷 ページ番号:0054721 更新日:2011年9月26日更新

 平成23年8月28日に水辺愛護活動団体の交流会を開催しました。今回は、西蒲区の団体が新たに加わり、日ごろから、水辺の愛護活動などをしている10団体のほか、新潟市や県の担当者が参加して、午前中は意見交換会、午後には西区、西蒲区の現地視察を行いました。

意見交換会の様子の画像
意見交換会の様子

 午前中の意見交換会では、参加団体の皆様から団体の活動状況や抱えている課題などについて活発な発表・提案等がなされました。
 例えば、団体が活動していくための資金や新たな会員の確保は、各団体共通の悩みとなっています。また、河川ゴミに関する意見も多く出されました。

現地視察のひとコマの画像
現地視察のひとコマ

 午後は、西区、西蒲区内で実際に水辺の愛護活動の拠点を視察し、それぞれの団体から説明していただきました。参加した方々は、現地を見ながら様々な疑問を説明者に聞いていました。

フレッシュ貝柄(農地・水・環境保全向上対策)

巻農業振興部計画調整課 風間さんの画像
巻農業振興部計画調整課 風間さん

 新潟県農地部では、農地や農村環境を守るため、地域共同の営農活動を支援する「農地・水・管理支払い交付金」事業を進めています。県内では900近い団体が活動をしているそうです。
 今回は、交付金の概要と具体的な事例として西蒲区貝柄新田で活動されている「フレッシュ貝柄」の活動状況を報告していただきました。
 水路の泥上げや草刈りは、稲作に必要なだけでなく、地域の環境や防災にも役割を果たしていることや、植栽やビオトープの整備を通じて集落のまとまりがよくなったことなどを話ししていただきました。

より広い団体との連携を

 風間さんは、お年寄りが活動に参加して元気なったなど事業のさまざまな効果や、その一方で農業者の高齢化が進んでおり今後が心配と話していただきました。このため、水辺愛護活動団体など、より広い団体との連携が大切なので、今回の交流会での発表はいい機会ということでした。

フレッシュ貝柄の視察(西蒲区貝柄新田)

現地では、活動されている笹川さんから説明していただきました。の画像
現地では、活動されている笹川さんから説明していただきました。

コイなど様々な生き物がいるビオトープの画像
コイなど様々な生き物がいるビオトープ

越後新川まちおこしの会

越後新川まちおこしの会 事務局長 小泉さんの画像
越後新川まちおこしの会 事務局長 小泉さん

 越後新川まちおこしの会は、江戸時代にお上に頼ることなく、伊藤五郎左衛門が独力で整備した日本海への放水路・新川を地域の宝ととらえ、その環境保全や新川を活用した地域の活性化を図っています。
 昨年は観桜会、生物調査のイベントや一斉清掃、堀のゴミ浚い、水質調査等の活動を行っていることを報告していただきました。

全国でも珍しい川の立体交差と先達の苦労

 新川の上を西川が橋で渡っている川の立体交差は、非常に珍しいものです。現在の橋は3代目となりますが、まちおこしの会では、初代の底樋、二代目の暗閘を新川の脇に再現しています。「洪水で3年に1回しか米が収穫できなかったなか、地域のために新川掘削に尽力した伊藤五郎左衛門の苦労があったからからこそ、今の西区、西蒲区があることを忘れてはいけない」と事務局長の小泉さんは言います。

新川・西川立体交差と暗閘模型(西区内野)

新川の上を渡る西川(トラス橋)の画像
新川の上を渡る西川(トラス橋)

まちおこしの会が作成した暗閘(手前)と底樋(奥)の画像
まちおこしの会が作成した暗閘(手前)と底樋(奥)

矢垂くらぶ

矢垂くらぶ事務局 小林さんの画像
矢垂くらぶ事務局 小林さん

 矢垂くらぶは、排水路で多くのアユが死んだことを契機に地域の川である矢垂川を知り、環境の改善を目的に平成9年に発足した団体です。矢垂川の魚類調査を実施した結果、川にある段差が、環境を悪化させている一因と考え、手作りの木製の魚道を試したこともあるそうです。
 当時の巻土木と相談をして、7mの落差を解消する魚道ができたことでかなり環境は改善されたそうです。地域の子供たちと魚のつかみ取りやサケの稚魚の放流、ヤマメの養殖・放流などに取り組んでいますが、活動資金は各会員の寄付と集落からの補助金でできることを取り組む方針だそうです。

サケの遡上を目指して

 矢垂くらぶの事務局の小林さんはこう言います。「樋曽山隧道を通って矢垂川の合流点までサケは日本海から上ってきています。魚道を上って矢垂川の上流まできてくれるように取り組んでいきたい。そのためには、行政に頼む部分もあるが、自分たちでできることは自分たちで取り組んでいきたい。」

矢垂川と遡上してきたサケ(西蒲区福井)

矢垂川を見学する参加者(水が地下に浸透して川に水が無い)の画像
矢垂川を見学する参加者(水が地下に浸透して川に水が無い)

矢垂川の合流点付近まで遡上してきたサケ(矢垂くらぶ提供)の画像
矢垂川の合流点付近まで遡上してきたサケ(矢垂くらぶ提供)


西蒲ばら会

お杉ばら園副園長の山田さんの画像
お杉ばら園副園長の山田さん

 西蒲ばら会は、地元のばら愛好者が集まったことから発展していき、現在149名の会員で活動を行っているそうです。平成18年に矢川放水路が完成しましたが、放水路の将来計画のために必要な土地を当面緑地として活用することになり、芝生広場とばら園の「お杉ばら園」が整備され、西蒲ばら会が維持管理を行っています。
 ばら園のばらは、ばら会の皆さんが自費や各種団体からの補助により苗を買って植え、育ててきたもので、660品種1,350本のばらがある会員手作りのばら園だそうです。岩室温泉から近いことや、口コミなどで評判が広がり、多くの方々がばら園を訪れ、ばらを楽しんでいかれるそうです。

地域に貢献できる、より良いばら園を目指して

 お杉ばら園の山田さんは「ばら園を訪れる人が増えて、地元のお店から売り上げが増えたと聞いた時は、自分たちの取組が地域の役に立っていることを実感しました。若手の会員の育成、活動予算の確保、作業、資材小屋の確保に課題を抱えていますが、より良いばら園をめざして取り組んでいきます。」とお話しされていました。

お杉ばら園(西蒲区石瀬)

きれいに整備・管理されているばら園の画像
きれいに整備・管理されているばら園

ばら園から見える名称の由来となった杉の大木の画像
ばら園から見える名称の由来となった杉の大木

濁川・緑の田園研究会

濁川・緑の田園研究会の藤田さんの画像
濁川・緑の田園研究会の藤田さん

 濁川・緑の田園研究会は平成6年に、「緑の田園整備計画」に基づき地区民と行政とが相談をして発足した会で、水辺や地域の田園風景を残すとともに、自然環境の保全保護、自然体験の場の提供を目的に活動を続けています。主な活動は、1.2kmの通学路を「虹いろの小道」としていつでも花が咲いている様にしています。整備に着手して今の形になるまで10年かかったそうですが、時間をかけた継続的な活動のおかけで周りの理解を得て、地域に根ざした小道になりました。

 また、自然体験の場の提供として「トンボ池」を整備して、地域の皆さんに利用してもらっているそうです。この「トンボ池」には17種類のトンボやメダカが生息しており、年2回程度自然観察会を開いていますが、最大の特徴は、いつでも誰でも自由に利用できることにあります。また、生き物を捕って自由に持ち帰ることもでき、夏休みなどは、子供が1日中勝手に遊んでいるとのことでした。

経験を積むことを大切にしたい

 濁川・緑の田園研究会の藤田さんはこう言います。「様々な場所で体験学習が行われていますが、今の時代どうしても制限されたものになってしまいがちです。勝手に遊ぶ中から子供たちが経験を積んでいくことがとても大切だと思います。」

濁川中学校へと続く「虹いろの小道」(濁川・緑の田園研究会提供)の画像
濁川中学校へと続く「虹いろの小道」(濁川・緑の田園研究会提供)

誰でも自由に入れる「トンボ池」(濁川・緑の田園研究会提供)の画像
誰でも自由に入れる「トンボ池」(濁川・緑の田園研究会提供)

【新潟】「よりよい地域環境づくり」をテーマとした水辺愛護活動団体の交流会を開催しました(その2)に続きます。

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