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平成30年度 子ども読書レベルアップ研修会を開催しました(平成30年11月27日)
新潟県教育委員会では、子どもの自主的な読書活動が推進されるよう、読書の魅力や楽しさ、大切さを広く紹介して理解者や応援者の拡大を図るとともに、研修会による指導者の養成、学校・図書館・市町村等と連携した子どもの読書環境の整備を図っています。本年度は、上・中・下越、佐渡地区ごとの会場で、各4回の「子ども読書レベルアップ研修会」を開催しました。
研修会の目的
・ 地域で子ども読書活動推進の牽引役となる方を対象とした研修会を実施することにより、関係者の総合的な知識と実践的な技術の習得及びスキルアップを図る。
・ 学校での活動を活性化させるために、子ども読書活動推進する関係者のネットワークの構築及び連携強化を図る。
研修の内容
8月9日(木曜日)南魚沼市図書館(33人参加) 8月22日(水曜日)長岡市立中央図書館(45人参加)
テーマ:「障がい」がある子 どんな子にも本を届けるために
講 師:臨床発達心理士・女子美術大学非常勤講師 撹上 久子 様
参加者の感想
・ 講義、演習ともとても勉強になった。グループワークでは、自分のために本を選んでもらい読んでいただきとても嬉しく楽しい時間だった。バリアフリーの絵本も多数紹介していただき、参考になった。(図書館職員)
・ バリアフリー絵本について、まだ学んだことがなかったので、とても勉強になった。For、About、With、Byをこれから気にして本を読んでいきたいと思う。(学校司書)
・ はじめはテンポが速くてついていくのが疲れたが、後半は参加することで時間があっという間に過ぎた。でも、いろいろと発見することがあり、とても楽しくできた。(読書ボランティア)
8月29日(水曜日)長岡市立中央図書館(46人参加) 9月25日(火曜日)南魚沼市図書館(28人参加)
テーマ:集団読書の魅力~アニマシオン(入門編)、読書メドレーリレー、読書想定法、パートナー読書~
講 師:新潟大学教育学部言語文化コミュニケーション講座准教授 足立 幸子 様
参加者の感想
・ 集団読書の楽しさが分かった。交流しながら、子どもたちにも読書を楽しんでもらえるように考えていきたいと思う。(図書館職員)
・ 小学校で一番実践しやすいのは「交流型」と思った。また、中学生用の「パートナー読書」「読書想定法」も小学校高学年で実践することで、中学につなげることができるのではないかと思った。5、6年生で実践したいと思う。今までぼんやりしていたことが少しはっきりしてきた。(教員)
・ 本にはいろいろな読み方があるということに改めて考えさせてもらった。一人で読むことが苦手な子どもにもすてきなアプローチだと思った。(学校司書)
9月13日(木曜日)南魚沼市図書館(21人参加) 9月14日(金曜日)長岡市立中央図書館(27人参加)
テーマ:「声」をもとめて~日本の子どもの文学、その歴史と現在~
講 師:武蔵野大学文学部教授・大阪国際児童文学振興財団理事長 宮川 健郎 様
参加者の感想
・ 詩の暗唱が楽しかった。最初は無理かと思ったけど、覚え方が分かりやすく覚えることができた。他にも応用したいと思った。グループディスカッションでいろんな意見を聞けてよかった。「読み聞かせ用に借りられる本は小学生用で、絵本が多い」と思っていたが、今日の講義で疑問が少し解決した。(図書館職員)
・ 音読に適した作品、黙読に適した作品と今まで意識して読んでこなかったので、これから読むときは意識したいと思う。今回のテーマの「声」がどういう意味なのか分かって良かった。(児童館職員)
・ 「聞くことのコップ」「声のわかれ」「声を求めて」など新鮮な言葉を知ることができた。絵本や詩などに対する認識や意識が深まった。(読書ボランティア)
10月4日(木曜日)長岡市立中央図書館(19人参加) 11月8日(木曜日)南魚沼市図書館(14人参加)
テーマ:アニマシオンの実践に挑戦してみよう(実践編)
講 師:新潟アニマシオン研究会代表 佐藤 清江 様
参加者の感想
・ 実際にアニマシオンを体験することで「皆で同じ本を読む」という楽しさを実感できた。いざやるとなると子どもたちが楽しんでくれるような声がけができるだろうかと不安があるので、一度実際のアニマシオンの場面をみたいと思った。いずれやってみたい。(図書館職員)
・ 実際にやってみると本当に楽しい。でも自分がアニマドーラとしてやることになったら、佐藤先生のようににこやかに進行も上手にできるか自信がない。学校では落ち着きのない学級や反抗的な子どもに対してどう対応するか、実際に子どもがやっているところをみたいと思った。(教員)
・ アニマシオンはとても難しいと思っていたが、少しは身近になったように思う。(読書ボランティア)
まとめ
中越地区は、長岡市立中央図書館と南魚沼市図書館を会場として開催し、延べ233人の方が参加されました。主な参加者は、図書館職員:37%、学校司書:25%、読書ボランティア:18%、教員:14%でした。参加者のアンケートでは、「講義が大変有意義だった:81%、どちらというと有意義だった:18%」「演習が大変有意義だった:82%、どちらというと有意義だった:18%」と高い評価をいただきました。