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住宅や家具などから発生する汚染物質について
シックハウス症候群
新築、増改築後の住宅に入ると、目やのどの痛み、頭痛、吐き気、疲労感など体調の変調をきたす「シックハウス症候群」が、近年の高気密・高断熱住宅の普及に伴い、深刻な問題になっています。
その原因は、住宅建材や家具、家庭用品などから発生する揮発性有機化学物質により室内空気が汚染されているためと考えられています。
室内には多種類の化学物質が存在していますが、厚生労働省により、そのうちの13物質について室内濃度の指針値が設定されています(平成14年4月1日現在)。個々の物質の指針値は、その濃度以下であれば、健康への悪影響は起きないと推定された値です。また、多種類の化学物質を総合的に評価する総揮発性有機化合物についても暫定目標値を定めました。それらの主な発生箇所と室内濃度指針値は下表のとおりです。
| 化学物質 | 発生箇所 | 室内濃度指針値 (μg/立法メートル) |
|---|---|---|
| ホルムアルデヒド | 建材、壁紙、家具(合板やパーティクルボードの接着剤)、燃焼排ガス、たばこ | 100μg/立法メートル |
| トルエン | 塗料、内装材の接着剤 | 260μg/立法メートル |
| キシレン | 塗料、内装材の接着剤 | 870μg/立法メートル |
| パラジクロロベンゼン | 衣類の防虫剤、トイレの芳香剤 | 240μg/立法メートル |
| エチルベンゼン | 塗料、内装材の接着剤 | 3800μg/立法メートル |
| スチレン | 断熱材、畳心材、包装材 | 220μg/立法メートル |
| クロルピリホス | シロアリ駆除剤 | 1μg/立法メートル |
| 小児の場合0.1μg/立法メートル | ||
| フタル酸-n-ブチル | 塗料、顔料、接着剤 | 220μg/立法メートル |
| テトラデカン | 灯油 | 330μg/立法メートル |
| フタル酸ジ-2-エチルヘキシル | 壁紙、床材、各種フィルム、電線被覆 | 120μg/立法メートル |
| ダイアジノン | 殺虫剤 | 0.29μg/立法メートル |
| アセトアルデヒド | 接着剤、防腐剤、アルコール、たばこ | 48μg/立法メートル |
| フェノブカルブ | 殺虫剤、シロアリ駆除剤 | 33μg/立法メートル |
| 総揮発性有機化合物(TVOC)(室内の揮発性有機化合物の総量) | 暫定目標値400μg/立法メートル | |
この13物質のうち、発がん性もあり、さまざまな発生源を持つホルムアルデヒドの濃度が、全国の住宅の約3割で、その指針値を超えているとの調査結果もあります。
こうした室内空気汚染をできるだけ防ぐための対策として、主に次の3点が挙げられます。
- 換気をよくする
空気の入口と出口になるよう部屋の両面の窓を開ける - 低減材を置く
観葉植物、備長炭、茶殻、吸着シートや吸着剤などを置く - 汚染物質の少ない建材を選ぶ
合板、集成材などには日本農林規格(JAS)により、パーティクルボードなどには日本工業規格(JIS)によりホルムアルデヒド放散量に応じた規格が定められていますので、住宅建築の際には、ホルムアルデヒド放散量の低い規格の建材を選ぶ
室内空気汚染の問題は、今後も引き続き調査・研究されますが、汚染を心配される方はまず、「こまめな換気」を心がけてはいかがでしょうか?
制作年月日2003年4月21日






