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【第12回 ピックアップ!地域づくり人】 大滝聡さん(NPO法人まちづくり学校)

印刷 文字を大きくして印刷 ページ番号:0040703 更新日:2019年3月29日更新

 今回ご紹介するのは、県内外で地域づくり活動の数々の現場を支援されているNPO法人まちづくり学校の代表理事・校長の大滝聡(おおたき さとし)さん。
 第1回(2005年2月)の「地域づくり人」として、ご紹介させていただいてから約10年。この10年間の取組を振り返っていただきながら、地域づくりについて様々な視点からお話を伺いました。

どんな仕事でも楽しめる自信がついた10年間

NPO法人まちづくり学校代表理事・校長 大滝聡さんの画像

NPO法人まちづくり学校代表理事・校長 大滝聡さん

 「地域づくりは経験を積んだからといって、どこの地域でも必ず上手くコーディネートできるものではありません。そういう意味では、10年前も今もいろいろな人から学ぶ姿勢は変わっていないと思います。
 ただ、10年前より地域の状況は人口減などの問題で深刻化しているだけに、僕自身が勉強してスキルを上げるだけでは間に合わないと感じており、地域づくりをコーディネートできる新たな人材の育成が必要だと思っています。」

 地域づくりコーディネーターにおける人材育成に必要なのは、「ノウハウの伝授」と「場の提供」。特に「場の提供」が重要と話す大滝さん。

 「地域づくりのノウハウだけを知っていても、現場で臨機応変に対応できなければ意味がないでしょ?(笑)社会が多様化している現代において、様々な地域づくり活動の現場での経験から、地域づくりをコーディネートするための応用の幅をいかに広げられるかが、今後ますます重要になってくると思います。」

 「10年前と今を比べて、一番変化したのは、『どんな仕事でも、おもしろくできる、楽しめる自信がついた』こと。仕事の依頼がくると、自分に本当にできる仕事なのかと今でも不安になることはあるけれど、相手が自分に頼んできたということは、自分にできると思われているということだから、なんとかなるだろう!という気持ちで、前向きに仕事に取り組めるようになりましたね。」

地域づくりコーディネーター、中間支援組織の役割とは?

 「地域づくりコーディネーターは、地域の中の人たちの手で、地域内にある問題を解決できるようにコーディネートしなければなりません。そういう意味でコーディネーターは、地域の中のキーマン探しから始めることが重要です。ただ、地域の中には、問題の根本が見えていなかったり、それを解決できるだけの良い資源をたくさん持っているにもかかわらず、それが見えていなかったりすることが多いんです。そういう地域には、外部の人の客観的な視点による発見が、地域を動かすきっかけにつながることもあります。ですから外部の人をどうやってその地域に招き入れるかも、コーディネーターとしては大事な仕事になりますよね。」

 地域づくり活動をする上で、欠かせない存在である「地域づくりコーディネーター」と「中間支援組織」。地域をスムーズに動かすために力を尽くす人が「コーディネーター」であり、様々な得意分野を持ったコーディネーターと現場を上手くマッチングさせ、コーディネーターを組織的にバックアップするのが「中間支援組織」の役割とされています。

 大滝さんが所属している「まちづくり学校」も中間支援の一端を担う組織の一つ。県内外に幅広い人的ネットワークがあることや、組織内に多様な専門分野をもった人がいることで、多様なニーズに応えられることが、「まちづくり学校」の一番の強みだそうです。

 「地域にこだわることなく、地域を越えてつながっているような県レベルで活動に取り組んでいるNPOって、全国的にも少ないですし、まちづくりの人材育成を事業の柱にしているNPOもほとんどないと思います。」

 8月に新しい理念とロゴマークを決定した「まちづくり学校」。「まちをつくるひとをつくる」という新しい理念に沿った活動の展開が今後も大いに期待されます。

NPO法人まちづくり学校についてはこちら

器1つにこだわる大切さ

 普段から何事においてもデザイン的にとらえることが多いと話す大滝さん。

 「デザインを専門としているからか、仕事においても、想いを形にするときは、きちんと目に見えるものにしていかないと気が済まない。しかもそれが美しいものに仕上がっていないと面白くないんですよ。」

 インタビュー中は、テーブルに置いてあった湯飲み茶碗を例に、「デザイン的にとらえることの大切さ」を語っていただきました。

 「器なんか何でもいいっていうのが嫌なんだよね。どんな茶碗で飲んでも、お茶はお茶だから何でもいいって言う人はやっぱりだめだと思う。お皿とか茶碗にこだわって、お料理やお酒を美味しくいただこうとする気持ちが大事。中身は一緒だとしても、お皿や茶碗によって味が違うっていう美意識や価値観を持たない人が多いから、街の中にいつの間にか見苦しい看板が建てられていたり、ゴミが捨てられていたりするわけですよ。そういうことが許せないんです。まちづくりの基本はそういう意味においても、一人一人の感性を高めていくことが大切なんだと思っています。美意識が高まれば、まちはもっともっと良くなっていくんじゃないかな。」

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