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「へぎそば」の誕生
布海苔を使ったつなぎ
そばを打ちやすく、麺状に保つために、普通は小麦粉を「つなぎ」として混ぜ込みます。ところが、織物の産地であったこの越後妻有では、大正時代、織物の糸に張りを持たせるために使っていた布海苔(海草)をつなぎに使い始めました。
こうしてできたそばは、布海苔由来の歯触りと喉越しの良さ、薄く緑がかったそばの色合いが特徴です。
布海苔
「へぎそば」と呼ばれるわけ
「へぎ」とは、四角い木枠で作った容器のことをいい、ここに一口ずつ食べやすいように、糸を織ったような模様で盛りつけてあります。まさに、織物の美的感性が取り入れられたものといえるでしょう。
へぎそば
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